西出さん@ 愛知淑徳大学のお返事(1998/4/2)

西出さん@ 愛知淑徳大学のお返事(1998/4/2)

Date: Thu, 02 Apr 1998 10:41:03 +0900
To: kazmori@gipwc.shinshu-u.ac.jp
From: 西出隆紀
Subject: KRありがとうございました

 初めまして、西出隆紀と申します。拙稿にコメントをいただいた上、KRをご恵送 下さり感謝しております。

 非常にサポーティブなコメントで、反論は全くありません。鬱は平仮名にした方が 良かったと反省しております(講義でこの字を書くと、悪筆の影響も手伝って学生か らブーイングが起こります)。

 先生のホームページを拝見して以下のことを告白する気になったのですが、実はこ の論文はある学会誌で「仮説モデルに合うような結果が出るまで方法を変えていくと いうのはおかしい」というよくわからない指摘を受けて(多分、多方法多特性データ の処理など頭にないのだと思うのですが)、「原著ではなく研究報告に投稿し直せ」 と指示された論文です。原著と研究報告では制限枚数がかなり違うため、論文を削る のは忍びなく教育心理学研究に投稿しました。「幸い?」私の場合は適切なコメント とともに修正採択の判定が舞い込んで、査読者がよい方だったことに感謝しました( 前の学会誌のコメントが3行でした)。

 私は臨床心理が専門なのですが、研究は統計を使ったものもやっているので(とい うと臨床の人は統計やらないみたいに聞こえるかもしれませんが、実際少ないと思う ので)よくこんな目に遭います。ちなみにその学会誌には質問紙の項目毎にt検定を 何十回も行って、2,3項目で5%水準の有意差が出たことを(堂々とかどうかは知 りませんが)述べている研究が載っていたりして、失望することも多いのですが・・・。

 いずれにせよ、合評会がなくなってしまった(のですよね?)今、こうして公刊さ れた後に批評がいただけるのはたいへん嬉しいです。私の研究は、父母子の三相デー タなので追試はたいへんかもしれませんが、査読の先生のコメントで交差妥当性のご 指摘もあったので(これはもっともなご指摘だと思います)、どなたかが追試してく れるといいなと思っております(本人が2回同じ研究をやるのは、なぜかあまり評価 されませんよね)。

 学会員にKRの精神がよい方向に理解されることを願ってやみません。お忙しい中 たいへんでしょうがこれからも宜しくお願いします。

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愛知淑徳大学文学部コミュニケーション学科
西出隆紀
TEL 0561-62-4111(内426)
FAX 0561-63-7734
E-mail tanishi@asu.aasa.ac.jp
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