夏沢鉱泉(なつざわこうせん)
八ヶ岳山麓 温泉のある山小屋
(左から)横岳と赤岳八ヶ岳・硫黄岳の麓に位置する温泉のある山小屋。歩いてしか行けない山の温泉だが、実は駐車場から20分も歩けば着く(山小屋関係者は車乗り入れ可)。

元ワンゲルの筆者としては、ピークを踏まずに温泉だけ、というのは気が引けて、一応硫黄岳(2760m)に登り、帰りに立ち寄ることにした。

7時半に歩き始め、一旦夏沢鉱泉前を通過。山頂に10時。ゆっくりのペースだったが、11時半には夏沢鉱泉へ戻ってくることができた。
夏沢鉱泉小屋山小屋は、99年に改築された2階建てで、新しく、下界の建物と変わらない。収容人員は50名。

壁面のソーラーパネルや、屋根の風力発電の装置が目を引く。他にも合併浄化槽の設置など、環境に配慮した山小屋なのだそう。

日帰り入浴も可能で、小屋の中に男女別の内湯が二つ。筆者が訪れた時は空いていたので、入り口に「貸切中」の札がかけられた。
木造の浴室冷泉なので、源泉を沸かして入浴する。浴槽の7分目くらいまでしかお湯がなかったので、冷たい源泉をどんどん投入したら、途端にぬるくなった。

硫黄の香りが漂う源泉は透明だが、沸かすと赤茶色になるようだ。蛇腹ホースから源泉が常に出ていて、そこそこの湧出量があることが分かる。

燃料費の問題はあるだろうが、源泉は豊富のようなので、新鮮なお湯がオーバーフローする風呂に是非浸かってみたい。
Data
 【所在地】 長野県茅野市豊平東岳国有林
 【営業時間】 不明
 【定休日】 不明(山小屋営業期間は4月25日〜11月25日、12月30日〜1月3日)
 【料 金】 500円(タオル付)
 【駐車場】 桜平登山口に約40台(無料)
 【源泉名】 夏沢鉱泉
 【泉 質】 泉質名なし
        (温泉法第2条に規定する温泉資格…メタケイ酸を規定以上含有),pH4.3
 【泉 温】 5.6℃(気温12.0℃)
 【湧出量】 不明
 【掛け流し】 △(加水,循環なしだがオーバーフローなし)
 【飲 泉】 不明
 【設 備】 内湯男女各1
 【備 品】 洗面器,シャンプー,ボディソープ
 【最新入浴日】 2005年9月

 【泉 質】 A
 【設 備】 A
 【情 緒】 A
 【総 合】 A

 【付近の温泉】
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Trekking data
日帰り:桜平→夏沢鉱泉→オーレン小屋→夏沢峠→硫黄岳→赤岩の頭→オーレン小屋→夏沢鉱泉→桜平

 マイカーは桜平まで乗り入れ可能。林道脇に駐車スペースが点在するが30〜40台まで。
 オーレン小屋から硫黄岳へは、夏沢峠を経由するルート(今回登りに利用)と、直接ピークに向かうルート(今回下りに利用)があり、時間的には大差ないが、夏沢峠を経由するルートの方が、早めに樹林帯を抜けられるので精神的に楽に感じた。
 本格的な登りは夏沢峠から。夏沢峠を過ぎてしばらくすると、硫黄岳爆裂火口の壮観な眺めを左手に見ながら登ることになる。

 今回のコース上には、特に危険箇所はないが、硫黄岳山頂は広いので、ガスで視界が悪い時はケルンを目印にして慎重に歩いた方がよい。
 夏沢峠から硫黄岳に登らずに本沢温泉へ下山すれば、温泉三昧の山歩きが楽しめる。


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