新中国建国70周年に思う- 友好の友、先輩と歩んだ半生
                       
                                長野県日中友好協会理事長 布施正幸

中華人民共和国成立から70周年、自分も来年70歳になるので、ほぼ中国を横目で見ながら歩んできたように思います。大学の受験勉強で聞いていたラジオ講座のすぐ隣に北京放送局のバンドがあり、文化大革命に沸き立つ中国がいました。大学に入ると仲間とともに中国研究会を立ち上げ、竹内好さんの雑誌『中国』を愛読しました。学生運動も1年ほどで収束したころ、長野市に来て日中友好協会の先輩の皆さんと出会いました。中国を語りだしたら止まらない皆さんで、友好の友・先輩としてなじんでいきました。国交回復に向けて時代が大きく動こうとしていました。1971年中国の国連復帰、72年ニクソン訪中、そして田中角栄首相が中国を訪問し日中国交正常化が実現しました。

国交正常化は協会活動の飛躍を要請していました。専従が必要となり、専門分野の会社を4か月でやめ協会の専従となったのが74年の夏でした。このとき新中国は建国25周年、東京晴海で大規模な中華人民共和国展覧会が開催されました。大型バスで600名を送り出しました。初代会長の半田孝海先生が逝去され、羽生田源三先生が第2代会長に就任されました。

それから早、45年が経過し、多くの先輩が旅立ちました。第3代会長花岡堅而先生、第4代会長堀内巳次先生、第5代会長井出正一先生皆さん素晴らしい方でした。半田先生は平和友好の信念に生き、羽生田先生はジャーナリスト上がりで、最先端の情報にいつも目を向けていました。花岡先生は6・4事件の時、中国には中国のバイオリズムがある、再び閉ざされた国にしてはならない交流を続けようと言いました。堀内先生は日本は戦争の反省ができれば大国人になれると言いました。井出先生は緑化協力や帰国者支援に熱心でした。

この間、友好交流で100回ほど中国を訪問し、また訪日団を迎える中で、中日友好協会の王震先生、夏衍先生、孫平化先生、宋健先生、唐家璇先生さらに、胡春華先生はじめ歴代河北省長とお会いし直接お話をお聞きすることができました。また多勢の中国友人ができたことは人生の宝と思っています。

中国は激動の時代を進み、この40年は改革開放に舵を切り飛躍的な発展を遂げました。中国人民の未来は中国人民が作っていきます。日本は隣国として、かの地の人々の幸福を願い永遠に仲良くしていかなければなりません。若き日の自分を思い返しながら、若者に参加を呼びかけたいと思います。

( 2019.10.1)

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