第4巻第2号                    1990/11/1
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DOHC(年間百冊読書する会)MONTHLY

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毎月1日発行[発行責任者:守 一雄]

(PDC00137, dmori@c1shin.cs.shinshu-u.junet)



面白い本に出会わない時っていうのはあるもので、先月、先々月と2カ月もあったのに、特におすすめできるような本に出会いませんでした。そこで、今月号は、DOHCの第1巻で紹介した本を再録し、若干の情報を付け加えることにします。

【DOHC第1巻(1987/10から88/9)で紹介した本】

●第1号 宇佐美寛『国語科授業批判』明治図書1,700円(徹底的な国語教育批判の本。教育学部生は小学校でほとんどみんなが国語を教えるのだから、必読ですヨ。)
●第2号 高野陽太郎『傾いた図形の謎』東京大学出版会1,800円(推理小説風の認知心理学研究書。学術書は本来面白いものだということを再認識させてくれます。)・吉田ルイ子『吉田ルイ子のアメリカ』講談社文庫480円。
●第3号「論文の書き方・作文技術の本」特集。木下是雄『理科系の作文技術』中公新書560円、本多勝一『日本語の作文技術』朝日文庫420円、井上ひさし『自家製文章読本』新潮文庫400円があいかわらずのおススメです。
●第4号 広瀬隆『危険な話』八月書館1,600円(その後『新版:危険な話』として新潮文庫になりました。440円です。ぜひ読んで下さい。また、コミックボックス編『図説:危険な話』フュージョンプロダクト刊、\1,236というマンガ版もあります。)
●第5号「原発関連図書」特集。とりあえず、上記『危険な話』と同じ著者の『東京に原発を!』集英社文庫440円、高木仁三郎『プルトニウムの恐怖』岩波新書430円をおススメします。その後、原発関連図書も文庫・新書で読めるものが増えました。新しく出たものでは、田中三彦『原発はなぜ危険か:元設計技師の証言』岩波新書520円を薦めます。(同じ岩波新書の石弘之『地球環境報告』530円とゲイル/ハウザー『チェルノブイリ(上下)』各480円は、原発推進側のニオイがします。)
●第6号 清水義範『国語入試問題必勝法』講談社1,200円(オリジナル1篇が追加されて講談社文庫380円になりました。ウレシイ!!)・氷室冴子『なんて素敵にジャパネスク』集英社文庫340円(これはただただ面白い。その後(1)(2)(3)(4)(5)まで出ましたヨ。)・佐々木正人『からだ:認識の原点』東京大学出版会1,800円(頭でっかちになりがちな私たちに「からだ」の大切さを教えてくれる面白い心理学書。)
●第7号 広瀬隆『億万長者はハリウッドを殺す(上下)』講談社各1,200円(その後講談社文庫になりました。各440円。近代史をアメリカの2大財閥の策略という視点で見た本。世の中の見方が変わります。歴史が嫌いなボクにもとても面白かった。)
●第8号 木村泉『ワープロ徹底入門』岩波新書480円(もう今さらワープロ入門もないよね。こんな本がつい2年前にはベストセラーだったのです。)・朝日新聞科学部『心のプリズム』朝日文庫360円(古い本だけど心理学の入門書として最適です。)
●第9号「佐伯胖著作」特集。『「学び」の構造』東洋館出版1,100円、『イメージ化による知識と学習』東洋館出版1,300円、『「わかる」ということの意味』岩波書店950円をおススメします。)
●第10号 J.ウィンソン『無意識の構造:脳と心の生物学』どうぶつ社2,200円(「無意識」「夢」についての納得がいく科学的な解釈がなされています。)
●第11号 「恐竜の本」特集。ヒサクニヒコ『恐竜図鑑』新潮文庫480円・D.ピーターズ『巨大生物図鑑』偕成社3,800円・長谷川善和ほか『地球絶滅恐竜記』竹書房 8,800円(もうウチの子は恐竜を卒業してしまった。)
●第12号下條信輔『まなざしの誕生:赤ちゃん学革命』新曜社2,200円(同じ心理学者として、こんな面白い本を心理学者が書いているのを誇りに思います。)


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