第12巻第7号              1999/4/1
XII-XII-XII-XII-XII-XII-XII-XII-XII-XII-XII-XII-XII-XII-XII-XII-XII-XII-XII-XII

DOHC(年間百冊読書する会)MONTHLY

XII-XII-XII-XII-XII-XII-XII-XII-XII-XII-XII-XII-XII-XII-XII-XII-XII-XII-XII-XII

毎月1日発行[発行責任者:守 一雄]

(kazmori@gipnc.shinshu-u.ac.jp)



 ガオーッ、オレの名前はワッサンだ。えーっと、トラだ、ガオーッ。
「何の用だ?」って。なんだオレのことを知らないのか?あそうか、今月号の読者はオレのことを知らないような新入生なんだったな。まずは「新入生諸君、入学おめでとう」と。えーっと、実はだな、オレはこの「DOHC Monthly」の紹介のために出てきたんだよ。
 「えっ、DOHC Monthlyって何だ?」って。今、君たちが読んでいるコレだよ。コレは、DOHCの活動の一つとして毎月、とびっきり面白い本を紹介するミニコミ紙で、もう今年で12年目なんだぜ。今年大学に入った君たちがまだ小学校入学の頃からやってるんだ。
 「ええーっ、DOHCって何だ?」って。あそうか、それも知らないよな。DOHCっていうのはな、「読書ワンハンドレッドクラブ」の略で、読書のD、ワンのO、ハンドレッドのH、クラブのCでDOHCってわけさ。「年間百冊読書する会」っていって、1年間に本を百冊読もうっていう会なんだよ。会長は信州大学教育学部のモリ先生だ。
 君たちはだな、受験勉強ばかりしてきたために、読書をあんまりしてこなかっただろ?だから、大学に入ったら、面白い本をどんどん読もうぜってことさ。それで、毎月「これは絶対面白い」っていう本を、この「DOHC Monthly」で紹介するってわけさ。
 で、今月はどんな本を紹介するのか、って聞いてほしいんだよな。−(間)− エヘ、実はオレの本なんだよ。「なに?トラが本を書くか」って。オレが書いたんじゃないよ。オレは主人公さ。ま、オレの他にチビクロっていうイヌのヤツも出て来るんだが、主役はなんてたってオレさまさ。というわけで、チビクロのヤツに本の内容の説明をさせるからな。おーい、チビクロ、オマエの出番だぞー。

【これは絶対面白い】

森まりも『チビクロこころ』

北大路書房\1400


        
 ワンワン、チビクロです。えーっと、犬です、ワン。
みなさんは『ちびくろサンボ』って知ってますか?そう黒人の子どもが出てきて、その子どもがジャングルに散歩に行くとトラが出てきて・・・っていうお話ですよね。あのお話は絵本の名作だったんですが、黒人差別だっていわれて、10年くらい前に絶版になっちゃったんです。
 おい、チビクロ、それはいいから早く『チビクロこころ』の説明をしろよ。
 はい、わかってますよ。で、『ちびくろサンボ』の代わりにできた絵本が『チビクロさんぽ』っていうので、エヘン、そこでボクが主人公になったんです。
 えーい、まだるっこしい、いつまでそんな話をしているんだ。
もう、オレがやるよ。エヘン、そしてその続きの絵本が『チビクロひるね』といってな、その絵本でいよいよオレが登場してくるんだ。オレは登場以来、それはスゴイ人気でだな、今度また再登場ということになったのが、この『チビクロこころ』というわけさ。
「なんだ、また絵本かあ」だと。違うんだよ。今度の本は副題にも「中学生高校生のための心理学入門」とあるように、心理学の本なんだよ。オレも絵本の世界だけでなく、アカデミックな世界でも大活躍というわけさ。
 『チビクロひるね』の縮刷版も付いてますヨー。
 チビクロうるさい。
えーっと、心理学の本っていうと、心理ゲームだの性格テストだのって話だと思うだろ?ところがこの本は違うのさ。この本は正真正銘の学問としての心理学の入門書なんだよ。「えっ、じゃ難しくないのか?」って、ま、はじめはオレもそう思ったんだけど、そうじゃないんだよ。チビクロのヤツに説明役をやらせてな、わかりにくいところはオレがちゃんと質問してやったりしてるんだ。だから、もうバッチリやさしいってわけさ。オレの好きなタリリンちゃんの写真もあるから、もう「シゲキテキー」って感じだぜ。というわけで、ぜひ読んでくれよな。ガオーッ。
        (守 一雄)


DOHCメニュー