西垣さん@京都大学の反論(1997/11/20)

西垣さん@京都大学の反論(1997/11/20)

From: "西垣順子"
To: kazmori@gipwc.shinshu-u.ac.jp
Subject: KRの記事について
Date: Thu, 20 Nov 1997 19:39:06 +0900
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守先生

KRを送っていただき,ありがとうございます。
修論に追われておりまして,返事が遅れました。
申し訳ありません。

ところでコメントの内容についてですが,2つの点について
私の考えるところを述べさせていただきます。

1点め:「研究結果は予想された範囲内のもので特に重要な
     発見はない。」という点について

確かに,あっと驚くような発見はなかったと思います。
ただ,このような領域での研究の場合,一般的に考えられていることが
確かめられていないために,研究が進まないということが多々あります。
それらを確認していくようなことも,必要なのではないかと思います。
ただ,そのような確認作業の結果を教育心理学研究のような学術誌に
投稿してもいいのかと言われると,少々苦しいところですが。
わがままをさせていただきました。

2点め:「題材とされた文章・・・悪文である。」という点について

この文章については評価のされ方が,真二つという感じです。
とてもおもしろいといってくださる方もあれば,適切でないという
意見もあります。私がこの文章を選んだのは,いくつかの候補について
20人くらいの大学生に要約を書いてもらったときに,ばらつきがもっとも
少なかったので選びました。

結論が序論・本論とずれているというご指摘ですが,ずれているというよりは
飛躍があるのですね。正直に白状すると,この飛躍については
論文執筆中には特に配慮をしてはいませんでした。

ただこのような飛躍のある文章というのは,使い方によっては
面白い実験が組めるのではないかと思います。

あと,やはり実験材料は人の文章を使わせてもらうのではなく,
自分で作っていく必要があるなあと思っています。ただ,簡単な
作業ではないので,いいアイデアがあれば教えてください。

今回掲載された論文は,卒論ということもあり,今振り返ってみると
難点が多いと思っています。ですが,あつかましく?学会発表させてもらったり,
投稿もさせていただき,いろいろな方に話を聞いていただく中で,
私にとってはとても収穫が大きかったと思っています。

一人で考えているあいだに,煮え詰まってこげ固まってしまったような
ところもありましたが,自分でも気づいていなかったようなおもしろい
方向性や展開可能性を示してくださったかたがたには,本当に感謝しています。

今後とも,ご指導ご鞭撻を,よろしくお願い申し上げます。

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京都大学教育学研究科M2
西垣 順子
Junko.Nishigaki@ma1.seikyou.ne.jp
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