河北省代表団を迎えて経済交流懇談会を開催
河北省人民代表大会(議会)友好代表団(何少存副議長一行8名)と河北省経済視察団(呉霞団長一行5名)が4月11日から13日来県し、12日には長野市内の犀北館ホテルにおいて河北省との経済交流懇談会が経済団体や企業関係者約50名が出席して開かれた。
主催者を代表して内藤武男県日中経済交流促進協議会会長が「長野県と河北省はこの20年来、相互尊重・相互協力の精神の下、青少年・農業・医学・文化・スポーツ・経済等各分野の交流を発展させてきた。昨年20周年に際しては田中県知事を団長に長野県日中友好の翼訪中団が河北省を訪問し記念式典に出席し盛大な歓迎を受け、今までの交流成果の上に、新時代の交流を発展させていくことを約束した。経済分野の交流は、これからの大きな課題であり、本日の経済交流懇談会が促進の役割を果すことができれば幸いです」とあいさつした。
何団長は「河北省と長野県は研修生受入や教育や緑化協力の分野で成果を上げてきたが、経済面で協力の実例を挙げていないのは残念。河北省も改革開放政策の下、14年全国平均を上回る連続成長を遂げており、外資導入に力を入れてきた。80カ国以上の外資企業が進出し3600のプロジェクト(160億ドル)が実施されている。日本企業では25.83億ドルだが長野県からの投資はまだない。長野県からの中国進出は250件にもなるとお聞きしている。河北省には11の国・省レベルの経済開発区がありさまざまな外資優遇策が実施されている。インフラや環境整備にも力を入れている。PR不足など河北省側の責任もある。両省県は相互に補い合う関係にあると思うので、河北省への投資をお願いしたい」と投資拡大を呼びかけた。あわせて河北省と北京・天津の華北地区は約1億人の人口を有しており2008年の北京オリンピックも控えているなど地の利も強調した。
続いて唐山松下機器有限公司の柳宝誠総経理から具体的な事例と問題点その解決の方策などが紹介された。
長野県側からも活発な意見や質問が出された。経営者協会の岡村事務局長は「かゆいところに手が届くような対応が進出の決め手となっている。率直な意見交換を通じて相互理解を深め相互協力を進めていきたい」と述べた。
最後に、何団長が「地区の特色を出すように努めたい。喧嘩を通じて仲良くなると言われるが、私自身も韓国の企業が進出する際問題点を出してもらって、それを解決したら2社進出した経験がある。熱意が大切だとの指摘をしっかり受け止め努力したい」と述べ参加者から拍手が送られた。
一行は滞在中、知事との会見、県と県日中友好協会主催の歓迎会に出席し関係者との交流を深めたほか、長野日本無線・オリオン機械・白馬五竜スキー場などを視察した。
<河北省との経済交流懇談会におけるあいさつ>
長野県日中経済交流促進協議会
会長 内藤武男
長野県と河北省は1983年に友好提携して以来、昨年20周年を迎えました。本日は、河北省から何少存(かしょうぞん)先生を団長とする河北省人民代表大会代表訪日団の諸先生並びに、河北省経済視察団の諸先生一行をお迎えしてこのように経済交流懇談会を開催できますことを大変喜ばしく存じます。私は、長野県日中経済交流促進協議会と日中友好協会を代表して、皆様のご来訪を心より歓迎申し上げます。
長野県と河北省はこの20年来、相互尊重・相互協力の精神の下、青少年・農業・医学・文化・スポーツ・経済等各分野の交流を発展させてきました。昨年20周年に際しては田中県知事を団長に長野県日中友好の翼訪中団が河北省を訪問し記念式典に出席し盛大な歓迎を受けました。今までの交流成果の上に、新時代の交流を発展させていくことを約束しました。経済分野の交流は、これからの大きな課題であり、本日の経済交流懇談会が促進の役割を果すことができれば幸いであります。
首都圏に位置する河北省にとって2008年の北京オリンピックは大きな経済発展のチャンスであり、今後有利な環境を生かして、成長が見込まれるといわれております。長野県も中国との経済的結び付きを年毎に増やしており、企業進出もすでに250件を上回っております。河北省の外資導入の事例や優遇策等をご紹介いただき今後の経済交流を進めて参りたいと存じます。
最後に、ご参集いただきました県をはじめ経済団体・企業・友好協会の皆様に感謝申し上げ、私のごあいさつとさせていただきます。
TOP