「読者カード」で寄せられた
ご意見・ご感想の紹介


ご紹介します。

 このコーナーでは、絵本『チビクロさんぽ』の読者の方々から寄せられたご意見やご感想をご紹介します。この資料は、1997年12月18日現在で北大路書房に寄せられている読者の声を到着順に紹介したものです。読者のご氏名、ご住所等は伏せ、内容のみそのまま掲載しました。(1997.12.18)
(改作者から適宜コメントもさせていただきました。出版社からは後日『チビクロさんぽ通信』としてお返事が届けられるはずです。)出版社からのコメントも掲載しました。(1998.1.22)
『読者カード』291-を追加しました。(1998.4.21)
『読者カード』394-を追加しました。(1998.6.3)
カード到着順に並んでいます。(番号は便宜的につけています。)
|
カード1-25|カード26-50|カード51-75|カード76-100|カード101-125|カード126-150|カード151-175|カード176-200|カード201-225|カード226-250|カード251-275|カード276-300|カード301-325|カード326-350|カード351-375|カード376-400|カード401-425|カード426-450|
226.●女性・27歳:
 子供の時“ちびくろサンボ”が大好きだったのに絶版になってしまい、とても残念に 思っていました。たまたま、本屋に行ったときに、この本を見つけて、うれしくなって すぐに買ってしまいました。やっぱり何度読んでも楽しいですネ。
 チビクロを小さい黒犬にするなんて、よく考えたナ……とびっくり!しました。内容 も 原作とほとんど変わらず、絵もかわいくて満足!!さっそく子供達にもよんであげようと 思います。

森:ありがとうございます。犬にしたアイディアを褒めていただくと大変嬉しいです。

北:「チビクロを小さい黒犬にする」アイデアは作者森まりもさんならで はのものです。このアイデア,簡単そうに見えますけど,相当の情熱+研究心がなけれ ば湧いてこないものなんですね。
227.●女性・7歳:
 私が保育園で初めて「ちびくろさんぼ」を見て,それからず〜っと忘れる事なく,と ても楽しいお話でとても好きです。最後にトラがバターになるところがすごく気に入っ てます。色もとってもきれいでしんぷるで良いと思います。

森:ありがとうございます。

北:ほめてくださってほんとにありがとう。友だちにもよさをおしえてあ げてね。
228.●女性・21歳:
 チビクロサンボの話をこういう形で残して下さったのはとてもいいことと思います。 タイトルもかわいいです。
 (大学で人種問題について勉強しています。もし「ちびくろサンボ」あるいは“The Story of Little Black Sambo”(英語か仏語ならかまいません)を入手する手がかり ,問 い合わせ先などをご存じでしたら教えていただきたいです。)

森:原著は普通に洋書を扱っている本屋さんで注文できます。インターネットが使えるようなら、たとえばwww.amazon.comをお試し下さい。オンラインで注文できます。

北:この絵本のタイトルは図書館等で「チビクロサンボ」という語で,文 献検索などしたときにもすぐ見つけることができるというメリットもあります。
229.●女性・30歳:
 ちびくろサンボが人種差別により絶版してしまったのはうすうす知っていました。昔 ,自分も読み,おもしろかった思い出があるだけに残念でしたが,この本を見つけ,最 初は絵を見てがっかりしましたが,それでもやっぱり買おうと思いました。  差別性をめぐっての別冊も読み,正しい情報を得て,理解することができました。や はり良い本は時代をこえてよいものとして心に残ります。  先日,文章の読みとりテストにこの本(サンボの方)をとりあげたものがあり,今は ない話をしました。ないとわかると,ますます読みたくなるのは,大人もこどもも同じ です。さっそく読んであげることにしますが,コンピューターで書かれたと思われるこ の本がどうも温かみに欠け残念です。

