日中国交正常化50周年、共同声明の原点に立って友好を進めよう
<年頭のごあいさつ>         長野県日中友好協会会長 高波 謙二

 明けましておめでとうございます。コロナ禍の中にあって、大変な1年でしたが、皆様の日中友好の粘り強い意志とご尽力に敬意を表し、県協会の諸活動へのご支援ご協力に心より感謝申し上げます。

  昨年は辛亥革命110周年、中国共産党創立100周年、満州事変90周年の節目の年に当たりました。改めて歴史を回顧し、「前事不忘、後事之師」(前の事を、後の教訓とする)の名言を銘記した次第です。

  日中関係は新型コロナ禍によって、2年にわたり、人的交流がストップし経済・文化・スポーツ交流等にも深刻な影響を受けました。東京オリンピックも困難な中での開催となりました。さらに米中対立が一層激しさを増し、日中・日米関係にも強い影響を与えています。識者からは、日中関係を破たんさせないための知恵を出さなければならないとの指摘がされています。

  日中関係は今後も紆余曲折が予想されますが、我が国としても対米一辺倒の思潮に押し流されることなく14億の人々が住む、歴史的にも経済的にも深いかかわりを持つ隣国中国と、不再戦・平和友好・覇権反対を大切にして安定的な友好協力関係を築いて行きたいものです。

  県協会は昨年に引き続き、コロナ禍の影響を受け、予定しておりました、諸活動の多くを、中止せざるを得なくなり、関係の皆様に多大なご迷惑をおかけすることになりました。こうした中で昨年来の課題であった、財政の再建のための特別支援金呼びかけに多くの役員会員の皆様のご理解ご協力を得て当面の危機を脱することができました。ご協力に感謝いたします。5月の定期大会はやむを得ず書面決議で行いました。オンラインを利用したり、コロナ対策をした上で、東京五輪ホストタウン中国応援イベント、中国帰国者日本語教室、中国語講座・中国語スピーチコンテスト、日中連続市民講座等を実施しました。各地区協会も、困難な中、対策を講じながら身近な交流事業を実施しました。

  本年は日中国交正常化50周年を迎えます。2月には北京冬季オリンピックが開催されます。厳しい状況の中ですが、日中共同声明の原点に立ち返って、日中不再戦、平和友好を守り、アフターコロナに向けて交流の再開をはかっていきたいと存じます。協会は、日中両国のおかれている現状に関心を寄せ、両国の有意の人々とともに民間の立場から相互信頼の回復に努めていきたいと思います。また組織の若返りを図り、日本の前途にとって大切な使命を負っている友好協会の活性化をはかっていきたいと思います。ご支援ご協力をお願い申し上げます。