戦後70年、友好協会創立65周年を友好再出発の年にー 新春座談会・新年会を開催(1/16)

 長野県日中友好協会は1月16日、120人が出席して恒例の日中友好新春座談会と新年会を長野市内のホテル信濃路で開きました。

 新春座談会では「11月北京で開かれたAPECを機に3年ぶりに両国首脳会談が実現し、再出発の基礎ができた。戦後70周年・日中友好協会創立65周年の節目の年に当たり、粘り強く日中の平和友好の大切さを内外にアピールし、友好交流の回復・発展と信頼関係の回復に努める」との方針を確認し、活発に意見交換が行われました。民間の立場から、真剣に友好活動に取り組んでいる様子などが紹介され、日中不再戦・平和友好の原点に返って友好活動にとりくんでいこうという決意が熱心に語られました。中国大使館友好交流部の孫永剛一等書記官と王磊三等書記官も出席され、耳を傾けました。新年会には加藤さゆり副知事をはじめ国会議員や各界来賓も出席され盛会裏に開催されました。

 日中友好新春座談会は、西堀正司理事長の司会で進められ、冒頭、昨年逝去された先輩役員会員に黙祷をささげました。

 井出正一会長があいさつし、各地区での活躍に敬意を表した後、「日中関係に明るさが見えてきた中で、不測の事態を避けるための海上連絡メカニズムの協議なども始まった。よい方向に進むことを期待したい。1月下旬には河北省から張慶偉省長一行が来県されることとなった。県とともに歓迎したい。満蒙開拓平和記念館も開館以来入場者が5万人を越えた。映画「望郷の鐘」が制作上映され大勢の方に観ていただいた。歴史の教訓を心に刻みたい。本年は戦後70年の節目の年に当たる。戦争に巻き込まれることなく70年やってきた。吉永小百合さんも非戦の継続を呼びかけておられた。平和の歩みを続けていきたい。本部の計画している南京城壁修復20周年記念事業に積極的に参加し、併せて第3次内丘県緑化プロジェクトにも多くの会員の皆さんとともに参加したい」」と述べました。

 また孫一等書記官が県日中女性委員会が大使館を訪問し交流したことや長野県と河北省との交流に大使館としてもエールを送り応援してきたことに触れ、長年県協会は多大な貢献をされたと評価し、「昨年11月の北京でのAPECの際に日中首脳会談が実現したことは重要な一歩。4項目の合意と首脳会談によって、戦後70年となる節目の年は、日中関係が明るい年になるよう頑張りたい」とあいさつしました。

 続いて布施正幸事務局長が第2回理事会(12/2)で決定された今年の主な事業計画を報告しました。「日中関係に明るさが見えてきた中で、戦後70年、協会創立65周年の記念事業を柱に友好信頼関係回復・協力促進に努めていきたい。河北省省長一行を迎えての記念歓迎行事への協力、70周年記念のシンポジウムの開催、南京城壁修復20周年記念事業への参加、太行山河北省内丘県での緑化協力プロジェクトの実施、満蒙開拓平和記念館運営への協力、長野ラジオ孔子学堂のHSK中国語検定試験実施協力、留学生ホームステイ受入れなどにとりくんでいきたい」と述べました。

 続いてディスカッションに入り、日中関係の現状と課題、地区活動や各分野の交流などについて活発に意見交換が行われました。

 日中関係の現状については、日中首脳会談を契機に好転を期待し日中不再戦・平和友好の決意が語られました。戦後70年に当たり、日本はあくまで平和の道を歩むべきで、日中関係がだめになったら日本の前途はないので、村山談話の精神を大切にし正しい歴史認識を持って長所を学びあい、具体的交流機会を多く作り、草の根の民間・地方交流を進め両国民の相互信頼を回復していくことを確認しました。

 また、中国語の普及に全県レベルの連絡会を復活させて取り組みたい、中国人観光客の受入れに自治体と協力して取り組む、地方都市同士の交流を通じての新たな友好都市提携実現を目指す、平和を望む友好活動を青年層にアピールして会員を拡大する、女性委員会活動への理解を得て女性の友好の輪を広げる、河北省への合弁企業進出計画が進んでおり理解を得たい、帰国者への理解を深めて地域で支援していきたい、満蒙開拓平和記念館の運営と語り部運動を通じて若者に平和の大切さをアピールしていきたい、映画「望郷の鐘」の上映会に取り組み日中不再戦・平和擁護を市民ににアピールしたい、大学生インターンシップや医療交流などを通じて長野県の良さを中国人に知ってもらうため協会はチャンネルの役割を果たして成果をあげていきたい、長野冬季オリンピックの経験を河北省に紹介していきたい、中国との交流の歴史を地域の人々に紹介し共有していきたいなど抱負を語り合いました。

 新年会には、日頃友好運動に協力いただいている各界来賓が多数出席いただきました。席上、井出正一会長は日ごろの協力に感謝し、「日中首脳会談により両国関係に明るさが見えてきた。1月26日からは河北省から張慶偉省長一行が来県される。県とともにあたたかく歓迎したい。戦後70年に当たり平和を大切にしていきたい」とあいさつしました。

 加藤さゆり副県知事、孫一等書記官、小松裕・井出庸生衆議院議員、若林健太・小坂憲次(代)参議院議員、竹内久幸・荒井武志県議から激励の祝辞をいただき、倉田竜彦県日中友好促進議員連盟会長の音頭で乾杯しました。

 加藤副県知事は、日ごろの友好協会の活動協力に謝意を表したのち、「近く河北省長一行を迎える。一昨年秋の阿部知事と張省長との会談で、新たな交流のスタートを約束した。長野オリンピックの経験を紹介し(2022年中国は北京冬季五輪に立候補しており、スキー種目を河北省張家口市で開く計画がある)、医療関係や環境方面の交流を深めていきたい」と述べました。

 懇親会の中のスピーチで、王昌勝県華僑総会会長、白建飛国際交流員、朱丹陽中国国際放送局長野孔子学堂代表などから激励をいただきました。親しく懇談交流が行なわれ会場は和やかな雰囲気に包まれました。白鳥博昭県国際課長の音頭で日中友好協会の万歳が行なわれ1年の活躍を誓って散会となりました。

 来賓として前記のほか王磊三等書記官、小山富男県国際化協会事務局長、塚田佐元長野市長、太田文敏白馬村副村長、ウ町健長野市国際室長、岡村重信県経営者協会事務局長、西村昌二県中小企業団体中央会参事、山ア猛県商工会連合会管理チーフリーダー、村山智彦県平和人権環境労組会議共同代表、井口弥寿彦信濃毎日新聞社総務局長、楊静松本歯科大学歯学部講師らのご臨席をいただきました。

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