森:「絵をみてがっかり」ですか?ま、しかたありませんね。

北:コンピュータグラフィックスについてのご不満はよく耳にいたします 。おそらく,CGそのものに対する拒絶感が少なからぬ人々の中にあるのだと思います 。このへんのことについて,専門的にはわかりませんが,人間というものの適応力とい うのはどうなってるのかな,等と考えさせられています。
230.●女性・30歳:
 昨年,「ちびくろさんぼ」を書店で探したがどこにもなくて,注文をしようと思って いた。ある本で「ちびくろさんぼ」の読書のすすめがのっていたので(すごく昔の本) 私も子供の頃に読んですごく楽しかった思い出があった為,3才の息子に読んで聞かせ ようと思って,ずっと探していた本だった。今年のクリスマスプレゼントを探しに書店 を見たら置いてあったのでびっくりした。私はすっかり「ちびくろさんぼ」だと思って 買って帰った。そして家に帰って袋を開けると題名が「チビクロさんぽ」になっている のでびっくりした。中身を見たら黒い犬になっていて,昔と違うので何で?!と思って別 冊の「「ちびくろさんぼ」の差別性をめぐって」というのが入っていたので読んで初め て内容がわかった。それで,1988年に絶版されたというのがわかった。どうりで本屋さ んに置いてなかったのですね。私は全然差別しているとは思わないのですが,それより もバターになって食べたという話が,本当に楽しくて,心に今でも焼きついています。

森:間違えて買ってしまったという人が全国にたくさんいるのでしょうか?ごめんなさい。

北:別冊を読んでくださり,ありがとうございます。
231.●女性・36歳:
 小さいころから大好きだったちびくろ… 当然,書店へいけばすぐに購入できると思 っていたので子供が興味をもつまでは買い求めなかったのが例の差別による絶版。手元 に1冊あったらととても後悔していたところクリスマスのプレゼントにと店頭でみつけ ,すぐに購入しました。私の思い入れのある絵や文章ではないけれど子供はとてもたの しがり何度も読むようにせがみました。ありがとうございます。ホットケーキの絵が, §とたてにつまれていてその多さが視覚からもわかったところが大好きでした。

森:ホットケーキが縦に積まれた絵は岩波版のフランク・ドビアスによるもので、元々のオリジナルの絵は私のような絵なんです。

北:子どもさんがよろこんでくださり何よりです。やっぱり,ホットケー キはタテに積んであった方がよさそうですね。ただ原作では,この通りなんですよ。
232.●女性・36歳:
 私が幼い頃読んだ「チビクロサンボ」の絵本がおもしろくて大人になっても思いでと して残っていました。我が子にも読んであげたいと近所の書店に行ったところ,絶版に なっているとのこと。自分でお話を思い出して作ろうとしましたが細かい部分は忘れて しまってうまくできません。そこで松山の書店に問い合わせたところ店の人からこの本 のことを聞き,さっそく取り寄せました。子供は気に入ったらしく,目下,毎晩の様に 「読んで」と言っています。グラフィックの絵をもう少し,きれいにしていただけると 目にも悪くないのではと思います。ありがとう!

森:毎晩読んで下さっているとのこと大変ありがたく思います。

北:この絵本をお求めくださった方のお話をよくお聞きしますと,必ずそ の人その人の幼い頃からの思いと本に出会われるまでのいろいろないきさつがあります ね。赤い糸でひっぱってもらってるような。ありがとうございました。
233.●男性・28歳:
 子供にちびくろサンボの本をと思い探していたところ,本書を見つけた。ちびくろサ ンボが無くなった事はしらなかったが,本書の話の方が,おもしろく出来上がっている 。

森:「さんぽ」の方が面白いという方は初めてです。どうもありがとうございます。

北:幼い頃,どの出版社版を見られていたのでしょうね。『さんぽ』の方 がおもしろく仕上がっているって言ってもらってうれしいです。
234.●女性・36歳:
 小学生の頃教科書に載っていた「チビクロサンボ」が差別問題で無くなってしまった のは知っていたが,こういう形で絵本になったのかとおもわず購入してしまいました。 ほほえましい話だが考えさせられた一冊ですね。  (御社についてあまり詳しく知りません。教育図書専門なのでしょうか?大人でも楽 しめる絵本を作ってほしいですネ。)

森:今、いつ頃、どこの会社の教科書に載っていたのか調べてもらっています。どなたかご存じの方いらっしゃいますか?

