質問：個人レッスンですか、それともグループレッスンですか？
【回答】
私たちの教室では、「個人レッスン」の形で、幼児科の子どもたちを教えます。以下に、個人レッスン、グループレッスンの長所短所を説明し、現在個人レッスンの形を取っている理由を説明します。
グループレッスンでは、たくさんのお友達と楽しく遊びながら音楽の学習ができます。子どもたちはお友達に会える楽しさで、喜んで教室に通ってきます。グループレッスンには、そういったお友達同士の刺激を利用できる大きな長所があるといえるでしょう。
また、たくさんのお友達とアンサンブルをして、音楽を楽しむことが出来るは、グループレッスンの最大の長所です。自分のひいていることは簡単なことでも、みんなで合奏することで、多彩で豊かな音を出すことが出来るでしょう。
しかし、グループレッスンでは、先生の目が個々の子どもに届かないという欠点があります。ことにピアノのひき方の癖を、小さいうちから直しておきたいと考えたとき、個々の子どもの問題に丁寧に付き合って上げることは、難しい相談です。
また、グループレッスンでは、出来る生徒が先に答えてしまうと、出来ない子どもは出来る子の答えをまねして繰り返しているだけといったことがおきます。幼児の頃は、子どもによる発達の違いがたいへん大きいので、このようなことはよくあることだと思います。残念ながら、これでは、これらのお子さんは、本当に理解することが出来ないうちに、授業だけが先へ先へと進んでしまうということになりかねません。
一方個人レッスンには、たくさんのお友達から得られる刺激というものがありません。小さな幼児が、勉強しようという強い動機を、自分一人で持つことは難しいことです。個人レッスンの形で教える先生は、この点をよく心得ていて、常にレッスンを楽しく進める工夫をすることが大切でしょう。
個人レッスンにはこのようなマイナス面があるものの、個々の子どもの力や進度にぴったりそって教えることが出来るという、大きな長所があります。前述しましたように、この時期の子どもたちは、能力や発達の仕方にたいへん大きな差があります。そのことを考えると、個々の子どもに合わせて指導が出来る個人レッスンは、グループレッスンにはまねの出来ない長所を持っているということが出来るでしょう。
このように、グループレッスン、個人レッスンとも、それぞれ裏腹の関係で長所と短所を持っているといえます。そのようなレッスン形態の特徴が分かった上で、夏目音楽教室では、現在個人レッスンの形で教えることを選んでいます。実は、当教室でも過去にグループレッスンの形態で教えたこともあります。しかし、この時期の子ども同士の能力の差があまりに大きいので、たいへん教えづらかった経験があります。そんな経験から、私たちの教室としては、個々の子どもへのきめ細かな指導が可能な個人レッスンの形を取ることにしたわけです。