[ Home | What's New | Archive | Who? | My dear Desktop ]







誰でもできるストリーミングオーディオの巻

 

  • ここではどうやってできるだけお金をかけないでRealAudioのストリーミング音声ファイルを作成するか、特に元素材となるAIFF(AIFC)ファイルをいかにして作成するかに関して幾つかのフリーウエアを紹介していきます。

    そして録音の前にいろいろと問題になること、気を付けなくてはいけないことを列挙してみました。Mac以外のことがほとんどで、ホントはいっぱい書くことがありますがきりがないのでそれを省略してこのぐらいです。


Macの音関係の問題点

 

  • その前に、音声の取り込みは当然Macの音声入力、それも大抵の場合はMic入力にマイクを接続して直接取り込むのですが、ここに幾つか問題点があります。RealAudioの話しにいく前にちょっと触れておきます。

    いつも思うのですがMacの音声入力、特にマイク入力はどうにも規格がバラバラで困ります。特定のコンピュータしか使用しない人にはあまり問題にはならないのですが、基準レベルが音声の世界のどの規格とも合致していないのは困り物です。Plain Talk タイプなんか何考えて作ったのかよく判らない規格ですしコネクタなんか無茶な仕様になってます。一応マイク端子などと呼んでいますが、実際の基準レベルから見るとラインレベルに近いようです。ですから、市販のいかなるマイクロホンでも直接つなぐとレベルが低すぎて使用できません。Apple純正の物はそれぞれマイクレベルから増幅してラインレベルにするマイクアンプを内蔵していて、その電源を取るためコネクタがへんてこりんな仕様になっています。標準の機材とつなぐ場合相手がマイクレベルの出力でも、ラインレベルの出力でも注意を要します。

    Micレベルの出力だと結局レベルが低すぎるでしょう。小型のミキサー(SONYやフォステックス製)でラインレベルに上げてしまった方が確実だと思います。電池駆動のミニミキサーは8,000円ぐらいだと思います。私はマイクアンプの基盤を買って来てケースに電池と一緒に入れて専用のマイクアダプタを作りました。でもPBの音声入力回路自体がノイジーなので困るのですが・・・

    ただしMacの機種によっても入出力のレベルの設計が違うので、きちんとやるにはマシン付属のスペックシート等を参考に、マッチングの取れる機材を選択します。もっともミニミキサーの電気仕様などもあまりあてにはならないので注意は必要です。

    本来、どんな音響装置も歪んでしまうクリップレベルと装置自体のノイズレベルの間に一定のダイナミックレンジを持っています。基準レベルからクリップレベルまでの余裕がヘッドマージンとなるのですが、まともな機械は基準レベルの電気レベルとデジタルレベルがはっきりとしています。そして、ヘッドマージンもはっきりしていますからシステムの設計・設定や音量調整が非常に論理的にできるようになっている物なのです。しかしおおよそ、コンピュータと言うものの音声回路でまともにこのようなことについて考えた物にお目にかかった事がありません。かなり高価な音楽用のボードでもいい加減なことがあります。


取り込みツール

 

  • 話をRealAudioの作成に戻しましょう。

    どうやったらマイクを使ってうまいこと録れるでしょう。きちんとマイクへの入力レベル等が確保できている(マイクがやたら遠いとか元の音がものすごく小さいとかがない)としてですが、一番は音量調整が的確かどうかにかかると思います。小さすぎるとノイズが目立ちますし、大きすぎると歪みます。Macの付属のもっとも簡易な録音ツールであるSimpleTextも一応音量は見えますが申し訳程度です。もう少ししっかりしたアプリで録音した方がいいでしょう。

    MicNotePad Lite 4.5(freeware)などがいいでしょう。
    http://moof.com/nirvana/
    これならディスクが許す限りいくらでも録音ができます。

    設定により8〜16bit、8k〜44kHz、None〜1:9圧縮など選べます(QuickTime3使用時)。当然ゲイン調整やレベルメーターも付きます。


前処理と後処理

 

  • 生音を取るときはできるだけ品質の良いパラメータにしておいた方がいいでしょう。44.1kHz、16bitが使えるならその方がいいです。もし低いサンプリングレートを使用する場合には、不要な高音が歪みの原因になるのでフィルタ(グラフィックイコライザーなど)でばっさりカットしてから入力したほうがいい結果が得られます。本来こういう用途にはパラメトリック・イコライザの方が使いやすいのですが、単品の物があまり無いですから、楽器用やオーディオ用のグラフィックイコライザーを転用します。ミキサーのイコライザでも当然OKです。

    これで収録したファイルはAIFF(Criator=AIFC)なのでQuickTimeのツール等でも開けると思います(QT3.0のMoviePlayerでは開けました)。

    前バージョンのQT2.5や今のQT3.0の製品版ではMoviePlayerで編集ができるので不要部分をカットして必要な部分だけのファイルを作れます。QT3.0のフリー版のMoviePlayerでは編集・保存ができません。またMicNotePadのフリー版も編集はできません。QT2.5用のMoviePlayerはQT3.0上でも動作し編集もできますが、これがライセンスにどう抵触するかは判りません。その辺はQTのライセンス・アグリーメントを読んで各自の責任で行ってください。


エンコーダはビデオと同じ

 

  • このようにして録音・編集したAIFF(AIFC)ファイルをRealVideo Encoder(またはRealAudio Encoder)で変換すればRealAudioファイルを簡単に作成できます。これもFreewareです。RealVideo Encoderは映像もエンコードできますが、音声のみのRealAudioファイルを作成することもできます。

    http://www.real.com/products/creation/index.html
    RealEncoder 5.1(ビデオもエンコード可能、音声のみも可)
    RealAudio Encoder 3.1(音声のみ)

    作成したRealAudioファイル(.ra または.rm)をどのようにHTTPサーバーでストリミング再生させるかについては、このシリーズのLet's make RealVideoの項目を見て下さい。ダウンロード再生させるならサーバーにFTPするだけですし、ストリーミングさせる場合もMetaFileを一行記述するだけです。


近い将来・・

 

  • さらに本格的に高音質で作成するには、ポータブルDATで収録して、デスクトップマシンでにデジタルI/Fを着けて取り込むことですが、結構高価です。

    PowerBook用にE-muとかTDKとかのPCカードのMac版の話は出ては消えるのですが本当に出ればこれがいいです。
    ところでE-muとTDKって提携してますね。TDKのカードはE-muのチップを使用しています。もしかしたら同一品かもしれません。

    今となってはNew PowerBook G3が出てきたので、カードBus仕様の高速オーディオカードやペリフィラルベイに入れるタイプが出ることが予想されますし、音声だけならUSBを使用したデバイスも出てきそうです。もちろんFireWire(DV端子=i.Link)対応のオーディオ製品や音響機器、楽器が出れば状況はもっと良くなると思います。



[ Home | What's New | Archive | Who? | My dear Desktop ]

Copyright.1998 Toru Tanaka
All rights reserved.
meteor@avis.ne.jp