北:差別問題のことについてはぜひ子どもさんと話し合われてみてくださ い。小社は,主に心理学書を中心とした専門書の出版社で,過去には一度も絵本を出し たことがありません。今回が初めてです。絵本のことについてほとんど専門的知識がな く,すぐにご要望にお応えできそうもなく,申し訳なく思っております。
235.●女性・?歳:
 新聞で出版を知ったのは,どんなストーリーになっているか,興味を持ちました。日 本人の子供が,浦島太郎や一寸法師等で幼児体験する様に,サンボというのは一般的な 外国人の子供の名前と思っておりました。孫のために買いましたが,読書ばなれが続い ている中で子供達が心に残るすばらしい本や絵本にたくさん出会える様,良書を出版し て下さる事を願います。

森:お孫さんに気に入っていただける幸いです。

北:ありがとうございました。子どもの読書離れはかなり進行しているよ うに聞きます。ただ経験的推測で言いますと,他の家族が本を読んでいるところを頻繁 にまのあたりにしている子どもは,自らよく本を読むようになるようです。また,大人 がよく詠み聞かせてあげて子どもは本のおもしろさを知るようになるので,よく読むよ うになるようです。一般には,大人は「本を読みなさい」と言いつつ自らはテレビばっ かり観てる姿を子どもに見せているようですので,おおいに自戒しなければなりません ね。
236.●女性・28歳:
 自分が幼い頃読んだという記憶はないのですが,「チビクロサンボ」とおいうことば は,記憶しているので,たぶん読んだのだろうと思います。他にも何冊か印象にのこっ ている本がありますが,そういう本は,次は自分の子に読んでやりたいと思いますし, 何十年たってもその本が本屋に並べられてあるというのは,うれしいものです。差別の 件では,色々考えてしまいます。というのも黒人差別だけでなく日本内,特に私の住ん でいる地域,又,同居による世代の格差があり,子供にどう伝えるべきか…

森:差別は難しい問題ですが、解決の第一歩はよく話し合うことだと思います。

北:黒人差別だけでなく,国内にも部落差別,外国人差別などまだ起こっ ているケースも聞きます。また,地域・文化や世代間の意識の差などもあり,「よく話 し合うこと」のむずかしさもあるように思います。夫婦間や家庭内の大人どうしで十分 話し合える雰囲気もないと,子どもとの話もうまくできないこともあるかもしれません ね。すみません。ご趣旨と違うことを述べてしまったのかもしれません。
237.●女性・19歳:
 (最近,絵本が好きになってよむようになったんだけど,大人でも読めるようなとい うか心が安らぐとあったまる,子供向けというだけじゃなくて大人にでも十分通用する というか,大人でも絵本好きの人とかいると思うので,大人の痛んだ心をキレイにして くれる本とか,絵本あったらいいと思うし,この出版社ちがうけどそういう本もったか ら,もっとあったらいいなぁと思う。)

森:この絵本なんか大人でも面白いんじゃありませんか?

北:絵本についてほとんど知識がなく,すぐご要望にお応えできそうもあ りませんが,確かにそのような絵本があればいいですね。これからの大人に人に必要な 本かもしれませんね。
(以上 1997.12.29現在到着分)
238.●女性・29歳  「ちびくろさんぼ」が絶版となると聞いて本屋に行ってももうすでに本屋になくなっ ていた10年前から(このころ私は短大で児童教育を学んでいたのでショックでした) ,あきらめきれずどこかにないかとさがし続けていました。「チビクロさんぽ」気に入 りました。本物は手に入らないけれど,うれしくてうれしくて… なつかしくて… 他の 出版社からも「ちびくろさんぼ」に似た本を出していましたが,5才になる娘が,読み 比べて「チビクロさんぽ」を選んでくれました。娘は幼稚園で本物の紙芝居を見ていま す。  (「チビクロさんぽ」出版してくださってどうもありがとうございました。子供の頃 ,読むたびにバターの香りとホットケーキのにおいがしてくるようで…大好きだった絵 本だったので感激です。本物の「ちびくろさんぼ」を手に入れた気持ちです。)

