長野県日中スキー交流委員会だより
 
   長野県日中スキー交流委員会
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 新中国成立75周年記念、長野県日中友好訪中団派遣(10/15~20) 2024

 中華人民共和国成立75周年を記念して西堀正司県日中友好協会会長を団長とする長野県日中友好協会訪中団一行10名は10月15日から20日まで、北京市と河北省石家庄市、張家口市を訪れました。

北京市では、中国人民対外友好協会、中日友好協会を表敬訪問し、袁敏道副会長・秘書長の温かい歓迎を受け、親しく懇談しました。また、世界遺産の頤和園、北京動物園のパンダ参観もよき思い出となりました。

河北省では、王建峰省外事弁公室主任・省対外友好協会会長、劉暁軍省国際交流促進会らの温かい歓迎を受け、今後の交流について語り合いました。正定県の隆興寺は浄土宗の古刹で印象深く、塔元庄村は変化していく農村の姿を垣間見せてくれました。張家口市では陳冲市委秘書長主催の歓迎宴に続いて、22年冬季オリンピックが開催された崇礼区を案内され、国家スキージャンプセンターや張家口市氷雪運動学校(オリンピック時は選手村)を訪問し感慨を新たにしました。翌日のワイナリー参観も有意義なものとなりました。新旧友人の心のこもったご接待ご案内に感謝したいと思います。

 ◇友好を深めた北京、河北6日間の旅◇

 コロナ禍明け交流が再開されて2年目、落ち着いた雰囲気の中で、西堀会長新任のあいさつを兼ねての中国、北京市、河北省訪問6日間の旅でした。

10月15日午前10時、羽田空港第3ターミナルに集結した一行は、CA182便に搭乗して、北京首都国際空港に向かいました。旅行社の宋耀明さんに出迎えられました。中国人民対外友好協会設立70周年のお祝いのため北京滞在中の西堀会長とも合流し、空港近くのホテルで広東料理の夕食となりました。宿泊は長富宮飯店、ホテルニューオータニ経営のこのホテルは、日本の雰囲気を漂わせていました。

10月16日は中国人民対外友好協会・中日友好協会を表敬訪問しました。古くからの友人袁敏道副会長・秘書長や付博部長らに迎えていただき、打ち解けた懇談が行われました。

袁副会長:「皆様のご来訪を心より歓迎いたします。西堀先生の長野県日中友好協会会長ご就任おめでとうございます。長野県日中友好協会は設立以来60余年の長きにわたり、日中の平和友好に尽力されてこられました。昨年からコロナが明け交流が再開されました。河北省とは昨年友好県省40周年を迎えましたが、両省県の交流は全国の模範です。皆様の長年の友好のご尽力に感謝申し上げます。この度の河北省訪問が成果を上げられますようお祈りいたします。」

西堀団長:「新中国建国75周年おめでとうございます。日中友好協会も明年設立75周年を迎えます。中日友好協会の皆様と手を携えて友好前進を続けていきたいと思います。期せずしてこの度7代目会長に就任しましたが、ご協力をいただき責任を果たしていきたいと思います。日中関係発展のために今後共交流に力を入れていきたい。」

袁副会長:「1989年4月15日に長野を訪問し、西堀さんにようこそと出迎えていただいたことを鮮明に覚えている。胡耀邦さんが亡くなった直後でした。満開の桜を長野で初めて見ました。長野県日中の皆さんは友好活動に尽力されてこられた。長野冬季オリンピックの際もお招きいただいた。47都道府県の中で長野は先頭を走ってこられた。友好の基礎があり、西堀さんのような方がいて支えている。」

西堀団長:「中日友好協会との交流の思い出は尽きない。韓炳培さん賈慧萱さんとの交流も懐かしい。お互いに歳を取り、日中関係や交流手段もどんどん変化してきた。WeChatやアリペイ、新しい技術が登場し便利になった。この10月10日には、呉江浩大使の計らいで中国大使館において知事はじめ協会役員も参加して長野県・中国友好交流会が開かれた。河北省との交流やスキー交流、大学生高校生交流など有意義な交流がおこなわれた。明年の中学生卓球交歓大会などに取組んでいきたい。――――」話は尽きず、玄関前で記念撮影して、お暇しました。ここで、郭寧さんと再会できたのもうれしかったです。

 「東来順」で火鍋料理に舌鼓を打った後、世界遺産に登録されている頤和園を参観しました。「昆明湖」を掘り上げた土をもって人工の築山 万寿山をつくり中国各地の名園を模して造られた頤和園はまさに権力の象徴のような巨大な庭園・建造物でした。10月の国慶節連休直後にもかかわらず、全国各地からの観光客(年配者のツアー客が目立った)で園内は込み合っていました。回廊の中間地点から遊覧船に乗って対岸に向かいました。さわやかな湖畔の風に雄大な景観が映えました。

 続いて北京動物園にパンダを尋ねました。運よく筍と竹をセットにした食事の時間にあたり、4頭のパンダが宿舎から出てきました。私たちの目の前で、おいしそうに筍をむしゃぼるパンダは本当に愛らしい。パンダを何枚もカメラに収めて団員の皆さんも本当に満足そうでした。上野動物園のシンシンとリーリーが故郷の成都に帰って寂しい思いをしていたところだったので皆さん感無量でした。夕食は「北平盛世」レストランで北京ダックなど北京料理をおいしくいただきました。

 10月17日は、前夜、河北省から駆けつけていただいた紀竑さんの案内で、高速鉄道で石家荘に向かいます。北京西駅9時発のG93号に乗って10:01には石家荘駅到着です。電光掲示板には、時速350㎞と表示されていました。石家荘駅で董彤さんらの出迎えを受け、河北賓館に向かいました。

 王建峰省外事弁公室主任・省人民対外友好協会会長主催の歓迎昼食会が開かれました。王主任は一行を熱烈歓迎した後「先日、友好協会設立70周年の記念行事の時、西堀会長と雄安新区でお会いしましたので2度目の再会です。10月は美しい季節であり収穫の季節です。西堀会長には7代会長就任おめでとうございます。西堀会長は古い友人で河北省では超有名人でありお会いしたいと思っていました。長野県日中友好協会の皆様は長らく河北省の発展、両県省の友好発展のために貢献されてきました。昨年友好県省40周年の際は阿部知事とともに訪問され、友好継続発展を約束しました。また洪水被害に際し義援金をいただきました。ご支援に感謝申し上げます。中日友好協会の唐家璇会長は両省県の交流は地方交流のモデルケースと述べました。昨年は省長とともに洪水対応で留守にしておりましたので、会える機会を作りたいと願っておりました。3月に張家口市アルペンジュニア選手団が招待され長野県を訪問し歓迎を受けました。皆さんは明日冬季オリンピックが開かれた張家口市崇礼区を訪問します。明年5月の大阪万博の際、河北省代表団は大阪参観ののち、長野県を訪問する予定です。皆様と長野で再会しましょう。」

西堀団長:「歓迎に感謝します。数日前にお会いして、こうして今日また再会できました。1983年、長野県と河北省は友好県省を締結し、40年余りが経過した。友好協会は平和友好の理念のもと友好交流を進めてきた。戦中の不幸な時代の反省に立って1956年長野県日中友好協会が設立され以来、地方民間交流に取り組んできた。明年5月の大阪万博に際し長野県を省長さんに訪問していただきたい。青少年交流、スキー交流、8月には中学生卓球交流も予定されている。手を携えて可能な交流を積極的に進めましょう。」

王主任:「この度皆さんは、正定県と張家口市を訪問されますが、正定県は三国志に出てくる趙雲の出身地です。張家口市は古代文化発祥の地で農業と牧畜が盛んです。冬季オリンピックのご縁で長野県との友好都市も希望しています。」

布施秘書長:「ナウマンゾウの化石が張家口から出土したとお聞きしました。信濃町の野尻湖湖畔でもナウマンゾウの化石が出ます。古代、大陸と日本列島が陸続きだったころから行き来があったことを思うとロマンがあります。」

話題は尽きず長野での再会を約束してお暇し、正定県に向かいました。正定県城はもともと石家荘地区にあっては中心の地でした。(石家荘は石門と呼ばれていて、現在のように発展を遂げたのは、鉄道の分岐点ができ交通の要衝となったからといわれる。)習近平主席が若かりし頃、党書記として活躍していたことがあり、注目されています。

立派な城壁が再建され正定県は大きく風貌を変えました。まず隆興寺を参観しました。寺の起源は隋代にまでさかのぼりますが、主たる建造物と仏像などは宋代のものと言われます。浄土宗の極楽浄土図、宋の太祖趙匡胤が喜捨した巨大な銅製の千手観音立像など国宝級の宝物が安置されていて、参拝者を飽きさせません。紀さんが丁寧に通訳案内してくれました。

その後、塔元庄村を訪れました。全国からの視察団が訪れるモデル農村になっており、村の歴史や現状が分かりやすくパネル展示されていました。

石家荘市内に戻って、河北省国際交流促進会の劉暁軍会長の招待宴にお招きいただきました。劉会長は元省外事弁公室主任、石家荘市副市長、名古屋総領事などを歴任された方であり、信州大学に留学した経歴の持ち主でもある、私たちの古い友人です。国際交流促進会は誕生間もない組織だそうですが、豊富な体験を持つ劉先生がこうした交流組織で活躍されることを大変うれしく思いました。この宴席には呂暁梅省友好協会の前副会長も列席され楽しいひと時を過ごしました。

ホテルに戻ると、懐かしい旧友梁国輝さんをはじめ李国方・劉梅海・孫風国さんが迎えてくれました。シシカバブー(串焼き)を肴に乾杯を繰り返し、互いの健康を祝しました。定年退職後も、週2日のバトミントン、体験を活かしての活躍の様子をお聞きし、うれしく思いました。

10月18日、石家荘を後に張家口へ向かいました。山西省の太源・大同経由で張家口まで乗り換えなしに高速鉄道で向かいました。紀竑さんと董彤さんも同行していただき安心の旅です。

石家庄から太原まではノンストップで1時間余り、25分間の停車、ホームに出て思い思いに記念撮影。ここでスイッチバックで進行方向が反対になり、椅子の向きも変わります。右に太行山脈、左手に陝西省黄土高原を見ながら大同へ向かいます。車窓の景色に見とれながら、思い思いの懇談をしているうちに、列車はいつの間にか大同を過ぎて河北省張家口市の領域に入りました。12:49張家口駅に到着すると、市外事弁公室の李建鵬主任一行が出迎えてくれました。

張家口興垣維景国際大酒店で陳冲市党委秘書長の主催で歓迎昼食会が行われました。  

陳秘書長は、一行を熱烈歓迎した後、張家口で1998年の長野、2018年の平昌についで冬季オリンピックが開催されたことに触れ、両市の縁を強調しました。続いて張家口市が3,8万㎢、人口400万人を有し、中華民族の発祥の地であること、崇礼区を中心にオリンピックの郷として氷雪文化スポーツ、冬季と並んで夏季の観光にも力を入れていること、風力・太陽光・水素発電など70%をグリーンエネルギーで賄い雄安新区に電気を供給していること、テンセントやアリババ、バイトバンスなどのIT企業やボルボの自動車エンジン生産基地があることなどを紹介しました。西堀団長は、冬季オリンピックの成功を祝すとともに、今後ともスキー交流を柱に交流を深めていきたいと述べました。団員一人一人に各自の干支にちなんだ蔚県の剪紙(切り絵)の額をお土産にいただきました。蔚県の剪紙は中国の国家級無形文化遺産として有名です。皆さん感激していました。

この日の午後、バスで、市の中心から冬季オリンピックスキー競技開催地崇礼区へ向かいました。高速道路が山間を縫って気持ちよく通っていて、1時間15分で崇礼区国家スキージャンプセンターに着きました。山を背に、巨大なジャンプ台が建設されていて、その威容は圧巻です。ラージヒルとノーマルヒルのジャンプ台が併設され、スタート台の上に巨大な円盤様の銀色の建物が配置されていて、ここは展示室、会議室、レストランなどとして活用されています。全景が如意の形に見えるので「雪如意」と名付けられています。

続いて、オリンピック選手村であったところに案内されました。ここは現在張家口市氷雪運動学校として近隣の優秀人材を集めスキー選手の育成を進めています。施設を参観した後、李建鵬市外弁主任が交流会を主催し、郭志煒校長が歓迎のあいさつと学校の紹介をされました。郭校長は市体育局長、市政協副主席でもあります。

郭校長:「3月に張家口市アルペンスキージュニア選手団が長野を訪問し歓迎いただき感謝します。氷雪学校は雲頂、万龍スキー場にも近く、選手が宿泊もできる選手育成の学校です。スキーやロッククライミングなどの選手養成コースがあります。施設及びソフト面で優れたものを有しています。今後の双方の交流を提案したい。①トレーニングと試合の交流、②長野県ジュニア選手の訓練隊の受け入れ、③国際競技大会の合作、アルペン、ジャンプなどFISに共同で申請したらどうかと考えています。」

西堀団長:「施設を参観させていただき感謝します。双方は冬季オリンピックを成功させその成果を踏まえて協力を発展させていきたい。3月の張家口市アルペンジュニア選手団を受け入れましたが成果はいかがでしたか。友好協会としては、県や県スキー連盟とともに県日中スキー交流委員会を設立して中国とのスキー交流を進めてきた。今後共未来に向けて交流協力を発展させていきたい。スキー交流は成果を出すのに時間が必要。相互主義の原則で進むのが良いと思うが、経費の問題などがあるので、今後相談しながら関係者の協力のもと検討していきたい。」

郭校長:「3月ジュニア選手団がお世話になりました。成果を上げることができました。互恵関係で行うことについて、当学校は宿舎を提供することができます。雲頂スキー場は私営のため基本は自費となります。スノーボード。ハーフパイプ施設は、満杯で難しい。アルペン、クロスカントリー、ジャンプは受け入れやすい。今度のシーズン中にハーフパイプ、ジャンプ、アルペンのアジアカップを行う予定。中日韓3か国の試合も実現できればうれしい。」

劉康副校長:「3月のジュニア選手団はレベルアップが早かった。11名は河北省のジュニアチームに入れたし、その中でも上位に入っている。ハイレベルなコーチの指導の賜物と感謝している。」

今後とも連携を密にして交流していくことを約束して、学校を後にしました。

崇礼賓館では李建鵬市外弁主任が夕食会を開いてくれました。日中両国の歌も飛び出し和やかな交流夕食会となりました。

10月19日は、ワイナリーをご案内いただきました。利世G9国際荘園と国営の中国食糧長城桑干酒荘という2つの対照的なワイナリーを参観しました。張家口はワイン製造の歴史が長く、「長城ワイン」は広く知られています。驚いたのは長城ワインの規模が大きかったこと、そして利世G9国際荘園が世界的な有名ブランドワイナリーとして世界の有名ワイナリーと交流し活躍していたことです。質を追い求めるをモットーとしていて、中国の今を感じさせる企業でした。本部はヨーロッパの城を連想させる建物の中に置かれ、ホテル機能も有し、高級イメージが漂っていました。

李主任には張家口滞在中ずっと同行案内していただきました。長城桑干酒荘での昼食会でも「皆さんをご案内できうれしく思います。張家口と長野はスキーやワイン、観光さらにナウマンゾウの化石など関係が深いことを実感しました。友好都市提携も実現できれば素晴らしい。」とあいさつされました。

西堀団長も温かい行き届いた歓迎ご案内に感謝し、「交流は立ち止まることは許されません。スキー、青少年交流など未来に向けて双方知恵を絞って交流を進めていきましょう。今回の訪問を通じて新しい発見もありました。交流を通じて一層理解を深めて協力していきましょう。」と述べました。

李主任一行の見送りをいただいて、張家口駅と北京北駅の中間に位置する懐来駅からG2548次高速鉄道で北京に向かいました。

北京北駅には旅行社の李爽さんが出迎えてくれました。北京空港ラマダホテルでの最後の晩餐は紀竑さん董彤さんを交え旅の思い出を語り合い、感動のひと時でした。

10月20日早朝ホテルを出発し、北京首都空港へ。紀竑さん、董彤さん、李さんらのお見送りをいただきながら再会を約し、お別れの握手に力が入ります。搭乗手続きを済ませ、CA133便で羽田へ飛び立ちました。思いで深い6日間の友好の旅は無事終了しました。

 中国初代冬季五輪参加スキー選手、野沢温泉スキー場で45年ぶりの再会交流(9/20~23) 2024

 長野県日中スキー交流委員会(県・県スキー連盟・県日中友好協会・野沢温泉村などで構成)と野沢温泉スキークラブの招きで、中国初代冬季オリンピック参加スキー選手代表団(王連全団長一行7名)が、9月20日から23日野沢温泉スキー場を再訪し、関係者から熱烈な歓迎を受け、往時を思い返しながら旧交を温めました。河野博明顧問らの案内で、日本スキー博物館や野沢温泉スパりーナ、ゴンドラリフトでヤマビコゲレンデ、オリンピックパークなどを視察したほか、片桐匡先生のお墓参りや研修生受け入れ旅館の訪問など有意義な時を過ごしました。

 9月21日には、野沢温泉スパリーナで歓迎交流会が開かれ、富井俊雄野沢温泉村村長はじめ、県スキー連盟からは河野博明顧問・高橋信夫副会長・河野政已専務、県日中友好協会からは西堀正司会長・布施正幸副会長、野沢温泉スキークラブからは森晃会長ら役員、さらに片桐幹雄㈱野沢温泉社長、丸山哲人㈱スワロースキー営業本部長ら16名が出席しました。

 河野博明顧問は一行来村の経緯を説明したのち、「中国は1980年2月アメリカのレークプラッシドで開かれた冬季オリンピックに初めてスキーなどの選手団を派遣した。ゼロからの出発ともいえる中国スキーチームを支援したのが全日本スキー連盟の要請を受けた長野県スキー連盟の片桐匡会長だった。1979年の12月に野沢温泉スキー場にナショナルチームを迎え、アシックスや小賀坂スキーの資材提供も取付け、アルペンとクロスカントリーの1か月にわたる訓練が開始された。林広浩(クロス)、王桂珍(アルペン)、尹桂萍(クロス)の各選手は河野博明(アルペン)、河野利之(クロス)両コーチの指導、特訓を受け、オリンピック出場選手にふさわしい心・技を磨いて見事初陣を飾ることができた。これが長野県と中国とのスキー交流のスタートだった。その後中国スキー協会からの要請で、半日労働半日訓練のスキー研修生の受け入れが継続され、総勢142名に達した。1982年からはスキー用具を送る運動も開始され、累計13万台余りに達した。1990年代以降は訓練集中型の訓練隊受入れとなった。1998年の長野冬季五輪招致に中国側も大いに協力してくれた。それから24年にして2022年の北京冬季五輪が成功裡に開催された。関係者一同にとっても共通の喜びであった。中国の新華社通信などが長野県を訪れ、北京冬季五輪成功は長野県の支援協力の賜物と大々的に紹介したことも銘記しておきたい」などと当時の貴重な写真を映写しながら報告しました。

