たろう ぺえじ

どうして「こだわり」にこだわるのか？

趣味も一種の「こだわり」であろう。しかし、趣味から離れて「こだわり」という人間の行動を取りだして検討するのはとても素敵なことだと思う。 meta「こだわり」

「お宝鑑定団」などの番組を見ていると、骨とうに大金を払い満足している人がいる。それが無価値であっても本人は満足しているのである。 しかし、あの番組では本人の思った以上の値がつく場合と、二束三文的な評価を得る場合がある。この番組が長寿である理由は、物の価値の意外性と、「こだわ り」に対する警鐘ではないかと私は思う。

私は、発達障害者（児童も含む）の支援を長年やってきた。発達障害者の「こだわり」はひとつの特徴である。発達障害の人と、そうでない人の「こだわ り」の違いについて考えた時、その差はおそらく「こだわり」が（発達障害の場合）社会生活を困難にするか、（発達障害以外の場合）個人の生活を豊かにする かの違いだと私は思う。

帆布（2011-10-08）

帆布のカバンへのこだわりは、実は中学時代にさかのぼる。

両肩に背負う革のランドセルから、片肩のタスキ掛けで持つ帆布カバンは、大人への一歩として記憶に残っている。そして、高校は革のカバン・・・。

で、今私がこだわっているのは、帆布素材であり、メーカーとしてはSILVER LAKE CLUB （シルバーレイククラブ）である。ヘリボーンのボストン、９号A4対応のショルダー、のカメラバックとして使っているワックスドコットンが私の所有物であ る。

ただ、このメーカーで唯一気に食わないのが、釣りから抜けきれないことである。結構値段の高い製品を出しながら、釣りにこだわるのは違和感を感じ る。この値段の製品を購入したなら、非日常的な趣味のツールとして使用するのではなく、普段使って、満足を得ようと考えるのが自然であろう。

帆布の語源は「船の帆」である。大航海・冒険を連想させるのか・・・

携帯電話の普及に伴い、腕時計が売れなくなっていると言う。腕時計よりも、携帯電話を持ち歩く人が増えて、明らかに時間を確かめるよりも着信を確かめる人が増えたと言うことか。

下の写真は、LUMINOX。左が最初に買ったLUMINOX。夜の見回りが仕事に加わり、闇の中でも見られる時計を探して行きついた。

不運なことに3901を落としてしまい、泣く泣く右のフィールドスポーツを購入することになる。倍近い重さと、厚みが加わったがしっかりした作りに満足はしている。何より革のバンドが秀逸。3901はベルクロだったので耐久性に問題があった。これは長く使えそうだ。ただし、夏の汗が心配。

LUMINOX Navy 3901	FIELD SPORTS 1833

その後のFIELD SPORTS 1833・・・ 実は転倒事故にあい、見事にベルトが切れた！なんと、本体は無事。所有者は腕の骨を折った、トホホ。

「こだわり」について、人類の発生から現在までの状況を考えた時、それは非常に根源的だと感る。

有史以前から、ヒトは環境の変化に適応しようとして、安定を求めてきた。一方では、変化する環境になんとか適応するために柔軟性を身につけてきた。 変化への適応を模索しながらも、安定した環境を求めてきたと言える。

そのはざまにあるのが、「こだわり」・・・。