「第29回ピアノ・サロン」の模様を信濃毎日新聞の記事でご覧いただけます

第31回

ピアノ・サロン

と き 平成14年4月14日(日)2:00p.m.
ところ 長野県民文化会館小ホール
出 演 夏目芳徳生徒15名(小4〜大2)
    

《 プ ロ グ ラ ム 》
◆ピアノソロ◆
シューマン アベッグ変奏曲 作品1
ラヴェル 水の戯れ
メンデルスゾーン 厳格な変奏曲
シューマン 「幻想小曲集」より〈夜に〉
ショパン スケルツォ 第2番 変ロ短調
練習曲 変ト長調 作品10−5 〈黒鍵〉
ベートーヴェン ソナタ 変ホ長調 作品81a 〈告別〉 第3楽章
ブラームス ラプソディ ロ短調 作品79の1
チャイコフスキー 「12ヶ月曲集」より〈トロイカ〉〈聖誕祭〉
その他
◆アンサンブル◆
モーツァルト ケーゲルシュタット・トリオ変ホ長調 K.498
シューマン クラリネットのための3つのロマンスより第1、第2番
ベートーヴェン バイオリンソナタ 第2番 イ長調 第1楽章

《賛助出演》
◆加藤 晃(バイオリン/ビオラ)
愛知県立芸術大学音楽学部卒業後、1991年ドイツ国立アーヘン音楽大学に留学。1996年バイオリンとビオラでDIPLOM(国家演奏家資格)を取得。バイオリンを中澤きみ子、新藤義武、綿谷恵子の各氏に、バイオリン・ビオラ・室内楽をシャルル・アンドレ・リナーレ氏、ビオラをマッシモ・パリス(イ・ムジチ合奏団)に師事。現在、名古屋弦楽ゾリステンの音楽監督等を努める傍ら、長野ではSBCアンサンブルのトレーナー、また長野市のプロフェッショナルな演奏団体〈アンサンブル・ノーヴァ〉の代表及びコンサートマスター。
◆田本摂理(クラリネット)
6歳よりピアノ、15歳よりクラリネットを始める。愛知県立芸術大学卒業、東京コンセルヴァトアール尚美ディプロマコース修了。1997年アンサンブル・ノーヴァ・サマーコンサートにソリストとして出演、モーツァルトの協奏曲を演奏し好評を博す。NHK交響楽団、読売日本交響楽団等に出演するなど東京を中心に演奏活動を行っている。クラリネットを町田真左志、横川晴児、黒岩義臣の各氏に指示。室内楽を中川良平、菅原眸の各氏に指示。
「ケーゲルシュタット・トリオ」の練習風景


《ピアノ・サロンへのお誘い》

ピアノ・サロンは、私の生徒たちが演奏するコンサートです。このコンサートでは、毎回たくさんの新しい曲目を取り上げるよう努力しています。それにより指導者も生徒も、またコンサートにお出でになったお客様も、新しい創造に立ち向かい、新鮮な発見と感動に出会うことができる、と考えているからです。今回はどんな曲が演奏されるか、どうぞ楽しみにしていてほしいと思います。

出演生徒の多くは、「ピティナ・ピアノコンペティション」や地元の「長野県ピアノコンクール」で優秀な成績を修めた生徒たちです。しかし、彼らはコンクールの虫のようなタイプでは、決してありません。ピアノ以外の学校生活や部活動にも興味を持って、一生懸命活躍している子どもたちです。

ある小学生の子どもは一輪車に夢中だったり、別の子どもは水泳が楽しくてしようがないといった子どもたちです。また、ある中学生は剣道の部活に忙しい中で、ピアノの練習を続けています。毎日練習を終えて家に帰ると夜の8時頃。それでも、こつこつとピアノを続けています。でも、そんな事情がとても信じられないくらい、子どもたちは皆ステキなピアノを演奏します。今回も、そんな子どもたちの素晴らしい演奏を、どうぞ心ゆくまでお楽しみいただきたいと思います。

今回のアンサンブルはクラリネット三重奏曲とバイオリンとクラリネットのソロ

それまでの「ピアノ・サロン」では、ピアノソロの間に連弾を入れて、プログラムに変化を持たせてきました。子どもたちはこの連弾の勉強を通してアンサンブルの楽しさを知り、また合わせる技術も身につけることができたと思います。その後過去4回のコンサートにおいては、最初の2回は地元のプロフェッショナルな演奏団体〈アンサンブル・ノーヴァ〉のコンサートマスター・加藤晃さんの参加を得て、バイオリンとのアンサンブルを取り入れました。このようにして本格的な室内楽の演奏を、バイオリンソロとのアンサンブルで慣れたところで、前々回、前回の2回は芸大チェロ科に学ぶ西山健一さん(今春NHK交響楽団の入団試験に合格)の協力も得て、モーツァルトとメンデルスゾーン及びハイドンのピアノ三重奏に取り組んでみました。お蔭様で過去4回のアンサンブルは、バイオリンを演奏していただいた加藤さんに「子どもと共演しているとは思えなかった。立派な大人の音楽家を相手に、真剣に演奏している気持ちで演奏できた。」とまでおっしゃっていただきました。

このように過去4回のアンサンブルでは、バイオリン、チェロという弦楽器とのアンサンブルを演奏してきましたが、今回は木管楽器のクラリネット奏者にも参加をいただいて、クラリネット、ビオラ、ピアノによる三重奏と、クラリネット、バイオリンのソロをお楽しみいただくことになりました。アンサンブルに参加する若いピアニスト達は、これまでの経験で他の楽器と合わせる喜びを学んだだけでなく、合わせる呼吸というものにもずいぶん慣れてきたと思います。本番の緊張したステージの上でどんな演奏になるのか、今から当日の演奏が楽しみです。



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