 県日中スキー交流委員会を代表して高橋県スキー連盟副会長が「初代オリンピアンの皆さんを熱烈に歓迎します。45年前ゼロからの出発でオリンピックに挑んだチャレンジ精神がその後中国のスキーの急速な発展を実現し、2022年には北京冬季オリンピックを成功裡に開催するまでになった。中国は今や3億人の冬季スポーツ愛好者育成を掲げてスキーの普及・向上に努めている。日中スキー交流の継続発展を願っている」とあいさつしました。続いて西堀県日中友好協会会長が、往時を振り返って、片桐匡先生や于再清氏(冬季スポーツ管理部門責任者、その後IOC副会長)をはじめ関係者が知恵を絞り力を合わせてナショナルチームの受け入れを成功させ、さらにその後スキー交流を継続発展させてきた思い出を感慨深く語りました。

 王連全団長は初めに中国スキー協会の高学東秘書長からの感謝状を紹介しました。高秘書長は「1979年の準備訓練を契機に以来45年にわたるスキー交流が続いてきた。県日中スキー交流委員会、県日中友好協会が中国スキーの普及と発展のために全力で支持し支援してくれたことに衷心より感謝します」と述べています。王団長は「自分も2回にわたってスキー訓練隊を率いて来村したが、多くの友人ができ多くの成果を上げることができた。長野県スキー連盟、長野県日中友好協会、野沢温泉村の心のこもった支援にあらためて深く感謝したい。22年の北京冬季オリンピックの成功も長野県の皆さんの40余年に及ぶ支援の賜物」と感謝の意を表しました。

 富井村長は乾杯の音頭のあいさつで、当時、村の観光課職員として受け入れ対応にあたっていたことを紹介し、皆さんの再訪を心から歓迎したいと述べました。記念品交換では、団側から、選手、コーチの皆さんのサイン入りの掛け軸が県スキー連盟、県日中友好協会、野沢温泉スキークラブに贈られ、長野県側からは、ペナント、友好バッチ、野沢温泉村のハッピなどが贈られました。時のたつのも忘れて懇談交流しました。最後に、「野沢温泉スキークラブの応援歌」、「北国の春」を全員で肩を組んで高らかに歌い感動を共有しました。
 日中スキー交流委員会総会開く (6/27) 2024        

長野県日中スキー交流委員会(北野貴裕会長)は、6月27日、犀北館ホテルにおいて24年度総会を開き、23年度の活動報告・決算報告を承認し、24年度の活動方針などを決定しました。総会には県(スポーツ課・国際交流課)をはじめ県スキー連盟、県日中友好協会、飯山・白馬・野沢温泉の行政・スキークラブ関係者が出席しました。

藍葉裕之県スキー連盟会長代理は、「コロナ禍が平穏化し、対面交流が再開され、昨年夏には知事訪中団とともに北京や河北省を訪問しスキー関係者と今後の日中スキー交流を話し合ってきた。1月には長野県スノーボード訓練隊が河北省張家口市崇礼区のオリンピックハーフパイプコースで訓練してきた。引き続いて1.3月には北京市と河北省のアルペンジュニア選手団を野沢温泉スキー場に迎えて、訓練交流を行った。長野五輪と北京冬季五輪のレガシーを大切に、今後のスキー交流を進めていきたい。今後の活動の柱についてもご議論いただきたい」とあいさつしました。

井澤克行県観光スポーツ部スポーツ振興課長、稲玉稔県国際交流課長、西堀正司県日中友好協会会長、江沢岸生飯山市長がそれぞれの立場から「県や関係自治体、スキー連盟や日中友好協会関係者の努力によって45年にわたって日中スキー交流が行われてきた。コロナ禍による中断はあったが日中スキー交流は貴重な財産だ。阿部知事訪中の成果も踏まえ、北京や河北省とのスキー交流発展とインバウンドの拡大などにも期待したい。28年の国民スポーツ大会スキー競技大会は飯山で行われるのでジャンプ台の改修なども計画されており、3つのレベルのジャンプ台は中国訓練隊受け入れにも対応できる。協力願いたい」などと述べました。

本年度の計画として、中国、河北省、北京市のスキー選手団の受け入れ、北京冬季オリンピック施設を利用した県スノーボード強化合宿訓練隊派遣、アルペンやクロスカントリーチームの吉林省への強化合宿訓練隊派遣など中国側の要望とすり合わせて、可能な範囲で実施していくこと、45年に及ぶ日中スキー交流の歩みの編集準備-などをあげています。

 議事終了後の懇談会では、河野博明連盟顧問から「1980年のレークプラシッド冬季五輪に初参加となった中国スキーナショナルチームメンバーが野沢温泉スキー場で用具を整え訓練したことが長野県と中国とのスキー交流のスタートだった。その後中国スキー協会からの要請で、半日労働半日訓練のスキー研修生の受け入れが継続され、総勢142名に達した。1982年からはスキー用具を送る運動も開始され、累計13万台余りに達した。1990年代以降は訓練集中型の訓練隊受入れとなった。1998年の長野冬季五輪招致に中国側も大いに協力してくれた。それから24年にして2022年の北京冬季五輪が成功裡に開催された。関係者一同にとっても共通の喜びであった。中国の新華社通信などが長野県を訪れ、北京冬季五輪成功は長野県の支援協力の賜物と大々的に紹介したことも銘記しておきたい」などの回顧があり、今後の委員会の方向性として、日中スキー交流の開拓者、片桐匡元県スキー連盟会長の”アジアのスキー振興”を大きな目標として、競技スキーレベルの向上とスキー愛好者の裾野を広げインバウンドの拡大にも結び付けていくこと、日中韓冬季五輪開催地の連携の可能性を研究していくこと、ジャンプ台などの維持管理と有効活用のために県や関係自治体の連携の必要性などが語り合われました。

 河北省張家口からアルペンジュニア選手、野沢温泉スキー場訓練・交流(3/10~16)   2024

 2022年の北京冬季オリンピックのスキー競技開催地の河北省張家口市からルペンジュニア選手団一行14名が3月10日から16日まで、県日中スキー交流委員会の招きで来県しました。選手は中学1年から高校2年にあたる10名(いづれも張家口市宣化区第2中学学生)及び役員・コーチなどで、野沢温泉スキー場で野沢温泉スキークラブの指導の下、トレーニングを重ねたほか、全国大会優勝経験を重ねている地元の飯山高校スキー部の皆さんとも交流しました。

 3月14日、一行は、県スキー連盟や、県日中友好協会役員とともに県庁を訪れ阿部守一知事を表敬訪問しました。

 阿部知事は一行を温かく歓迎し「長野県と河北省は友好提携以来40年にわたり青少年交流や産業交流などを通じて信頼関係を深めてきました。中でもスキー交流は県日中友好協会や県スキー連盟の尽力・協力のもと長きにわたってい継続され成果を上げてきた。冬季オリンピック開催経験のある、長野県と河北省は共通の基盤を有している。野沢温泉スキー場は優れた雪質、スキー指導者がいて条件に恵まれている。青少年同士が交流を通じ、友情をはぐくみ技術を向上させていってほしい。世界を目指し、また両県省の友好交流に貢献していただきたい」とあいさつし、健闘を祈りました。阿部知事は昨年8月河北省との友好県省締結40周年を記念し河北省を訪問し、スキー交流や青少年交流などで協力を継続していくことを約しています。

 蘇悦団長(張家口市体育総会秘書長)(36)は、親切な歓迎に感謝したのち「冬季オリンピックの開催地として共通点があり、親しみを感じています。河北省張家口市のスキーの発展のために私心のない大変なご支持をいただいたことに心より感謝したい。長年の交流を通じて強固な友好を築いてきました。今後とも青少年交流やスキー交流を継続発展させていきたい」と述べました。また、蘆成林コーチ(28)からは「条件に恵まれた野沢温泉スキー場で、河野博明先生はじめ皆様にご指導いただき大変勉強になりました」と感謝されました。

 張家口市宣化区第2中学はスキー選手養成の学校としても有名だそうです。また河北省のスキー人口は約100万人、張家口市のスキー人口は約10万人、スキー愛好者が増える中で、条件の良い長野県に観光スキーに訪れる方も増えるでしょうとの話も出ました。

 一行は、その後、市内のレストランで県日中スキー交流委員会主催の歓迎会に出席し、関係者から熱烈歓迎を受けました。

 北京市アルペンジュニア選手が野沢温泉でスキー訓練(1/28~2/2)   2024

  北京市アルペンジュニア選手団一行15名が1月28日から2月2日まで、県日中スキー交流委員会の招きで来県しました。選手は小学6年から高校1年にあたる12名及び役員・コーチなどで、野沢温泉スキー場でトレーニングを重ねたほか、地元のスキークラブや中学生と交流しました。

 1月31日、一行は、県スキー連盟や、県日中友好協会役員とともに県庁を訪れ阿部知事を表敬。知事は一行を温かく歓迎し、「青少年がお互いに顔の見える交流をして、友情をはぐくみ技術を向上させていくことが両国の友好につながる」とあいさつし、健闘を祈りました。馬越団長(北京市雪上運動協会代表)(50)は豊かな自然やスキー場の先進的な施設、コーチの専門性とスタッフのフレンドリーさが印象に残ったとし、「交流を続け、新たな歴史を作っていきたい」と述べました。

 阿部知事は昨年8月北京市を訪問し、冬季スポーツや青少年交流などで協力する覚書を締結しています。

 一行は、市内のレストランで県日中スキー交流委員会主催の歓迎会に出席し、関係者から熱烈歓迎を受けました。

  河北省との友好40周年記念し知事を団長に県日中友好訪中団派遣(7/31~8/4)   2023

 ◇北京市と河北省を訪問、友好協力継続を確認 ◇

 
 日中平和友好条約45周年と長野県河北省友好県省締結40周年を記念して阿部守一知事を団長に西堀正司県日中友好協会副会長を副団長とする長野県日中友好訪中団一行60名は7月31日から8月4日まで、北京市と河北省石家庄市などを訪れました。台風5号の影響による洪水被害が広がる中でしたが、中国側の適切な対応により友好と親善を深めることができました。

北京市では、北京市長や中国スキー協会、中国人民対外友好協会、中日友好協会を表敬し、懇談しました。またウインタースポーツ愛好者を対象に観光プロモーションを行いました。中国人民対外友好協会、中日友好協会主催の歓迎宴では、林松添会長、程永華常務副会長から親しく歓迎を受けました。また協会団メンバーは長野ラジオ孔子学堂の協定先中国伝媒大学を訪問し熱烈歓迎されました。

河北省では、王正譜省長との会談は豪雨災害の対応のため電話会談となりましたが、両者は、友好提携40周年にあたり青少年を中心とした冬季スポーツの交流促進などで一致。対面で会談した金喗副省長からは、製造業や農業、ハイテク技術の交流・連携が呼び掛けられました。40周年祝賀歓迎宴に先立って交流座談会が行われ両県省のPRビデオや両県省代表のあいさつに引き続いて、友好協会、経済界や大学、行政、スキー分野の代表からの今後の交流推進の提案などがなされ有意義なものとなりました。歓迎宴も心のこもった温かい雰囲気の中で行われました。

 今回の訪中団には、阿部知事と佐々木祥二県会議長、知事部局(清水裕之県企画振興部長、田中達也県産業労働部長他)はじめ、丸山俊郎白馬村村長、平澤岳山ノ内町町長、碓井稔県経営者協会会長、金田一真澄長野県立大学学長、米倉真一信州大学副学長、藍葉弘之県スキー連盟副会長、県日中友好協会からは、西堀副会長ほか布施正幸・金子繁三・足立正則の各副会長、大月良則理事長ら役員会員らが参加しました。

◇ちょっと詳しく5日間友好の旅◇

 長野県日中友好協会グループは20名で編成され、4年ぶりの対面交流の喜びを胸に訪中し、友好親善に努めるとともに、コロナ禍明けの中国の今を直に体験することができました。

7月31日早朝、羽田空港で勢ぞろいした一行は、CZ648便に搭乗して、北京大興国際空港に向かいました。旅行社の趙強さんや中国伝媒大学の夏丹さんに出迎えられ、さっそく中国伝媒大学に案内されました。降り続く雨にもかかわらず、張樹庭学長や焦彧童北京市人民対外友好協会副会長らがあたたかく歓迎してくれました。張学長は、一行を熱烈に歓迎し、伝媒大学の概況を紹介しました。「1957年に設立されメディア部門の人材育成を行ってきており、メディア学部、映画演劇学部を有し18,000名の学生職員を擁する。日本とはテレ朝、日大芸術学部、電通、TBSなどと連携協力している。長野県日中友好協会との間で長野ラジオ孔子学堂の協定を結ぶとともに長野県立大学と交流協定を結んだ。ともに友好発展に努力していきたい」とあいさつ。北京市友好協会の焦副会長は「朋有り遠方より来る。また楽しからずや」「国の交わりは民の親しむにあり」などの言を引用しながら日中平和友好条約45周年にあたり、日中青少年交流を引き続き進めたいと述べました。西堀友好協会訪中団団長は熱烈歓迎に感謝の意を表した後「伝媒大学との交流は双方の努力によって成果を上げてきた。日中関係は国交正常化から50年を経過し、両国人民に益をもたらした。世界は激動しているが、人類は運命共同体であり戦争を防ぎアジアと世界の平和と繁栄のために貢献していきたい。青年交流等協力して取り組んでいきたい」とあいさつしました。プレゼントの交換の後、会場を移して歓迎宴が行われました。

8月1日は雨天のため、予定していた故宮が閉館のため、一行は天安門広場をバスの中から眺めながら、書画骨董で有名な瑠璃廠(ルリチャン)を訪れ、栄宝斉で文房四宝と有名書家の展示を参観しました。北京の銀座と言われる王府井(ワンフウチン)へ移動し、昼食は名物のしゃぶしゃぶ料理をいただきました。王府井の6階建てのショッピングモールは華やかで大勢の買い物客でにぎわっていました。日本料理店や有名ブランドの店が沢山営業していました。外に出ると両サイドの街も人であふれていました。

中国関係機関や日本大使館を訪問していた知事さんたち一行と合流して、中国人民対外友好協会・中日友好協会を表敬訪問しました。友好協会のオフィスや外国友人接待の会見室、宴会場などが庭を挟んで点在しています。歴史を感じさせる建物に入っていくと、中国人民対外友好協会名で日本国長野県阿部守一知事訪中歓迎レセプションと大書きされた鮮やかな映像看板に迎えられました。対外友好協会の林松添会長、中日友好協会の程永華常務副会長(元駐日中国大使)との会見を終えて両者に導かれて阿部知事ら団役員が入場すると大きな拍手が起こりました。

林中国対外友好協会会長は熱烈歓迎を表した後「長野県は友好の先頭を走り、長野冬季五輪の成果を活かして北京冬季五輪を支持いただいた。心より感謝したい。中国は改革開放以来数百年分の発展を遂げてきた。20回党大会の方針に沿って中国の国情に合った中国式現代化を進め、世界人類運命共同体の観点からより良い世界を目指して歩んできた。双循環、質の高い発展を目指している。中日両国はは2000年来の文化交流の歴史を持ち、世界の発展にも貢献してきた。友好的隣邦として東アジアを共通のプラットフォームしている。世界は100年に一度の大変革期を迎え、アジアの時代が訪れている。中日平和友好条約45周年にあたり共通のパートナーとして友好協力を進めていきたい。民を以て官を促し、共同発展を促していきたい。中国対外友好協会は中日青少年交流等をサポートしていく」とあいさつし乾杯しました。

阿部知事は熱烈歓迎に感謝した後「久しぶりに友人の皆様とお会いでき感動している。長野県の友好協力の成果は中国対外友好協会と中日友好協会の協力の賜物。日中両国は最も大切な友好関係であり今後も関係発展に努力していきたい。困難もあったが、知恵を出し合って乗り越えてきた。今後とも協力努力してして友好発展に尽くしていきたい。力強いご協力、ご支援を願いたい」とあいさつ。

程永華中日友好協会常務副会長は「コロナ禍を乗り越えて、懐かしい皆様とお会いできてうれしく思う。9年半の大使在任中に幾度も長野を訪れ、親密な関係と成った。中日関係は平たんではなかったが、ぶれることなく友好を進めていただいた。心から感謝したい。私も帰国後中日友好協会の常務副会長として友好に意を尽くしてきた。この2年間中日関係は困難を抱えているが、中日両国は引越しのできない間柄であり、またアジアの文化的価値観を共有している。経済的な相互依存関係も深い。明るい未来を信じて、努力していきたい」と述べました。

なごやかな懇談交流が進む中で、友好協会メンバーは感謝の意を込めて「北国の春」と「ふるさと」を歌いました。林会長、程副会長も手拍子で応じていただき、会場は大いに盛り上がりました。

8月2日、一行は北京西駅発10:05の高速鉄道G95にのって石家庄に向かいました。前日から北京に迎えに来ていただいていた河北省外事弁公室の紀竑さんと省人民対外友好協会の董彤さんに同行いただいているので、乗車待ちの人々であふれかえる駅構内も安心です。時速350km近いハイスピードで列車は1時間ほどで石家庄に到着しました。駅には省幹部の皆さんが出迎えていただきました。呂暁梅省友協執行副会長や梁国輝さんの懐かしい顔を見てしっかり握手。河北賓館に到着して小休止の後、省友好協会主催の歓迎昼食会に出席しました。

午後は河北博物院を案内され、河北省が誇る中山国の出土文物展示を参観しました。中山国は戦国時代石家庄付近を支配していた異民族の王国です。国宝級の文物が並ぶその造形美のすばらしさには目を見張るものがありました。

ホテルに戻って、長野県で研修や留学した代表15名の皆さんと知事の対面交流会が持たれました。崔慧先河北医科大学元校長は信大医学部で学び医学博士号を取得しました。劉暁軍省外事弁公室参事は信州大学人文学部に留学し、省外事弁公室主任、名古屋総領事などを務められた方ですが、長野は第2の故郷ですとあいさつされました。孫風国さんは省農林科学院対外合作処処長として活躍されてきました。阿部知事は「40周年にあたり皆さんとお会いできて大変嬉しい。未来志向で、青少年交流を進め人材を育てていきたい。皆さんはその橋渡し役」と述べ今後の活躍に期待しました。最後に全員で記念撮影しました。

全団員正装して省政府に向かいました。

当初予定されていた、王正譜省長との会談は豪雨災害の対応のため電話会談となりました。阿部知事と王省長は、両県省友好提携40周年にあたり、青少年を中心とした冬季スポーツの交流を促進することで一致。続いて対面で会談した金喗副省長からは、製造業や農業、ハイテク技術の交流・連携が呼び掛けられました。40周年祝賀歓迎宴に先立って交流座談会が行われ両県省の相互のPRビデオや両県省代表のあいさつに引き続いて、友好協会、経済界や大学、行政、スキー分野の代表からの今後の交流推進の提案などもあり有意義なものとなりました。歓迎宴も心のこもった温かい雰囲気の中で行われました。

  8月3日、阿部知事一行は早朝、石家庄国際空港から上海に向かいました。友好協会グループは、洪水のため視察参観できなくなった雄安新区の替わりに石家庄市ハイテク開発区を視察し、河北製薬などの製薬企業展示館などを参観しました。広大な規模の企業立地に感心するとともに、新型コロナ等疫病治療薬開発に掛ける意欲が感じられました。

