「読者カード」で寄せられた
ご意見・ご感想の紹介


ご紹介します。

 このコーナーでは、絵本『チビクロさんぽ』の読者の方々から寄せられたご意見やご感想をご紹介します。この資料は、1997年12月18日現在で北大路書房に寄せられている読者の声を到着順に紹介したものです。読者のご氏名、ご住所等は伏せ、内容のみそのまま掲載しました。(1997.12.18)
(改作者から適宜コメントもさせていただきました。出版社からは後日『チビクロさんぽ通信』としてお返事が届けられるはずです。)出版社からのコメントも掲載しました。(1998.1.22)
『読者カード』291-を追加しました。(1998.4.21)
『読者カード』394-を追加しました。(1998.6.3)
カード到着順に並んでいます。(番号は便宜的につけています。)
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26.●女性・33歳:
 チビクロさんぼは大好きなお話でした。なんで,トラがぐるぐるまわるとバターになるのか,ずっーと不思議に思ったまま大きくなりました。子供に話したいなぁと絵本に接しはじめて,思っていたところです。まだ字が読めないので私が読み聞かせるのですが,声に出して読むと,ちょっと読みづらいと感じました。長めの文章,とぎれにくいくり返し,似た文章,リズムや音が心地よいと,くり返し読んでいるうちに絵をみただけで歌のように子供の口から出てきます。目読と音読のちがいを絵本を読むようになってとくに実感しています。 音読して心地よい呪文のようなワクワクする文章を捜しています。声に出してよむことは(出版するまで)なかったんだろうかと思う絵本もあるんです。

森:口調にはかなり気を配ったつもりです。「とぎれにくいくり返し,似た文章」はあえてそうしたものです。

北:読みづらさの点ですが,ご指摘のところあたっているようにも思えます。私たちも 出版前,家で何度も読み聞かせ,読みやすさという点で検討もしてみました。私は 10 年間 くらいしか読み聞かせのキャリアがありませんが,「読み聞かせ」の技術も向上するも のです。家で何度も練習するうちになんとか「よみこなせる」ようになったかな・・・ というところです。最終的には改作者の「原作に忠実に文を構成したい」との意思を尊 重して出版することにしました。しかし,黙読と音読の違いの視点はたいへん重要な事 だと自覚しております。貴重なご意見ありがとうございました。
27.●女性・20歳:
 チビクロもママクロもパパクロもめちゃめちゃPrettyでした。ホットCakeをたべたいです。 何回よんでもよいです。本物のチビクロサンボも好き。

森:カードの絵もお上手でした。

北:気持ちをこめられたお言葉と絵,どうもありがとうございました。
28.●女性・29歳:
 子供の頃好きだった「チビクロさんぼ」が,絶版になり本当に残念に思っていました。私にとっては“人種差別”とは全く結びつかないものとしての記憶しかなかったからです。しかし『大人』の事情を知るにつれ納得はしていました。今回主人公が犬ということに違和感はありますが,なつかしいストーリーに巡りあえて,とてもうれしいです。

森:私も嬉しく思います。

北:主人公は変わりましたが,このストーリーはやっぱりいいでしょう?
29.●女性・32歳:
子供の頃によく読んだ「チビクロさんぼ」が,絶版になったことを常々寂しく思っていましたが,9月に新聞でこの本のことを知り10月20日を待ちわびていました。主人公が人間の男の子でなくなっなって,ちょっぴり残念な気もしますが,子供達と楽しんで読むことができます。いいお話を復活させて頂き,ありがとうございました。

森:これからは犬の主人公をかわいがって下さい。

北:子どもたちと一緒に楽しめる本を1冊でも多くもてれば,・・・それは私たちの財 産ですよね。
30.●女性・48歳:
 子供が小さかった頃,読み聞かせた愛読書の一冊でした。当時,差別語とか,原作の海賊版だということは全く知らず,単純に発想のおもしろさに,親子共に楽しんだものでした。もちろん差別など意識の外のことでした。難しい問題で絶版になった時は,とても残念な思いがしましたが新しくなって発売されるとの記事を読んだ時,すぐに買いました。24歳になろうとしている息子も,昔のままの純粋な気持ちで,なつかしんで読んでいました。 絵のコンピューターグラフィクスはTVゲームやパソコンの画面になれていない私には,あまり親しみが湧かず手書きの方がいいと思ってしまいます。小さな子供さんにはすんなり受け入れられるのでしょうね。 とにかく,いろんな問題を乗り越えて,新しく発売されたことは嬉しく思いました。

