ニ長調第１曲
次の曲は、ニ長調の第１曲目の曲です。「音階の曲集」ではニ長調の曲は、この他に４曲が用意されています。しかし、バイエルには、ニ長調は75番と80番の２曲しかありません。しかも、音階が含まれているのは、75番だけ。その75番の音階も、ニ長調導入直後の曲でありながら、左手で突然第７音から下る形の音階をひくようになっています。
グローバーの「ピアノ教本」には、ニ長調の曲はたくさんありますが、音階が含まれている曲は皆無。より難しい分散和音の曲まで用意されていることを考えると、信じられないことです。前記二つのテキスト以外も、この辺の事情はあまり変わりません。
一方下に例示させていただいた「音階の曲集」の「お母さんといっしょ」では、１段目の第３小節目に主音から主音の上りの音階が書かれています。２段目の３小節目には、いったん下の補助音を刺繍してから上る形で書かれていますが、それによる難しさはほとんどないと言っていいでしょう。ご覧になって分かるように、全体にとてもひきやすく書かれています。メロディーの伸びやかに流れる動きが、レガートでカンタービレなひき方を誘い出します。
MIDIの演奏が音飛びをするような場合は、もう一度プレイしてみてください。大抵はそれで正常に演奏します。
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