注:以下の文章は2000年の夏の時点での記述で2001年2月1日にPlanex GeoWaveシリーズは GW-NS110も含め40bit WEPに対応済みであるとのメーカーよりのご指摘を受けました。従いまして少なくともPlanex 製品が40bit WEP対応していないという記述は訂正させて頂きます。ただし相互互換表に関しては実機での検証を行って実際に接続できることを確認できましたらマトリクス表も訂正するという手順にさせていただきます。 |
WEP実装しなかったのかできなかったのか・・・ Planex Communications Inc (PCI)社のGeoWaveシリーズの第一弾として既に出荷されているGW-NS110ですが、当初カタログなどでもセキュリティに関してはESS-IDと40bit WEPに対応するとうたわれていました。しかし最近のWEBページなどではこのWEPの部分の表記が全く消え去っていました。 こういう場合は怪しいのでサポートに電話をして問い合わせをしてみましたところ、 さらに「将来ファームのアップデートなどで実現可能なのか?」という問いに対しては「チップ側の問題なので可能性はないでしょう。」ということでした。 さて、どこまで事実なのかは不明なのですが、とりあえず近所で売っていましたので購入して実際に見てみました。 パッケージは・・・ よく見ないと全く判りません。確かにセキュリティの項目付近がシール貼りで訂正されていて内容的にはWEPの表記は無くなっています。ただこれに気が付く人はまずいないでしょう。実際横に積まれていたカタログにはでかでかとWEPで確実なセキュリティみたいなことが大きく書かれているのですから。 マニュアルは・・・ マニュアル自体は直接修正されてはいません。そのままWEPの機能の使い方のページが残っています。そして一枚訂正用紙が入っていて、WEPの表記部分が削除されることが書かれています。かなりぎりぎりまでがんばっていたが結局あきらめたという感じがしてきます。 ドライバ類は・・・ 実際に組み込んでみると確かにWEPに関する部分の機能はきれいに殺されていて設定することはできないかそもそも出てきません。使えないことは間違いないようです。 少し探索モードに入ってレジストリとか見ますと残骸らしき物があるような感じなので、いじると設定項目とかが復活するのかもしれません。ただやばいのでとりあえず試してはいません。 こういうのはどうかと・・・ WEP無しのモードでは問題なく他社のAPと接続できていますので無線LANのカードとしては当然機能する製品なことは間違いないです。しかしもう少しはっきりと「WEPには対応しなくなりました」とアナウンスすべきでしょう。特にカタログの回収が間に合っていない状態でパッケージに「無くなった」という趣旨の表記が全くないのは問題があります。最初からそんなものは無かったという感じにしたいのかなと勘ぐってしまいます。 またIntersilの11MbチップセットはPrism IとPrism IIがありますが、基本的に最近の安い製品では廉価版のチップセットであるPrism IIを使用しているはずです。ですのでcorega社のPCC-11もFarallonのSkyLINEも同一チップセットを使用しているのですが、それらのセットでは問題なくWEPが動作している現状を見ると、サポートの方の言い訳は余計だったのかなと思います。やはりドライバの実装に失敗したのだろうと考えるのが自然でしょう。 このような場合厳密には「出荷を延期して正常に動作するように改良する」方がいいと思うのですがなかなかそうもいかなかったのでしょう。しかしこれからはWEPの使用できないような仕様ではフィールドでは危なくてしようできないと思います。特にビル間ユニットとかもこのカードベースで行くつもりならなおさらWEPが必須なのですがメーカーの考えは違うようです。 AppleのAirMacと相互に接続可能にする予定とか、AirMac BaseStationとの接続を確認(でも当然とかWEPなしでの話なのですが・・・)とか、マーケティング的に先走った感じや詰めの甘い感じがするのも気になるところです。 ということで・・・
(その後ドライバのアップデートにより40bit WEPに対応となったとのメーカーからのご指摘がありました。旧製品でもドライバをダウンロードしてWEP対応にすることができるようです。2001年2月1日訂正) 独り言・・・ やはりチップ(カード)自体には問題は無く、Planexに独自でドライバを仕上げる力か時間が無かっただけなのか?
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