麻柄さん@千葉大の補足説明(1997/4/15)

麻柄さんの補足説明(1997/4/15)

Date: Tue, 15 Apr 1997 14:12:38 +0900
From: "麻柄 啓一"
Organization: 千葉大学教育学部
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To: kazmori@gipwc.shinshu-u.ac.jp
Subject: KR受け取りました。
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 千葉大学の麻柄です(送信者のところが文字化けすることがあるので最初に名のっています)。

 KR第2巻第8号受け取りました。ありがとうございました。また私の論文について「論理的に問題を突 き詰めていくことが楽しめるおもしろい論文である」と受け止めて下さってありがとうございます。以下で は「反論」ではなくて、「補足」のようなことを記します。

 あの論文では「誤った知識が修正されない原因」をあぶりだすことを主目的にしています(タイトルもそ うなっています)が、実は私の気持ちの中では「どうしたらあの標的問題で学習者(被験者)が正解を出せ るのか」という問題意識が強くありました(そのために調査を重ねました)。これまでの私でしたら「教授 実験」を行うところですが、そのような論文をたくさん書いてきたこれまでの経験では、「あんたのやって いることは、授業の研究かもしれないけれど、教育心理学の研究っぽくはないのよねえ」という反応が予想 されました。これまで私は「授業の研究は教育心理学の研究なのだ」と反論していましたが、少し疲れまし た。ですから最初からいわゆる教育心理学っぽいタッチで書いてみようと思いました。しかしあの研究の方 法論はあくまで「介入(働きかけ)」です。また「考察」の最後あたりに書いたように、ドヒャー型によら ない修正方法(または仮説実験授業で用いられているのとは異なる修正方法)が見つかったと私は考えてい ます。そのあたりを原著者は楽しみました。

(引用文献のミスプリは、手元の本からではなくて、私が作っている文献リストから書き写したため生じま した。他の論文の文献欄からリストを作るときにすでに間違いでした。それに従って発注したら入ってきた 本だったので気づきませんでした。おそまつ)