 国際大厦の豪華版バイキング昼食会でご案内いただいた呂副会長さんや石家庄市の皆様とお別れして、石家庄駅から北京に向かいました。

北京最後の夜の晩餐会は紀竑さん、許強さん、董彤さんを交え大いに盛り上がりました。席上、小林敏さんから、「長野県でも2019年千曲川が氾濫する水害を体験しているが、河北省、北京の洪水被害もかなり甚大であると思われる。義援金を贈りたい」との提案があり、全員の賛同をいただき、15万円を集約し、紀竑さんらに省の関係部門に届けていただくよう託しました。ホテルに戻っても、友好の思い冷めやらず、滝沢・栗岩両氏の部屋に10数名が集合して“2次会”となり、大いに語り合いました。孔子学堂の縁で国際放送局の謝宏宇さんとも友情を温めました。

8月4日最終日、午前中天壇公園を参観しました。天気は晴れ、夏休みで人々があふれかえっていました。天壇は皇帝が天を祭り五穀豊穣を祈ったところで、祈年殿、皇穹宇、圓丘壇よりなっています。大理石が敷き詰められた天を祭る圓丘壇、そして濃紺の瑠璃瓦で葺かれた3層の丸屋根の祈年殿は印象的な建造物です。洪水を鎮め穏やかな天気をと心の中で祈りながら、全員で記念撮影に納まりました。

天壇を後に北京大興国際空港に向かいました。2日がかりで準備した健康チェックスマートホンを確認しながら、搭乗手続きを済ませ、CZ647便で羽田へ飛び立ちました。

日中スキー交流委員会総会開催--相互交流再開に向けて (6/26) 2023       

長野県日中スキー交流委員会(北野貴裕会長)は、6月26日、犀北館ホテルにおいて23年度総会を開き、22年度の活動報告・決算報告を承認し23年度の活動方針などを決定しました。総会には県(スポーツ課・国際交流課)をはじめ県スキー連盟、県日中友好協会、飯山・白馬・野沢温泉・山ノ内・小谷・長野の行政・スキークラブ関係者が出席しました。

藍葉裕之県スキー連盟副会長は、「コロナ禍が平穏化し、対面交流ができるようになった。日中スキー交流も44年目を迎えたが、両国スキーの発展に重要な役割を果たしてきた。7月31日から知事の訪中に参加して北京や河北省を訪問することになっている。スキー交流発展に努めてきたい。長野五輪と北京冬季五輪の成果を踏まえて今後のスキー交流を進めていきたい。交流再開の年にあたりしっかり議論いただきたい」とあいさつしました。

 松澤孝明県スポーツ課振興係長、稲玉稔国際交流課長、西堀正司県日中友好協会副会長、平沢岳山ノ内町長が「コロナ禍による中断はあったが、44年にわたる日中スキー交流は貴重な財産だ。日中平和友好条約45周年、河北省との友好40周年を迎えた。阿部知事訪中で成果が期待されている。今後北京や河北省とのスキー交流等も再開し交流発展とインバウンドの拡大などにも期待したい」などと述べました。

本年度の計画として、中国、河北省、北京市のジュニアスキー選手訓練隊の受け入れ、北京冬季オリンピック施設を利用した県スノーボード強化合宿訓練隊派遣、アルペンやクロスカントリーチームの吉林省への強化合宿訓練隊派遣などをあげています。

 議事終了後の懇談会では、1980年のレークプラシッド冬季五輪に初参加となった中国スキーナショナルチームメンバーが野沢温泉スキー場で用具を整え訓練したことが長野県と中国とのスキー交流のスタートだった。その後中国スキー協会からの要請で、半日労働半日訓練のスキー研修生の受け入れが継続され、総勢142名に達した。1982年からはスキー用具を送る運動も開始され、累計13万台余りに達した。1990年代以降は訓練集中型の訓練隊受入れとなった。1998年の長野冬季五輪招致に中国側も大いに協力してくれた。それから24年にして2022年の北京冬季五輪が成功裡に開催された。関係者一同にとっても共通の喜びであった。中国の新華社通信などが長野県を訪れ、北京冬季五輪成功は長野県の支援協力の賜物と大々的に紹介したことも銘記しておきたい。日中スキー交流の開拓者、片桐匡元県スキー連盟会長の愛弟子であった河野博明さんの回想に皆さん頷きながら、それぞれの立場で日中スキー交流に携わってきたことや、今後の抱負を語り合い有意義なひと時となりました。

 
  新華社東京支局が北京冬季五輪と長野県の深い縁について取材(3/9)2022

 新華社東京支局の一行が、3月9日、長野県を訪れ、長野県スキー連盟関係者や長野県日中友好協会などを取材した。40余年にわたる長野県と中国との日中スキー交流、その中で、中心的な役割を果たされた片桐匡(ただし)元長野県スキー連盟会長の事績について熱心に関係者に取材した。この度の北京冬季オリンピックの成功の背景に片桐匡さんをはじめとした関係者の「アジアのスキー振興」にかけた熱い思いがあったことが文面から伝わってくる。ここに、その一文を紹介したい。  (翻訳責任:編集者)   


 <参考資料>
 北京オリンピック通信:北京オリンピックの長野印記

   ≪新華体育≫(2022・3・17 新華社東京3.17発、王子江・楊汀・楊光)

 2003年、片桐匡さんが亡くなったとき、遺品にはぶ厚い資料が残されていたが、息子の片桐幹雄さんはその保存価値が理解できなかった。20年後、彼はこれらの資料の意義を知って、父の偉大さも知った。

 これらの資料は一群の完全な中日スキー交流史であり、改革開放以来の中国スキースポーツの発展史でもあり、中国が一つのスキー場もないところから北京冬季オリンピックの開催に成功するまでの歴史的証人でもあった。

 ◇長野と縁を結ぶ

 記者の取材に応ずるために、片桐幹雄さんは事前に資料を事務室に持ち込み、各種の原稿、切り抜き、写真、文章、ポスター、試合ハンドブック、書籍が2つのテーブルに積み上げられていた。

人, 屋内, 座る, テーブル が含まれている画像

自動的に生成された説明長野県野沢温泉スキー場の片桐幹雄社長が取材に応じた。

 長野県の野沢温泉スキー場社長を務めている片桐幹雄さんは、次のように語った。

 「20年前にこれらの資料を整理した時には、価値あるものか否か知らなかったが、今では一種の達成感とリターン感があり、非常に有意義なことができたと思う。」

 長年にわたって封印されてきた資料には、1990年代末に日本の『スキー』誌に発表された片桐匡さんの文章があり、長野県と中国のスキー交流の経緯が詳しく記述されている。

 彼はこう書いた。「1979年12月10日のこと。私は当時、全日本スキー連盟の理事兼長野県スキー連盟会長を務めていた。その日私は全日本スキー連盟から電話を受け“中国が初の冬季オリンピックに参加するため、アメリカに向かう前に日本で集合訓練を希望しているが面倒を見ていただけないか”と言われた。これは中国オリンピック委員会から日本オリンピック委員会を通じ全日本スキー連盟を経て私を探し当てたものだった。突然のことでいささか戸惑ったが、私が特に困ったのは、もうすぐ年末になるので、彼らのために住まいをどう確保するかということだった。それでも、私は中国側の要求を満たすことを決意し、この任務を引き受けたいと表明し、宿舎は私の家(当時は民宿福田屋と呼ばれていた)を手配すると話した。」

 彼は書き続けた。「中国が初めて冬季オリンピックに参加するのは、日本のスキー界にとっては平地に波風を立てることにほかならないが、意外にも、すぐにスキー企業がスキー板、スキー靴、スキーウェアなどを提供したい、コーチや集合訓練経費も協力したいと申し出てくれた。スキー板やウェアに少しでも合わないところがあればすぐに調節し交換してくれた。これらの全体的な支持と協力はメディアの注目を集め、さまざまな角度から報道され、一時は中国スキーの報道ブームが表れた。」

 彼が残した資料には、1994年に中国で出版された『中国スキー運動史』という本があり、その本の重大出来事を記した年表に「1979年12月、中国が第13回冬季オリンピックに参加するスキーチームの一行12人が日本の長野県で訓練した。団長兼通訳は于再清」と記されている。現在、国際オリンピック委員会の副主席を務めている于再清氏も同書の編集委員の一人だ。

建物の前に立つ人々

自動的に生成された説明1979年12月、レイクプレシド冬季オリンピックに出場するため中国スキー選手が長野で訓練した。後ろは片桐匡家の福田屋(前列右側は片桐匡さん)

 この12人のうち6人は野沢温泉スキー場で訓練し、その中には4人の選手が含まれ、他の人は白馬村などのスキー場に配属された。彼らの中には実はスピードスケートの選手が何人かいて、軽井沢のスケート場で訓練した。野沢が中国選手の訓練を指導したコーチの中には、片桐匡さんの後任で野沢温泉スキー場社長に就任した河野博明さんがいる。

 片桐匡さんは「ちょうど息子の片桐幹雄もアルペンスキー選手としてそのオリンピックに参加するので、オリンピック村でもできるだけ中国の選手を世話してほしいと言った」と書いている。

 40年余り後、片桐幹雄さんは父親の頼みを覚えていて新華社通信の記者に語った。「私は父が、中国選手に何か助けが必要なことがあったら、よろしく頼むと言ったことをはっきり覚えている。中国が冬季オリンピックに選手を派遣することができ、彼らが良い成績をとればさらに有意義だ。歴史的な時を目撃できる意義は極めて貴重だと言った。」

 その冬季オリンピック前の長野行きは、中国のスキー発展を高速軌道に乗せ、長野は中国のスキースポーツに欠かせないキーワードになった。米国のレイクプレシッド冬季オリンピック後、中国側は翌年のスキーシーズンに長野での合宿訓練の希望を提出し、片桐匡さんは再びそれに応え、全力で協力した。その後40年間、交流の形式が絶えず変化したにもかかわらず、中国のスキー選手は長野での訓練を止めなかった。

 ◇中国のスキーの遅れを目の当たりにする

 40年以上前の中国のスキーのレベルは日本と格段の差があった。長野で初めて中国選手を育成したコーチとして、河野博明さんは、中国のアルペンスキー選手は当時、日本の高校生と同じレベルだったと話した。長野の地元紙「信濃毎日新聞」は当時、「冬季オリンピックに出場する中国選手は技術的に(日本選手と)かけ離れているが、体力があり、足の力が強く、誰もが練習で疲れない」と報じた。同紙は、中国のスケート選手が長野で中学生の試合に出場することも報じている。→全文はこちら

 ◎北京冬季オリンピックと長野県   2022

2022北京冬季オリンピック・パラリンピックが成功裡に終了したことを心よりお祝い申し上げます。

健闘され、多くの感動を与えてくれたアスリートの皆さん、準備裏方を務められ成功のためご尽力された中国の関係者の皆さんに心から敬意を表します。北京市の皆さん、長野県とかかわりの深い中国スキー協会や河北省(張家口市)の皆さんに心からおめでとうと申し上げます。

今回のオリンピック・パラリンピックは新型コロナ禍など複雑な国際環境下での開催でしたが、スポーツの国境を越えての共感の力を見せてくれました。

長野県は40年余りにわたり、中国スキー訓練隊受入れ、スキー用具贈呈、スキー代表団の派遣を3本柱にして交流を深めてきました。

1989年の長野冬季オリンピック招致の際は中国の強い支持をいただき、大会には中国から200人の応援団をお招きしました。

北京冬季オリンピック開催が決まると、大会準備に国を挙げて取り組み、見事に成し遂げました。この間、中国から長野オリンピック関連施設の視察、大会運営視察研修団が多数、来県し熱心に学習されたことは関係者に深い印象を残しました。

コロナ禍で現地での参観応援はかないませんでしたが、アジアのスキー振興のために、日中が良きライバルとして切磋琢磨し協力していこうというスキー関係者の思いを抱きながら、北京オリンピックをテレビで応援しました。

改めて大会の円満な成功に尽力された関係の皆様に敬意を表します。(F)

 北京冬季パラリンピックが3/4~13北京・張家口で開催されます。選手の健闘を祈って声援を送ろう!!(3/1)  2022
 
 冬季オリンピックの余韻さめやらぬ中、引き続いて世界各国からパラリンピック選手およそ600人を迎え、北京冬季パラリンピックが開幕されます。6競技、78種目が行われます。選手の皆さんの健闘を祈って応援しましょう。  下記の情報をクリックすると最新のパラリンピック情報を得られます。

日本・北京冬季オリンピック・パラリンピック情報

中国・北京冬季オリンピック・パラリンピック情報
  北京冬季オリンピックが成功裡に終了(2/23)2022

 2022北京冬季オリンピックが成功裡に開催され、無事終了しました。

 健闘され、多くの感動を与えてくれたアスリートの皆さん、準備裏方を務められ成功のためご尽力された中国の関係者の皆さんに心から敬意を表します。長野県とかかわりの深い中国スキー協会や河北省(張家口市)の皆さんに心からおめでとうを申し上げます。張芸謀(チャン・イーモウ)監督の指揮された開会式、閉会式もシンプルでありかつ今の時代に合致した感動を呼ぶものでした。

 今回のオリンピックは日本では開催直前まで反中喧噪が繰り広げられましたが、アスリートの皆さんは心折れることなく良く頑張ってくれました。日本の獲得した金③銀③銅⑥は史上最多でした。また、政治的な思わくを越えて、スポーツの国境を越えての共感の力を見せてくれました。オリンピックの神髄がそこにみられました。全力を尽くし競い合う選手の皆さんの友情、その情景を見て、多くの人々が感動し世界の平和と友好を願う気持ちが育まれたと思います。大切にしていきたいと思います。(F)
 北京冬季オリンピックがスタート、選手の健闘祈って応援しよう!!(2/4)

北京冬季オリンピックが始まりました。選手たちの健闘を祈って、みんなで応援しましょう。下記の情報をクリックすると最新のオリンピック情報を得られます。

北京冬季オリンピック情報

日本・北京冬季オリンピック情報


中国・北京冬季オリンピック情報

開会式
 北京冬季オリンピック開幕迫る、長野県勢22名が出場(1/20)  2022

2022年北京冬季オリンピックが近づいてきました。2月4日から20日までの17日間、北京市と河北省張家口市で開催されます。 15競技、109種目が行われ、うち北京では「鳥の巣」で開閉会式が行われるほか、スピードスケート、アイスホッケー、フィギュアスケート、ショートトラック、カーリング、アルペンスキー、スノーボード、ボブスレー、スケルトン、リュージュなどが行われ、張家口市ではスキージャンプ、クロスカントリー、バイアスロン、スノーボード(スロープ、ハーフパイプ、フリースタイル、クロス、パラレル)が行われます。世界91カ国・地域から約2900名の選手が、日本からは、124名の選手が参加の見通しです。

 県日中友好協会は、片桐匡先生はじめ歴代県スキー連盟関係者とともに県をはじめ関係自治体の協力を得て早くから県日中スキー交流委員会を構成して中国とのスキー交流に取り組んできました。その歩みは40年あまりとなります。北京冬季オリンピックが決まると長野冬季オリンピックの経験を活かし、選手や大会運営人材の育成などに協力してきました。スキー競技は長野県と友好県省関係を結んでいる河北省の張家口市崇礼区で行われことも関係者の喜びとするところです。

 このほど長野県からも22名(スキー・スノボ12名、スケート9名、ルージュ1名)の代表選手が出場することが発表されました。中国のジャンプやノルディック複合の代表選手は白馬のオリンピックジャンプ台などで合宿訓練したことがある皆さんです。日中両国の代表選手の皆さんの活躍を期待し大会の成功を祈りたいと思います。

 長野県出身の代表選手は次の通り。(渡部暁斗は日本選手団の旗手を務めることになりました。)

<ノルディック複合>渡部暁斗・渡部善斗・山本涼太、<クロスカントリー>馬場直人・小林千佳、<フリースタイル>杉本幸裕・原大智・松田颯・近藤心音、<スノーボード>今井胡桃・鬼塚雅、

<リュージュ>小林誠也、

<スピードスケート>小島良太・一戸誠太郎・小平奈緒・高木菜那、<ショートトラック>菊池耕太・小池克典・菊池悠希・菊池純礼・神長汐音

 「人民中国雑誌社」から 北京冬季五輪のZoom取材(1/19) 2022

  1月19日、20日「人民中国雑誌社」から北京冬季オリンピックへの支援交流を進めてきた県日中友好協会と県スキー連盟関係者にZoomによる取材が行われました。

 西堀正司副会長は王朝陽雑誌社東京支局記者の質問に答えて、長野県と中国との40数年にわたるスキー交流の経過の概略を説明し、北京冬季五輪が政治的な思惑に左右されず選手ファーストの立場に立って平和と友好の祭典として大成功に終わるよう願っていると述べました。

 布施正幸理事長は、中国が1989年の長野冬季五輪招致に協力してくれたことを紹介し、3千名の協力者を組織し3年間1日10円貯金を実行して3000万円の資金をつくって200人の中国友人を大会応援に招き交流成果を上げたこと、更に2008年の北京オリンピックの聖火リレーが長野で行われた際、女性委員会メンバーを中心に紅白のおまんじゅう1000袋を応援に駆け付けた中国留学生の皆さんに差し入れて、ともに喜びを分かち合ったこと等を振り返り、アジアで3回連続となる今度の北京冬季五輪の成功を祈りました。

 長野県国際交流員で張家口市出身の李妮さんもジャンプ等のスキー競技がふるさとで開催されることを大変喜んでいました。同席した友好協会のメンバーからも、「大会の成功を祈る」、「加油(ジャーユー)」、「ともに未来へ」などのエールが送られました。

 県スキー連盟顧問の河野博明氏は、1979年12月にレイクプラシッド冬季五輪に初参加することになった中国スキー選手を野沢温泉スキー場で受入れ事前訓練して送り出した時のエピソードを感慨深く語り、以来40数年にわたって交流を続けてきたことを紹介しました。「中国はシステムの優位性を活かし、スキー場建設や選手・運営人材の育成を熱心に進め、2015年には北京冬季五輪の招致に成功した。大会運営準備を立派にやり遂げた。大会では選手が良い成績を収め、五輪を契機にスキーがより大衆的なスポーツとして普及していくものと確信している」と述べました。→インタビュー詳細はこちら

 王記者は「動画やWeChatの記事を通じて、皆様の熱い応援の気持ちを中国の皆さんに伝えたいと思います」と感謝していました。
 <冬季オリンピックの応援動画>https://www.youtube.com/watch?v=NyJbtMRYT1c 

  東京五輪ホストタウンNAGANO中国オンライン応援イベント(8/2)  2021
感動を共有東京五輪、準備すすむ北京冬季五輪

 東京五輪ホストタウン長野県実行委員会(高波謙二会長、長野県&長野・須坂・上田・飯山市、山ノ内・下諏訪町、県日中友好協会、県立大・長野大などで構成)は、コロナ禍にあっても、東京五輪に出場する中国選手団を応援し、大会の感動を共有できる場としてオンライン交流サイトを開設し、8月2日、卓球の競技中継時間に合わせてオンラインで中国選手に声援を送ることとし、300名をめどに参加者を募集しました。

