友好短信2021.1~2

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 第24期日中連続市民講座④「漢詩のユーモア 杜甫・李白・白居易・蘇軾を中心に」(2/20)

 第24期第4回日中関係を考える連続市民講座が2月20日、日中友好センター教室において開かれ、中国文学専門で長野県立大学教授の谷口真由実先生が「漢詩のユーモア 杜甫・李白・白居易・蘇軾を中心に」と題して講演しました。コロナ禍の中でしたが、講座には39人が出席し熱心に聴講しました。

 谷口先生は、「風刺は対象を見下す視点に立つが、ユーモア(諧謔)は自身を含めて対等に見る親しみ深い視線を特徴とする」とし、後漢末期から唐・宋に至る著名な詩人(ほとんど官吏・政治家でもあった)を取り上げ、その生きた時代背景も紹介しながら、現実の不条理や人間共通の弱点をおおらかに面白がり現代の人々をも共鳴させる作品が生まれたことをわかりやすく話しました。―

 ◎「竹林の七賢」は激動の血に彩られた時代に、限りある自己の生をより十全に生き抜こうとし、世間的価値観の呪縛を脱して私の流儀で固有な運命を選びとろうとした。厳しいい言論統制の中を生き抜いていく知恵とユーモアが見て取れる。彼らは誰よりもよく笑い、また目が眩むほど憤り得た。陶淵明は下級官吏を辞し、酒をこよなく愛し、自然を楽しみ、詩を作り悠々自適な生活を送った。

 ◎盛唐の詩人、杜甫は安史の乱や朝廷内部の政争など政情不安の時代を生き、社会詩人と評される。政治・社会の矛盾を鋭いまなざしでとらえ直截に表現した社会批判詩を多数作っている。一方で、「飲中八仙歌」などでは戯れに自身や友の姿を滑稽に描いた詩もみられる。曲江の酒家に立ち寄り、憂さを晴らす詩も作っている。人の世は乱で荒れ果てても自然は悠然としているとうたう。また杜甫には珍しくデカダンの詩もある。成都の草堂にあっては秋の暴風で吹き飛ばされた粗末な家にあって千万間の広い部屋に貧しい人々がつどい笑いあうことを夢想する詩もみられる・・・

 ◎李白は盛唐の代表的な詩人で杜甫より11歳上。その詩は天衣無縫、自由闊達で「詩仙」と称された。「月下独酌」では名月を迎え影に対して3人となる、行楽すべからく春に及ぶべし・・言葉遊びや擬人法が見られる。杜甫は李白を一斗詩百編と評した。李白の多くの詩文は酒にちなむものが多く、ユーモアや比喩にあふれたものが多い。

 ◎白居易は中唐の代表的詩人、地方官吏の家に生まれたが優秀な成績で進士に合格、中央政界で活躍するも、左遷などを体験した。平易な用語でわかりやすい詩を意識的に制作した。風諭詩(婉曲な政治批判の詩)、閑適詩(静かに自然を楽しむ詩)、感傷詩(男女の愛情を描く詩)に分類し、『白氏文集』を編集し、平安文学に大きな影響を与えた。「白鷺」は罪を得て流されていく道中の詩であるが笑いで包んでいる。「重題」では廬山こそはうるさい名誉心からの逃避場所であり、司馬というつまらぬ官職も隠居役としてはなかなかいい、とうたう。

 ◎蘇軾は北宋の詩人、進士に合格したが新法・旧法の争いに巻き込まれ、海南島に流されたこともある。「海内に知己あれば天涯も比隣の如し」は有名な句。比喩表現や比較(なぞらえる)、典故(古典からの出典)、詩語(畳韻語)の面白さがある。―

 まとめとして、「ユーモアは遊びの精神に基づくが、単なる笑いではなく、政治の世界でのつまずきに遭遇した作者の苦しみの中から生み出された。自己の内省を経て、自身の弱さやダメぶりを認め、それを、滑稽・諧謔的な言葉で表現している。作者は、ユーモアを表現することによって、逆境の苦しみを打破する起爆剤としている。それゆえ、読者に困難な現実に向き合う力を与えてくれるのではないか」先生の結びの言葉に、共感の拍手が送られました。

