坂野新委員長の回答(その2)


平成7年5月15日

信州大学教育学部
        守 一雄殿

                            日本教育心理学会
                            教育心理学研究編集委員長
                                                                              坂野 登

 前略
3月24日付けのお手紙拝見致しました。

おたずねの2点についてお答えいたします。まず(1)で述べるような理由から回答は前 回同様、委員長個人からのものとなっていることをご承知下さい。

「(1)審査委員のコメントに対する私のコメントに個々に回答する必要はない。」
→全くその通りで、審査委員が匿名であることの理由をお考え下さい。審査委員の判断に 間違いがなかったかどうかを委員会では審議すればよいわけで、審査委員に代わって回答 する立場にはありません。

「(2)編集委員会からの回答は「「不採択」の根拠は、研究方法、並びに、結果の不十 分さによるものとの判断が3審査者で一致しているとの結論を再認識しました」につきる」
→全くその通りです。
ご参考までに小生個人の同様に読みとった根拠を述べておきたいと 思います。要は3委員の疑問に対してコメントはできるが、疑問を解くような回答を結果 のなかから示すことはできないのでは科学論文としての価値がないということです。3委 員ともに研究方法および結果が×とでるはずです。

・ A委員「表1をみると、「サンボ」も「さんぽ」も「ぐりとぐら」も差がない。つまり この年齢、このやり方ではどのお話を聞かせても同じ様な結果がでるのではないか。」
→「やり方」=研究方法;
「・・・差がない。つまりこの年齢、このやり方ではどのお 話を聞かせても同じ様な結果がでるのではないか」
→研究方法および研究結果

・ B委員「面白さを検討するのに「どちらが面白いか」のみを聞いただけというのは、あ まりにお粗末な研究と言わざるをえません」
→研究方法および研究結果;
「どちらが面 白いかを比較する際に「ぐりとぐら」との比較で、双方とも大差ないから同程度の面白 さとしていますが、乱暴な議論ではないでしょうか」
→研究方法および研究結果

・ C委員「・・・この程度の素朴でシンプルな研究なら、教育心理学者でなくても(例え ば短大か高校の児童文化研究会の学生が文化祭で発表していても不思議ではない)行え るのではないでしょうか」
→研究方法および研究結果についての素朴な疑問

                          以上です。

   


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