 当日は9:00~13:00、応募者の皆さんがそれぞれ自宅から卓球男女団体1回戦を観戦しながら選手への声援、応援メッセージを送りました。卓球王国中国選手のさすがの活躍、そして日本選手の活躍もひかり、大いに盛り上がりました。最終的に女子団体では、中国が金メダル、日本が銀メダルを獲得し、今大会を通じて、深く印象に残るものとなりました。

 引き続いて、13:00~15:00は交流イベント中継が行われました。ホストタウン長野県実行委員会を代表して高波謙二会長(県日中友好協会会長)が、「本日のオンライン交流を通じて、中国に対する理解を深め、日本選手の活躍も応援しつつ、中国選手を応援し、その熱気が来年2月の北京冬季五輪に引き継がれるようお祈りしたい」とあいさつしました。

 続いて「卓球をはじめ中国チームの躍進について」をテーマにトークセッションが行われました。

 西堀正司副会長から中国選手団の活躍や長野県と中国との卓球やスキーを通じての交流の状況が紹介されました。また駐日中国大使館政治部(友好交流)二等書記官の付博さんが「長野県が中国のホストタウンとして阿部守一知事はじめ様々な応援をしていただいたことに感謝したい。東京五輪の成果を引き継ぎ明年2月の北京冬季五輪の成功を目指していきたい」などとあいさつしました。

 長野市卓球協会の小林健一理事長は中国卓球の強さの背景にジュニア育成のシステム化が為されている事情を紹介するとともに日本も若手の育成が進み、今大会では混合ダブルスで初の金メダルを勝ち取ったこと等を解説しました。続いて大学生サポーターの根橋佑奈さんと大工原初さんが今回のイベントに先立ちサポータ養成講座に参加し中国や中国との交流について関心を高めたこと等を話しました。実行委員会事務局長の小林一洋・県国際交流課長は実行委員会としての今までの取り組みを紹介しました。また中国チームの皆さんが日本に来る飛行機の中で見ていただいた応援メッセージ動画(阿部知事も出演)も紹介されました。

 続いて、ホストタウン実行委員会に参加している、4市2町、並びに長野県の担当者から中国との交流が紹介されました。また大使館から特別に提供いただいた北京冬季五輪のプロモーションVTRを鑑賞しました。

 付博さんは今回の催しが成功裏に行われたことに祝意を表したうえで「長野県は河北省と友好県省の関係をもち交流を発展させてきたが、23年には40周年を迎える。来年は日中国交正常化50周年、アフターコロナに向けともに協力して日中間の交流を盛り上げていきたい」と述べました。

 閉会のあいさつで、西堀副会長は「中国はウインタースポーツ人口3億人を目指し、来年の北京冬季五輪の準備が着々と進んでいる。今回のイベントを通じて次代をを担う若者が是非中国を訪れ交流していきたいと思っていただければ幸いです」と述べました。

長野県と中国とのスキー交流の歩み(2021.8.30)
 ①長野県と中国スキー界、交流と協力の歴史--長野県日中友好協会 西堀正司
 ②長野県と中国とのスキー交流関係史年表長野県日中友好協会  布施正幸

東京五輪から北京冬季五輪へ (8/1)  2021
            長野県スキー連盟 専務理事        河野政己  

東京五輪パラリンピックが開催されています。中国からは、777人の選手団が参加しました。コロナ禍でホストタウンでの事前合宿受け入れは断念せざるを得ませんでしたが、無事の成功を祈っております。

半年後には北京冬季五輪が開かれます。準備が進む中、長野県、県スキー連盟、県日中友好協会が協力し中国側の要請に応え、視察団、訓練隊を受け入れてきました。また北京冬季五輪に向けた交流強化事業としては、長野県選手を、最新のオリンピック施設が使える河北省へ派遣し、中国の選手との合同練習、中国指導者へのコーチング指導の実施 また、競技運営役員、ボランティアの育成などを計画しました。しかし、コロナ禍の影響で、双方の交流が止まっています。一日も早くコロナ予防が完全となり両国の渡航が進み交流が再開されることを願っています。多くの課題を克服し中国の国家プロジェクト・北京冬季五輪に対し、協力を進め将来の長野県に必要な人材育成やインバウンドに繋げる継続的な取り組みをすすめて行きたいと思います。(県日中スキー交流委員会事務局長)
 

 
張家口のスキー競技会場の準備すすむ (8/1) 2021 

張家口エリアには大会会場が8つあります。バイアスロンセンター、ノルディックジャンプ台、クロスカントリー会場、雲頂スノーパークA、雲頂スノーパークBの5の試合会場と、他に張家口冬季オリンピック村、張家口山地メディアセンター、張家口エリア表彰プラザなどの3の会場です。張家口での試合は主にスキーとバイアスロンの2大項目があり、それがスノーボード、フリースタイル、クロスカントリー、ジャンプ、ノルディックとバイアスロンの6の分項目に分類され、更に50の具体的な試合項目に分けられています。

 6月末には、「簡約、安全、素敵」をモットーに、76のオリンピックにかかわる施設を完成し、試合に関する各サポートプロジェクトを着実に進めています。

 6月15日現在、ジャンプ台、クロスカントリーセンターとバイアスロンセンターの工事はすでに完成し、オリンピック村の内装工事も基本的に完成して周辺の道路工事と緑化を進めています。8月末には大会運営を可能にするために、外部環境を整えるように取り組んでいます。

 次の分野においても対策を講じています。コロナ対策として、防御案を立てて、会場の周辺に公共地域を設置し、会場に入る人々に事前登録とチェックを行う予定です。飲食原材料の供給基地との契約や医療サポートグループの充実、市民ボランティアを1万4千人、試合ボランティアを5千人養成していきます。(紀竑訳)

日中スキー交流委員会総会開催-明年の北京冬季五輪に向けて(6/28)  2021  

長野県日中スキー交流委員会(北野貴裕会長)は、6月28日、犀北館ホテルにおいて21年度総会を開き、20年度の活動報告・決算報告を承認し21年度の活動方針などを決定しました。総会には県(スポーツ課・国際交流課)をはじめ県スキー連盟、県日中友好協会、飯山・白馬・長野・野沢温泉の行政・スキークラブ関係者が出席し熱心に意見交換をしました。

太谷陽一県スキー連盟副会長は、「明年2月には、いよいよ北京冬季オリンピック・パラリンピックが開催される。私達にとっての成功は、長野県の選手が一人でも多く参加し好成績上げる事にある。コロナ感染が収束し、本会の活動が再開されて有益な交流促進に繋がる事を願っている」と挨拶しました。田島康彦県スポーツ課振興係長、小林一洋国際交流課長、西堀正司県日中友好協会副会長が「これまでの日中スキー交流の様々な取り組みが実を結び、北京冬季オリンピックが素晴らしい大会になる事を願っている」などと述べました。

本年度の計画として、北京冬季オリンピックに向け中国の国家プロジェクトへの協力を中心として、中国スキー訓練隊の受入れ、県ジュニアスキー訓練隊派遣などをあげています。


河北省張家口市に五輪ジャンプ台が完成(12/3)  2020

2022年北京冬季オリンピック・パラリンピックのスキー競技の一部は私の故郷――河北省張家口市で行われるので、今日はその競技場の一つであるスキーのジャンプ台の建設状況についてお届けしたいと思います。

ジャンプ台は国家スキージャンプセンターの中に作られ、外観がかつて中国の宮廷で吉祥の象徴として用いられた器物「如意」に似ていることから「雪如意」と名付けられました。標高差が160メートル以上もあり、競技エリアの中で最も施工量が多く、建設のハードルが高い競技場の一つだそうです。2018年5月1日から正式に着工し、昨秋9月にスキージャンプの国際大会開催基準を満たす段階まで工事が終わりました。今はジャンプ台の内装工事や周辺の整備作業が着々と進められているところです。写真は先方から送られてきたものなので、皆様のご参考になりましたら幸いです。

ちなみに、北京から張家口市までの新幹線も19年12月に開通しましたので、22年には北京から新幹線に乗って、張家口の最新の競技施設までオリンピック選手の応援に行ってみたいですね!(県国際交流員・李妮))

  県日中スキー交流委員会20年度総会(6/23) 2020 

 長野県日中スキー交流委員会(北野貴裕会長)は6月23日、長野市内のホテル信濃路において20年度総会を開き、19年度の活動報告・決算報告を承認し20年度の活動方針などを決定しました。総会には県(スポーツ課・国際交流課)をはじめ県スキー連盟、県日中友好協会、飯山・白馬・小谷・長野・野沢温泉の行政・スキークラブ関係者が出席し熱心に意見交換しました。

 太谷陽一県スキー連盟副会長は「中国スキー協会との太い連携のもとに40年にわたり日中スキー交流の成果を上げてきた。中国は22年の北京冬季オリンピックを目指して頑張ってきた。新型コロナの逆風があるが、これに負けず、しっかりと歩みを進めていきたい」とあいさつしました。宮坂雅昭県スポーツ振興係長、根橋幸夫県国際交流課長、西堀正司県日中友好協会副会長があいさつし「コロナウイルスとの共存との考えに立って中国との交流、オリンピックに向かってのスキー交流を一歩一歩進めていきたい」などと述べました。

本年の計画として、中国スキー訓練隊の受入れ、県ジュニアスノーボード訓練隊の派遣・オリンピック開催地での訓練などをあげています。

   中国スキー協会代表団、スキーの大衆化に向け、インストラクターシステム学ぶ(12/21)2019

 李佳軍・中国国家体育総局冬季運動管理中心大衆氷雪部副部長一行3名が12月20日から22日長野県日中スキー交流委員会の招きで長野県を訪れ、県スキー連盟や県日中友好協会、白馬村スキークラブ関係者らと交流し、中国におけるスキーの大衆化にむけて、インストラクターシステムを熱心に学びました。

 一行は、県スキー連盟の太谷陽一副会の案内で、白馬八方スキー場やジャンプ台を視察した後、白馬スキークラブの事務所を訪れ、日本のインストラクターシステムの説明を受けるとともに今後の交流について熱心に意見交換しました。

 また歓迎会には、太谷副会長、西堀正司県日中友好協会副会長はじめ、県スキー連盟、県日中友好協会、長野・白馬・野沢温泉の各スキークラブ関係者が出席し、一行を歓迎し、交流を深めました。
   河北省冬季オリンピック弁公室訪日団、人材養成協力を協議(11/27~29)2019

河北省から冬季オリンピック弁公室訪日団(呂国新弁公室副主任一行6名)が11月27~29日来県しました。河北省は現在張家口市崇礼区で開かれる2022年の北京冬季オリンピックのスキー競技大会の成功に向け、競技施設の整備や大会運営人材の養成、選手強化などに取り組んでいます。

 11月27日一行を迎えて、長野市の犀北館ホテルで歓迎会が開かれました。歓迎会には、花岡徹県国際担当部長、高波謙二県日中友好協会会長、太谷陽一県スキー連盟副会長、河野博明県スキー連盟顧問、西堀正司県日中副会長・会長代行、根橋幸夫県国際課長はじめ関係者23人が出席し、一行を歓迎しました。河北省外事弁公室アジアアフリカ処処長の梁国輝氏も同行され、大勢の友人に囲まれてあたたかい雰囲気に満ちた歓迎交流会となりました。県スキー連盟の応援歌を披露し、「フレーフレー、チャイナ」のエールで結ぶと大きな拍手が沸き起こりました。

 一行は翌日、白鳥亘県国際課課長補佐や布施正幸県日中理事長とともに白馬村を訪れ、太谷副会長(白馬村スキークラブ会長)をはじめスキークラブや白馬八方尾根スキー場関係者の案内でオリンピックジャンプ台や白馬スノーパーク(クロスカントリー競技場)を視察するとともに今後の交流について熱心に懇談しました。スキー競技大会運営やスキー場管理の人材を養成するための研修視察などについて要望が出され、これについて県スキー連盟(白馬スキークラブ・スキー場)、長野県、県日中スキー交流委員会、県日中友好協会が協力して対応していくこととなりました。また、河北省への指導者派遣なども進めていくこととなりました。

   県高校生選手が吉林北山四季スキー場で合宿、河北省選手とも交流(11/12~17)2019

 長野県スキー連盟は県日中スキー交流委員会の2022年の北京冬季オリンピックに向けての支援交流の一環として、クロスカントリーの強化合宿を11月12日から17日の6日間、中国吉林省の北山四季クロスカントリースキー場のスキートンネルにおいて行いました。このスキートンネルは、かつて地下壕に使われていたものを利用して整備したもので、アップダウンのある1.2kmを周回する素晴らしいコースで通年利用できます。 

 合宿には長野県高校強化選手の男子4名、女子4名とコーチ陣ら11名が参加しました。一行は河北省バイアスロン強化選手とともに数日にわたり一緒にトレーニングを行い、お互いのテックニックの特徴の把握やスピードトレーニングをしながら、しっかりと交流も深め、今後のライバルとして刺激し合うことができました。

 中国ナショナルチームをはじめ各省の強化選手たちが北京オリンピックを目指し、国全体で施設管理・選手強化している方針には驚かされました。

 滞在先の松花湖プリンスホテルも快適でホテルの皆さんも我々選手に対しサービス精神で対応していただきました。

 国の政策としてスノースポーツ人口を3億人に増やすという国家プロジェクトは到底まねできることではありませんが、長野県選手が世界に羽ばたき活躍することで日本・長野を更に認知してもらうことはできます。まずは選手強化育成をしっかりと行い、選手のそれぞれの課題克服のためにしっかりと指導していきたいと思います。

 我々コーチ陣も良い経験をさせていただき充実した遠征となりました。(県スキー連盟強化委員長・祢津和利/ヘッドコーチ・川辺俊一郎)
  中国体育総局の苟仲文局長来県、白馬で中国ノルディック複合訓練隊激励(7/23)2019
 
 中国国家体育総局の苟仲文局長(中国オリンピック委員会主席)一行10名が7月23日白馬村を訪れ、長野県や白馬村、県スキー連盟、県日中友好協会ら関係者の歓迎を受けました。

 東京オリンピック一年前イベントに出席するため来日した機会に、長野県を訪れたもので、歓迎昼食会出席の後、白馬村のオリンピックジャンプ台とスノーパークを訪れ、訓練中の中国ノルディック複合(ジャンプとクロスカントリー)ナショナルチーム訓練隊(李旭東隊長一行16名)を激励するとともに施設を視察しました。スキー関係者になじみの倪会忠国家体育総局冬季スポーツ管理中心主任(中国スキー協会主席)も同行しました。

 長野県と県日中スキー交流委員会の主催で開かれた、歓迎昼食会には長野県知事代理、白馬村長、スキー連盟や友好協会代表らが出席し、一行を歓迎するとともに交流を深めました。花岡徹県国際担当部長から阿部守一県知事の歓迎メッセージが手渡されたのち、県日中スキー交流委員会を代表して下川正剛白馬村長が中国スキー協会と長野県とのスキー交流に触れ、今後とも県や県日中、関係市町村の連携のもと北京冬季オリンピックに向けての支援交流に取り組んでいきたいと述べ一行を歓迎しました。

 苟局長はあたたかい歓迎に感謝し、「1980年以来長野県や県日中友好協会、県スキー連盟の友人の皆さんは多くのスキー機材を送り、訓練隊を受け入れ中国のスキー発展に大きな貢献をされた。この場を借りてお礼申し上げたい。中国の冬のスポーツの発展は長野の支援と切り離せない。冬季五輪の開催地である長野県から学び2022年の北京冬季五輪の成功を目指したい。スポーツを通じて文化やスポーツ産業でも交流を深めていけることを願っている」と応じました。
 
 高波謙二県日中会長も長野県が東京五輪に向けて中国を相手国としたホストタウン事業に取り組んでいることを紹介するとともに、引き続き22年の北京冬季五輪支援交流に取り組んでいきたいとあいさつし乾杯の音頭を取りました。

 一行はラージヒルのジャンプ台で訓練中の選手の見事な飛行に拍手を送りながら1人1人握手し激励しました。引き続いてスノーパークに移動しローラースキー(クロスカントリーの夏の練習法)で汗を流す選手に大きな声援を送りました。短時間でしたが関係者と交流の実を上げることができ感謝しますとの言葉を残し白馬を離れました。

 *長野県と、体育総局は2016年に冬季スポーツ分野の交流を強化するとの覚書を結んでおり、昨年9月には高志丹副局長が来県しています。8月には阿部知事が北京訪問の際、国家体育総局を訪問する予定です。
  中国ノルディック複合訓練隊が白馬と飯山で合宿、歓迎会(7/12)2019

 長野県日中スキー交流委員会では、中国スキー協会の要請を受け、中国ノルディック複合スキー訓練隊を受け入れています。一行は北京冬季オリンピックに向けての強化選手で18名+24名が6月10日から7月31日及び7月10日から8月31日まで白馬ならびに飯山のジャンプ台などで合宿訓練を行っています。期間中訓練の成果を活かして記録会も行われます。

 7月12日には長野ホテル犀北館において歓迎会が行われました。訓練隊の李旭東隊長は「1980年以来長野県や県日中友好協会、県スキー連盟の友人の皆さんは多くのスキー機材を送り、訓練隊を受け入れ中国のスキー発展に大きな貢献をされた。中国の冬のスポーツの発展は長野の支援と切り離せない。ノルディック複合のチームは昨年から活動を開始したが、体格の共通点やジャンプ台の設備が整い、日本の専門コーチに加わっていただけるなどの条件があるので日本をパートナーとしていくこととした。冬季五輪の開催地である長野県から学び2022年の北京冬季五輪を目指したい」と述べました。太谷陽一県スキー連盟副会長、西堀正司会長代行はじめ関係者が一行を歓迎しなごやかな歓迎交流会となりました。

 当日歓迎会に先立って長野県庁を訪ね、原山隆一教育長を表敬し、激励を受けました。
  北京市トップ蔡奇書記来県、北京冬季五輪に向け施設視察・知事と会見(6/8) 2019

2022年に北京冬季五輪が開かれる北京市のトップ、蔡奇・党書記(党政治局員)が6月8日来県し、長野市と白馬村を訪れ、長野冬季五輪の関連施設を視察しました。また阿部守一知事との会談では、長野五輪の経験と施設の後利用、8月の北京市訪問について熱心に意見交換が行われました。

 蔡書記は6月7日に五輪開催を控える東京都を訪問し関係者と交流,、その後長野県を訪れたもので、県内では長野市のMウェーブ、白馬村のオリンピックジャンプ台を視察しました。

 白馬村で蔡書記は、競技場の後利用の状況や施設管理で苦労する点などを質問。同行した阿部知事は、ジャンプ・複合競技のワールドカップを共同して東アジアで開催できれば、素晴らしいと提案すると、蔡書記も開催地になるために努力しましょうと応じました。

