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アラブでは昼間、街中で女性をほとんど見かけない。
ところが夕方になるとスークやショッピングモールに黒い物体がぞろぞろ出没する。
慣れるまでは超不気味というか不思議な生き物に見えるが、この頭から足元まで
真っ黒ショーツで包まれた物体こそがアラブの女達。
イスラムの教えで、旦那以外には顔を見せてはいかんのだ。
黒いマスカラを塗りつけた目だけが黒いショーツから覗くイメージだったが
実際には素肌は完全に隠されていて謎。
でも買い物のする時に唯一のぞく品物を取る手には、キンキラ金のブレスレットが
ジャラジャラと巻かれ妙にエロティックだったりする。





【 10月28日 第1回 UAEブリキ箱運び徒歩Rally 】

朝飯をブルーカラー(出稼ぎ系肉体労働者)の人々に人気の高いパキスタン大衆食堂
AL HOLOM Restaurantに食いに行く。
メニューはマレーシアでもさんざ食った小麦粉を薄くのばし油で炒めた物を、
激辛チキンカリーを漬け食う。
謎の東洋人の来店に、店の親父は通常じゃまず出さないはずのナイフ&フォーク
が添えて出てきた。
が、そんなモラル違反のものには手を出さず
「ふふっ、なめんなよ」とばかりに聖なる右手のみでちぎって食す。
「辛いがうめえ」
カップの底にダラリと溜まった不飽和状態の砂糖と紅茶が絶妙の
ハーモニーをかもしだしている。
4Dh/人也。(腹いっぱい食ってたったの120円)

帰りがけに薬局に立ち寄り、レース中の携帯が義務付けられている
メディカルkit(抗生物質・ソルトタブレットなど・バンドエイド等)をGetした。



午前中はホテルの地下駐車場でバイクの整備を行なう。
この駐車場にはザ・ガードマンというにはほど遠い、係りのおっちゃん
(本当はにいちゃん?)がいる。
バングラデシュ出身のちんちくりんにヒゲズラの彼の名はモハメッドさんといい、
やがて俺とマブダチとなる。



午後はDubaiの中心街Deira地区のスーク(アメ横的繁華街)にスチール製コンテナBoxを
あさりにでかけた。
(スペアパーツや着替え等、レース中の荷物は100×60×30cm以内の
スチールBOXに収めよ。とのレギュレーション)
この鉄箱の捜索は困難が予想されたが、ほどなくブリキ細工屋に山に積まれたブリキ箱を発見。
30Dh(1200円位)でGet 。

この後、荷の積み下ろしで活気に溢れるDeira運河の見物。
Hyatt Regency Hotelの下見をしにいく。すんげえ立派!!



















うろつき疲れて海辺りに腰をおろし、ペルシャ湾に沈む夕陽を望む。
海の向こうはイランである。
でけえブリキ箱を引っさげながら、かれこれ3時間以上歩き続け、汗だくでMAREDIAS Hotelにたどり着いた。


「カプシッ!!」
この時の為に冷蔵庫で冷えまくったビールが全開で食道を通過していく。