 次回の第5回講座は、3月13日(土)、豊岡康史・信州大学人文学部准教授が「清朝の対外政策の決定方法と現代中国」をテーマに講演します。
 日中友好春節コンサート熱いひと時を過ごす、中国民族楽器演奏に大きな拍手(2/14)

 日中友好春節コンサート・中国民族楽器演奏会が2月14日、長野市芸術館大ホールで開催され、400人の市民が二胡や古筝、琵琶などの演奏を楽しみました。2時間余りの演奏に酔いしれた観客の皆さんから盛んな拍手が送られました。

 出演者は、二胡奏者で日本二胡振興会会長の武楽群さんはじめ若手二胡奏者の高山賢人さん、古筝奏者の王敏さんと渡邊美姫さん親子、琵琶奏者の何晶さん、ピアノ伴奏の高久史子さんらとともに、久保里子さん主宰の長野二胡学友会の皆さんや長野ラジオ孔子学堂の長谷川宗利さん、鈴木正彦さんも加わりにぎやかな舞台となりました。

 武楽群さんは1988年に来日、武蔵野美術大学空間演出デザイン学部に留学。音楽、美術、演劇、著作など、多方面で活躍。現在、中国音楽家協会二胡学会理事、NPO日本二胡振興会の代表理事として、日本における中国楽器二胡の普及振興に努めています。あいさつの中で、「30年ほど前来日した時は二胡を知っている方も少なかったが今や多くの方が二胡を愛好している。こんなにうれしいことはない。今日は中国の民族楽器の演奏を堪能してほしい」と語りました。また東日本大震災被災地に何度も足を運んだことやつなみで押し流された流木で二胡を作って演奏していること等も紹介されました。武さんに師事した久保里子さんの名司会で気持ちよく進行していきました。

 オープニングの合奏では春節にちなんで「喜洋洋」そして「良宵」、さらに3.11の10周年にあたり「花は咲く」が演奏されました。続いて高山賢人さんが若者ならではの演奏スタイルで、「女人花」「君をのせて」「愛燦燦」「リベルタンゴ」などを披露しました。古筝奏者の王敏さんは「鉄馬吟」を、琵琶奏者の何晶さんは「彝族舞曲」を、古筝二重奏では王敏・渡邊母子が「豊収鑼鼓」を披露しました。武楽群さんと王敏さんの二胡と古筝の合奏「二泉映月」では”津波二胡”での演奏となり、不屈の精神、未来への憧れを表現していると言われ、聴衆に感動を与えました。古筝、琵琶、二胡の合奏による「沖縄メドレー」、武さんと久保さんの「草原新牧民」も感動を与え、拍手が鳴りやまない中、アンコールに応えて出演者が勢ぞろいして、「早春賦」「賽馬(草競馬)」)が演奏されました。2時間余りがあっという間に過ぎ、長野市日中友好協会から花束の贈呈が行われ終演となりました。

 「二胡をはじめ中国民族楽器の素晴らしい演奏を楽しく聞かせていただきました」と語りながら帰って行く観客の皆さんを、コロナ禍の中で、無事コンサートが実施できたことに感謝しながら、スタッフも嬉しく見送りました。
  オンラインで中国語講座を継続(1/28)

 長野ラジオ孔子学堂はコロナ禍による感染予防対策として、1月下旬からオンライン方式で中国語講座を継続していくこととなりました。オンライン授業は初体験の受講生も真剣に方法を会得して遠隔授業に備えました。

 戸井田靜男・孔子学堂事務局長は「高齢者の方も、悪戦苦闘しながらも、このような機会は貴重ですと言って頑張っています。当面2月、3月はこの方式で進めていく予定です」と述べていました。

 授業ではパソコン画面に先生の顔や文字とともに、受講生の皆さんの顔も映し出され身近にお互いを意識しつつ学習に励んでいました。
  第24期日中連続市民講座③「米大統領選と米中対立に想う」(1/23)

 第24期第3回日中関係を考える連続市民講座が1月23日、日中友好センター教室において開催され、米国の社会経済事情に詳しい上田女子短期大学の小池明学長(経済学、金融論)が「米大統領選と米中対立に想う」と題してオンラインで講演しました。コロナ禍の中でしたが、講座には19人が出席し熱心に聴講しました。

 小池先生は、過去10年間の米国と中国の主な出来事を振り返った後、米国事情、米中関係、日本の取るべき道などについて話しました。(概略下記参照)

