川原湯温泉・笹湯
(かわらゆおんせん・ささゆ)
風情ある静かな共同浴場
路地の奥にひっそりとたたずむ川原湯温泉の共同浴場・笹湯は、場所が分かりにくい。温泉街から民家の間の路地に入り、さらにそこから階段を下る。看板もないに等しく、観光客はあまり来ないと思われる。

そのため、ざわざわした王湯とは異なり、地元の方の利用が中心で、とても静か。無人の施設で、料金箱が備え付けられている。王湯と同じく、宿泊した旅館で無料券をもらった。

前日、場所を確認して、朝早くに訪ねた。ちょうど地元のおじいさんが一人、出てきたところで入れ替わりで入浴。地元の子供たちが清掃を担当しているそうで、古びていてもきれいだ。
鄙びた感じの浴室中に入ると、外観から想像するよりしっかりした造りで、天井は吹き抜けで湯気が抜ける構造。湯舟のレトロなタイルと木の壁の色の抜け具合が、いい味を醸し出している。

お湯に浸かると、聞こえるのはちょろちょろと源泉が注がれる音と、外のセミの声だけ。本当に静かな温泉だ。お湯はぬるめに調整されていて、寝起きの体に優しかった。

地元の方によって大切に守られてきた川原湯温泉。鄙び具合は永年の時間の積み重ねの証だ。こんなによい温泉が、ダムのためになくなるなんて…。切ない。
Data
 【所在地】 群馬県吾妻郡長野原町川原湯
 【営業時間】 4月〜11月 10:00〜20:00/12月〜3月 10:00〜19:00
 【定休日】  不明
 【料 金】 300円
 【駐車場】 なし
 【源泉名】 不明
 【泉 質】 不明
 【泉 温】 不明
 【湧出量】 不明
 【掛け流し】 ○
 【飲 泉】 不明
 【設 備】 内湯男女各1
 【備 品】 洗面器
 【最新入浴日】 2004年7月


 【泉 質】 A
 【設 備】 A
 【情 緒】 S
 【総 合】 A

 【付近の温泉】
   将来ダムに沈む情緒ある温泉 「川原湯温泉・やまきぼし旅館」
   観光客の利用が多い共同浴場 「川原湯温泉・王湯」



  


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