中国大使館で長野県・中国友好交流会を開催、友好を深める(10/10)

 長野県と中国大使館の共催で、10月10日、午後6時から8時30分まで中国大使館で初の長野県・中国友好交流会が開かれました。この会は、長野県内の日中友好交流関係者と在京の中国関係者との交流を通じ、相互理解の促進等を図るとともに、長野県の魅力を中国に向けて発信する貴重な機会でもあります。

交流会には長野県側から阿部守一県知事、長野県日中友好協会、中国と友好関係を結ぶ市町村、中国の大学と学術協定を結ぶ大学関係者、中国とのスキー交流関係者、観光事業者等の長野県企業関係者、県内大学生ら60余名が参加し、中国側は、呉江浩駐日中国大使、経済貿易関係者、航空会社関係者、華僑華人企業・団体、文化観光関係企業・団体、中国人留学生など50名余が参加し盛大なものとなりました。

 第1部は大使館ホールにおいて行われ、冒頭呉大使と阿部知事があいさつしました。引き続いて「長野県と中国の友好交流の歩み、長野県の魅力プレゼンテーション」が行われました。第2部は会場を移して「立食懇親会」が行われました。ロビーには、長野県と中国の友好交流の歩みのパネルが展示されていました。

 呉大使は、阿部知事はじめ出席者を熱烈歓迎した後、「今回の友好交流会は、昨年5月長野県を訪問した際の阿部知事との約束。長野県は中日友好の活動を全国の先頭に立って行ってきた。阿部知事、山岸県会議長さんの民間友好への支持も強い。昨年8月の阿部知事の訪中はコロナ明け初の中国訪問された知事だった。今回の友好交流会はいろいろな工夫を凝らして行われている。普通の交流ではなく今後の交流につながるように、中国を代表する経済界や観光関係者に参加してもらっている。本日の交流イベントを通じて、今後の協力を進めていきたい。中国国内での日本紹介イベントを行うに際しては、まず長野県を思い浮かべてほしい。観光会社の大手も参加しているので今後の相互交流に役立つと思う。中日関係は友好発展の大事な時を迎えている。ラオスでの日中首脳会談では戦略的互恵関係を推進し、建設的かつ安定的な日中関係を築くことを確認した。関係改善の兆しが見える中で、一層友好発展に努めていきたい」とあいさつしました。

阿部知事は、呉大使の温かいおもてなしに感謝した後、「昨年河北省を友好県省40周年で訪中し、観光、スキー卓球、学生交流をはじめとした各分野の交流を今までの成果の上に立って今後も継続発展させていくことを約束した。中国大使館のご支援あってのことと思っている。未来に向けてより深い交流を進めていきたい。長野県は県日中友好協会はじめ官民協力しての交流に特徴がある。今後共、中国の皆さんとの積極的な交流を進めていきたい。日中両国の政府レベルの交流を支える地方民間交流、心の通う顔の見えるあたたかな交流、信頼関係増進のために先頭に立って尽力していきたい。長野県と中国との関係がより良くなっていくことを心から願っている」とあいさつしました。山岸喜昭県議会議長、羽田次郎参議院議員が来賓として祝辞を述べました。

中村徹県企画振興部長より長野県の概況説明、長野県と中国の友好交流の歩みが紹介され、続いて、加藤浩県観光スポーツ部長より長野県の観光紹介、山浦義晴営業局次長より郷土食、酒、味噌、果物などの紹介が行われました。

 続いて、河北省や雲南省との学生交流の報告が長野県立大学の柳沢奈々子さん、西尾美由さん、小林美月さん、長野大学の内藤武さんによって行われました。

  王家馴在日中国企業協会会長が中国側来賓を代表してあいさつし、「大使のおっしゃった様に、今後長野県を重視していきたい。長野県は豊かな自然、優れた人材を有している。白馬や野沢温泉などを訪れたことがあるが素晴らしかった。長野県の産業、観光など発展に貢献していきたい。北京オリンピックの聖火リレーの思い出もある。チャーター便も実現し観光旅行も進めたい。現地を訪問して相互に理解を深めていきましょう」と述べました。

 第2部の懇親会では、おいしい中華料理とともに長野県側からもワインや日本酒、旬の果物、おやきなどの郷土料理が準備されていて、好評でした。また西原さんのそば打ちパフォーマンスには大きな拍手が送られました。会場のここかしこで和やかな語らいが続きました。大使や知事の周りには参加者が次々と集まり記念撮影が行われました。予定時間は瞬く間に過ぎ、最後に締めのあいさつを布施正幸県日中友好協会副会長が行い閉会となりました。

 <長野県日中友好協会布施副会長のあいさつ>

本日は呉大使の格別なご配慮と温かいおもてなしに深く感謝申し上げます。また本日の友好交流会の円満な成功のためにご尽力いただきました皆様に感謝申し上げます。
 本年は中華人民共和国成立75周年にあたります。心から祝賀申し上げます。日中友好協会も明年、成立75周年を迎えます。友好協会は日中戦争に対する真摯な反省を踏まえて、日中不再戦、新生中国との平和友好を願い、東西冷戦の厳しい環境の中でしたが、国民の期待をバックに船出しました。長野県日中友好協会もこの願いを体現してスタートいたしました。
 長野県は戦前、満蒙開拓団の送出が全国一の3万3千人を占め、敗戦時の悲惨な逃避行の中でその半数がなくなりました。負の歴史の教訓から、中国との平和友好を願う社会的基盤が広く存在しています。ご覧いただきました展示資料や中村県企画振興部長の報告のように長野県は、阿部知事や歴代知事、県議会の支援の下、官民協力して、中国河北省との友好県省交流事業、中国とのスキー交流事業はじめ青少年交流、緑化協力、農業技術交流、経済交流、文化スポーツ交流、医学交流などに取組んできました。大使館のご支援もいただきながら有意義な成果を収めることができました。大学生の皆さんによる交流発表は友好の未来に期待が持てるものでした。
 今後とも、周恩来総理が大切にされていた「前事不忘、後事之師」の精神を胸に刻み、交流を継続発展させ、中国との相互信頼増進に努め、平和友好の道を粘り強く歩み続けていきたいと思います。引きつづきご支援ご指導のほどお願い申し上げます。
 最後に、大使はじめ大使館の諸先生方のご健勝ご活躍をお祈り申し上げ、閉会のごあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。

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