 長野市内でおこなわれた会談で、知事は、「蔡書記のご来訪をうれしく光栄に思う。青少年スポーツ交流は未来に向けて顔の見える人間関係をつくることになる。一昨年の北京訪問の際に北京市長との間で覚書を交わし、スキージュニア選手の受け入れなどが行われてきた。長野県は、中国を相手国とする東京五輪パラリンピックのホストタウンとなって中国選手を応援することとなっている。長野県は日中友好協会やスキー連盟などと一緒に友好交流に努めてきた。長い間スキー交流を通じて培ってきた信頼関係をバックに、北京冬季五輪の開かれる北京市、河北省との友好交流をさらに発展させていきたいのでご支援をお願いしたい」と述べ、8月に訪中することも紹介し、その訪問を通じて、友好交流を更に発展させること、長野県内から中国への農産物禁輸措置の解除や、県内への教育旅行・観光地への誘客などを目的としているのでご支援願いたいと述べました。

 蔡書記は、阿部知事に白馬まで出迎え案内いただいたことに感謝した後「今回の長野県訪問はハードスケジュールだったが疲れるだけの価値があった。長野は私たちにとって施設の後利用でも手本のような存在。北京がこれから何を目指せばいいのか参考になった。冬季オリンピック開催という共通点を持っている両地はスポーツを通じて友好を深めていきたい。中国のジャンプ訓練隊や教育旅行の受け入れなど感謝したい」と話しました。蔡書記はまたあいさつの中で長野駅到着の際、長年友好に努めてきた日中友好協会の役員会員の皆さんが大勢であたたかく歓迎してくれたことに感動したと述べ関係者に感謝しました。 会見に同席した高波謙二会長から県協会60周年記念誌などを蔡書記に贈呈しました。 
  河北省から冬季五輪競技役員訪問団が来県(1/28~2/1)2019

 河北省冬季オリンピック競技役員訪問団(紀竑河北省外事弁公室調研員、張家口市体育局副局長、市スキー協会長ら一行5名)が1月28日から2月1日、長野県北京冬季オリンピック支援会議(長野県・県スキー連盟等冬季競技団体・県日中友好協会・関係市町村等で組織)の招請で来県しました。

 29・30日は白馬村の関口久人生涯学習スポーツ課長や太谷陽一白馬スキークラブ会長らの案内で第97回全日本スキー選手権大会クロスカントリー競技大会を視察、大会運営の現場ではスタッフの説明に熱心に耳を傾けていました。また白馬47スキー場を訪れ、訓練中の河北省ハーフパイプ(スキーとスノーボード)チームのメンバーを激励しました。更に、白馬オリンピックジャンプ台や八方尾根スキー場などを視察しました。

 29日夜には歓迎会が開かれ、西沢奈緒樹国際課長や地元白馬村の下川正剛村長、県スキー連盟の河野博明顧問や太谷陽一副会長(白馬村スキークラブ会長)、丸山庄司顧問、日中友好協会から福島信行副会長(北アルプス日中会長)や布施正幸事務局長が出席し一行を温かく歓迎しました。西沢課長、下川村長、河野顧問は、1980年から継続されてきた日中スキー交流の歴史を紹介するとともに、「長野県と河北省が昨年友好提携35周年を迎え許勤省長が来県し、オリンピック支援交流を進めていくことを阿部知事との間で約束した。今後とも支援交流を深めていきたい」と歓迎。紀団長は2022年に向けて張家口のスキー競技施設などの準備が急速に進められていることを紹介するとともに運営や人材育成の面で長野冬季オリンピックの経験に学びたいと述べました。

 31日には飯山市のスワロースキー㈱や野沢温泉スキー場を視察しました。スワロースキーでは中島専務が大連に進出している状況や中国女子エアリアルナショナルチームのスポンサーとなっていることを紹介しました。野沢温泉スキー場では、河野顧問と、片桐野沢温泉㈱社長の案内でスキー場やスキー博物館を参観しました。またスキー体験もし、雄大なスキー場のすばらしさを味わっていました。

 夜には送別夕食会が、高波謙二会長や花岡徹県国際担当部長、西堀正司理事長らが出席して開かれなごやかな雰囲気の中で懇親交流が進みました。最後に紀竑さんを囲んで記念写真に納まりました。
 
  河北省ハーフパイプチーム白馬で訓練(1/8~31) 2019

 河北省のハーフパイプ(スキー・スノーボード)チーム訓練隊が、1月7日から31日まで25日間にわたり、白馬47スキー場でハーフパイプの訓練を行いました。

 長野県は一昨年、2022年の北京オリンピック支援連絡会議(県、県スキー連盟等冬季競技団体、関係市町村、県日中友好協会等で構成)を設立し、河北省や北京市との冬季五輪分野での青少年交流を進めており、その一環で選手団10名を受け入れたものです。5人がスノーボード、4人がスキーの選手で団長兼コーチ1名という構成。最年少11歳から最年長17歳。白馬村の白馬47スキー場で熱心に訓練を行いました。また地元の中学生選手との合同練習や八方尾根スキー場や栂池スキー場などのゲレンデ体験、コンバインド大会ジャンプ競技の見学などもおこないました。

 1月8日には県や県スキー連盟、白馬村、県日中友好協会関係者らが出席して歓迎会が開かれました。席上、花岡徹・県国際担当部長、下川正剛・白馬村村長、太谷陽一・県スキー連盟副会長、福島信行・県日中友好協会副会長(北アルプス日中会長)が歓迎あいさつしました。花岡部長は「長野県は2022年の北京冬季五輪の成功を願い、1980年から継続されてきた日中スキー交流の成果の上に支援協力していきたい。河北省ハーフパイプチームの訓練隊の成果を期待したい」と述べました。

 孫志峰隊長は訓練隊を代表して、あたたかい歓迎に感謝するとともに、「9人の選手を連れて長野にきました。県や白馬村、スキー連盟や日中友好協会のご支援の下、優れた環境の中で25日間熱心に訓練し、北京冬季オリンピックに向けてレベルアップを図りたい」とあいさつしました。選手は、「中国のスキー場は人工雪が多く雪質が硬いが、日本はパウダースノーで軟らかい。素晴らしい環境に感動した」などと話しました。

 1月25日には、県庁を訪れ中島恵理副知事を表敬しました。中島副知事は「許勤河北省長から冬季五輪支援、青少年交流事業の一環として皆さんを迎えた。白馬でのハーフパイプの訓練はいかがですか。地元の中学生との交流なども計画されており白馬での滞在を楽しんでいただきたい。長野県を好きになって長野県の魅力を伝えて下さい。競技力を磨き冬季五輪での活躍を願います」と述べ一行を歓迎しました。孫隊長は「県や白馬村、スキー連盟や日中友好協会のご支援の下、熱心に訓練しています。貴重な機会を活かしてレベルアップを図りたい。帰国後は国内のハーフパイプ大会に参加します」とあいさつしました。

    北京冬季五輪組織委副主席ら来県、知事と協力を確認(11/30)2018

 2022年の北京冬季五輪に向け、大会組織委員会実行副主席の張建東・北京市副市長一行5名の訪問団が11月30日県庁を訪れ阿部守一知事を表敬懇談しました。一行は、冬季五輪を開催した長野県の経験を学び、交流を深める目的で来県、スキー分野で協力し合うことを確認しました。

 張副主席は、五輪などに向け競技団体の人材育成などが課題とし、「アドバイスやノウハウの提供をお願いしたい」と求めました。

 阿部知事は「スキー競技運営の専門家の派遣や県内での視察受け入れなどで協力していきたい」と述べました。また、「スキー関係企業の中国での展開への支援」と「県内スキー場に中国から多くの若者を受け入れたい」と観光誘客への期待も示しました。

 懇談には、県日中友好協会の高波謙二会長や県スキー連盟の太谷陽一副会長らも同席。民間の立場から、県と協力して北京冬季五輪を支援していきたいと述べました。

 訪問団は、同日、白馬村の八方尾根スキー場などを視察するとともに、知事や県日中スキー交流委員会(北野貴裕県スキー連盟会長/県や県スキー連盟・県日中友好協会・関係7市町村・スキーメーカー等で構成)関係者が出席して歓迎夕食会がなごやかにおこなわれました。
   中国体育総局の高志丹副局長来県、知事と会見、白馬で中国ジャンプ訓練隊激励(9/10~11)2018
 
 中国国家体育総局の高志丹副局長一行4名が9月10日長野県を訪れ、阿部守一知事と会見するとともに県スキー連盟、県日中友好協会ら関係者の歓迎を受けました。翌11日は白馬村を訪れ訓練中の中国ジャンプ訓練隊と中国スキークロス訓練隊を激励しました。

 長野県と、体育総局は2016年に冬季スポーツ分野の交流を強化するとの覚書を結んでおり、知事と高副局長は会見の中で、交流を更に深めていく考えを強調しました。

 阿部知事は日中韓体育大臣会合に際して来日来県された高副局長を熱烈歓迎し、自身が就任以来毎年訪中し体育総局にも2回訪問しあたたかい歓迎を受けたことを紹介、「長野県と県日中友好協会、県スキー連盟、関係市町村によって構成された県日中スキー交流委員会により日中スキー交流が続けられてきた。長野冬季オリンピックは1998年開催されたが、22年北京冬季オリンピックが北京や河北省で開催されることとなり、我が事の様にうれしい。5月には許勤河北省長も来県され協力要請があった。日中スキー交流委員会や全日本スキー連盟、アジアスキー連盟の協力を得ながら中国とのスキー交流をすすめていきたい」とあいさつしました。

 高副局長は、あたたかい歓迎に感謝し、92年来県以来2度目の訪問であることを紹介し、「長野冬季オリンピックはサマランチ会長から素晴らしい大会と絶賛された。その素晴らしい経験は20年たっても輝いている。アジア・ウインタースポーツの発展に貢献された。1980年以来長野県や県日中友好協会、県スキー連盟の友人の皆さんは多くのスキー機材を送り、訓練隊を受け入れ中国のスキー発展に大きな貢献をされた。この場を借りてお礼申し上げたい。中国の冬のスポーツの発展は長野の支援と切り離せない。今後も更に広く深く交流していく潜在力があると思う。冬季五輪の開催地である長野県からの支援に期待し、スポーツを通じて文化やスポーツ産業でも交流を深めていけることを願っている」と応じました。

 また懇談の中で阿部知事は、中国が冬季スポーツ人口の増加に向け取り組んでいることに触れ、「スキーでの教育旅行で県内に来てもらえるようにしたい。県内にはウインタースポーツの関連企業が多く、中国での事業展開で支援をお願いしたい」と述べました。

 続いて長野県知事と県日中スキー交流委員会の共催で開かれた、歓迎会にはスキー連盟や友好協会、行政関係者、ウインタースポーツ関係者ら40名あまりが出席し、一行を歓迎するとともに交流を深めました。河野博明県スキー連盟副会長(交流委員会会長代理)は1980年中国が初めて参加したレークプラッシドの冬季五輪以来続けられてきた中国スキー協会と長野県とのスキー交流に触れ、今後とも県や県日中、関係市町村の連携のもと北京冬季オリンピックに向けての支援交流に取り組んでいきたいと述べ、高波謙二県日中会長も長野県が東京五輪に向けて中国を相手国としたホストタウン事業に取り組んでいることを紹介するとともに、引き続き22年の北京冬季五輪支援交流に取り組んでいきたいとあいさつしました。

 一行は11日、白馬村を訪れ、オリンピックジャンプ台を視察するとともに練習中の中国ジャンプ訓練隊メンバーを激励しました。また同じく佐野坂ウォータージャンプ台で練習中のスキークロス訓練隊一行を激励しました。

 長野でそり競技施設「スパイラル」を参観した後、トライアスロンチームの事前合宿の候補地の視察を兼ねて信濃町野尻湖などを訪れました
   スキー交流訪中団、北京・張家口・ハルピンを訪問(6/14~20)2018

 長野県日中スキー交流委員会(会長/北野貴裕県スキー連盟会長)は、中国スキー協会の招きで、6月14日から20日まで、河野博明県スキー連盟副会長を団長とする第36次長野県日中スキー交流訪中団を派遣しました。県スキー連盟(野沢温泉)と白馬スキークラブ、スワロースキー、樫山工業及び日中友好協会役員など6名編成で、北京、張家口、ハルピンを訪問しました。北京では、中国スキー協会の倪会忠主席を表敬し歓迎宴のおもてなしをうけました。古くからの友人の安林彬副秘書長の案内で、北京冬季オリンピック会場となる北京市延慶区と張家口市崇礼区を視察し、さらに冬季スポーツの盛んな黒龍江省ハルピンを訪問しました。各地で施設や冬季スポーツ関係者と交流し、歓迎を受け有意義な旅となりました。

 6月14日羽田空港に集結した一行6名は、CA182便に乗って北京へ。16:55到着すると、中国スキー協会の朱書墨さんと王倞倞通訳の出迎えを受けホテルに向かいました。2人は明るい笑顔で全日程随行案内してくれました。

 6月15日はゆっくりと市内参観。午前頤和園、午後は北京動物園を訪れました。西太后が軍事予算を流用した頤和園はその規模の壮大さ華麗さは際立っていました。昆明湖を船でゆっくり遊覧し回廊や石船を脳裏に刻みました。昼食は美味しい魚料理を人気店で味わった後、北京動物園でパンダにあってきました。パンダはここでも人気者で、にぎわっていました。

<中国スキー協会表敬・歓迎宴>
 スーツに着替えて中国スキー協会に向かいます。懐かしい安林彬氏が出迎えてくれ、歓迎宴の会場に案内してくれました。倪会忠主席(中国冬季スポーツ管理中心主任)と楊東副主任(国際スキー連盟役員)の歓迎を受けました。3人とも内蒙古で開かれていた会議を終え、この席に駆けつけていただいたそうです。心配りに感謝しました。

 倪主席は熱烈歓迎の意を表した後、「3月に長野県を訪問した際に皆さんから熱烈歓迎を受けました。心から感謝します。阿部知事と親しく懇談し、苟仲文総局長あての親書を預かりました。今後ともジャンプやスノーボードの訓練隊を派遣したいと思います。知事から提案のあった夏のスポーツ選手の派遣も進めたいと思います。9月には苟総局長が長野を訪れる予定です。知事によろしくお伝えください」とあいさつ。河野団長は熱烈歓迎に感謝した後、長野県と中国とのスキー交流を振り返り、その成果の上に立って、今後とも2022年の北京オリンピックに向けて交流を深めていきたいと述べました。楊副主任も長野訪問の経験があり、交流を深めました。安氏との再会を懐かしみながら、交流が繰り広げられました。

 6月16日は時間を早めてホテルを出発し万里の長城八達嶺経由で張家口に向かいました。八達嶺への高速は渋滞で予定時間を早めて出発して正解でした。車窓には建設中の北京―張家口高速鉄道が姿を見せていました。各所で同時着工で進められているようで、2019年末完成を目指しており、一時間弱で行けるようになるとの話でした。八達嶺長城は北京市延慶区に所属していますが、ボブスレーやリュージュ競技のスパイラルコースはここに建設される予定で、安氏もかかわりの深い場所だそうです。長城は周辺整備が進みすっかり様変わりしていて登攀口にたどり着くまで結構な時間を要します。安全検査の近くに、始皇帝陵を守る兵馬俑の兵士数人がスキーを滑る銀色のオブジェが据えられており、さすが中国と感心し記念写真を一枚カチャリ。始皇帝が万里の長城を築いたのに由来してつくられたのだろうとの解説が聞こえてきました。長城の最初の台の上で記念撮影、バックは絶景の長城が入ります。頂上目指して全員が足取り軽く登っていきました。だんだんきつくなる坂道階段も無事踏破して頂上にたどり着きました。いい汗をかいて大満足でした。下山後地区の冬季スポーツ管理責任者の柳千訓氏が昼食会でもてなしてくれました。お土産に長城をバックにした写真ファイルを全員にいただきました。いよいよ張家口に向かいます。4時間の高速道バスの旅です。

<張家口崇礼区のスキー場を視察>
 崇礼区体育局の田永軍氏の案内でこの日は万龍スキー場を視察しました。いち早く開設されたスキー場でスキーコースの一部改造工事が行われていました。総経理の楊緒文氏が案内してくれました。11月1日にオープンし32コースを抱え、高低差は500m、各種のスキー大会が開催され大きな大会が10数回その他小規模のものは多数開催されるとのことでした。従業員1200人、スノ―マシン400台、レンタルスキー1600セット(内スノーボード300セット)、リフト券は1日券が610元(約1万円!!)、1年券が1万元とのことでした。

 6月17日はまず管理センターを訪れ、張家口崇礼区におけるオリンピック競技施設の総体的な配置などを説明していただきました。完成図や立体模型などの展示を見ながら、壮大なスケールに驚きました。(人民網に載った説明をここに紹介しておきます)

古楊樹競技施設群には、ノルディックスキー・ジャンプ競技場、ノルディッククロスカントリー競技場、バイアスロン競技場の3施設が建設される。設計プランは、国際公募案を採用して清華大学が総合的に取りまとめ、施設の機能的条件と協議ルートの全技術指標はいずれも、競技種目別の各国際スポーツ組織の設計条件を厳格にクリアしている。雲頂スキー公園A競技場および同B競技場は、雲頂スキー場の現有の施設を改造する予定で、歴代の冬季五輪施設設計で豊かな経験を持つカナダ企業が競技ルートの設計を担当した。現時点で、これら5ヶ所全ての競技施設の建設工事はスタートしている。五輪選手村が設けられる太子城氷雪村は、崇礼スキー場という観光名所と将来の重要なオリンピック遺産として、小規模かつライトタッチな建築方式で自然景観を保持し、中国北方山地の建築スタイルを体現し、国際基準にのっとったバリアフリー・システムを全面的に建設する。

 高速鉄道の太子城駅の予定地付近は地下トンネルなどの工事も進んでいました。続いて雲頂スキー場と太舞スキー場を視察しました。雲頂ではスノーボードのフリースタイル競技が行われるそうです。太舞スキー場は、ホテルや関連観光施設が完成しており、家族連れの大勢の観光客でにぎわっていました。北米風の街並みは人々を引き付けているようです。陳剛総経理の話では通年のレジャー施設として人気を集めているそうです。陳氏は1月野沢温泉スキー場を訪れていて懐かしい再会でした。

 視察を終えて、ホテル経由で北京に向かいました。道路の両側の山並みはすさまじい勢いの緑化努力によって、年ごとに緑を深めているように感じました。北京到着は3時近くになりましたが、安氏おすすめのしゃぶしゃぶ料理をおいしくいただきました。

<ハルピンの巨大人工スキー場と亜布力スキー場視察>
 6月18日北京空港からCA1623でハルピンに向かいました。安氏もハルピン出身でここには後輩や知り合いが大勢いるそうです。李文学省冬季運動管理中心主任らが出迎えてくれました。この日は万達宝馬娯雪楽園(WANDA BMW SNOW PARK=万達グループがBMWの出資も受け開設)を視察しました。屋内スキー場としては最大規模の500mと300mのコースや、カーリングコース、ショッピングモール等を併せ持つ巨大施設でした。人工的な冬をつくるには多額の維持費がかかるでしょう。採算はどうなのか心配になりました。日本の大学生の訓練隊が練習していました。夜は、李主任の歓迎宴に出席し楽しい時を過ごしました。