 ―米ソ冷戦時代には米国には中国を引き寄せるべきだとの思いがあり、WTOなどへの加盟によって世界標準に近づいて民主化も進むだろうとの思いがあった。もちろん14億の人口・市場に対する関心もあった。中国はこの10年間成長を続け現在世界のビッグプレーヤーとして存在感を増している。米国は中国を次第に警戒し対抗する政策をとるようになった。
 トランプ前大統領の任期中に米国社会の分断が広がった。南北戦争でも同じだが今後、分断解消に相応の時間がかかるだろう。バイデン新大統領は対話を重要視した政治を進めていくとみられる。
 一方、対中政策についてはバイデンはトランプとは違って中国寄りとの見方もあるが、米国の世論が強硬論を支持しており、トランプとの対抗上強硬なことを言った。急激に融和策へとかじを切り直すことはないだろう。競争対立関係は変わらないが、妥協できることは建設的にやっていこうとするだろう。
 日本は、米国寄りの立ち位置だが、中国との歴史的、経済的関係の大きさを考えれば安定的な関係を築く努力が求められている。正当なことを主張しつつ見返りも用意し交渉の材料を持つことが必要だ。―

 興味深い内容でメモを取りながら真剣に聞き入りました。オンラインによる講演は初めての試みでしたが、今後より改善して、交流機会を作っていきたいと思います。次回は2月20日(土)谷口眞由実・県立大学教授が「漢詩のユーモア--李白・杜甫・白居易・蘇軾を中心に」をテーマに講演します。
 
 
「日中友好春節コンサート・中国民族楽器演奏会」の取り組みすすむ (1/20)                     

 2月14日(日)日中友好春節コンサートを開催します。日本二胡振興会会長の武楽群さん、長野出身の高山賢人さんの二胡、古筝の王敏さん、琵琶の何晶さん、地元の楽友会の皆さんも多数出演します。

 春節にふさわしい楽しいコンサートになるものと確信しておりますので大勢の皆様のご来場をお待ちしております。

 (長野市日中友好協会 米山達雄)


 新春を飾る日中友好春節コンサート・中国民族楽器演奏会においでください。


 二胡/武楽群・高山賢人、古筝/王敏・渡邊美姫、琵琶/何晶、ピアノ伴奏/高久史子


日時:2月14日(日)開場13:00 開演14:00
場所:長野市芸術館メインホール
入場券:大人2,000円 小中高生1,000円(全席自由席)
主催:長野市日中友好協会(TEL026-224-6517)
後援:長野市・(公社)日中友好協会・長野県日中友好協会・信濃毎日新聞社・週刊長野新聞社・長野市民新聞社
  
≪満蒙開拓平和記念館だより≫セミナールームで修学旅行の受け入れ(1/1)  

                                   満蒙開拓平和記念館 事務局長 三沢亜紀       

新型コロナウイルス感染拡大の影響で来館者が激減した記念館ですが、秋以降、小中学校の来館で思わぬ賑わいとなりました。長野県外への修学旅行を断念した県内の学校が、代わりに県内に行先を変更し、当館にも来てくれたといういきさつです。

 子供たちの立場になって考えると、楽しみにしていた場所へ行けなくなってさぞ残念だろうと思います。しかし、お陰で地域の歴史を知る機会を得ることができたと前向きに捉えている先生方の声も多く、満蒙開拓の歴史に正面から向き合う子どもたちの姿に希望を感じました。

コロナ禍で休館し、先行きが見通せなかった頃を思うと大変ありがたく、一昨年増築したセミナー棟も大活躍です。県内各日中友好協会の皆さまにもご心配をいただきました。今シーズンの経験を活かし、学校の来館をどのように軌道に乗せ経営上持続可能にしていくのか、知恵を絞っていきたいと思います。

 本格的な平和の種まきは、これからです。本年もご指導ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。

 

  初春を迎えて

           長野県知事 阿部守一         

 皆様には、健やかに新春をお迎えのことと存じます。

貴協会には、長野県と中国との友好交流活動に対して格別の御理解と御支援を賜り、厚く御礼申し上げます。

昨年は、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行により、多くの国で感染の抑制を目的とした渡航制限や外出制限等が実施され、人的交流が制限されることとなりました。日中関係においても、日中友好協会創立70周年の記念すべき年となりましたが、本県も含め中国との間で長年続けてきた数多くの交流行事等が中止または延期となりました。

