前略 お問い合わせをありがとうございました。
以前、『KR』をお送り頂きながら、そのままに致しており、申し訳ございませんでし
た。あの『KR』で私の論文を評価して頂き、たいへん励みになっていました。
今回、私の論文についてお問い合わせを頂いた件についてお答え致します。
お問い合わせの適性処遇交互作用についての結果は、ご指摘の通りCAとGAが逆にな
ってしまっています。私も恥ずかしいことながら最近、気が付いたことであり、先生の研
究姿勢に改めて敬意を表する次第です。
もう一度確認致しますと、正しくは
『第1は、GAが知能の高い学習者に有利であることが示された。
第3に、・・・CAでは授業前のコミュニケーション指向が低くても、授業中に意欲
が喚起され、授業後の意欲が高まる教授法であることが見出だされた』となります。
この論文は、私の5年に亘る研究の総決算であったわけですが、このような誤植を見逃し てしまったことを、研究者として誠に恥ずかしく思う次第です。今後は、このようなこと のないように、身を引き締めて行きたいと思っております。ご指摘、誠にありがとうござ いました。今後ともよろしくお願い致します。
これまでに得られたCAとGAの結果についてまとめておきます。
◇ 学習成果
1.知的適性について
1)初級前半:be動詞・have/like・wh疑問文
CAは知能の低い学習者に補償的に機能し学習成果を高める傾向。
2) 初級後半:形容詞・一般動詞(三人称・単数)・進行形
CAは知能の高い学習者に特恵的に機能し学習成果を高める傾向。
2. 情意的適性について
1) 初級前半:be動詞・have/like・wh疑問文
CAは英語クラス不安が低い学習者に特恵的に機能しoral能力を高める傾向。
2) 初級後半:形容詞・一般動詞(三人称・単数)・進行形
CAは英語クラス不安が高い学習者に補償的に機能しoral能力を高める傾向。
◇ 学習意欲
CAは学習前のコミュニケーション指向が低くても、学習後に学習意欲が高まる傾向。
この様なご指摘を頂いてみて、改めてKRの意義を実感致しました。先生のますますの ご活躍を期待すると共に、私も研究成果を着実に積み上げていけたらと思った次第です。 本当にありがとうございました。コピーが鮮明ではなく申し訳ありませんが、3つの交互 作用の図を同封いたします。(守註:WWWには図略)
明治大学農学部
倉八 順子