新たな日中友好60年へ

                長野県日中友好協会理事長  西 堀 正 司

 昨年は、(社)日中友好協会創立60周年の節目の年でした。前半の22年間は、日中両国の国交が無い不正常な時代の友好運動でした。当時は困難も大きく、会員や役員は、一生懸命中国を知り知らせる運動や、日本を中国に知らせる運動に取り組んできました。侵略戦争の反省にたって、新しい日中関係を創ろうとの高い理念を持って50年代60年代と運動を続けたのでした。
 協会創立から22年、国交回復を実現することが出来ました。永い斗いでした。このことは、両国にとって新たな歴史の一頁を開き戦争の負の遺産を正し、国民の真の幸福を目ざす一歩となるものでした。正常化した両国関係のもとでの我々の民間運動は、生き生きとした活動を展開し、その成果も大きなものとなっていきました。

 さて本年は、中国辛亥革命から百年です。二〇〇〇年も続いた封建時代から、中国近代化の一歩が、孫文(中山)の指導のもと成し遂げられたのでした。しかし、日中関係は悪化の一途をたどり、戦争の時代となっていきました。長い戦争は、日本の敗戦となって終りました。国共内戦を経て新中国が誕生しました。
 以来60年余今や中国は、経済大国として又文化大国として世界に大きな影響力を発揮する時代となりました。日中関係の各種交流は過去のいかなる時代にも比較することが出来ない程大規模となっています。

 日中新時代といえる現在、平和友好などに大きな影響を与える友好運動はどのようにすべきでしょうか。
 昨年は、尖閣問題から両国関係は困難になっています。又国民感情も悪化し、民間交流にも影響が出ました。民間友好運動の原点にたってこの状況を乗り越えたいと思います。
 本年は、心新たに、会員一同一丸となって更なる友好の為の努力をしたいと思っています。日中友好は相互信頼、相互理解、相互尊重です。協会発足61年目を前進の一年にする為共に頑張りましょう。

(2011・1・1)



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