そのような中、友好都市である河北省はもとより、中国国家体育総局、中国人民対外友好協会、中国大使館、吉林省などから心温まるメッセージが添えられた防疫物資を寄贈いただきましたことは、大変ありがたく、強い絆を改めて感じる機会ともなりました。

本年は、東京オリンピック・パラリンピックの開催が予定されています。コロナの収束と早期の人的交流の再開により、この大会が、世界中の人々が交流しつながる姿を発信する場となり、来年開催予定の北京冬季オリンピック・パラリンピックへとつながっていくことを切に望みます。県といたしましては、貴協会との連携のもと、東京オリンピック・パラリンピックの中国ホストタウンとして、人的・経済的・文化的な相互交流など、より一層交流を深め、未来につないでいけるよう取り組んでまいります。

結びに、重要な節目となる年頭に際しまして、皆様の変わらぬ御支援と御協力をお願い申し上げますとともに、貴協会の益々の御発展を御祈念申し上げ、挨拶といたします。

 

新春メッセージ

中華人民共和国駐日本国特命全権大使 孔鉉佑 

 2021年の新年を迎え、謹んで新春のお祝いを申し上げます。

  中日の民間交流は両国友好関係の重要な基礎であります。長野県日中友好協会は創立64年来、中日友好の信念を堅持し、経済、文化、スポーツ、青少年など幅広い分野で多種多様な交流活動を行い、河北省、北京市をはじめ中国各地方との協力、また両国民の友情増進に大きく貢献されました。謹んで敬意を申し上げます。

 昨年から新型コロナウイルスが全世界に広がり、中日両国は共にコロナと戦っています。この戦いにおいて両国民間団体、地方政府など各界人士が互いに見守り、助け合う精神は高く評価され、中日関係にとってプラスとなり、両国民間友好の美談でもあります。

当面、コロナの影響で人が集まって、交流することができませんが、コロナ収束後、人的往来を含め、中日双方の友好交流の更なる発展を期待しております。今年、延期された東京五輪大会が開催される見込みです。長野県は中国代表団ホストタウンとして、是非このチャンスを活かし、コロナと戦いながら友好往来の伝統を受け継ぎ、新たな交流方式でホストタウンの関連事業を成功裏に開催されますよう楽しみにしております。

先般閉幕した中国共産党第19期中央委員会第5回全体会議(五中全会)は「国民経済・社会発展第14次5カ年計画と35年までの長期目標の策定に関する中共中央の提議」を採択し、今後中国の発展の雄大な青写真を描き、ハイレベルの対外開放を実行し、協力ウィンウィンの新局面を開拓すると明言しました。これは両国地方交流と協力のいいチャンスと信じております。

中国大使館としては、引き続き貴協会並びに長野県各界の方々と共に、中日民間友好と両国地方交流を全力で支援し、両国関係の発展を支える民意の基盤を打ち固めるために努力していく所存であります。長野県日中友好協会の益々のご発展と長野県民のご多幸を心よりお祈り申し上げます。

 

  手を携えてともに友好に努力しましょう    

中日友好協会常務副会長 程永華

新春を迎え、私は中日友好協会を代表して長野県日中友好協会の友人各位と、「日本と中国」紙を通じて、長期にわたって中日友好事業の発展のために関心と支持を寄せていただいた長野県各界友人の皆様に謹んで新年のごあいさつを申し上げます。

 長野県と中国の友好交流は悠久の伝統を有しています。長野県日中友好協会は多年にわたり中日友好の信念を揺るぎなく堅持し、中日関係の発展と両国の交流と協力に積極的に努力し貴重な貢献をされた、私たちの古くからの良き友人です。

 昨年、新型コロナウイルスは全世界を襲い、世界を危機に陥れました。コロナ禍に対し、中国人民と長野県人民は心を通わせ相互に物資を贈り、声援を送り合い、「山川異域、風月同天」(山川は異なれど風月は同じ)の人々を感動させる美談が生まれました。ここにコロナ禍と闘う中国人民に対する支援に対し心より感謝申し上げます。

