治療の様子


抗ガン剤治療の経過や、その後の生活なども含め、これも父の知り合いの医師に宛てた手紙より紹介します。


H9年12月8日

ごぶさたしました。
野沢温泉にも雪が降って、山の上はスキーが出来るようになりました。
とともに、長野オリンピックのスキー・スケートのニュース量もぐんと増えて、ムードも盛り上がって来まして、息子 徹の胸中を思うといても立ってもいられない心境です。

徹のその後をお知らせ致します。

10/29 入院
11/5.6.7とハイドレーションをしまして、
11/8 CTP−11、シスプラチンの抗ガン剤投与しました。
おそらく長野県内では初めてのケースかと思います。下痢なし、嘔吐なし。若干気分が悪い程度で副作用が少なかった。
11/11.12と回復
11/14には、ドクターと街に出かける程でした。

白血球数は、14日 4000 17日 6400 19日 5900 21日 5500 22日 6700
22日 昼過ぎに突然発熱 39.3度
23日 41.2度 白血球 17100 
胸の血管に入れていた点滴用の針を外す。発熱の原因が異物反応(ハリ)なのか、風邪なのか不明でした。
24日以降、平熱(36.1度ー36.4)に戻りました。
12/1 白血球数 5100
12/2 CPT−11 第2回投与
白血球数は、3日 5400 4日 4300 5日 4200 6日 5000
このように、抗ガン剤を投与しても白血球数が極端に変化せず、すぐに持ち直しています。
これが、良いことなのか、別のことなのか、わかりませんが。

このまま様子をみて、クリスマスのころいったん退院して、来年早々に再入院して抗ガン剤投与する事になっています。

<私の次男 敏(26)が、これもオリンピックを目指していますが、本日(12/8)のヨーロッパカップで4位と健闘しました。オリンピックがぐっと近づきました。>


H9年12月18日

お世話さまです。いつもいつも、ご面倒ばかりかけて恐縮に存じます。
ただいま病院から戻りましたので、近況をお知らせいたします。

まず、明日(19日)に退院することになりました。
朝日病院の山田副院長先生の説明によりますと、
「再発の兆候はいまのところ全くない。健康体になった。腫瘍マーカーも変化なし。腹水はどこも変化なし。
抗ガン剤のCPT−11は予想以上に効いたと思う。」ということでした。

明日、いったん退院しますが、一月早々(5日か6日)に再入院し、第二クールの抗ガン剤治療を行いたい。
CPT−11の量は第1クールと同量を考えているー。

とのことでした。白血球の数は5500〜5000を維持しています。

<次男 敏は、ワールドカップBのトップをとっており、12月下旬からW−cupに昇格します。
オリンピック出場への明るい見通しがつきました。>


H10年1月2日

新年明けましておめでとうございます。
昨年中は、本当に一方的にご迷惑をおかけしました。
何分、私自身、身の置き所がなく、判断と安息の唯一のよりどころとさせていただきました。
本年も又、よろしくお願い申し上げる次第でございます。

さて、息子 徹のガンのその後について。
全く信じられないような光景が毎日、毎日続いております。と、申しますのは、あれ程に末期ガンの治療に苦しんでいた徹が、いま毎日、毎日スキーをしています。
体力的ブランクを確かめているようで、コブ斜面も以前と同じようにスイスイ滑っています。
「4年後のソルトレイクシティのオリンピックを目指す」と言っています。

12/19 退院
22〜24日 一人で車を運転して、千葉のザウスにスキーに行って来ました。
25日 検診のため病院へ。順調。何もなし。白血球 6000
26日から再びスキー三昧。年を越して今日、1/2もモーグル仲間と一日中スキーです。

まあ、こういうことで、親としては信じられない光景なのであります。
でも、油断は禁物なので、1月5日には予定通り再入院して、抗ガン剤治療の第2クールに入ります。

<次男、敏は順調にオリンピックに向かっています。今月15日前後には、オリンピック選手の発表があるかと思います>

以上


 

治療の様子や退院後の生活など、父の手紙より紹介しました。

本当に奇跡が起こると信じていました。徹の驚異的な回復力に、誰もが希望を持ち、スキーも復活出来るのではないかと・・・。

 

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