服部さん@宇都宮大学からの質問へのお答え(1998/9/7)

服部さん@宇都宮大学からの質問へのお答え(1998/9/7)

Date: Mon, 7 Sep 1998 17:01:34 +0900
To: 服部 環 ,kazmori@gipwc.shinshu-u.ac.jp
From: kazmori@gipwc.shinshu-u.ac.jp (守 一雄)
Subject: Re: hattori tamaki:power

服部さま:守です。

 メールありがとうございました。

At 3:49 PM 98.9.7, 服部 環 wrote:
> 信州大学
> 守 様
>
>  KRに出てきたコメントですが(三木・桜井論文です),有意水準0.05で
> ,d=0.2とすると「Power=0.38とかなり高い」とありますが,手元のソフト(spaという
> dosソフトです)で計算すると(片側対立仮説),0.77くらいになります.計算誤差に
> しては違いが大きいように思います.何か私の勘違いでしょうか.(0.38*2=0.77が気
> になります.)
>

(1)片側検定と両側検定で検定力は2倍になりませんから、
> (0.38*2=0.77が気になります.)
の部分は、単なる偶然でしょう。

(2)もう一度Cohenの表(Cohen,1977)を見直してみたところ、
有意水準0.05、d=0.2の時、
「両側検定の場合」(p.37)は、Power=0.38、
「片側検定の場合」(p.31)は、Power=0.51でした。
片側検定と考えても、服部さんの計算値とだいぶ違いますね。

(3)『KR』では、三木・桜井論文の場合、
原著者が「両側検定」を使っていましたので、
Power=0.38の方を書きました。
(ただし、その後の議論では「実習の効果が当然ある」と考えて
d=0.5にしましたので、「片側検定」での「検定力」を論じています。)

以上の部分、服部さんのメールからの引用を含めて
『KR』Web版にも掲載します。

数値の差の原因がわかりましたら、お知らせ下さい。


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守 一雄@380-8544信州大学教育学部学校教育講座(これだけで郵便が届きます。)
kazmori@gipnc.shinshu-u.ac.jp 電話 026-232-8106 内線454
『DOHC』『KR』発行元      Fax 026-237-6131 直通
http://zenkoji.shinshu-u.ac.jp/mori/hp-j.html
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