 現在、世界は百年に一度の大きな曲がり角を迎えており、国際情勢は不穏定で不確定性が増しています。中日両国はアジアと世界の重要な国であり、世界の平和と繁栄を担う重要な責任を有しています。国の交わりは民が相親しむことにあります。新しい情勢のもと、新時代の要求にあった中日関係を築いていく積極的役割を果たしていくために、両国の民間が手を携えて、両国人民の相互理解と友好感情を不断に増進させていく努力をしましょう。新しい1年、中日友好協会は友人の皆さんとともに友好の初心に立って、困難を克服し、各分野の交流と協力を立派に展開し、中日関係を持続的に改善、発展させていきたいと願っております。

中日友好事業の一層の発展と、友人の皆様のご多幸をお祈りいたします。私たちは兄弟のような間柄として、ともに春風を待ちましょう。

 

コロナ禍乗り越え平和友好の原点に立って交流の再開へ

<年頭のごあいさつ>   長野県日中友好協会 会長 高波謙二   

明けましておめでとうございます。コロナ禍の中にあって、大変な1年間でしたが、皆様の日中友好の粘り強い意志とご尽力に敬意を表し、県協会の諸活動へのご支援ご協力に心より感謝申し上げます。

 昨年は戦後75年、日中友好協会創立70周年の節目の年に当たり両国関係の好転が期待されていましたが、新型コロナウイルスの感染拡大によって人的交流がストップし、経済・文化・スポーツ交流等にも深刻な影響を及ぼす年となりました。

また、米中対立の激化も多くの人の憂うるところでした。米大統領選の結果、対話路線に回帰すると期待されますが、米中関係は日中・日米関係にも強い影響を与えています。国際情勢が激変している中で日中関係は今後も紆余曲折が予想されますが、我が国としても対米一辺倒の思潮に押し流されることなく14億の人々が住む、歴史的にも経済的にも深いかかわりを持つ中国と、不再戦・平和友好・覇権反対を大切にして安定的な友好協力関係を築いて行きたいものです。

県協会はこの1年、1月の日中友好新春座談会と新年会開催直後からコロナ禍の影響を受け、予定していた、諸事業の多くを、中止せざるを得なくなり、関係の皆様に多大なご迷惑をおかけすることになりました。東京オリンピックホストタウン事業や北京冬季オリンピック支援交流事業がストップしたことは大変残念なことでした。こうした中にあっても海を越えて義援金募金の取り組みやマスクの贈呈支援、励ましのエールの交換が行われたことを銘記したいと思います。5月の定期大会はやむを得ず書面決議で行いました。一定の落ち着きを見る中で、6月からは中国帰国者日本語教室や中国語講座・中国語スピーチコンテスト等を実施しました。各地区協会でも、対策を講じながら身近な交流事業を実施しました。また、会員の高齢化と会員の減少が進む中で協会の再生を目指して改革検討委員会を設置し検討を進めてきました。

本年は満州事変から90周年、辛亥革命から110周年にあたります。友好平和を願いながら、巨大な変化を遂げている中国の現状に関心を寄せ、相互に等身大の理解をすすめていきたいと思います。コロナ禍によって、大きな困難に直面していますが、早期の平穏化を願い、友好の原点を踏まえて、交流の再開に備え、相互信頼の回復に努めていきたいと思います。ご支援ご協力をお願い申し上げます。

 

河北省張家口市に五輪ジャンプ台が完成(12/3)2020
           

2022年北京冬季オリンピック・パラリンピックのスキー競技の一部は私の故郷――河北省張家口市で行われるので、今日はその競技場の一つであるスキーのジャンプ台の建設状況についてお届けしたいと思います。

ジャンプ台は国家スキージャンプセンターの中に作られ、外観がかつて中国の宮廷で吉祥の象徴として用いられた器物「如意」に似ていることから「雪如意」と名付けられました。標高差が160メートル以上もあり、競技エリアの中で最も施工量が多く、建設のハードルが高い競技場の一つだそうです。2018年5月1日から正式に着工し、昨秋9月にスキージャンプの国際大会開催基準を満たす段階まで工事が終わりました。今はジャンプ台の内装工事や周辺の整備作業が着々と進められているところです。写真は先方から送られてきたものなので、皆様のご参考になりましたら幸いです。

ちなみに、北京から張家口市までの新幹線も19年12月に開通しましたので、22年には北京から新幹線に乗って、張家口の最新の競技施設までオリンピック選手の応援に行ってみたいですね!(県国際交流員・李妮)