森:これからいろいろな改作が出ると思います。そうした中にお気に入りのものが見つかることでしょう。

北:他の方からも「コンピュータ・グラフィックス」の絵については否定的なご意見を いただいてもいます。小社でも出版に際しては,CGではなく手書きの絵ということも 当然検討いたしました。ただ,この絵本の出版の場合,たんに「絵本そのもの」をどの ような仕様で製作するかだけのことにとどまらず,多面的な検討(心理学出版社である 小社がなぜこれを出版するのか,著作権はどのように処理するのか,このような性質の 絵本を出版するにあたり,出版社として出版後もきちんと責任ある対応ができるのか, それは具体的にどのようにしていくのか,などなど)のもとに全体の企画を成立させた 経緯があり,最終的には,改作者がこの絵本の蘇生にかけておられる意思を尊重し,改 作者の希望されるCGとしたということです。ただ,CGか手書きか,どちらがよいか は簡単に結論を出せることではないと思います。他の方で,CGの絵をほめていただい てくださっている場合もありますし,小社としてもこのへんの見識については意識的に もつようにしなければと思っております。現時点ではほとんど言い訳のような答えとな ってしまいましたが,ご理解のほどよろしくお願いいたします。
31.●女性・29歳:
 絶版になった絵本がどのようにリニューアルしたのか興味があった。「ちびくろ」が復活し,とても楽しめました。

森:ありがとうございます。

北:興味をもってくださりありがとうございました。
32.●女性・39歳:
「チビクロさんぼ」は大好きな絵本でしたが,絶版になりとても残念に思っていました。 この「チビクロさんぽ」は絵がかわいくて色もきれいなので,ウキウキしながら読みました。勿論,ストーリーは楽しくおもしろかったです。幼児教室の子供達に読んであげたいと思っています。

森:絵も褒めていただけて大変嬉しい。

北:子どもたちの反応もぜひお聞かせください。
33.●女性・34歳:
 この本は私が小学生の時に教科書に載ってたお話でずっと覚えて,自分の子供にも読んであげたいと思っていました。

森:ありがとうございます。

北:ずっーと覚えている話というのはホントに数少ないものですね
34.●女性・29歳:
 今になって読んでもワクワクします。 絶版になったことすら知りませんでしたが,それも含めて多くの思いを巡らさせてもらいました。ゆくゆく子供らは大人へ,そしてまた,下の世代へと語りつがれていくことを望みます。

森:私もそう望んでいます。

北:絶版になっていたことを知っていただいただけでも出版の意義があったのでは・・ ・,といささか手前味噌に思っています。一緒に語りついでまいりましょう。
35.●男性・59歳:
 「チビクロさんぽ」何十年ぶりに読みました。 「サンボ」が「さんぽ」で差別解消という考えに100%は賛同できませんでした。同音異句的な言い換えが,関西風に言えば差別を「おちょくっている」のではないかという気が少し残ります。 小生「ちびくろさんぼ」は「サンボ」という言葉の問題を除けば名作だという今でも思っているものですが。

森:「サンボ」が「さんぽ」になったのではなく、「サンボ」が「チビクロ」になったのです。「ちびくろサンボのさんぽ」という話が「チビクロのさんぽ」になったのです。

北:まあ,けっして「おちょくっている」つもりはないのですが,おっしゃっているニ ュアンスはわかる気がいたします。ただ,けっこう大まじめに,具体的に「どうすれば 」問題がない形とできるか・・・,ということを真剣に検討した結果だということは, ご理解いただければうれしいです。けっして「テキトー」な思いつきでしていることで はないことを。
36.●女性・26歳:
 小さいとき読んだちびくろさんぼを,自分の子供にも読んであげたいとずっと思っていたので,ちびくろさんぽが出版されてとても嬉しく思いました。子供もたいへん気に入っている様子です。

森:ありがとうございます。

北:子どもさんに気に入っていただいていること,何よりです。
37.●女性・32歳:
 私が子供の頃に読んでもらっていた“ちびくろサンボ”が時々ふっと思い出すことがあり,我が子にも是非読んであげたい本の一つでしたが,書店で求めたとき,人種差別として大変ショックでしたが,ちびくろさんぽが新たに出版と聞き,わくわくしながら楽しみにしていました。

