やっと議論のズレが多少分かってきました。
一つには、私(無藤)は、行動遺伝学は教育と関係ないから研究しない、すべきでない 、とは思いません。私個人は自分の小さな専門で満足していますから、手を出せません が。私が、遺伝と教育と関係がない(乏しい)と言いたいのは、遺伝的な情報で個人の 決定をすることを警戒してのことで、豊田さんの出されるような、遺伝が個人が教育的 配慮をむしろ豊かに受けられる可能性はなるほどと思います。つまり、意見がぐらつい ているわけです。私の考える教育的という意味が狭すぎて、よくないのでしょうけれど 、もう一つ強く思っているのは、教師が教育を行う際には目の前の子どもの状況に即応 するしかなく、遠くの原因はあまり関係ない、ということなのですが、それは、あまり に教育への遺伝への意味を狭く考えすぎたようです。
無藤