 第24期日中連続市民講座②、中国語と日本語-日中文化比較(12/19)  2020

 第24期第2回日中関係を考える連続市民講座が12月19日、日中友好センター教室において開催され、清泉女学院短大中国語講師の王秋菊先生が「中国語と日本語ー日中文化比較」をテーマに講義しました。コロナ禍と師走の忙しい中でしたが、講座には24人が出席し熱心に聴講しました。

 主語と動詞をはっきりさせる中国語と主語と動詞があいまいな日本語の特徴に触れた後、日常のあいさつと配偶者の呼称、漢字から見た古代女性の社会的地位、老子・孔子・荘子・孟子など古代思想家が中国語と中国文化に与えた影響、詩詞が中国語と中国文化を豊かにしたこと、中国の4大名作と4大奇書(「三国志演義」「西遊記」「水滸伝」「金瓶梅」が4大奇書と言われていたが、「金瓶梅」の代わりに「紅楼夢」を加えたものが4大名作と呼ばれるようになった)へと話が進みました。

 更に、『漢委奴国王』(紀元1世紀、後漢の光武帝が日本の奴国王に与えたと「後漢書」に記されている「漢の倭奴国王」)金印と漢字の日本伝来、明代にイタリア人宣教師マテオ・リッチが漢字をローマ字表記することをはじめ、これが、現代中国で広く使われている「漢語ピンイン法案」へとつながっていったこと等興味深い話が続きました。また、明治期には革命、科学、共和、哲学、自由など多くの社会科学用語などが日本から中国に逆輸入されたこと、峠や辻、切符、切手などは和製漢字単語であることも紹介されました。玉や紅が好きな中国人、気の毒な犬、四君子と尊ばれる「梅・蘭・竹・菊」など話は中国文化に幅広く及び講義時間もあっという間に過ぎました。
 東京五輪・パラリンピックホストタウン・オンライン講演会
上原大祐さん「パラスポーツの魅力を語る」(12/16)
     2020

 東京オリ・パラホストタウン長野県実行委員会(高波謙二会長)は12月16日長野市生涯学習センターにおいて上原大祐さんを講師に迎えオンライン講演会を開催しました。上原さんは軽井沢町出身で、パラリンピック・アイスホッケーの日本代表選手として、2006年トリノ、2010年バンクーバー、2018年平昌冬季パラリンピックの3大会に出場し、2010年バンクーバー大会では準決勝で決勝ゴールを決め、銀メダル獲得に貢献しました。引退後は、「誰もが夢を持ち挑戦する世の中を作っていきたい」との思いから、2014年にNPO法人D-SHiPS32、2017年に一般社団法人障害者攻略課を設立、障害のある子供たちとその家族のサポートを行いながら、企業や自治体と連携し、全国でパラスポーツの普及を通じた地域作りに取り組んでいます。

 宮原茂県国際担当部長(実行委員会副会長)が講演に先立って、長野県と6市町村が中国を相手国とする東京五輪ホストタウンとなって各種事業に取り組んでいることや東京大会の後、2022年には北京冬季五輪・パラリンピック大会も控えていて、長野県は冬季スポーツ団体と協力しながら支援・交流を深めていることを紹介した後、「コロナ禍で活動が制約される中、オンライン講演会を開催することとなった。パラリンピアンだった上原さんの活躍の体験をお聞きしパラスポーツの魅力に理解を深めていきたい」とあいさつしました。

 上原さんは子供の頃の体験に触れ、決してあきらめない精神、こんな工夫をすれば楽しんでできると思って次々といろいろなことに取り組んできた事例を紹介しました。
 原点は、生まれつき両足が不自由だったが、自転車に乗りたいと言うと母は無理だと言わず八方手を尽くし手こぎの自転車を手に入れてくれ、自転車に乗れるようになったこと。母は「ごめんね」から「誇れる我が子」へと、認識を改めてさせてくれた。できないと思われていることは実際はやればできることが多い。どうしたらできるかを考える。「1クラス1畑」で車いすでも楽しめる畑を作った。車いすキャンプや陸のカーリング=ボッチャの開催、車いす用着物の開発、長野県民パラスポーツ大会を始めたが各県に広げて全国大会を目標にしていきたい。他人事を自分事にし友達ごとにして共生社会を作っていく。共生社会を作るにはチョコチョコ行い、ちょっとしたことでも良いから発信し続けることが大切。障がい者体験だと言って大変だねを届ける体験は逆効果で、こんな工夫をすれば楽しんでできるという発想が必要と思うなどなど、アイデアとそれを実践していく上原さんのエネルギーは聞く人に感動を与えてくれました。

