河北省農林科学院から野菜視察団が来県(8/25~31)

中国河北省農林科学院の王玉海・経済作物研究所前所長を団長とする中国河北省農林科学院野菜視察研修団一行6名が8月25日から31日来日・来県しました。

一行は滞在中、県農政部やJA長野中央会・JA長野八ヶ岳野辺山支所、信州大学農学部、県野菜花き試験場などを視察・研修しました。JAの生産と流通に果たしている役割などに関心を寄せ、特に野辺山では全面白のマルチを施した栽培、予冷・保冷を施しての新鮮な野菜を効率よく出荷していくシステムなどに注目していました。

 8月26日、県農政部を訪れた一行は、山本智章部長から温かい歓迎を受けました。続いて佐藤源彦企画幹から長野県農業の紹介が行われました。その後、JA長野中央会を訪れ、新芝正秀・総合企画室長らの歓迎を受け、全国でもトップクラスの組織を誇る長野県農協の概況を説明いただきました。レタスやセロリなど生産量日本一であり農協組織が生産農家と一体となって出荷などに取り組んでいることに関心をもって質問していました。

 夜の歓迎会では、高波謙二県日中友好協会会長、伊藤洋人県農業技術課農政技監、草間康晴県農政参事、根橋幸夫県国際課長、新芝正秀JA中央会総合企画室長、小林文彦県農業会議専務理事、西堀正司県日中友好協会会長代行はじめ県日中農業交流委員会や日中友好協会関係者が出席し有意義な交流のひと時をすごしました。団には、長野県となじみの深い孫風国対外合作連絡処処長も同行されており大変和やかな歓迎交流の宴となりました。

 翌27日は野辺山を訪問し、JA長野八ヶ岳の宮澤尚農業部長から1300mの野辺山高原で栽培されている高原野菜の栽培と出荷について概況を紹介いただきました。白菜、レタス、サニーレタス、キャベツなどが昨年は2100万ケース栽培出荷されており、取り扱い額が288億円(野菜は253億円)に上ったそうです。続いて出荷場を見学、大規模な予冷施設3基がフル稼働していました。2トン積みの大型運搬トラクターが頻繁に行き来し、5°Cに予令・保冷されたケースが大型トラックに次々と積み込まれていました。トラックも5°C設定になっており、中でも暗いうちに収穫されたレタスはその日のうちに大都市の家庭の食卓に載るそうです。一行はその後、河北省から農業実習生を受け入れていた原寛さんと菊池宏さんのお宅を訪ねました。団長は35年ぶり、孫さんは10数年ぶりの感動的な再会でした。

 28日は伊那の信州大学農学部を訪れ、藤田智之農学部長はじめ関係の先生方から歓迎を受けるとともに、渡邊修教授からドローンを利用した農地観測について興味深い講義をしていただき、続いて農学部の圃場を参観しました。信州大学農学部は昨年12月河北省農林科学院と学術交流協定を締結しており、指導者の派遣や短期留学生の受け入れなどがおこなわれています。

 午後は塩尻の県野菜花き試験場を視察しました。豊嶋悟郎野菜部長らの歓迎を受けた後、トマトやトルコキキョウ、ケール栽培施設等を参観、担当者から熱心に説明していただきました。

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 一行はその後上京し、東京でははイノベーション・ジャパン2019日中大学フォーラムに参加し、関係大学の農業展示を視察しました。