 6月19日は王鵬程省スキー協会秘書長の案内で亜布力スキー場を視察しました。渋滞のハルピン市街を抜けて高速道路を走り4時間で到着しました。崔晨氏や孫占江氏らの出迎えを受け案内してもらいました。1980年オープンし、1996年中国初のアジア冬季大会のスキー競技会場となったところです。FISのA級スキー場認定を受けており、国のスキー訓練基地に指定されていて、アルペン、クロスカントリー、フリースタイル、ハーフパイプ、エアリアル、ジャンプなどがそろったスキー場でナショナルチームの訓練が行われるそうです。高低差は900m。施設が整っていて大規模な試合もできるスキー場との説明を受けました。シーズン中の来場者は10万8千人とのこと。選手用の訓練基地を持っていることは大変うらやましいとの河野団長の感想でした。一番心配なのは寒さが厳しいことで-28~-35度にもなるそうです。

 夜の省スキー協会主催の歓迎宴には庄士超省体育局副局長が出席して一行を歓迎してくれました。日中スキー交流について大いに語り合いました。同行案内いただいた安氏とも何度も杯を交わし、楽しい最後の晩餐となりました。
 
 6月20日は早朝ホテルを出発しハルピン空港から、北京に向かい、トランジットで羽田に向かいました。
   河北省長一行友好35周年で来県、北京冬季五輪協力約す(5/12)2018

 河北省の許勤省長ら11名の訪問団が5月11・12日、長野県河北省友好県省締結35周年を記念して来県し、阿部知事との会見や冬季オリンピック関係者との懇談、記念レセプションなどに出席しました。12日の阿部守一知事との会見で2022年北京冬季五輪のスキー競技開催地張家口市を持つ河北省側は、1989年長野五輪を経験した長野県に協力を求め、知事と省長は交流の強化を確認しました。

 阿部知事は会談で、昨年10月の河北省訪問時の思い出を語り許省長一行を熱烈歓迎したうえで、北京冬季五輪に「協力、支援したい」とし、「青少年のスポーツ交流や冬季スポーツの指導者の育成などを最大限に行いたい。特に河北省からの子供たちの教育旅行の受け入れにも積極的に努めたい」と述べました。

 許省長は、心温まる歓迎に感謝した後長野冬季五輪の開催のノウハウを学びたいーとし、「専門家顧問グループを作って助言してほしい」と要望。「冬季に大学生を県に派遣して研修を受け、五輪ボランティアを育てたい」とも話しました。
 
 また、阿部知事は「観光振興に努め、人の交流を進めるため、松本空港に河北省石家庄市からのチャーター便を就航させたい」と強調。許省長はこれに賛同しました。

 会談後、一行を歓迎して記念レセプションが開かれました。高波謙二県日中友好協会会長は「この度のご来訪は、李克強総理の来日と関連した日中知事省長フォーラムにご出席の機会をとらえての長野県ご訪問であり日中関係が喜ばしい前進を見せる中、長野県河北省友好県省締結35周年にあたり許省長先生をお迎えできましたことは大変喜ばしい。 昨年10月知事とご一緒に河北省を訪問した折には、省長先生に親しくご歓迎をいただいた。北京冬季オリンピックのスキー競技が張家口で開催されること、国家プロジェクトである「雄安新区」が河北省に建設されることなどを紹介いただき、河北省の前途は洋々たるものがあると実感した。 青年交流をはじめ経済、文化スポーツ、農業、医療など各分野の交流が新たな発展を遂げることを願っています」とあいさつしました。河北省訪問団には朱浩文省政府秘書長や劉暁軍外事弁公室主任(省対外友好協会会長)ら懐かしい皆さんが同行されており、懇親交流の場はなごやかの中に大いに盛り上がりました。

 また知事会見に先立って行われた冬季五輪交流座談会には長野県側から角田道夫県県民文化部長はじめ、県スキー連盟、白馬村、県日中友好協会関係者が出席し長野五輪の経験を紹介しました。河北省側からは許省長はじめ省冬季五輪工作指導グループ責任者などが出席し、北京冬季五輪(スキー競技)の準備状況などが紹介されました。許省長自ら「専門家指導グループを作って指導していただき、競技運営陣を強化したい。両県省共同でスキー学校をつくり河北省のジュニア選手育成に協力していただきたい」などの具体的要望も提起され、有意義な懇談会となりました。

 なお、許省長一行が11日長野到着は夜10時を回っておりましたが、高波会長はじめ県や日中友好協会役員ら20数名が熱烈歓迎の横断幕をもって長野駅頭に出迎えました。宮沢県日中女性委員長から歓迎の花束が渡されました。心温まる歓迎に省長はことのほか喜ばれ、長野オリンピックエンブレムをバックに皆で記念写真に納まりました。
  中国滑雪協会代表団来県、白馬視察し、知事と会見(3/20)2018

 中国国家体育総局冬季運動管理センターの倪会忠主任一行6名は3月19日から21日、県日中スキー交流委員会の招きで長野県を訪れました。20日には長野冬季オリンピック会場となった白馬村を視察、午後には阿部守一知事と会見しスキー交流について熱心に懇談しました。その後、県日中スキー交流委員会主催の歓迎会に出席し、県や県スキー連盟、県日中友好協会関係者らからあたたかい歓迎を受けました。

 白馬村では下川正剛村長と会見、ナショナルチームの訓練隊派遣など長野オリンピックの経験を22年の北京冬季オリンピック成功に役立てていきたいと述べました。松澤忠明生涯学習スポーツ課長の熱心な案内でオリンピックのジャンプ台と滑降コースを視察しました。ジャンプ台は明年には張家口市崇礼区に建設されるとのことで、FIS規格に則った滑降面の構造の特徴など聞き入っていました。選手や運営役員の養成なども意見交換し、必要な支援要請があれば県や県スキー連盟と協力して対応していきたいと応じていました。

 阿部知事との会見では、県が2016年に体育総局長と交わした協定書が冒頭話題となり倪団長がその時の事務責任者であったことから、大変打ち解けた会談となりました。知事は「中国国家体育総局との関係を深め大切にしていきたい。平昌冬季・東京夏季・北京冬季のオリンピックが連続してアジアで開かれるが、長野は冬季オリンピックの経験とスキー資源も豊富であり、東京五輪での中国を相手国とするホストタウンにもなっている。冬季だけでなく夏季選手の事前合宿も大歓迎したいので、局長さんによろしくお伝え願いたい」と述べ、体育総局長への親書を託しました。

 倪団長は熱烈歓迎に感謝し、局長へ必ずお伝えしますと述べた後「長野オリンピックの成功に敬意を表します。白馬訪問で選手育成など多くを得るところがありました。中国のスキーは発展途上で基礎が弱いのでスキー発展のために協力をお願いしたい。スキー選手の合宿受入れやスキー指導者の派遣などもお願いしたい。習主席は3億人の冬季スポーツ人口拡大構想を打ち出しているが、選手だけでなくスキー愛好者や家族にも広げていきたい。またスキー分野の協力を基礎に他の種目の交流も進めていきたい」などと述べました。「長野は素晴らしいところが沢山あるので、プロモーション映画などで大いに宣伝しましょう」などの話も出て予定の会見時間を大幅に超えて会話が弾みました。

 夜の歓迎会には、高波謙二県日中会長、河野博明県スキー連盟副会長、西沢奈緒樹県国際課長、田中哲也県スポーツ課企画幹、児玉幹夫県スキー連盟名誉会長、西堀正司県日中理事長、松本久志小谷村長、松沢白馬村課長らが出席し、一行を熱烈歓迎しました。河野副会長(県日中スキー交流委員会会長代行)は、1979年以来長野県スキー連盟が県日中友好協会や県とともに中国スキー協会派遣の訓練隊の受け入れを継続し、アジアのスキー振興のためにともに努力してきたことを振り返り、今後22年の北京冬季五輪の成功を祈るとともに、長野県として可能な限り支援協力していくことを表明しました。倪団長は、あたたかい歓迎に感謝するとともに県スキー連盟や県日中友好協会の長年にわたる支援に感謝し北京冬季五輪の成功とアジアのスキー振興にともに努力していきたいと述べました。高波会長の乾杯の音頭で懇親に入り、親しくにぎやかに懇談交流しました。席上、昨年年2月のフリースタイルスキーのナショナルチームとスポンサー契約を結んだ㈱スワロースキーが紹介されました。歓迎スピーチに続いて、歌も飛び出して大いに盛り上がりました。最後に県スキー連盟の応援歌が披露され「フレーフレー中国」とエールが送られました。参加者全員で記念撮影し、余韻さめやらぬ中、握手をしてお別れしました。
  北京と河北省のジュニアスキー選手、野沢温泉で訓練(1/29~2/7) 2018

 中国の北京市と河北省のアルペンスキーのジュニア選手団計26人が、1月29日から2月7日野沢温泉スキー場でアルペンスキーの訓練を行いました。

 長野県は昨年、2022年の北京オリンピック支援連絡会議(県、県スキー連盟等冬季競技団体、関係市町村、県日中友好協会等で構成)を設立し、北京市、河北省と冬季五輪分野での青少年交流を進めており、その一環で選手団を受け入れたもので、ジュニア選手団は北京市、河北省ともそれぞれ選手10人(10~16歳)とコーチ2名及び北京市体育局の役員2名の計26名。野沢温泉村で熱心にスキーの訓練を行い、また地元の中学生選手とも合同練習など交流しました。

 1月30日には県や県スキー連盟、野沢温泉村、県日中友好協会関係者らが出席して歓迎会が開かれました。席上、大月良則・県国際担当部長、河野博明・県スキー連盟副会長、富井俊雄・野沢温泉村長、西堀正司・県日中友好協会理事長が歓迎あいさつしました。河野副会長は「長野冬季五輪の開催から20年を経過するが、長野県は2022年の北京冬季五輪の成功を願い、1980年から継続されてきた日中スキー交流の成果の上に支援協力していきたい。北京市と河北省からのアルペンスキー訓練隊の受け入れは初めてとなるが、訓練隊の成果を期待したい」と述べました。

 李暁鳴・北京市体育局冬季運動管理センター副主任と張宇欣・河北省体育局冬季運動管理センターコーチがそれぞれの訓練隊を代表してあいさつしました。あたたかい歓迎に感謝するとともに、北京冬季オリンピックに向けて熱心に訓練したいと述べました。選手は、「中国のスキー場は人工雪が多く雪質が硬いが、日本はパウダースノーで軟らかい。環境が違う中で技術を向上させたい」などと話しました。

 2月1日には、県庁を訪れ中島恵理副知事を表敬しました。李・副主任は「青少年の相互理解や友情を深めたい。1998年に冬季五輪を成功させた長野県で、五輪開催の豊富な知識を学びたい」とあいさつしました。中島副知事は「長野と河北省、北京市との友好の懸け橋になってほしい」と述べました。一行はその後、白馬村に向かい、長野オリンピックの舞台となったジャンプ台や八方尾根スキー場を参観しました。

  河北省からスキー競技大会視察団来県(1/19~23)2018

 李軍河北省外事弁公室副主任一行7名が1月19日から23日、長野県北京冬季オリンピック支援会議(長野県・県スキー連盟等冬季競技団体・県日中友好協会・関係市町村等で組織)の招請で来県し、野沢温泉スキー場で開催されているスキー大会週間の関係競技を視察しました。滞在中、県スキー連盟の河野博明副会長や県国際課、野沢温泉村、同スキークラブの皆さんの案内で中学生・高校生・一般のアルペン、クロスカントリー、ジャンプ競技の大会運営を視察研修したほかスキー関係者と交流しました。河北省は2022年北京冬季オリンピックの際、スキー競技の会場となる張家口市崇礼区を抱え、成功に向けて準備しています。

 1月19日の歓迎会では、河野副会長(県日中スキー交流委員会会長代行)や大月良則県国際担当部長、高波謙二県日中友好協会会長らから温かい歓迎を受けました。「1980年から中国と長野県はスキー交流を継続してきており、長野県は河北省と友好提携35周年を迎えます。長野オリンピックの経験を2022年の北京冬季オリンピック成功に役立てていただければ幸いです」との歓迎あいさつに対し、李団長は感謝と視察目的を語った後、昨秋の阿部知事と許勤省長の会見の様子に触れ、長野県・河北省・江原道(韓国)の3者が連携してオリンピックムーブメントを発信していくことに賛同したことを紹介しました。

 1月20日、21日は高校生・中学生の大回転、高校生・全日本予選クロスカントリー(リレー)、高校生ジャンプ等の競技を視察、また野沢温泉スキー場の雄大なコースも体験しました。1月21日には県スキー連盟オフィシャルパートナーとの交流歓迎会に招かれ関係者と交流しました。李軍団長が感謝のあいさつをしたほか、オリンピック会場となる張家口市崇礼太舞スキーリゾートスキー場マネージャーの陳剛氏が施設の状況を紹介し、張宏利・張家口青少年冬季オリンピック学校校長が地元に優秀な人材を集め育成している様子を紹介しました。2015年政府の肝いりで設立され、150人ほどの生徒がオリンピック目指して学び訓練しているそうです。

 一行は1月22日、県庁で中島恵理副知事を表敬訪問し、親しく懇談しました。中島副知事は「長野オリンピックを踏まえ北京冬季オリンピックに協力していきたい。友好提携35周年にあたり許省長の来県をお待ちしています」と述べました。李団長は温かい歓迎に感謝した後、「両省県の友情を基礎に、冬季オリンピックに向けての技術研修、競技運営の学習をしたい。また実務的な交流課題を見出し、両省県関係を更に前進させていきたい」と述べました。
   日中国交正常化45周年を記念し講演と祝賀のつどいを開催(10/3)2017

 長野県日中友好協会・県日中経済交流促進協議会・県日中学術交流委員会は10月3日、日中国交正常化45周年を記念して講演と祝賀のつどいを長野市内のホテル犀北館で開きました。講演会には、150名が出席。NHK解説委員で元中国総局長の加藤青延(はるのぶ)先生を講師に迎え「2期目を迎える習近平体制と日中関係の今後」と題して記念講演が行われました。終了後、先生を囲んでパネルディスカッションがおこなわれました。長年中国の状況を取材し続けてきた加藤先生ならではのお話で、中国の現状に対する認識を深め、今後の日中関係の在り方を考える良い機会となりました。

 高波謙二・県日中友好協会会長が主催者を代表して「今から45年前、両国の法的戦争状態に終止符が打たれ国交正常化が実現し両国は平和的友好的に付き合っていくことを誓った。以来両国は様々な曲折はあったが、人事経済文化各分野の交流を大きく飛躍させ中国は日本にとって最大の貿易相手国となり、人事往来も850万人を超えた。この5年来、尖閣問題や歴史認識問題によって政治的には厳しい状況にあったが、一帯一路への参加の機運もあり改善の流れが出てきた。安倍総理は、先ごろの程永華大使主催の祝賀会の席上両国の関係改善に力を入れることを表明し、首脳交流に意欲を見せた。是非、国交正常化45周年と来年の平和友好条約40周年を日中関係前進の契機としていただきたいと願う。中国は19回党大会を控え、習近平体制が2期目を迎える。加藤青延(はるのぶ)先生を講師に迎え、現代中国への理解を深めながら、どのように新時代に適応した日中関係を築いていくか、をともに考えたい」とあいさつしました。

 来賓として阿部守一知事があいさつし、創立60年を経過した長野県日中友好協会の歩みを称えた後、「私も就任以来、友好協会の皆様の築いてきた友好関係の基礎の上に6回にわたり中国訪問を訪問し、顔の見える関係を築いてきた。唐家璇先生からも官民連携しての日中友好のイノベーションと評価いただいた。友好協会と協力して今後も友好交流を進めていきたい。2020年の東京オリンピックに向けて中国を相手国とするホストタウン交流事業、2022年の北京冬季オリンピック(スキー競技は河北省張家口しで実施)を長野五輪の経験を活かして支援協力し友好交流を深める事業、10月の河北省・北京友好訪問事業の3つを柱として友好を深めていきたいと考えているので、皆様のご協力ご支援をお願いしたい」と述べました。席上、阿部知事から友好協会あての感謝状が高波会長に手渡されました。出席者から温かい拍手が送られる中、高波会長が感謝の意を述べました。

 加藤先生は講演の中で、「反腐敗」、「一帯一路」や「中国の夢」の実現を掲げ、権力基盤を強固にしつつある習近平体制がどのように確立されていったかを3段階に区分して分かりやすく解説されました。第19回党大会をまじかに控え、党規約や、指導部人事などに関心が高まる中、大変興味深いお話でした。日中関係の展望については、本年の国交正常化45周年と来年の平和友好条約40周年のタイミングを活かしながら関係改善の方向に進展していくだろうと予測しました。

 講演後、加藤先生を囲んで立石昌広・県日中学術交流委員会事務局長(県短期大学教授)、寺沢秀文・満蒙開拓平和記念館専務理事をパネラーに、西堀正司・県日中理事長がコーディネーター役をつとめ、パネルディスカッションが行われました。参加者は熱心に耳を傾けました。

 第2部の祝賀パーティーでは、県日中学術交流委員会会長の濱田州博・信大学長が主催者あいさつを行いました。小松裕代議士(県卓球連盟会長)、村石正郎県議会日中友好促進議員連盟会長の祝辞の後、中島恵理副知事の音頭で乾杯しなごやかに懇談交流しました。

 折から白馬村のオリンピックジャンプ台で訓練中の中国ナショナルチームジャンプ訓練隊(団長:張冬生・中国冬季運動管理中心幹部一行16名)も参加し、盛んな拍手が送られました。一行は県日中スキー交流委員会の受け入れで10月1日から18日まで訓練中で、この皆さんの中からオリンピック出場選手が選ばれるそうです。長野県と中国とのスキー交流は1979年から県や県スキー連盟、県日中友好協会、関係7市町村のご協力のもと続いてきました。2022年の北京冬季オリンピックのスキー競技は長野県と友好県省を結んでいる河北省の張家口市で開かれます。
  河北省から北京冬季オリンピック交流訪日団が来県(9/23~25)2017

 蘇岩・河北省北京冬季オリンピック弁公室副主任を団長とする河北省冬季オリンピック協力交流訪日団一行6名が9月23日から25日にかけて来県しました。長野県内、白馬村や志賀高原のオリンピック会場を視察するとともに北京オリンピックの協力などについて県やスキー連盟など関係者と意見交換しました。一行は、韓国の平昌、北海道の札幌を訪れた後、長野県入りしたものです。それぞれのオリンピック開催地の経験を学び、相互の協力交流を深めることが目的でした。団の通訳として、長野県としてなじみの深い河北省外事弁公室の紀竑さんが同行されました。

 休日であったにも関わらず、白馬村では、松沢忠明白馬村課長や福島信行北アルプス日中友好協会会長(元白馬村村長)、太谷陽一白馬スキークラブ会長らが出迎えていただきました。懇談の中で、オリンピックの際の用地買収や環境保護、財源確保、専門人材育成、気象変化に対する対応などの苦労話が披露され、その経験を踏まえて、現在外国人が一番多く訪れるスキー場になったことが紹介されました。またオリンピックに向けて、2年前にスキークラブを作ったこと、アジア大会とワールドカップの経験を積みオリンピック本番を迎えたこと、村の行政との連携、スキーの専門家の育成、施設をコントロールする人材養成など国際大会のノウハウを次世代につないでいく努力を続けてきたことなどが次々と紹介されました。