森:改作も楽しんでいただけると思います。

北:親になったとき,子どもに読んでやりたい・・・,って浮かぶ本,少ないですね。
38.●女性・31歳:
 娘,2才に贈り物として「ちびくろさんぽ」を頂きました。大変楽しみにしていました。私も,子供の頃「チビクロさんぼ」を読んで強い印象が残っていますが。話もさることながら,素朴なイラストが思い浮かびます。御社も色々なことをお考えになり,このCG仕立てとしたのかと思いますが,とても残念です。自分で読むにも,子供へ読む立場としても絵本はCGでないことを希望します。 テレビ,特にNHK教育の番組でも,CGでないことが少ない程,CGに頼っているという感じがします。 「ちびくろさんぽ」も,絵とお話がバラバラで寂しく思います。是非,次回(有れば…)は,素敵にイラストで“絵本”を作って欲しいと思います。

森:カード30へのお答えにも書きましたが、これからいろいろな改作が出ると思います。そうした中にお気に入りのものが見つかることでしょう。

北:カード30の方へ書いたこともあり,申し訳ありません。ただCGでも書き手によっ ていろんな感じの作品になると思いますので,それなりの楽しみ方もしていただけるの では・・・,とも思います。
39.●女性・23歳:
 ちびくろサンボ 昔もっていました。やっぱり大好きでした。今回は子供のために買いました。とってもかわいくてうれしい。けど,わくわくは昔ほどない。大人になったからかな。早く子供によませたいです。(0才){ 来年はとら年だしチビクロさんぽのポストカードを作ってほしい。えとのお話12こシリーズで作ってほしい。1冊だったら1300円くらい。 かわいいの500円くらいの。}

森:来年の年賀状にはピッタリですね。

北:子どもさんと一緒に読んで,ページをくるとき,子どもさんが声を出したり笑った り,・・・別のわくわくをしてもらえるかもしれないですね。
40.●女性・30歳:
 絵本と遠ざかって,子供が産まれてから一番始めに読んであげようと思った本が,私が子供の時に読んで一番記憶に残っていた“チビクロサンボ”でした。本屋で絶版になっていると聞きびっくりしました。 今日本屋の店頭にこの本があるのを見てすぐ買いました。多少修正されているものの,やっぱりこの話はおもしろい。20数年ぶりにまた読めてうれしかったです。今回の出版ありがとうございました。

森:そう、やっぱりこの話はおもしろいですよね。

北:絶版をご存じなかったとすれば,驚かれたことでしょう。差別の問題も含めて語り ついでいってくださるようお願いいたします。
41.●女性・29歳:
 小さなころから大好きだった本です。トラがバターになるところは何回読んでもおもしろいと思いますし色彩もとてもあざやかな話だと思います。 私は再版してくれてとてもうれしかったです。

森:ありがとうございます。

北:色づかいについて改作者の森さんは,チビクロの気持ちに合わせて,バックの色を 1ページ1ページふさわしい色に設定されています。そんなところも楽しんでみてくだ さい。
42.●女性・36歳:
 新聞の見出しを見て,あっと,幼い頃読んだ記憶が,甦ってきました。幼児期に読んでもらった本がこんなにも鮮明にその場面が(バターになったトラの部分)思い出されるのは,この本だけの様に思えた。そして同じ年代の人々も覚えていた様で,こんなにおもしろく,インパクトのあった本は絶版することは非常に残念だと思う。
 4才になる長男に読み聞かせたが,いつもと違う手応えがあったように思う。

森:お子さんにも喜んでもらえたようで私も嬉しく思います。

北:「いつもと違う手応え」ですか。うれしいです。
43.●女性・27歳:
 子供を持つようになり,自分が昔読んだ本を探すようになりました。「ぐりとぐら」「カラスのパン屋さん」と同じくらい「ちびくろさんぼ」は思い出です。差別うんぬんは別にして,ただ純粋な思い出として,私の手にした「ちびくろさんぼ」が欲しいです。

森:「思い出」は思い出として心の中だけに残しておいたらどうでしょう?

北:「子供を持つようになり,自分が昔読んだ本を探すようになりました」・・・ホン ト,こんな気持ちになりますね。私もそうでした。どこの出版社のどのような絵のもの だったのでしょうか。
44.●女性・31歳:
 この原本“ちびくろサンボ”は幼稚園時代に何度も先生に読んでもらった記憶があります。廃刊になったと知った時も差別ということはあまりピンときませんでしたが…まぁそう思って読めばそうなのかと…。TVのニュースステーションで改作されまた出版されると聞き早速購入しました。“犬”のチビクロですが,まぁ内容的にはそれほどのちがいもなく楽しく読みました。6才の娘も興味を示しています。子供のためにではなくこれは私のために買った一冊です。久しぶりに童心に返り,子供の頃を思い出しました。ありがとうございました。