森:「他の出版社からも似た本を出していましたが,5才になる娘が,読み 比べて「チビクロさんぽ」を選んでくれました。」わーい、どうもありがとうございます。

北:『チビクロさんぽ』を選んでくださり,ありがとうございます。気の 早い話ですが,いま5歳の娘さんに子どもさんができた頃,そのときにも『チビクロさ んぽ』が愛されていてほしいなと思いました。
239.●女性・35歳  3才の息子へのプレゼントにしたところ,大きさが丁度良く大変見やすいようです。 ページの一枚一枚が折紙のようにとても色が美しく見飽きません。文字の大きさも良い と思いました。  (自分が子供の頃大好きだったので,子供向けのとび出す絵本をいつも捜しています が適当なものがありません。(しかけ部分が持つところが細すぎてすぐ破れそうetc.) 単純で面白くて,丈夫なしかけ絵本がぜひほしいのですが… 。4〜5才向け)

森:ありがとうございます。私も仕掛け絵本好きです。でも、たしかにあれは壊れやすいですよね。

北:本のサイズ,文字の大きさ,色の美しさ,おほめいただき,うれしい です。実際に数多くの絵本にふれておられる方からおほめをいただいている気がいたし ますし,うれしさもひとしおです。おっしゃるように「しかけ絵本」は頑丈でなければ いけませんね。
240.●女性・35歳  子供の頃,「ちびくろさんぼ」は,大好きな絵本でした。話の展開も,その意外性も ただただ面白いと思っていました。まさか,差別書に指定され絶版になっているなんて 思いもよらず,子供を持つ身になってそれを知りとても残念に思っていました。  でも,この本を読んでいると昔,面白いと思ったシーンがそのまま登場してきて,と ても懐かしく感じました。主人公が誰であっても,このストーリーの面白さには影響は ないと思います。ちなみに,私が子供の頃大好きだったところは,トラがバターになる ことよりも,最後にお母さんがホットケーキをすごく沢山焼いてくれて,それを主人公 が沢山食べた…という部分だったと覚えています。  色々と物議を醸しているようですが,私としては,かわいい絵本を子供たちのために ありがとう,という気持ちで一杯です。

森:「トラがバターになるところ」と「最後にホットケーキを食べるところ」がこの絵本の2大・人気箇所です。

北:「子供たちのために」ということと「私たち大人のために」この絵本 を出せてよかったと思っています。他の読者カードを見ていただいてわかりますように ,大人の人に「なつかしい,うれしい」と言っていただいていますから。それに加え, 黒人差別の問題についても多くの方々にあらためて考えていただくことができましたし ,手前味噌ながら「いい本でしょ」と言いたくなります。
241.●女性・19歳  学校の「愛」についての授業で,取り扱わせていただきました。ちびくろ・さんぼが 「チビクロ」という犬になり,大活躍。うまい改作です。別冊の『ちびくろ・さんぼの 差別性をめぐって』も大変役に立ちました。こういう本が欲しかった!

森:授業で使って下さったとか、大変ありがとうございます。学生さんたちの反応はどうだったでしょうか?

