心理検査と心理テスト

心理検査と「心理テスト」の大きな違いは、統計的処理である。 心理検査は、時間とお金をかけて検査を作り、心理テストは科学的・客観的なデータを取らずに、作成者の経験と主観だけで決めつけているので勝負にならない。 素人理論に基づく心理テストは、「会話の華」程度に理解するのが無難。
そもそも何で心理検査を行うか?
「その人のキャラを知るためである。」と言ってしまえばそれでおしまいになるけど、説明責任を果たそう。
その人(IP)の問題を解決するためには、その人の事を知らねばならない。でも、支援者は常に接しているわけではないので、その人のことが良く分からない。そこで、短期間でその人を理解するために心理検査を行うのである。
面接技法としての心理検査
知能検査にしろ、性格検査にしろ、その実施手順は厳密に決められている。
それが不自由と感じるかもしれないが、実は条件が同じなのに反応が違うということで、得るものは大きい。
知能検査
知能を図る道具である知能検査について、性格検査と並んで素人理論による誤解については別のページに書いたので省略する。
最近のトピックとしては、WISC-Wが出版されたことであろう。
VとWの大きな違いは、言語性知能VIQと動作性知能PIQの廃止である。群指数は名前が変わったが概念的には踏襲されている。 つまり、総合的な全検査IQ(FSIQ)と4つの指標得点により評価を行う。
また、心理検査は実は面接なのである。どういう面接かと言うと、面接の条件が常に一定である面接なのだ。
言語理解VC→言語理解指標VCI | 類似/単語/理解/(知識語の推理) |
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知覚統合PO→知覚推理指標PRI | 積木模様/絵の概念/行列推理/(絵の完成) |
注意記憶FD→ワーキングメモリーWMI | 数唱/語音/配列/(算数) |
処理速度PS→処理速度指標PSI | 符号/記号探し/(絵の末梢) |
下位検査のバラつきが大きな場合に、VIQ、PIQは意味を持たなくなる。それなのに、その原則を無視してVIQとPIQの差が大きいとやれLDだの、PDDだの判断する人が出てきて問題があったのだ。
このぺえじ
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心『狸』学
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我が家の玄関内には、信楽狸が置いてある。何故か昔から欲しくて、信楽に行った折に自分へのお土産として購入した。
心理学の理の字をこれに変えたのは、狸と狐は人を騙すと言う故事があるが、人はむしろ自分自身に騙されているのじゃないかと思ったのがきっかけである。
「しろうと理論」もそうであるが、人はものごとをきちんととらえて行動している訳ではない。