森:私もこれを読むと童心に返ります。

北:「子供のためにではなくこれは私のために買った一冊」・・・ぐっときました。ど うもありがとうございました。
45.●女性:
 急に寒くなり,めっきり秋めいてきました。さて,本日は『チビクロさんぽ』をお送りくださりありがとうございました。 CGを使った絵本として,犬の表情や色づかいなど,個人的には,正直に言って賛成しかねる点が多くありますが,差別問題に真剣に取り組もうとされた姿勢は伝わりました。

森:出版の意図を理解していただきありがたく思います。

北:改作者同様,姿勢をご評価いただき,うれしいです。
46.●男性・38歳:
 チビクロサンボの修正・復活版なつかしく読みました。また今は絶版となったなつかしい本を復活させてください。 おもしろいものはおもしろいと思います。子供に読みきかせます。それでは。

森:私自身がやらなくてもこれをきっかけにそうした試みが増えるといいと期待しています。

北:申し訳ありません。カード11の方にお答えしたとおりでして,すみません。
47.●男性・68歳:
 久しぶりになつかしい本を手にしました。2冊求めて孫にあげました。 しかし差別を意識するあまり サンボ→さんぽ,子供→犬 に変えたことは反対です。差別とか偏見について,もう少し議論をすることが大切だと思います。トラがぐるぐる回って,バターになってしまう。こんな楽しい夢みたいな話は,子供が喜ぶものですね。

森:はい、ぜひ議論すべきです。その結果、現実での差別がなくなれば「原作」も復活できるハズです。

北:お金を渡して「好きな本買っておいで」ではなくて,自分が知ってて良いと思って いる本を孫に贈れる,そういう本をたくさん知ってる,そういうふうになりたいものだ なーと考えたりしています。
48.●女性・31歳:
 ちびくろサンボが差別として絶版した事は知っていましたが,どこが差別だったのか,わかりませんでした。けれど,絶版になった以上もう読む事は出来ないのだと思っていましたが,先日書店でちびくろさんぽを見つけた時には,なつかしい!と声を出してしまいました。 4才の娘の本を買いに行ったのですが,私の声に娘が,なつかしいの?じゃこれにしようか?とその本を手に取りました。家へ帰って早速読んできかせました。娘は動物のでてくる本と思いながら聞いていたようですが,私はとてもとてもなつかしく,買ってよかった,と思っています。

森:とても素敵な娘さんですね。どうもありがとう。

北:買っていただいてありがとうございます。本屋さんで娘さんとそんな会話をされた んですね。娘さんのことばを聞かしていただくと,「なんて幸せなお母さんだ」・・・ ってふうに思いました。
49.●女性・63歳:
 正直に言ってがっかりしました。私が35年前頃保母をしていた頃の「チビクロサンボ」とは内容は同じでも登場してくるあのかわいい男の子の姿が犬になっていることです。黒であれ白であれ黄色であれ,凡て神の造り給うた人間であることを考えると読む方だって差別はあり得ないのです。 私の孫はアフリカ人とのハーフですが,黒であるのが白くなるはずがない黒は黒です。あえて「チビクロサンボ」の本も絶版になったことも知らないでさがしました。どんなハンデを背負った人間であってもその困難をまともに受けて立っていく姿勢を幼い頃より持たせようと努力しています。かくしたり,のがれたりせず,真正面からぶつかっていける者になってほしいという願いをもっています。私はあの「チビクロサンボ」の本との出会いを期待していました。うちのチビクロサンボは満5才を11月25日に迎えます。

森:カード47へのお答えでも書きましたが、現実での差別をなくすことこそが大事なのですよね。

北:ご意見はまったくその通りだと思います。小社の絵本で「がっかり」させてしまっ て申し訳なく思いますが,現時点では,黒人差別の実態があるものと小社としても認識 しておりますので,「サンボ」ということばをつかわないなど小社のような改作をして いる意味はご理解いただきたく思います。
50.●女性・26歳:
 「チビクロさんぼ」のお話は,幼少の頃読んだ事があり,大好きでした。今回の「さんぽ」も犬のキャラクターもかわいく,楽しんでいます。

森:絵も気に入っていただけたようで大変嬉しく思います。

北:今回の主人公をかわいく思っていただき,改作者と同様にたいへんうれしく思います。
『読者カード』291-を追加しました。(1998.4.21)
『読者カード』394-を追加しました。(1998.6.3)
カード到着順に並んでいます。(番号は便宜的につけています。)
|カード1-25|カード26-50|カード51-75|カード76-100|カード101-125|カード126-150|カード151-175|カード176-200|カード201-225|カード226-250|カード251-275|カード276-300|カード301-325|カード326-350|カード351-375|カード376-400|カード401-425|カード426-450|
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