 <ホストタウンの取り組み紹介>東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向け、地方自治体がホストタウンとなり、住民と一体となって相手国の選手や関係者、オリンピアン・パラリンピアンとの交流を行い、地域の活性化などをはかる取り組みです。長野県と4市(長野市・上田市・須坂市・飯山市)2町(下諏訪町・山ノ内町)が中国を相手国とするホストタウンとして国に登録しています。長野県としては2022年の北京冬季オリンピック・パラリンピックも見据えて、スキーやスケート、アイスホッケー、カーリングなど冬季スポーツ交流を行ってきました。上原さんの精神を受け継いだ後輩選手の皆さんがパラアイスホッケーで好成績を収めることを期待したいと思います。
  第24期日中関係を考える連続市民講座スタート(11/21)   2020

第24期日中関係を考える連続市民講座が11月21日から始まりました。県内の大学と県日中友好協会などで作る県日中学術交流委員会主催で、毎月1回のペースで文化、歴史、経済関係などをテーマに計6回の講座が開かれます。

 第1回は長野大学の塚瀬進教授が「中国における歴史教育の特徴と問題点」と題して講演しました。自身が中国近現代史を研究している立場から、中国人がどのような歴史認識の中にいるのか知ることなしには中国人研究者の研究論文を深く理解することができないとの問題意識に立って、①中国の歴史教育の特徴、②歴史教科書の制度的変遷、③一般的な中国人の近代以降の歴史観、④日中戦争についての記述、⑤歴史認識の相違などについて語りました。講演終了後、出席者から活発な質問や意見が出されました。

 主催者はコロナ禍の平穏化を願いつつ、皆さんの協力を得ながら講座を進めていきたいと述べていました。第2回は12月19日、王秋菊・清泉女学院短大中国語講師が「中国語と日本語-日中文化比較」とのテーマで講演します。

 連続市民講座の開催趣旨は次の通りです。
-戦後75年、日中国交正常化から48年を経過し、日中関係の改善加速が期待された中でしたが、新型コロナの世界的感染拡大によって、人的交流がストップし、経済、文化学術、スポーツなどの分野の交流においても困難が続いています。早期の平穏化を願いつつ、コロナ禍後を見据えて、両国国民の相互信頼関係を醸成していくことが望まれます。 歴史的に深いかかわりを持ち、日本の最大の貿易相手国である中国はGDP第2位の経済大国となり巨大な変化を遂げています。14億人が住む隣国中国に対する理解を深めることは日本にとって一層重要となっています。中国を多面的に理解するため県内で活躍している大学・短大などの先生を講師に迎え第24期講座を計画しました。お誘いあってご参加ください。

詳細はこちら――>第24期日中関係を考える連続市民講座「中国の歴史・文化と日本」

第2回は12月19日(土)王秋菊・清泉女学院短大中国語講師が中国語と日本語・文化比較について話します。
第3回は1月23日(土)小池明・上田女子短大学長が米大統領選と米中対立について話します。
第4回は2月20日(土)谷口眞由実・県立大学教授が漢詩のユーモアについて話します。
第5回は3月13日(土)豊岡康史・信州大学准教授が清朝の対外政策決定方と現代中国について話します。
第6回は4月24日(土)兼村智也・松本大学教授がコロナ禍で変わる日中ビジネスについて話します。
 コロナに負けず第18回日中友好マレットゴルフ大会楽しむ(10/31)    2020

 長野市日中友好協会主催の第18回日中友好マレットゴルフ大会が10月31日、長野市犀川第2運動場マレットゴルフ場で開かれました。雨のため2度延期されていましたが3度目の正直、この日は快晴で風もなく穏やかな日和で、絶好のプレー日和になりました。

