スキー交流訪中団、北京・張家口・ハルピンを訪問(6/14~20)
長野県日中スキー交流委員会(会長/北野貴裕県スキー連盟会長)は、中国スキー協会の招きで、6月14日から20日まで、河野博明県スキー連盟副会長を団長とする第36次長野県日中スキー交流訪中団を派遣しました。県スキー連盟(野沢温泉)と白馬スキークラブ、スワロースキー、樫山工業及び日中友好協会役員など6名編成で、北京、張家口、ハルピンを訪問しました。北京では、中国スキー協会の倪会忠主席を表敬し歓迎宴のおもてなしをうけました。古くからの友人の安林彬副秘書長の案内で、北京冬季オリンピック会場となる北京市延慶区と張家口市崇礼区を視察し、さらに冬季スポーツの盛んな黒龍江省ハルピンを訪問しました。各地で施設や冬季スポーツ関係者と交流し、歓迎を受け有意義な旅となりました。
6月14日羽田空港に集結した一行6名は、CA182便に乗って北京へ。16:55到着すると、中国スキー協会の朱書墨さんと王倞倞通訳の出迎えを受けホテルに向かいました。2人は明るい笑顔で全日程随行案内してくれました。
6月15日はゆっくりと市内参観。午前頤和園、午後は北京動物園を訪れました。西太后が軍事予算を流用した頤和園はその規模の壮大さ華麗さは際立っていました。昆明湖を船でゆっくり遊覧し回廊や石船を脳裏に刻みました。昼食は美味しい魚料理を人気店で味わった後、北京動物園でパンダにあってきました。パンダはここでも人気者で、にぎわっていました。
<中国スキー協会表敬・歓迎宴>
スーツに着替えて中国スキー協会に向かいます。懐かしい安林彬氏が出迎えてくれ、歓迎宴の会場に案内してくれました。倪会忠主席(中国冬季スポーツ管理中心主任)と楊東副主任(国際スキー連盟役員)の歓迎を受けました。3人とも内蒙古で開かれていた会議を終え、この席に駆けつけていただいたそうです。心配りに感謝しました。
倪主席は熱烈歓迎の意を表した後、「3月に長野県を訪問した際に皆さんから熱烈歓迎を受けました。心から感謝します。阿部知事と親しく懇談し、苟仲文総局長あての親書を預かりました。今後ともジャンプやスノーボードの訓練隊を派遣したいと思います。知事から提案のあった夏のスポーツ選手の派遣も進めたいと思います。9月には苟総局長が長野を訪れる予定です。知事によろしくお伝えください」とあいさつ。河野団長は熱烈歓迎に感謝した後、長野県と中国とのスキー交流を振り返り、その成果の上に立って、今後とも2022年の北京オリンピックに向けて交流を深めていきたいと述べました。楊副主任も長野訪問の経験があり、交流を深めました。安氏との再会を懐かしみながら、交流が繰り広げられました。
6月16日は時間を早めてホテルを出発し万里の長城八達嶺経由で張家口に向かいました。八達嶺への高速は渋滞で予定時間を早めて出発して正解でした。車窓には建設中の北京―張家口高速鉄道が姿を見せていました。各所で同時着工で進められているようで、2019年末完成を目指しており、一時間弱で行けるようになるとの話でした。八達嶺長城は北京市延慶区に所属していますが、ボブスレーやリュージュ競技のスパイラルコースはここに建設される予定で、安氏もかかわりの深い場所だそうです。長城は周辺整備が進みすっかり様変わりしていて登攀口にたどり着くまで結構な時間を要します。安全検査の近くに、始皇帝陵を守る兵馬俑の兵士数人がスキーを滑る銀色のオブジェが据えられており、さすが中国と感心し記念写真を一枚カチャリ。始皇帝が万里の長城を築いたのに由来してつくられたのだろうとの解説が聞こえてきました。長城の最初の台の上で記念撮影、バックは絶景の長城が入ります。頂上目指して全員が足取り軽く登っていきました。だんだんきつくなる坂道階段も無事踏破して頂上にたどり着きました。いい汗をかいて大満足でした。下山後地区の冬季スポーツ管理責任者の柳千訓氏が昼食会でもてなしてくれました。お土産に長城をバックにした写真ファイルを全員にいただきました。いよいよ張家口に向かいます。4時間の高速道バスの旅です。
<張家口崇礼区のスキー場を視察>
崇礼区体育局の田永軍氏の案内でこの日は万龍スキー場を視察しました。いち早く開設されたスキー場でスキーコースの一部改造工事が行われていました。総経理の楊緒文氏が案内してくれました。11月1日にオープンし32コースを抱え、高低差は500m、各種のスキー大会が開催され大きな大会が10数回その他小規模のものは多数開催されるとのことでした。従業員1200人、スノ―マシン400台、レンタルスキー1600セット(内スノーボード300セット)、リフト券は1日券が610元(約1万円!!)、1年券が1万元とのことでした。
6月17日はまず管理センターを訪れ、張家口崇礼区におけるオリンピック競技施設の総体的な配置などを説明していただきました。完成図や立体模型などの展示を見ながら、壮大なスケールに驚きました。(人民網に載った説明をここに紹介しておきます)
古楊樹競技施設群には、ノルディックスキー・ジャンプ競技場、ノルディッククロスカントリー競技場、バイアスロン競技場の3施設が建設される。設計プランは、国際公募案を採用して清華大学が総合的に取りまとめ、施設の機能的条件と協議ルートの全技術指標はいずれも、競技種目別の各国際スポーツ組織の設計条件を厳格にクリアしている。雲頂スキー公園A競技場および同B競技場は、雲頂スキー場の現有の施設を改造する予定で、歴代の冬季五輪施設設計で豊かな経験を持つカナダ企業が競技ルートの設計を担当した。現時点で、これら5ヶ所全ての競技施設の建設工事はスタートしている。五輪選手村が設けられる太子城氷雪村は、崇礼スキー場という観光名所と将来の重要なオリンピック遺産として、小規模かつライトタッチな建築方式で自然景観を保持し、中国北方山地の建築スタイルを体現し、国際基準にのっとったバリアフリー・システムを全面的に建設する。
高速鉄道の太子城駅の予定地付近は地下トンネルなどの工事も進んでいました。続いて雲頂スキー場と太舞スキー場を視察しました。雲頂ではスノーボードのフリースタイル競技が行われるそうです。太舞スキー場は、ホテルや関連観光施設が完成しており、家族連れの大勢の観光客でにぎわっていました。北米風の街並みは人々を引き付けているようです。陳剛総経理の話では通年のレジャー施設として人気を集めているそうです。陳氏は1月野沢温泉スキー場を訪れていて懐かしい再会でした。
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