北:ありがとうございます! ほんとうれしいです。
242.●女性・24歳  チビクロが服をとられて泣くとこはなぜ4つばいなんですか?2才11カ月の息子が不 思議がっていました。すべてを擬人化で統一して下さい。小さいころ読んでもらった「チ ビクロサンボ」つい買っちゃいました。やはりおもしろいですよね。バターになるなん て。

森:泣いているところは、こうしたほうがいっそう悲しそうになると思ってこうしました。

北:「つい買っちゃいました」ですか。うれしいと同時におもしろい。私 も長年本づくりをしてきましたが,読者から「つい買っちゃいました」と言っていただ いたのは初めて。やっぱりとってもうれしい。
243.●女性・41歳  子どもの頃「チビクロサンボ」は誰でも知っている楽しいお話でした。トラのバター で作ったホットケーキがそれはそれはおいしそうで大好きな絵本のひとつでした。その 「チビクロサンボ」が差別問題にされ,絶版になったことも知らぬまま年月が過ぎ,現 在に至りました。さて来年は「トラ年」。そろそろ年賀状を作ろうと思い,頭に浮かん だのがトラ=「チビクロサンボ」です。何十年もたって「チビクロサンボ」が鮮明によ みがえってきました。そんな時,ある日新聞に(秋田さきがけ新報)「チビクロサンボ 」の差別化と,改作が出版されたことが載っていた。早速書店に行き,見つけたのが貴 社の「チビクロさんぽ」である。子どもの頃に見たサンボが黒犬になっていたのにはガ ッカリしたが,物語の面白さや伝わってくる感覚は変わらなかったのでうれしかった。
 「チビクロサンボ」を黒人差別と考えたことは一度もなかった。かわいい黒人の子サ ンボはその時の自分と同じ子どもだった。日本人も外国人も肌の色も関係なく子どもは みな同じ子どもである。差別と思うのは大人だけだ!大人はめんどうだ。大人の考えで 子ども達の大好きな本を絶版にしないでほしい。「チビクロさんぽ」の出版に感謝しま す。この本を私の娘(中2・小5)に贈ります。

森:日本人が一方的にかわいいと感じていることや言葉で嫌がっている人もいることも考えていただきたいと思います。差別は大変難しい問題ですが、基本的には、いろいろな人のことを思いやるということなのではないでしょうか。

北:子どもの頃感じられた「物語の面白さや伝わってくる感覚」は変わら なかった・・・とお聞きして,あなたとまったく同年齢の編集者は「ヤッタ!」と思っ たのでした。
244.●女性・31歳  なつかしく読みました。子供もよろこんでいました。絵もかわいかったです。

森:ありがとうございます。

北:ありがとうございました。絵をほめてもらうのが作者のごとくうれし くなってきた今日この頃です。
245.●女性・26歳  ちびくろサンボが廃版になったとき,昔の本を処分してしまったことをとても後悔し ました。テレビで復活版が出たことを知りました。ちびくろサンポともう一種類(これ は内容が原板を手直ししたものとか)ちびくろサンポの方が名前の印象がつよく記憶し ていたので買うことができました。
 (童話の本で昔話が歌になったものばかりのっている本をぜひおねがいします。・い っすんぼうし・きんたろう・うさぎとかめ・ももたろう・はなさかじいさん などなど 。1つ,2つはのったものがあり,1つでもちがうものがのっていると買っていますが まだ色々あると思うのに集めることができません。子供に教えたいのですが…。)

森:ありがとうございます。

北:ごめんなさい。申し訳ありません。小社は絵本を専門とした出版社で ないのです。でも,おっしゃるような絵本,なかなかおもしろそうな企画ですね。
246.●女性・35歳  いつでしたか,新聞で「チビクロサンボ」が人種差別である為,改名されて出版され る…という記事を読みました。「チビクロサンボ」!!なんとも懐かしいひびきに,なぜ だかうれしくなりました。長いこと忘れていましたが,私も幼い頃に読んで大好きな絵 本の一冊だったことを思い出しました。そうそう,まっ黒な男の子が赤いシャツを着て ,カサを持って…あれが黒人差別になるなんて,私には信じられません。だって登場す る男の子も,その両親も,とても素敵な家族として子供心に残ったからです。本のタイ トルのいきさつなど,子供にわかるわけがありません。大人になって人種差別だと知っ た今でも,やはり私の心の中には「チビクロサンボ」として生涯残るだろうと思います 。
 私には来年小学校2年生になる息子がいます。私がこの本を見た頃とちょうど同じ年 頃なので,クリスマスプレゼントにしようと買い求めました(というより,私が見たか ったわけですが…)。子供より先に見て,懐かしい気分にひたりました。とらがバター になるところは,やっぱりおもしろいですね。ただ昔のを知ってるだけに,黒い犬とい うのがなんだか異様にうつりました。なんで犬なの?という感じです。やっぱり黒んぼ の男の子の方がストーリー的にも自然だったと思うのは慣れないせいでしょうか?でも 初めて見る私の息子には,きっと感動的にうつることでしょう。シンプルでいて,色が 美しい,最高の絵本です。再出版していただいたことに感謝いたします。

