第8巻第11号              1995/8/1
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DOHC(年間百冊読書する会)MONTHLY

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毎月1日発行[発行責任者:守 一雄]

(PDC00137, kazmori@gipnc.shinshu-u.ac.jp)



 いやーこれはなんとしてもこの本を紹介しないわけにはいきません。なにしろ、この本の中には、このDOHCがでているのですから。B.ラッセルの『西欧哲学史』とL.キャロルの『不思議の国のアリス』を足して2で割ったような「哲学史ファンタジー」の傑作で、世界中でベストセラーになっているという本の日本語訳が出て、その訳文も素晴らしいのだけれど、そうそうたる哲学者たちの紹介の中に、紛れもなく「D・O・H・C」とあるんです。我が目を疑ってしまいます。なにはともあれ、「目次」にしたがって厚さ3センチ以上のぶ厚い本の一番後ろの方672頁を覗き見ることにします。
 「一段落」
 672頁は次のように始まっていました。 あるところにかわいい小学一年生がいて、夜、さあーもう寝なくちゃと思ったんだけど、暑くて寝苦しいからパパに何かお話でもしてもらおうと思って、「パパなんかお話しして」って言ったら、パパがこんな話をしてくれたんだって、
 「ある大学の先生で、大学生に面白い本を紹介する活動をしている人がいて、毎月1回「DOHC月報」っていう書評ミニコミ誌を出しているんだって。」
 「そんな話つまーんない。」
 「まあまあ、そう言わずに聞きなさい。この話にはジロウも出てくるんだから。それに、そのうちまた「ウンコ」とかも出てきて面白くなるよ。ウンコの話好きだろ?ヒヒヒヒ。その人は、8月号にノルウェイのゴルデルという人が書いた『ソフィーの世界』という本を紹介しようと思っているだけど、ちょっと困っていたんだって。というのはね、この本がスッゴク面白いんだけれど、もう世界中でベストセラーになっちゃってる本だし、だから新聞とか雑誌とかでもたくさん紹介されちゃって、「あまのじゃく」を自称しているその人は、なんかこの本をそのまま紹介したんじゃつまらないと思ったんだよ。」
 「やっぱり、つまーんなーい。ウンコがでてこなーい。」
 「そのうち出てくるよ。ところが、何度もその本を読み直していたら、って言っても、厚い本だし、外は暑いし、ハハハ、これは洒落、面白くないか、もうすぐウンコでてくるからね。だから2回読んだだけなんだけれど、2回目に、頭の中が真っ白になるくらいビックリしたんだ。というのは、その本の中に「DOHC」のことが書いてあることに気がついたからなんだ。だって、DOHCっていうのは、ま、エヘン、一部では知られているけれど、まさか世界的なベストセラーの中に紹介されているなんて、信じられないだろう。」
 「パパ、もうジロウをからかうのやめなさい。ジロウも、はいママが『ドラえもん』読んであげるから、まず歯磨いてぇ。」
 「これからが面白いところだぞ。ウンコが出てくるのもこれからだぞ。そこで、その人はDOHCの8月号を次のように書き始めることにした。」
 「いやーこれはなんとしてもこの本を紹介しないわけにはいきません。なにしろ、この本の中には、このDOHCがでているのですから。B.ラッセルの『西欧哲学史』とL.キャロルの『不思議の国のアリス』を足して2で割ったような「哲学史ファンタジー」の傑作で、世界中でベストセラーになっているという本の日本語訳が出て、その訳文も素晴らしいのだけれど、そうそうたる哲学者たちの紹介の中に、紛れもなく「D・O・H・C」とあるんです。我が目を疑ってしまいます。なにはともあれ、「目次」にしたがって厚さ3センチ以上のぶ厚い本の一番後ろの方672頁を覗き見ることにします。・・・【ウンこ・・・、ほらウンコがでてきたぞー。」                 (守 一雄)


【ウンこれは絶対面白い】

ヨースタイン・ゴルデル『ソフィーの世界』

NHK出版\2,500


 この本の詳しい紹介は「DOHC月報」 第8巻第11号 をご覧下さい。   (守 一雄)
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