ここに御案内している第29回ピアノ・サロンは、会場全体が大きな感動に包まれて、大成功のうちに終わることができました。このようにすでに終了したコンサートではありますが、夏目音楽教室の今年の記念すべき想い出のコンサートとして、引き続きホームページに掲載することにしました。とてもうれしいことに、このコンサートの様子が、地元の有力紙・信濃毎日新聞(長野県で最も発行部数の多い新聞)に大きく報道されました。
と き | : | 平成12年4月9日(日)2:00p.m. |
ところ | : | 長野県民文化会館小ホール |
出 演 | : | 夏目芳徳生徒17名(小2〜高3) |
《 プ ロ グ ラ ム 》 | |
◆ピアノソロ◆ | |
ドビュッシー | アラベスク 第1番 ホ長調 |
グラドゥス・アド・パルナッスム博士 | |
ベートーヴェン | ソナタ 変ホ長調 作品81a〈告別〉より第2、3楽章 |
ソナタ 嬰ハ短調 作品27の2〈月光〉より第3楽章 | |
ソナタ 変ロ長調 作品22 より第4楽章 | |
ソナタ イ長調 作品2の2 より第4楽章 | |
シューマン | ノヴェレッテ 第2番 ニ長調 作品21の2 |
「幻想小曲集」作品12より〈気まぐれ〉〈飛翔〉 | |
ショパン | ポロネーズ 第1番 嬰ハ短調 |
ワルツ 第8番 変イ長調 | |
スケルツォ 第1番 ロ短調 作品20 他 | |
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◆ピアノ三重奏◆ | |
モーツァルト | ピアノ三重奏曲 変ロ長調 K.502 より 第1、第3楽章 |
メンデルスゾーン | ピアノ三重奏曲 第1番 ニ短調 作品49 より 第1、第3楽章 |
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◆加藤 晃(バイオリン) | ![]() |
愛知県立芸術大学音楽学部卒業後、1991年ドイツ国立アーヘン音楽大学に留学。1996年バイオリンとビオラでDIPLOM(国家演奏家資格)を取得。バイオリンを中澤きみ子、新藤義武、綿谷恵子の各氏に、バイオリン・ビオラ・室内楽をシャルル・アンドレ・リナーレ氏、ビオラをマッシモ・パリス(イ・ムジチ合奏団)に師事。現在、名古屋弦楽ゾリステンの音楽監督等を努める傍ら、長野ではSBCアンサンブルのトレーナー、また長野市のプロフェッショナルな演奏団体〈アンサンブル・ノーヴァ〉の代表及びコンサートマスター。 | |
◆西山健一(チェロ) | |
東京芸術大学音楽学部4年生(本年4月現在)チェロ専攻。長野のプロフェッショナルな演奏団体〈アンサンブル・ノーヴァ〉のチェロ奏者としても活躍。 | |
メンデルスゾーンのピアノ三重奏を練習する高橋さん |
ピアノ・サロンは、私の生徒たちが演奏するコンサートです。このコンサートでは、毎回たくさんの新しい曲目を取り上げるよう努力しています。それにより指導者も生徒も、またコンサートにお出でになったお客様も、新しい創造に立ち向かい、新鮮な発見と感動に出会うことができる、と考えているからです。今回はどんな曲が演奏されるか、どうぞ楽しみにしていてほしいと思います。
出演生徒の多くは、「ピティナ・ピアノコンペティション」や地元の「長野県ピアノコンクール」で優秀な成績を修めた生徒たちです。しかし、彼らはコンクールの虫のようなタイプでは、決してありません。ピアノ以外の学校生活や部活動にも興味を持って、一生懸命活躍している子どもたちです。
ある小学生の子どもは一輪車に夢中だったり、別の子どもは水泳が楽しくてしようがないといった子どもたちです。また、ある中学生は剣道の部活に忙しい中で、ピアノの練習を続けています。毎日練習を終えて家に帰ると夜の8時頃。それでも、こつこつとピアノを続けています。でも、そんな事情がとても信じられないくらい、子どもたちは皆ステキなピアノを演奏します。今回も、そんな子どもたちの素晴らしい演奏を、どうぞ心ゆくまでお楽しみいただきたいと思います。
今回はピアノ三重奏に取り組みました
これまでの「ピアノ・サロン」では、ピアノのソロの間に連弾を入れて、プログラムに変化を持たせてきました。子どもたちはこの連弾の勉強を通して、アンサンブルの楽しさを知り、また合わせる技術も身につけることができたと思います。その後一昨年、昨年には地元のプロフェッショナルな演奏団体〈アンサンブル・ノーヴァ〉のコンサートマスターを勤める加藤晃さんの参加を得て、バイオリンとのアンサンブルを取り入れました。バイオリンを演奏していただいた加藤さんには「子どもと共演しているとは思えなかった。立派な大人の音楽家を相手に、真剣に演奏している気持ちで演奏できた。」とまでおっしゃっていただきました。
このように2回にわたってバイオリンとピアノのアンサンブルを行ってきましたので、今回は新しい趣向のアンサンブルに挑戦させてみたいと考え、芸大チェロ科に学ぶ西山さんの協力も得て、ピアノ三重奏に取り組んでみることにしました。しかし、いろいろ調べてみると、魅力あるピアノ三重奏の曲はどれもこれも技術的にも難しく、またバイオリンソロの曲より長い曲が多いので、自分のピアノソロ曲以外にもピアノ三重奏の練習するのは、バイオリンとのアンサンブルに比べると、はるかに大変だったと思います。それでも、生徒たちは合わせの練習を重ねる度に、確実に演奏力を高め、アンサンブルのポイントを理解していきました。当日の演奏が今からとても楽しみです。