森:「最高の絵本です。」なんて言われると照れてしまいます。褒めすぎです。

北:「なんで犬なの?という感じ」は,初めは私もあったように思います 。でも森まりもさんを通じていろんなことを知ったり,考えたりしていくうちに,「黒 犬が主人公でもいいじゃん」と思うようになりました。もっといろんな主人公の絵本が 出てくればいいなと思ってます。評論社という出版社からは「インド人の子ども」が主 人公の絵本がもうすぐ出されますよ。
247.●男性・35歳  '89年頃に突然と絶版になりその経緯は色々とあったにせよ,その物語りは忘れら れないものでした。今回の改作を喜んでおります。貴社の絵本関係の出版案内もありまし たらお願いします。

森:ありがとうございます。北大路さんから出されている絵本はいまのところこれ1冊だけです。

北:ありがとうございます。そして申し訳ありません。『チビクロさんぽ 』は,小社が発行した唯一の絵本なんです。今後どうしていくかはまだ具体的に考えら れていません。
248.●女性・18歳  ちびくろさんぼはすきでした。チビクロさんぽたいへんよいです。ホットケーキおい しそう。 (ところで,今,最近だっこちゃんの人形を見かけるんですけど,いいんですか?と思 った。)

森:「だっこちゃん」などは「黒人差別をなくす会」の指摘で回収になったそうです。「復活ダッコちゃん短命」という記事が1998年1月19日付けの朝日新聞(大阪版)に載っていました。

北:97年1月19日の朝日新聞夕刊で読みましたが,黒人差別をなくす会が 抗議の手紙を出されていて,昨年の10月までに販売中止や回収がされていたようです。 この黒人差別をなくす会ですが,小社も抗議のお手紙というか改善提言のお手紙を何通 ももらっています。が,小社は「絶版も回収も必要ない」と考えています。詳しくは, 別欄の資料をお読みください。ダッコちゃんが差別商品になるのかどうか,判断はたい へんむずかしいように思います。どのようなことで問題のあるなしを判断できるのか, ほんとにわかりにくいですね。
249.●女性・30歳  子供も為に購入したのですが,昔自分が読んだのを思い出しました。

森:本当に長い間愛されてきたお話なんですね。

北:思い出されましたか。ありがとうございました。
250.●男性・36歳  幼い頃読んだ記憶が残っている本を再び手にすることができた。子供に読ませること ができ,また子供も興味をもって見ている。

森:ありがとうございます。多くの人の記憶に残る名作を復活させることができて本当によかったと思っています。

北:とても幸せな気分になられたのではないでしょうか。私はそうでした 。この経験を多くの方々にもっとしていただきたい,子どもたちといろんな話をいっぱ いしていってもらいたい,と思ってます。ありがとうございました。
『読者カード』291-を追加しました。(1998.4.21)
『読者カード』394-を追加しました。(1998.6.3)
カード到着順に並んでいます。(番号は便宜的につけています。)
|カード1-25|カード26-50|カード51-75|カード76-100|カード101-125|カード126-150|カード151-175|カード176-200|カード201-225|カード226-250|カード251-275|カード276-300|カード301-325|カード326-350|カード351-375|カード376-400|カード401-425|カード426-450|
みなさんどうもありがとうございます。
このページの先頭に戻る

守一雄ホームページに戻る