 蘇岩団長は「白馬がスキーに最適なところというのがよくわかりました。ジャンプ台も選手が練習していて人気のあるところという印象を受けた。張家口は大会経験が不足しているが、2020年、21年にはフリースタイルのテスト試合などを行う予定。ナショナルチームの訓練隊受け入れなどご協力をお願いしたい」と述べました。

 ジャンプ台やスキー場の視察中も、質問がなされ、熱心な姿が印象的でした。

 続いて訪れた志賀高原では、大回転コースを眼下に見ながら山ノ内町の湯本義則総務課課長補佐らから説明いただきました。シーズン中の観光客が600万人で大会開催などは会場確保の上で難しく、多くないこと等を説明いただきました。

 5時からの歓迎交流会には高波謙二県日中会長、大月良則県国際担当部長、河野博明県スキー連盟副会長はじめ県や関係町村責任者、スキー連盟や日中友好協会関係者ら27人が出席しました。歓迎会に先立っての交流座談会では、大月部長が長野冬季オリンピックの経験を紹介し、蘇団長が北京冬季オリンピック、スキー競技の準備状況を紹介しました。

 蘇団長は、インフラ整備は年内に38箇所が完成する予定で、北京ー張家口の高速鉄道も2019年開通目指して建設が進んでいて完成すれば50分で移動できる。北京との共同開催だが、大会終了後ウインタースポーツ分野で名声を博せるようにしていきたい。白馬や志賀高原の後利用の経験が参考になった。大会に向けては、コーチと選手の育成が課題となっている。人材の養成では重点的にはスキーの盛んな東北地区に送って育成を進めようとしていることなどが紹介されました。また河北省の目標としている4つの重点は、①自国選手が金メダルを取る、②運営が成功裏に終わる、③後利用の問題の解決、④スキーの普及であることも紹介されました。

 歓迎会は、平昌、東京、北京とアジアでのオリンピックが続く中で、その成功のため協力していくこと、メダルを目指して良きライバルとして切磋琢磨していくことを確認し合いながら、大いに盛り上がりました。
   飯山のスワロースキー 北京冬季五輪向け 中国スキーチームとスポンサー契約(2/16)2017
 
 スキー板製造のスワロースキー(飯山市)が2022年の北京冬季五輪に向け、開催国中国のフリースタイルスキーチームとスポンサー契約を結びました。同社の丸山哲社長が2月16日に中国スキー協会副主席で国家体育総局の任洪国氏と契約の覚書に調印しました。

 同社は、長野県日中友好協会が毎年開催している「日中友好スキー交流会」に対し、先代の故丸山哲三会長の時代から30余年にわたって用具とウェアを無償提供しており、中国大使館や中国留学生、帰国者の皆さんから感謝されています。また中国大連市(普蘭店)にスキー製造工場を構えて20年余りになります。

 契約書では、向こう5年間、選手12人に4セットずつ用具を毎年無償提供し、選手は国内や海外での大会に出場する際、同社の製品を使用し、関連するイベントやインタビューでも用具を掲げる、優秀な成績を収めた選手には報奨金を贈る、としています。

 中国では急速にスキーが冬のレジャースポーツとしても普及が進んでいますが、冬季五輪招致を契機に市場の急成長が見込まれています。丸山社長は「中国製のスキー板を提供することで選手の士気を高め、活躍してもらえるよう協力したい」と話しています。
  河北省張家口市代表が来県、白馬村などで冬季五輪の経験に学ぶ(12/20~22) 2016

 河北省張家口市代表訪日団(李建拳張家口市人民代表大会常務委員会主任一行5名)が12月20日から3日間来県しました。張家口市は2022年北京冬季オリンピックのスキー競技開催が予定されており、1998年長野オリンピックを開催した長野県の経験を学び今後白馬村などとの交流を深めるため訪れたものです。

  20日夕方、長野に到着した一行は長野県日中スキー交流委員会主催の歓迎会に出席し、河野博明長野県スキー連盟副会長、西堀正司県日中友好協会理事長、大月良則長野県国際担当部長ら長野県のスキー関係者の温かい歓迎を受けました。 翌21日は白馬村下川正剛村長を表敬訪問、北沢禎二郎議会議長、福島信行元村長も同席し、張家口市崇礼区との友好都市締結や、北京冬季オリンピックの円滑な開催と成功の為、白馬村の長野オリンピック競技の実施経験について、張家口市側からは多くの質問が次々と出され、活発な意見交換が行われました。又、白馬高校は他県からのいわゆるスキー留学生も多く、オリンピック代表選手を多く輩出していることから、代表団の孫張家口市青少年冬季オリンピックスポーツ学校校長からは学校提携、選手育成の為の留学生受け入れ、コーチ派遣の要請もありました。

 現地視察として既にスキーシーズンが始まり賑やかな八方尾根スキーゲレンデ、全シーズン競技可能なジャンプ競技場を見学、白馬村松澤宏和スポーツ課長補佐から説明を受けました。競技運営は単に競技場整備のみならず、選手の事前練習やスキー用具の管理員の受け入れも伴い、オリンピック開催時にはジャンプ場の観客席の除雪についても多くの人員を要したそうです。又、村内には長野オリンピック開催時には各国のゲストハウスが設置され、今もジャンプ場に隣接する旧ノルウェーゲストハウスも車窓より見学し、一行は北京冬季オリンピック開催に向け大変、参考になったと話されました。

 午後は県庁に中島副知事を表敬訪問、張家口市代表団からは地元の葡萄を使用したワインが送られ、県からは額入りの飯田水引細工が贈呈されました。張家口は手工芸の切り紙が特産で、長野も葡萄栽培が盛んであることからお互いに共通点が多く、会談は終始、和やかに行われました。

   中国のスキー訓練隊が飯山と小布施で合宿、歓迎会に出席(10/25・26)2016

<吉林省ジャンプ訓練隊歓迎会>
 9月14日より11月中旬までの2か月間、飯山市のジャンプ台で強化合宿を行なっている吉林省通化市ジャンプ訓練隊(劉化斌・李洋コーチ一行11名)の歓迎交流会が、県日中スキー交流委員会の主催で10月25日飯山市「びっくわん」において開かれました。河野博明県スキー連盟副会長、桑原良満飯山市教育部スポーツ推進室長、上村力飯山日中友好協会会長、布施正幸県日中友好協会事務局長ら関係者15名が出席し激励交流しました。

 訓練隊は12歳から20歳までの概ね10代のジャンプチームの選手で、衣食住を共に合宿生活をしながらジャンプ競技の向上と、平昌冬季オリンピック、北京冬季オリンピックの代表枠とメダル獲得を目指し、日々鍛錬の毎日です。若い選手たちは、練習の様子、日本の印象、機会があれば飯山の小中学生と交流したいなど、多くを積極的に語り、長野に対しても興味津々の様子でした。お刺身やいなり寿司、海苔巻きなど、和食も口に合い、益々、日本が好きになったと交流会は終始、笑顔のうち、満場の拍手で閉会しました。

 また、地元飯山日中友好協会による野菜、果物、駄菓子の差し入れ、宿舎を提供している小林潤子さんが毎日、親身になり家族同様に優しく対応してくれるとのこと。暖かい受け入れ態勢に深い感謝を表すコーチでありました。

<中国ビッグエアー訓練隊歓迎会>
 10月26日、ホテル信濃路において、中国瀋陽体育学院のビックエアー訓練隊(王葆衡コーチ一行20名)の歓迎交流会が県日中スキー交流委員会主催で盛大に開催されました。河野博明県スキー連盟副会長、小野沢弘夫県スポーツ課長、西堀正司県日中友好協会理事長、王秀閣中国国際放送局日本語部アナウンサーら16名が出席し激励交流しました。

 一行は10月20日から半月ほど小布施町の「小布施クエスト」で訓練中で長野県となじみの深い瀋陽体育学院の所属選手を中心にナショナルチーム養成メンバーで構成されています。ビックエアーはスノーボードの新種目で、次期冬季オリンピックから正式競技になり、中国代表選手が金メダルを狙える有望競技です。

 交流会では長野スキー界の重鎮、故片桐匡先生が「スキー競技は欧米人だけのものでなく、アジア人が実力をつけ、活躍してこそ、競技人口、競技技術の底上げにつながる」と語られていたことが紹介されるなど、往年の名選手、長野スキー連盟の先生方がスピーチされ、選手たちは怪我をしないことや、選手としての心構えなどを直接聞くことのできた貴重な機会となりました。大きな声で、スキーの応援歌、「ふるさと」、「北国の春」を歌い、選手たちを激励すると、選手たちも現代中国の歌を披露し、大いに盛り上がりました。

 ウィンタースポーツは競技の行われない夏季においても、鍛錬する大切な時期です。未来を担う、10代の若い選手たちは毎日、大北日中友好協会の大塚さんの強力サポートのもと、訓練に通い精進しています。選手の皆さんには実力十分を発揮するシーズンになりますように願ってやみません。

 中国女子ジャンプ訓練隊、白馬で訓練(9/23~10/14)2015

 王建勛・中国スキー協会コーチを団長とする中国ナショナルチーム女子ジャンプ訓練隊の歓迎会が9月24日長野市内の犀北館ホテルにおいて開催されました。

 県日中スキー交流委員会を代表して矢口公勝・県スキー連盟会長が一行の来県を歓迎し、「2022年の冬季オリンピックが北京に決まり、特にスキー会場は長野県と友好提携している河北省の張家口市になった。お祝いしたい。長野県と中国とのスキー交流は30余年にわたる固い絆で結ばれている。良きライバルとして訓練に励んでいただき、北京冬季五輪でのメダル目指して頑張りましょう」と述べました。

 王団長は、「30余年にわたり長野県と県スキー連盟、県日中友好協会の皆様が中国スキーの発展に並々ならぬ支援をしていただき、おかげでレベルアップできたことに深く感謝している。白馬オリンピックジャンプ台で訓練しながら日本選手に学び、メダルを目指したい」と述べました。また、宿泊先や白馬村スキークラブに謝意を表しました。

 小野沢弘夫・県スポーツ課長や松本久志・小谷村長、荻原健司・県スキー連盟副会長ら関係者が出席して交流を深めました。

 一行は、歓迎会に先立ち阿部守一・県知事を表敬しました。知事は「冬季五輪招致成功をわがことのように喜んでいます」と述べ、一行を親しく歓迎しました。友好提携している河北省などを毎年訪問し顔の見える交流をしていることを紹介した後、「白馬での訓練の成果に期待するとともに、交流を通じて友好を深めて欲しい」と激励しました。王団長は「白馬の素晴らしい条件を生かして訓練を熱心に行いレベルアップをはかり、22年の北京冬季五輪で頑張りたい」と決意を語りました。
 訓練隊は18~21歳の5選手とコーチら計7人。9月23日から10月14日まで白馬で訓練しています。中国の女子ジャンプ陣は2010年から毎年白馬村で合宿しています。

 一方、長野県スキー連盟はこの数年来、吉林省北大壺スキー場へ11月末から12月中旬まで白馬・中野・飯山・上田などの中高生を中心に選抜選手を派遣し早期トレーニングを実施し成果をあげています。
 白馬と河北のスキー場が提携-冬季五輪協力へ(4/6)2015

 白馬村の白馬八方尾根スキー場を運営する八方尾根開発㈱(倉田保緒社長)、白馬観光開発㈱(高梨光社長)の2社と、河北省張家口市でスキー場を運営する密苑雲頂楽園が、4月6日、白馬東急ホテルで業務提携の調印式と祝賀会を開きました。調印式には関係者30人が出席し見守りました。

 河北省では2022年の北京とともに冬季五輪招致を目指しており、密苑雲頂楽園の林致華オーナーは「冬季五輪を是非開催したいので、協力してほしい」とあいさつ。2社の社長と下川正剛白馬村長はあいさつのなかで、冬季五輪招致の成功を期待するとともに、人材養成、観光客の相互訪問交流など幅広く協力していきたいと述べました。祝賀会では、花岡徹券国際観光推進室長、山本晋司県国際課長、布施正幸県日中友好協会事務局長、丸山仁也八方振興会理事長ら提携を祝しあいさつしました。

 八方尾根スキー場は、1998年の長野冬季五輪でアルペン競技などの会場になったところで、1981年から35年にわたって中国のアルペンスキーやジャンプの代表選手の研修・訓練に協力してきた歴史があります。また本年1月末には、張慶偉河北省省長や張家口市長らが白馬村を訪れ、スキー関係者と懇談、視察しており、このたび業務提携調印となりました。

 密苑雲頂楽園は北京から北西に250㌔離れた張家口市崇礼県にあり、北京冬季五輪開催にあたってはスキー競技の会場となる予定です。中国ではスキーが競技スポーツとしてだけでなくレジャーとしても年々普及が進み人気となっています。今後の交流が大いに期待されます。
 河北省代表団、白馬などの五輪ノウハウを視察交流(1/27)2015
 
 張慶偉・河北省長一行は1月27日1998年の長野冬季オリンピックでスキーアルペン、ジャンプ、クロスカントリーなどの会場となった白馬村を視察しました。河北省張家口市は隣接する北京市と共催で2022年冬季オリンピックの招致活動をしています。大会運営や競技施設、大会開催後の施設利用や課題などについて、地元関係者から話を聞きました。

 代表団は、太田文敏白馬村副村長や矢口公勝県スキー連盟会長はじめ長野五輪開催に携わった白馬村の行政・スキー関係者20人と白馬八方文化会館で懇談。張省長は「冬季五輪を開いた豊富な経験がある白馬村などと交流し、冬季のスポーツ産業、冬の観光を盛んにしていきたい。冬季五輪の企画と運営の経験と終えてからどのようにその成果を活用しているかなど勉強したい」とあいさつ。

 長野五輪の前後12年間にわたり村政を担った福島信行元村長(大北日中友好協会会長)は、招致活動、計画、運営、宣伝などに携わった経験を振り返り、競技に関しては人材も豊富でFISからの評価も高かったことなどを紹介、知名度向上で「世界中からスキーヤーが訪れる場所になった」と説明。後利用としては一部競技施設の維持管理が負担になっていることにも触れました。長野五輪でアルペン競技委員長だった丸山仁也氏は、かつて2度にわたり張家口の崇礼県を訪れ、スキー場のコース設計などを助言したことなども紹介した後、競技前のコース整備や競技審判員等のスタッフの養成確保が大切だと述べました。

 代表団は懇談後、「白馬 山とスキーの総合博物館」を丸山庄司館長の案内で参観した後、白馬ジャンプ競技場と白馬スノーパーク(クロスカントリー競技場)を視察しました。代表団に同行した張家口市オリンピック招致委員会メンバー(侯亮・張家口市長ら5名)は、その後長野市内の選手村、開会式場、Mウエーブオリンピック記念館なども視察しました。
 河北省省長一行を迎えて友好提携30周年を祝う(1/26)2015

 長野県と友好提携している河北省の代表団を長野に迎えて、1月26日友好提携30周年を記念する式典と歓迎会が長野市内のホテル国際21で開かれました。代表団一行20名と県、県議会、県日中友好協会、県経済団体、県スキー連盟関係者など110名が出席。阿部守一県知事と張慶偉省長が冬季スポーツと医療・介護、環境の3分野で交流協力を推進する覚書に調印しました。

 阿部知事は「日中両国の戦略的互恵関係の、地方交流のモデルケースになるよう最大限の努力をしたい」とあいさつ。張省長は同省張家口市が北京市と共催で2022年の冬季五輪を招致していることから、五輪を開催した県内市町村との連携を希望。覚書を交わし「関係者が手を携えて素晴らしい成果をあげていきたい」と述べました。

 また相沢病院(松本市)と河北省老年病医院、松本歯科大(塩尻市)と同省の衛生計画生育委員会がそれぞれ、職員や学生の派遣などで交流を深める協定を結びました。

 式典には来賓として汪婉参事官(大使夫人)、風間辰一県会議長、井出正一県日中友好協会会長が出席し、それぞれの立場から祝辞を述べました。汪参事官は長野県と河北省が長年にわたって交流を深め、地方交流のモデルケースになっていることを評価し、省長クラスとしては、本年初となる訪日の成功を祈りますと激励しました。井出会長は、一行の来県を心から歓迎し、30年来の両県省の交流成果を踏まえ、日中関係が厳しい中でも民間地方交流を進めてきたことを紹介し、「平和を大切にして両県省が次なる30年に向かって友好の絆を強めるため民間の立場からも頑張っていきたい」とあいさつしました。

 第2部の記念レセプションでは長野市男声合唱団ZENの皆さんが「北国の春」「信濃の国」「ふるさと」を見事なファーモニーで披露し、河北省の皆さんを歓迎しました。また日中友好協会女性委員会メンバーは黄色い友好ハッピをまとい張省長や汪参事官、阿部知事とともに「ふるさと」をうたいました。梁国輝さんなど懐かしい再会もあり、会場は大変和やかな華やかな盛り上がりを見せました。

 一行は翌27日、白馬村を訪問し、オリンピック開催にかかわった村、スキー連盟、大北日中友好協会関係者の歓迎を受け交流懇談しました。その後オリンピックジャンプ台やスノーパークなどを視察しました。
 中国女子ジャンプ訓練隊、白馬で訓練(9/24~10/18)2014

 安林彬・中国スキー協会副秘書長を団長とする中国ナショナルチーム女子ジャンプ訓練隊の歓迎会が9月26日長野市内の犀北館ホテルにおいて開催されました。

 県日中スキー交流委員会を代表して矢口公勝・県スキー連盟会長が一行の来県を歓迎し、「両国関係は依然として厳しい状況が続いているが、長野県と中国とのスキー交流は30余年にわたる固い絆で結ばれている良きライバルとして訓練に励んでいただき、次期冬季五輪目指して頑張りましょう」と述べました。

 安団長は、「30余年にわたり長野県と県スキー連盟、県日中友好協会の皆様が中国スキーの発展に並々ならぬ支援をしていただき、おかげでレベルアップできたことに深く感謝している。白馬オリンピックジャンプ台で訓練しながら日本選手に学び、メダルを目指したい」と述べました。また、宿泊先や白馬村スキークラブに謝意を表しました。

 茅野繁巳・県スポーツ課長や横田孝穂・白馬村議長、西堀正司・県日中友好協会理事長や6月に中国スキー協会の招きで訪中した第33次県日中スキー交流代表団の河野博明団長ら関係者が出席して交流を深めました。

 一行は、歓迎会に先立ち加藤さゆり・県副知事を表敬しました。副知事は「30年来の日中スキー交流の伝統を活かし共に学びスキー技術の向上発展に努めていただきたい。またスキー技術にとどまらず、友好交流促進に貢献されるよう期待しています」と激励しました。訓練の様子や、ワールドカップ7位入賞などの成果が上がっていること、中国のスキー事情や2020年の東京オリンピックなども話題となり和やかに懇談が行われました。

