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ノボセ・ビン・カリダカール氏
ところで
この服、日本でいつ着るんだ?

鳥の丸焼きにかぶりつく
人生に疲れた男
森の熊さん28歳。
その姿に
第一印象の
孤高の哲学者の
イメージは無い。
熊さんもいっしょに
ツーリング連れて
行きたかったなあ


カリ高号を押しがけするハットリ。
街の真ん中でこんなことをやってるとかなり目立つ。野次馬にぞろぞろと囲まれる。
目だけギョロリの顔に笑い無し。

ひたすらズバァーーーーーーーーーっと駆け抜けるツーリング。
ラリーも楽しいが、ツーリングもまた楽し。風の中にアラブの人々の匂いを感じる。

ハフィート山頂からの眺め。
ゴジラの背中のような断層が地平線まで続く。
断層の左がUAE。右がオマーン。(だったと思う)


この岩山がUAE最高峰のハフィート山。
山頂の展望台までワィンディングが続く。
山頂のボロボロに風化した岩の上に,
とある大富豪の別荘御殿がドデンとあった。

一応オマーンに入国してみましたです。
【 11月8日 Born to be old 】


朝一番でムラッド氏から電話があった。「FAX読んだよー、明日の9時にホテルに迎えに 行くから安心なさい」ということだ。
これで胸のつかえがとれた感じである。
今日はツーリングに出かける事にした。

本当は思い出深い「やなぎ」の下でデザートキャンプとしゃれこみたかったが、砂漠と いえどもそこは必ず誰かの敷地であり
ラクダが放牧されているところである。
ラリー中に同じテーブルで食事を共にした Dubai HONDAの西田敏行に良く似た前歯の無 いメカが言っていた
「まあ、ドバイは街だから砂漠ん中でバイク乗ってても誰も何も言わねえけど、アブダビ あたりの田舎の砂漠でバイク乗ってっと
ラクダがびっくらこいて逃げ出しちまうだろう、そうすっと飼い主が怒ってライフル持ち出してバキューンだ!ヒャッ、ヒャッ、ヒャッ」
という酒飲み話が耳に残る。
「ここはキャンプしてもいい所だよ〜」という正確な情報が無い限りは、めったやたらに テント張るのはヤバイんではないか!」
とのハットリ意見により日帰りと決まったのである。

行き先は160Km 先のAL Ainの隣にある隣国オマーン(ビザが無くても入国できるブレ イネという街)と砂漠の中の孤高の岩山
ハフィート山(1356m)の山頂と決めた。


行く途中、懐かしのデューン「カリ山」に立ち寄り、砂漠で最後の記念撮影。
カリ君のDRは電装系がことごとく砂にやられ、セルがまったく効かなくなっていた。
街中だろうがどこだろうがすべて押し掛け。
そのたび注目の的である。
途中、巨匠 黒沢明の「どですかでん」に出てきそうな、水も電気も何も引かれていな い砂まみれのバラックが建ち並ぶ、アラブの
スラム地区に迷い込んだりしながらも目的地を写真に収め、ひたすら直線を往復するツーリングを終え、
夕刻にはMAREDIASに戻った。
















































いよいよMAREDIAS とも明日でオサラバである。
ここにきてから5回目の最多食卓記録を 誇るKing of Dinnerのスパイシーカバブ・タイ米のカリー風味炒飯・エスニック風鳥もも肉
の照焼き・揚げナン・フライドポテト のセットを近所のショッピングモール内にある ファーストフード風エスニックレストランで28Dh
(約900円)で購入し、買い物袋がまだ熱いうちにドタドタと“ひ〜え〜ひ〜え〜”っとクーラーの効いた部屋に戻り、無防 備この上
ない姿をさらけ出して、ケチャップやら胡椒やらサルサをペッ、パパッ、ベチョッ、っと振りかけつつおのおのフォーク、割り箸、スプーン
を右手に振りかざし、ガホガ ホと「廻し食いの儀」に移るのである。
このピリ辛風味が実に良くビールとエキサイトマッチで 「ぼかぁ、しゃわせだなぁ〜」なのだ。
また、あたし、今日はもう少し食べたい気分なの。
という食いしん坊万歳!の時は、世 界で一番うまい食い物は「インスタントソースやきそば」である!と豪語するハットリさんが、
10Dh(300円)で購入した電気コンロにて自らの手で、ほとんど自らの為に 「やきそば」を作るのである。
邪魔なんかしようものなら泣きながら怒りそうである。
そ の嬉々とした目は完全に子供で、うれしさのあまり体は踊っている。

腹もふくれ、昨日もらったウイスキーやカリ君が持参した日本酒をグビグビやっている うちに歌が始まった。
ボブ・マーリーから始まり、「雨上がりの夜空に」なんかの完全にひと世代もしくはふた世代昔の歌を、かなりインチキ臭い替え歌に
してがなる。一升瓶が ギターだ。
1960年代前半に生まれた者達の暴走である。恐え〜。
かなりテンションが上がったところで、昨日に続き「森の熊さん」がニワトリの丸焼き を2羽手土産に来訪。
彼の為に3人して石原裕次郎の「ブランデーグラス」を歌い上げる。

「けんかブランデーグラス森の熊さん編」


〜イントロ〜 こ〜れ〜でおよ〜しよ〜 そんなに軽くない〜のに〜
積〜め〜ば積む〜ほど〜 走らなくなってし〜まう〜
ジャ〜ンバー 風をとおさな〜いし〜
動けなくなること〜 子供でもわかる〜
こ〜れ〜でおよ〜しよ〜 そんなに上手くない〜のに〜
人生に疲れた〜 森の熊さん にじゅうはっさい〜















この夜は森の熊さん(本名は恒川さん)もハットリさんのシュラフに潜り、4人のいび きがMAREDIASにこだました。

* )森の熊さんこと、恒ちゃんのUAE Desert challenge参戦記はインターネット で Big Tank on line magazineのHPで拝見できます。