■主な登場人物



■アスフォデル軍

フィルツ・サージェイス 24歳 男
 本編の主人公で、ワイバーンのパイロットに指名されるアスフォデル軍のパイロット。童顔で頼りげのない風貌をしていて、いつもは一人で居る事を好む、ちょっと影のある青年。過去に一人のエースパイロットに助けられた事が有るが、そのパイロットはその時に行方不明になっている。その時の罪悪感にも似た思い(なぜ、つまらない自分の方が生き残ったのか)に今も苦しみ、生き続ける事に否定的ながらも、自分以外の人間が危険な目に会う事に対して冷静ではいられない。

ジュリア・セルヴィア 20歳 女
 女性ながらにスコア21を誇ると言う、天才的なヴァインのエースパイロット。明るく活発で、物事にあまりこだわらないという性格だが、戦闘機は大好きで、色恋沙汰にはちょっと疎い。「大丈夫、何とかなる!」が口癖。ワイバーンに乗れるフィルツに対して羨ましく思っていて、そのためについちょっかいを出してしまったりする。

ヘレン 女?
 戦闘機「ワイバーン」の、フライトサポートAI。戦闘時は音声サポートのみだが、普段は物静かな少女の姿が立体映像で表示される。生真面目な性格で、見た目とは裏腹に、言う事が時々きつい。人間とほとんど変わらない応答が出来るが、その精神は人間でいえば12歳くらいのものでしかなく、それは今もって成長過程にある。人間の関係を観察して行く事で、より人間らしく成長して行くが、その成長が、次第に彼女の中に眠る「知らない部分」をあらわにしていく事になる。

ガトラー・ルース 62歳 男
 スティール・ライナー艦隊の司令官で、意志が固く責任感の強い老年の戦士。しかしその融通の効かない性格が災いしてか、軍の上層部からは受けが悪く、いつも貧乏籤を引かされてしまう所がある。ゼカリアの支配者「ゼト」とは戦友の間柄。

マルク・ストラーゼ 35歳 男
 ゼカリア文明研究調査機関「グリフィス」の所長で、物静かな理念家。専門はソフトウェア工学で、フライトサポートAI「ヘレン」を生み出した人物。ただし奥さんの「アサコ」さんには頭が上がらないらしい。

レオ・マークス 35歳 男
 ひょうひょうとした印象だが腕は一級の技術者で、ワイバーンの開発者。女性に対しては特に軽いが、その実、非常にドライな考え方をする、クールなエンジニア。

ラグ・ラゲイジー 25歳 男
 アスフォデル軍のヴァインパイロット。軽くて威勢のいい口調が特徴で、操縦の腕前に子供じみたプライドを持っている。意地を張って救援を断り、窮地にたつこともしばしば。

マリー・レイジ 26歳 女
 ラグと同じく、かなりの腕前を持つヴァインパイロット。蓮っ葉な口調、大人びた色香と少女のような無邪気さが同居したような、魅惑的な女性。

ジェイク・ウェルバースト 27歳 男
 背の高い知的な青年で、冷静な判断力を持つパイロット達のリーダー。どうしても他のメンバーの暴走を押さえる立場に回るため、気苦労が耐えない。

グレイス・アポリシング 19歳 男
 ヴァイン隊に補充された新兵で、ちょっとおどおどした所がある少年。

クリス・マイニュート 22歳 女
 攻撃巡洋艦ストレイタムのオペレーター。多少地味な印象で、気弱な感じの女の子。



■ゼカリア軍

ライル・カーウェン 26歳 男
 ゼカリア軍の艦隊司令官、兼パイロット。元はアスフォデルのエースパイロットで、捕虜になった際にゼトと出会い、そのカリスマ性に惹かれて寝返った。激しい気性を普段は押し殺して冷静な指揮官を演じているが、戦闘機に乗ると性格が変わり、少々無茶な事も平気で行う(またそれが出来るテクニックも持っている)。彼は知らないが、実はフィルツを助けたパイロットは彼。物語の中で、フィルツとはライバルのような関係になって行く。

リーリア・リーン 25歳 女
 ライルの副官を務める美しく妖艶な女性で、ライルの情人。本来はライルを信用していないガネーシャが派遣した内部スパイであり、ライルの行動を逐一ガネーシャに報告している。しかしライルが自分の正体に気づいている事も承知していて、彼女自身、そうした彼との関係を楽しんでいる風でもある。副官としての能力は高く、ライルが戦闘機で直接戦闘に出られるのも彼女あっての事。

ゼト・マイト 61歳 男
 惑星ゼカリアに君臨する支配者で、アスフォデルに戦いを仕掛けた男。冷徹で有能な男だが野心家で、それゆえにアスフォデル政府からは疎まれ、過去にゼカリアへと飛ばされた。そこでゼカリアの古代文明を発見し、それを持って極秘裏に反乱の準備を整えた。ゼカリアの人々をまとめ上げ、アスフォデルに反旗を翻す。

ガネーシャ・イノーマ 36歳 男
 ゼト・マイトの副官で、ゼカリアの実際の指揮を取り仕切る有能なエリート。元々アスフォデルに居たときもゼトの副官ではあったのだが、ゼトがゼカリアに飛ばされる際にも他の引き止めるのを振り切って、いっしょに付いて来た。潔癖症的なところがあり、また「正義」を重んじるがために歪んだアスフォデル政府の政治家達に対して憎悪にも似た感情を抱いている。ライルに対しては敵対意識を持ち、そのため彼に対して不利な条件を出す事もしばしば。

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