南風原さん@東京大学の再反論(1998/9/8)

南風原さん@東京大学の再反論(1998/9/8)

Date: Tue, 08 Sep 1998 11:43:28 +0900
To: fpr@nuis.ac.jp
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Subject: [fpr 1178] Re: Power, Effect Size, and S.E.M.
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南風原@東大教育心理です。

Toyoda Hideki さんが以下のように書いています:

> 豊田@立教大学です
>
> >> これは(ちょっと大袈裟に)たとえるならウィルスの研究をするのに
> >> 虫眼鏡しか作れなかったということです.1くらいの差を見るのに,そもそも
> >> 推定尺度値の信頼区間が8以上あるのでは,どうしようもない.

> 学術誌に掲載された「尺度」ですから,私のような教育実習生を送り出す側
> の読者が使ってみようと思うでしょう.そのとき,かわいい教え子に数値を
> 割り振るわけですから,せめて検査を受けた学生の尺度値がきちんと評価で
> きることが大切です.眼の前の実習生が利用する場合には,この学生の推定
> 尺度値の信頼区間が(両側の幅を見込んでなお)十分に小さいことが大切
> です.8.53は広いです.

真の得点の信頼区間の幅は,測定値の(集団での)標準偏差と信頼性によって
決まるわけですが,いま問題となっている尺度のアルファ係数は実習前が .83
で実習後が .85 です。これは「どうしようもない」ぐらい低い値でしょうか。


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南風原朝和 haebara@educhan.p.u-tokyo.ac.jp
〒113-0033 東京大学 大学院教育学研究科
TEL:03-5802-3350 FAX:03-3813-8807

 


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