「第29回ピアノ・サロン」の模様を信濃毎日新聞の記事でご覧いただけます

第33回

ピアノ・サロン

と き 平成16年4月11日(日)2:00p.m.
ところ 長野県民文化会館小ホール
出 演 夏目芳徳生徒15名(年長〜大3)
    

《 プ ロ グ ラ ム 》
◆ピアノソロ◆
ドビュッシー アラベスク 第1番、第2番
シューベルト ソナタ イ長調 作品120 より 第3楽章
フォーレ 即興曲 第2番 ヘ短調
ベートーヴェン ソナタ ハ長調 作品2の3 より 第1楽章
ショパン スケルツォ 第3番 嬰ハ短調 作品39
練習曲 変ト長調 作品10の5 〈黒鍵〉
練習曲 ヘ長調 作品10の8
舟歌 嬰ヘ長調 作品60
プロコフィエフ ソナタ 第1番 ヘ短調 作品1
三善 晃 さいころのおどり、そよかぜのおどり、しゃぼんだまのかいだん
カスキ 泉のほとりの妖精、野の小川にて、ブルレスケ
その他
◆アンサンブル◆
ハイドン ピアノ三重奏曲 ホ短調 Hob. XV:12 第1楽章
ハイドン ピアノ三重奏曲 ハ長調 Hob. XV:21 第2楽章、第3楽章
メンデルスゾーン ピアノ三重奏曲 第2番 ハ短調 作品66 第4楽章

《賛助出演》
◆加藤 晃(バイオリン/ビオラ)
愛知県立芸術大学音楽学部卒業後、1991年ドイツ国立アーヘン音楽大学に留学。1996年バイオリンとビオラでDIPLOM(国家演奏家資格)を取得。バイオリンを中澤きみ子、新藤義武、綿谷恵子の各氏に、バイオリン・ビオラ・室内楽をシャルル・アンドレ・リナーレ氏、ビオラをマッシモ・パリス(イ・ムジチ合奏団)に師事。現在、名古屋弦楽ゾリステンの音楽監督等を努める傍ら、長野ではSBCアンサンブルのトレーナー、また長野市のプロフェッショナルな演奏団体〈アンサンブル・ノーヴァ〉の代表及びコンサートマスター。
◆宮澤 等(チェロ)
1985年国立音楽大学卒業。チェロを小野崎純、室内楽を小林道夫、ヘルムート・バルトの各氏に師事。1992年オランダ、オルランドフェスティバル(室内楽)マスターコース合格、オランダ各都市で演奏。現在国立音楽大学委託演奏員、及び附属音楽高等学校講師、長野SBCアンサンブルトレーナー。東京のウッドランドノーツ室内合奏団主宰。


《ピアノ・サロンへのお誘い》

ピアノ・サロンは、私の生徒たちが演奏するコンサートです。このコンサートでは、毎回たくさんの新しい曲目を取り上げるよう努力しています。それにより指導者も生徒も、またコンサートにお出でになったお客様も、新しい創造に立ち向かい、新鮮な発見と感動に出会うことができる、と考えているからです。今回はどんな曲が演奏されるか、どうぞ楽しみにしていてほしいと思います。

出演生徒の多くは、「ピティナ・ピアノコンペティション」で優秀な成績を修めた生徒たちです。また昨年は新潟大学2年生の松木夏奈さんが「第38回新潟県音楽コンクール」で「県知事賞」を、愛知県立芸術大学1年生の高橋早紀子さんが「第16回春日井市ピアノコンクール」で第1位になるなど、他府県のコンクールでも素晴らしい結果を出した生徒達も参加します。それぞれに個性豊かな子どもたちが、多彩な演奏を披露してくれることと思います。

今回のアンサンブルはハイドンとメンデルスゾーンのピアノ三重奏曲

かつての「ピアノ・サロン」では、ピアノソロの間に連弾を入れて、プログラムに変化を持たせてきました。子どもたちはこの連弾の勉強を通してアンサンブルの楽しさを知り、また合わせる技術も身につけることができたと思います。その後過去6回のコンサートにおいては、最初の2回は地元のプロフェッショナルな演奏団体〈アンサンブル・ノーヴァ〉のコンサートマスター・加藤晃さんの参加を得て、バイオリンとのアンサンブルを取り入れました。このようにして本格的な室内楽の演奏を、バイオリンソロとのアンサンブルで慣れたところで2回にわたっては芸大チェロ科に学ぶ西山健一さん(その後NHK交響楽団に入団)の協力も得て、モーツァルトとメンデルスゾーン及びハイドンのピアノ三重奏に取り組んでみました。お蔭様で過去6回のアンサンブルは、バイオリンを演奏していただいた加藤さんに「子どもと共演しているとは思えなかった。立派な大人の音楽家を相手に、真剣に演奏している気持ちで演奏できた。」とまでおっしゃっていただきました。

このように過去6回のアンサンブルでは、バイオリン、チェロという弦楽器とのアンサンブルを演奏してきましたが、前々回はクラリネット奏者の田本摂理さんにも参加をいただいて、クラリネット、ビオラ、ピアノによる三重奏と、クラリネットとバイオリンのソロをお楽しみいただきました。今回は再びピアノ三重奏に戻って、まず初めにハイドンのピアノ三重奏曲を、今度初めてアンサンブルに挑戦する小学校5年生の新川真理ちゃんと小学校6年生の永山結子ちゃんのピアノで楽しんでいただきます。

この他にメンデルスゾーンのピアノ三重奏を取り上げますが、これは技術的にかなり至難な曲。アルバート・ロトー先生も、この曲の演奏に関しては、演奏効果を損なわない程度にある程度簡略化した方法をとった方が、演奏もしやすいしそれだけ音楽的にも満足のいく結果が出るだろう」とおっしゃったほどです。この難曲を今回は新潟大学2年生の松木夏奈さんが挑戦します。

今回演奏するハイドンとメンデルスゾーンのピアノ三重奏は、どの曲も常に新しい曲に挑戦する「ピアノ・サロン」の伝統に従って、今回初めて取り上げる曲目です。それぞにまったく違った内容の曲目ですが、当日はステージ上でどんな演奏になるか、今からとても楽しみです。



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