 コロナ禍の中での開催でしたが、中国帰国者14名、国際交流員1名、協会会員10名、総勢25名で18ホールのストロークプレーを楽しみました。

 OBを多発した人もいましたが、エチケットリーダーと協力して和気あいあいとプレーができました。結果は男子が戸井田靜男さん、女子は帰国者の中村国子さんが優勝しました。たくさんの賞と景品が用意されていました。参加賞は石家庄市から贈られたサージカルマスクで、参加者に好評でした。

 1位になった帰国者の野村洪才さんは「大変楽しかった。また参加したい」との感想でした。今後も日中友好のため続けていきたいと思います。
        (長野市日中友好協会 米山達雄)

 中国語スピーチコンテスト長野県大会、コロナにめげず若者が活躍(10/10)    2020

10月10日、長野県日中友好協会ラジオ孔子学堂の主催による第38回中国語スピーチコンテスト長野県大会が信濃教育会館講堂で開催され、高校生、大学生から70代の中国語学習者までの18人が出場しました。高校生や大学生の活躍が注目されました。

朗読部門には高校生・大学生の部6人と一般の部7人が参加、それぞれの全国統一課題文を発表し発音や表現力を競いました。

 スピーチ部門には5人が出場、自作文で内容や表現力を競いました。百年前にもあった交流、中国がくれた勇気、本音の交流で真の友を、食文化の違いなどを取り上げ、レベルの高い弁論発表となりました。

スピーチ部門では安曇野市出身で小松大学の学生、溝邉幹太さん(21)が優勝しました。溝邉さんは中国南京に4か月間短期留学した時、色々な国からの留学生と交流した体験を語り、「本音で話し合う中で真の友人ができた。国同士も仲良くなれると」と述べました。準優勝の久保田弘樹さん(19)は長野高専の学生で、「祖父と100年前日本に留学した中国青年との間の手紙を見て友好の大切さを感じた」と発表しました。

 岩下隆審査委員長は講評の中で、スピーチはじめ朗読部門でも素晴らしかったと述べるとともに、「正確な発音や流暢さ、イントネーションや区切りを意識すること、語りかけるように発表することが、美しい中国語に必要。スピーチ部門では心に響く内容が多かった。心を込めて語りかけ高得点を獲得できた。コロナ禍で心が内向きになっているが、交流して、言葉を通して本音を語り互いを知ることが大切。論語に知・好・楽(これを知るものはこれを好むものに如かず、これを好むものはこれを楽しむものに如かず)という教えが出てくるが、中国語を知り、好きになり、楽しんで下さい」」と、激励しました。

 安芸洋一長野ラジオ孔子学堂長は冒頭の主催者あいさつの中で、コロナ禍により、学習機会の減少にもかかわらず、勇気をもってチャレンジした出場者に敬意を表した後、日ごろの学習の成果を発揮するよう激励、中国語の学習を通じて相互理解を深め、日中友好の輪が広がることを期待していますと述べました。西堀正司県日中友好協会副会長も日本にとって大事な隣国中国は大きく変化発展している。コロナ禍が納まることを願い来年の東京五輪、22年の北京冬季五輪など交流を進めたい。中国語を学び現在の中国を理解し友好促進に貢献してほしいとあいさつしました。

 また、清泉女学院短大講師の王秋菊さんは審査員を務めるとともに、「中国語の学習方法」と題して講演しました。中国語の学習にとって発音は非常に大切と述べ、中国語には日本語にない子音、母音、四声などがあり、これをマスターするために繰り返し練習することが必要と強調しました。皆さんうなずきながら聞き入っていました。

 当日、会場には出場者の友人や中国語学習仲間なども応援に駆けつけ拍手を送っていました。

 入賞者は次のとおりです。
 スピーチ部門 一般・大学生の部 ①溝邉幹太 ②久保田拓樹  ③大矢健一 (奨励賞)伊藤育子 (敢闘賞)登内七海
 朗読部門 高校生・大学生の部 ①滝澤燿 ②山口まどか  ③村松日穂   (奨励賞)石坂実優 (敢闘賞)青柳明里 (努力賞)鹿野日南子
 朗読部門 一般の部 ①老月秀光 ②宮沢一三 ③依田光枝   (奨励賞)大嶋くに子・塚田益裕 (敢闘賞)森川敬子・横川正秀 

 入賞者にはトロフィーや楯が贈られました。成績優秀者は来年1月の全国大会に推薦されます。

 


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