 訓練隊は18~20歳の4選手とコーチら計8人。9月24日から10月18日まで白馬で訓練しています。中国の女子ジャンプ陣は2010年から毎年白馬村で合宿しています。

 一方、長野県スキー連盟はこの数年来、吉林省北大壺スキー場へ11月末から12月中旬まで白馬・中野・飯山・上田などの中高生を中心に選抜選手を派遣し早期トレーニングを実施し成果をあげています。
 日中スキー交流に貢献、故丸山哲三氏お別れ会(9/11)2014
 
 (公益社団法人)日中友好協会参与、長野県日中友好協会副会長、丸山哲三スワロースキー会長のお別れ会が9月11日長野市のホテル国際21で開かれました。丸山氏は7月4日92歳で急逝されましたが、このたび社葬としてお別れ会がとりおこなわれ600名の関係者が参列し故人を偲びました。

 協会からは井出正一会長はじめ地元飯山日中友好協会役員、日中スキー交流会でお世話になった青年委員会、女性委員会メンバーら多数が出席しました。故人の日中友好の功績を偲び西堀正司理事長が弔辞を読み上げました。中国大使館からも弔電が寄せられました。

(弔辞抜粋)
 丸山哲三先生は経済人として、豪雪地飯山において、スキー製造業とスキーレンタル業発展に尽力されました。非常にユニークな方でしたが、その活力と見識は、多くの人の心を動かしました。地域の人々から愛され信頼され、飯山商工会議所の設立、更には新幹線駅誘致など地域の発展に貢献されたことは、周知の事柄です。

一方において、信念として強く平和を愛好した方でした。戦争末期に特攻隊の一員として訓練を受け、死を真近に見つめたことから平和の大切さを日ごろから力説されていました。その平和の核となるものは中国との平和友好であるとの信念を持っておられました。

先見性に富んだ先生は、早くから海外展開を行い、アメリカ、タイそして中国へと向かいました。先生は1994年には中国大連市普蘭店に大連スワロー有限公司を設立、中国で最初の近代的スキーの生産を開始しました。その後同市安波温泉にスキー場も開設し、誰もが楽しめる日本型のスキー場設備と運営は注目を集め、その後の中国でのスキー普及と発展に大きな影響を与えました。  

 丸山哲三先生は、長年にわたり、両国の民間交流を促進するために奔走され、努力し、日中友好のために重要な貢献をされました。1986年には飯山市日中友好協会の設立に尽力されました。官民あげての市民的基礎を持った友好協会発展の礎を築き、県協会の副会長としても、その力を発揮してさまざまな協力をいただきました。

㈱スワロースキー会長として、2000年には吉林省通化市に「飛燕龍滑雪希望小学校」を建設贈呈しました。スキーの盛んな通化の地に、社名にちなんだ小学校ができ地元の人々から大変喜ばれました。また、日中友好スキー交流会は県日中青年委員会と女性委員会が主催し、37回を数えますが、毎年百名以上の参加を得て実施されており、スキー用具は各自のサイズに合わせ準備いただき行き届いた指導をいただいてきましたことは、大使館や留学生、帰国者から感謝され本当にありがたいことと、心より感謝申し上げます。

本年2月志賀高原で開かれた交流会に参加された丸山先生は、日中両国が再び戦わず、平和の環境の中で友好的に協力を深めていくことを心から願って、涙ながらに感動的なあいさつをされました。青年・女性委員会や私たちは、先生の想いを胸に日中友好に努めていきたいと決意しております。(略)

 北太壺通信:長野県アルペンスキー訓練隊が吉林省北太壺スキー場で訓練開始(12/2~22)2013

 長野県スキー連盟はこの数年来、吉林省北大壺スキー場へ長野県の選抜選手を派遣し早期トレーニングを実施し成果をあげています。今シーズンも11月末から12月中旬まで白馬・中野・飯山・上田などの中高生を中心に53名が参加しています。同行している県スキー連盟競技本部長の河野政己さんから報告が届きましたので紹介させていただきます。

◇本隊到着しトレーニングが、本日から開始しました。本年の北太壺スキー場はすでに2コースオープンしコンディションも良く先発で入っていたチーム白馬は練習も進みすでに本格的なものになっておりました。また、本日からの選手も天候も良く、良い初日となりました。このような条件下の中、中国のクラブチームもここ北太湖で練習することが増えてきました。我が県の選手たちは意欲に燃えて頑張っております。(12/2河野 政己)

◇長野県選手全員元気です。

 本日は日中友好に関する大変珍しい話題をお送りいたします。先月訪問の際に会議の中で北太壺側よりの依頼で日本の柔道を教えてほしいとの要望でした。すぐにその場で白馬平林織部コーチに連絡し白馬高の秋山先生にお願いしたところ快く引き受けて頂けました。現在北太壺では15名程の中国の生徒に毎日1時間半教えております。

 これも日中友好として大変な役割であると思っております。

 お陰様で我々長野県人は北太壺とは大変良い関係と自負いたしております。本当に秋山先生(競技副本部長)には頭が下がります。また、教わっている生徒(スキースクールの先生)も大変熱心で1時間半を過ぎても柔道の自主トレーニングを欠かせません。今後ますます友好が広がりそうです。ちなみにホテル内スキー場などですれ違う時は必ず止まり「お疲れ様です」と声をかけてくれます。「礼に始まり礼に終わると」日本の心まで伝えているようです。 (12/3河野 政己)
 中国女子ジャンプ訓練隊、白馬で訓練スタート(9/21~10/18)2013

 安林彬・中国スキー協会副秘書長を団長とする中国ナショナルチーム女子ジャンプ訓練隊の歓迎会が9月24日長野市内の犀北館ホテルにおいて開催されました。

 県日中スキー交流委員会を代表して矢口公勝・県スキー連盟会長が一行の来県を歓迎し、「両国関係は尖閣問題でギクシャクしているが1979年以降続いてきた長野県と中国とのスキー交流は固い絆で結ばれている。来年のソチ冬季五輪に向けて、良きライバルとして訓練に励でいただき、日中共にメダルを目指しましょう」と述べました。安団長は、「30余年にわたり長野県のスキー関係者が中国スキーの発展に並々ならぬ支援をしていただいたことに深く感謝している。中国女子ジャンプは4人の枠を持っているので、日本選手に学びレベルアップを図り、メダルを目指したい」と述べ、白馬オリンピックジャンプ台で訓練できることに謝意を表しました。茅野県スポーツ課長や太田白馬村長、西堀県日中友好協会理事長や6月に中国スキー協会の招きで訪中した第32次県日中スキー交流代表団メンバーら関係者が出席して交流を深めました。

 一行は、歓迎会に先立ち加藤さゆり・県副知事を表敬しました。副知事は30年来の日中スキー交流の伝統を活かし共に学びスキー技術の向上発展に努めていただきたい。皆さんの訓練の成果を期待しますと激励しました。年々盛んになってきている中国のスキー事情やソチ五輪への意気込みなどが話題となり和やかに懇談が行われました。

 訓練隊は17~19歳の4選手とコーチら計7人。9月21日から10月18日まで白馬で訓練の予定です。中国の女子ジャンプ陣は2010年から毎年白馬村で合宿しています。

 一方、長野県スキー連盟はこの数年来、吉林省北大壺スキー場へ長野県の選抜選手を派遣し早期トレーニングを実施し成果をあげています。
 中国ジャンプ訓練隊、今年も白馬で訓練(10/4~20)2012

 張鑫・中国スキー協会通訳を団長とする中国ナショナルチーム女子ジャンプ訓練隊の歓迎会が10月11日長野市内の犀北館ホテルにおいて開催されました。

 県日中スキー交流委員会を代表して矢口公勝・県スキー連盟会長が一行の来県を歓迎し、「両国関係がギクシャクしているこういう時だからこそスポーツ関係者同士が絆を強くしなければいけない。アジアのスキー振興のために日中スキー関係者が協力して努力していきたい。訓練の成果を期待する」と述べました。

 張団長は、「30余年にわたり長野県のスキー関係者が中国スキーの発展に並々ならぬ支援をしていただいたことに深く感謝し、今後ともこの関係を継続していきたい」と述べ、2014年ソチで開かれる冬季オリンピックに向け選手強化を素晴らしい白馬オリンピックジャンプ台で訓練できることに謝意を表しました。県スポーツ課や白馬村、県日中友好協会関係者らが出席して交流を深めました。荻原健司さん(県スキー連盟副会長)も出席して、一行の活躍にエールを送りました。

 一行は、歓迎会に先立ち加藤さゆり・県副知事を表敬しました。副知事は30年来のスキー交流の伝統を活かし共に学びスキー技術の向上発展に努めたい、訓練の成果を期待すると述べました。またスキーを愛好している自身の経験等も紹介しながら「女子ジャンプは驚き、すごい時代が来たなと思う」と語り、和やかに懇談、一行を激励しました。

 訓練隊は15~18歳の6選手とコーチら計12人。10月4日から20日まで白馬で訓練しました。中国の女子ジャンプ陣は2010年から毎年白馬村で合宿しています。
 吉林省北大壺スキー場視察団来県、交流歓迎会開催(4/4)2012

 長野県日中スキー交流委員会・県スキー連盟(児玉幹夫・会長)は、4月4日長野ホテル犀北館において吉林省北大壺スキー場視察団(団長/成宝英・北大壺体育旅游経済開発区管理委員会主任)一行7人の歓迎交流会を開きました。県やスキー連盟や友好協会関係者20人が参加し、交流を深めました。

 児玉会長、原一樹県スポーツ課長、西堀正司県日中友好協会理事長、竹節義孝山ノ内町長らが、「冬季アジア大会などが開催され、県スキー選手の訓練地としてもお世話になっている北大壺からの友人の皆さんを心より歓迎します。今後ともスキーを通じての相互交流を深め友好を深めていきたい」などとあいさつしました。

 成宝英団長は行き届いた歓迎に感謝の意を表した後、北大壺地区を紹介をしました。「2003年に開発区が設立され、スポーツと観光の基地となっています。中でも中国国内のスキー選手の訓練基地として重きをなし、長野県選手のみなさんにも訓練に来ていただき互いの選手の交流もでき成果を挙げています。今回白馬、山ノ内などスキー場と温泉などを視察しよい勉強になりました。施設やサービスも行き届いていて感動しました。北大壺スキー場は若く経験不足のところもあります。皆さんの今までのご支援に感謝するとともに今後ともご指導ください」などとあいさつしました。

 長野県日中スキー交流代表団などで北大壺スキー場を訪れ、成団長と顔見知りの役員もいて、打ち解けた交流が行なわれました。将来的には冬季オリンピックを北大壺で開きたいとの情熱もあり、実現に向かって支援を約束しました。「北国の春」や「県スキー連盟応援歌」なども披露され交流会は大いに盛り上がりました。

 一行は4月2日~5日来県、白馬村や山ノ内町、長野市などを訪問し、スキー場視察や関係者と交流しました。歓迎会に先立ち、山口利幸県教育長を表敬し、懇談しました。山口教育長は、相互交流の成果を讃えるとともに、長野県には素晴らしいスキー場や温泉がたくさんあるので中国からおおぜいの皆さんスキーと温泉を楽しみに来てくださいと述べました。

 なお「北大壺スキー場」は昨年秋までは「北大湖スキー場」と呼ばれていましたが、清代のゆかりの名前に戻したとのことでした。
 中国ジャンプ訓練隊白馬で訓練(10/16~30)2011

 安林彬・中国スキー協会副秘書長を団長とする中国ナショナルチームジャンプ訓練隊一行14名と吉林省通化市コンバインドスキー訓練隊一行5名の歓迎会が10月18日長野市内のホテルサンパルテ山王において開催されました。

 県日中スキー交流委員会を代表して児玉幹夫・県スキー連盟会長が一行の来県を歓迎し、「アジアのスキー振興のために日中スキー関係者が協力して努力していきたい、訓練の成果を期待する」と述べました。安団長は、「1980年以降30余年にわたり長野県のスキー関係者が中国スキーの発展に並々ならぬ支援をしていただいたことに深く感謝したい」と述べ、ソチで開かれる冬季オリンピックに向け選手強化を素晴らしい白馬オリンピックジャンプ台で訓練できることに謝意を表しました。また女子のジャンプ選手の育成なども重点課題としていることが紹介されました。県スポーツ課や白馬村、県日中友好協会関係者らが出席して交流を深めました。

 一行は、歓迎会に先立ち県教育委員会を表敬しました。スキー交流の伝統を活かし今後裾野を広げて中国からのスキー観光客にもに大勢来ていただきたいとの知事のメッセージが渡されました。

 ナショナルチームは10月16日から30日まで白馬で訓練しました。また吉林省の通化市5名が9月23日~11月中旬、吉林市のコンバインドスキー訓練隊6名が10月26日から11月それぞれ白馬で訓練を行っています。
 于再清・IOC副会長が来県(8/31~9/1)2011

 国際オリンピック委員会(IOC)の于再清副会長(中国国家体育総局副局長)が8月31日、県日中スキー交流委員会(県日中友好協会・県スキー連盟など)の招きで来県し、県庁に加藤さゆり副知事を訪問しました。于副会長は長野県と中国のスキー交流に尽力するなど長野県と縁が深く、1998年の長野冬季五輪招致にも協力。「次は長野で冬季アジア大会の開催を考えてみては」との提案もされました。

 于副会長は都内で開かれた会議に出席するため来日し、村岡久平・(社)日中友好協会全国理事長の案内で、長くかかわりのある長野県に足を延ばしました。県日中スキー交流委員会が1981年から続ける中国からのスキー研修団受け入れ事業の橋渡しをされ、加藤副知事に「中国の選手のほとんどが長野でスキーやスケートの訓練をし、ナショナルチームの選手になった」と感謝の言葉を述べました。日本への留学経験もあり、日本語は堪能。長野県に多くの友人がおり、「長野のことなら何でも協力します」と語っていました。

 長野市内のホテル犀北館で開かれた歓迎交流会には、山口利幸・県教育長、井出正一・県日中友好協会会長、児玉幹夫・県スキー連盟会長、塚田佐・前長野市長、竹節義孝・山ノ内町長、堀内征治・長野市教育長、福島総一郎・白馬村教育長、原一樹・県スポーツ課長、町田曉世・県体育協会事務局長、西堀正司・県日中友好協会理事長ら古くからの友人が出席し、思い出や今後の日中スキー・スポーツ交流、オリンピック談義に花が咲きました。
 中国唯一の「雪の拠点校」瀋陽体育学院(3/3寄稿)2011
             
 丸 山 庄 司(県スキー連盟顧問・瀋陽体育学院客員教授)

 ◎県スキー連盟顧問で元全日本スキー連盟専務理事の丸山庄司氏は瀋陽体育学院の招請に応じて2月9日から13日同学院を訪れ、日中スキー技術研究討論会で講演するとともに、同学院の白清塞スキー場において中国側スキーコーチに指導方法などを指導・交流しました。このほど、丸山氏から訪問記を寄稿いただいたのでここに紹介します。

 
さる2月、中国瀋陽体育学院をたずねる機会を得たのでここに近況を報告する。

瀋陽体育学院は3年前に、瀋陽市内から郊外に場所を移し新築された。敷地は広大で約1km×2kmの矩形のなかにすべての施設がある。陸上競技とサッカーのグランド以外は、100mのトラックをはじめ、ほとんどが屋内施設、生徒数約1万人は全寮制。驚くほど広大なレストランや読書棟。もちろん1万人の宿泊棟は圧巻である。

そしてもうひとつは学校施設としてのスキー場を持っていることである。瀋陽体育学院から車で約30分の場所にスキー場がある。

600mのリフト1基、Tバーリフト2基、初心者用の動く歩道100M1基、一般用滑走コースのほかに、エアリアルジャンプ台と、スノーボート用のスーパーハーフパイプは国際スキー連盟公認の施設で、ワールドカップを開催できる規模である。降雪機8基、雪上車2台も完備されている。講堂や教室、屋内テニスコートなどのほか、宿泊棟は200名収容でき、VIP宿泊用6ルーム、その他レンタルスキー2400台、レストランも完備されているのに驚く。とはいえ、瀋陽体育学院は中国で唯一の「雪上のスポーツ種目の拠点校」に指定されている大学だと聞き、なるほどと一人うなずく。

このような完備されたスキー場だけに、一般にも開放されていてナイター施設も完備されている。人口800万人の瀋陽市や遠く大連市方面からも休日に利用しているという。

このような環境のなかで、ハードやソフトの両面での対応に選手強化も進み、在校生が長野やトリノの冬季オリンピックなどで、エアリアル種目でいくつものメタルを獲得しているのは周知のことである。またスノーボートの強化も着々と進み、近年はワールドカップに入賞する選手が輩出されてきている。以上が瀋陽体育学院の近況である。

私にとっては5日間の短い日程だったが素晴らしい交流だった。今後も長野県日中友好協会や(財)長野県スキー連盟と、スノースポーツを通じた交流を望んでいたことを伝え報告としたい。

 中国サマージャンプ訓練隊白馬で1か月の訓練(9/25~10/21)2010

 中国スキー協会から派遣された中国サマージャンプ訓練隊の張桂珍・朴雪峰コーチをはじめとする一行10名は9月25日白馬村到着以来、白馬オリンピックジャンプ台でジャンプ訓練を熱心に行いました。今回の選手は、男子2名、女子6名で女子のジャンプ陣の育成に力点が置かれているとのことです。

 10月8日には一行は県表敬のため県スポーツ課を訪れ、県をはじめスキー関係者の支援協力に感謝の意を表しました。同日開かれた歓迎会で、朴雪峰コーチは、20年あまりの努力を通じて中国のジャンプの実力がアップしてきたことを報告し、この間これを支え続けてくれた皆様に心から感謝したいと述べました。また日中スキー交流の歴史や現況が県スキー連盟の太谷専務や西堀理事長らから報告されました。

 16歳前後の女子選手たちの今後の活躍を期待しながら全員で記念写真に納まりました。
 中国へスキー、40名で積み込み作業(6/14)2010

 長野県日中スキー交流委員会は6月14日、長野運動公園・陸上競技場の南ゲートで中国に贈るスキー用具の積み込み作業を行いました。

 県スキー連盟傘下の各スキークラブや日中友好協会メンバー40人が2台の大型トラックに5月集約されたスキー板3000台、靴1800足、ストック2500組を次々と積み込んでいきました。すでに集約の過程で長野市スキークラブの皆さんがしっかり対にして紐で結わえ井桁に組んで整理してあり、8:30からスタートした作業は順調に進み11:30には終了しました。

 ボランティアで参加した皆さんは、「スキーの積み込みは年中行事のようになっており、このスキーが中国の皆さんの役に立ってくれればありがたい。要望がある限り、来年も続けたい」と語っていました。アジアのスキー振興のためにとの思いで故片桐匡先生(元県スキー連盟会長)が呼びかけはじめられたこの取り組みもすでに27年目を迎え、累計12万7千台に達しています。

 スキーは横浜港から40フィートコンテナ2台に分けて、大連港と秦皇島港に向けて送られ、月内にはそれぞれ、瀋陽体育学院と河北省側に受け取られる運びです。