ガンとの闘い


この時期の状態などを、父が知り合いの医師に相談の為に宛てた手紙から紹介します。


H10、4、15

<徹の近況>
3/19 CPT−11、シスプラチン投与。蛋白の減少など前回のFAXで送信させていただきました。4月の上旬に、第3クールの最終的な抗ガン剤投与の治療をする予定でしたが、本人の精神状態が安定せず、延び延びになっています。
(明日(15日)、心療内科の治療を受けることになりました。)
その後、腹痛と下痢の症状はまったく改善されず、精神的にかなりの打撃を受けております。治療の拒否、周囲の行動に極端に神経質になったりしておりまして、やはり目に見えない不安、死への恐怖などが頭の中をかき乱すようです。

本日(14日)主治医の山田副院長より説明を受けました。
治療より、まず精神状態の安定が先、治療を受けられる状態に戻すよう、心療内科の治療を受けることにしました。
本日のレントゲン(造影剤入り)の結果
・へその周りにガスが集中していて、3月初めとほぼ同じ。
・小腸のしわ(ギザギザ)がまだはっきり写っている
・ガンの再発箇所というよりは、腸管の癒着が広まり始めている。
・亜腸閉塞の症状。今後徐々に症状が進むと思われる。
・しかし、データー上から判断すると、腹膜播種が認められた患者にしては、びっくりするくらい延命効果があったし、まだ抗ガン剤治療に耐えられる体力もあるので、精神的な落ち着きが得られ次第、治療に入りたい。
ということでした。

主治医の話しから総合しますと、
「よくここまで生きてこれた。この種の患者としては驚異的な生存だ。まだ緩和治療(モルヒネとか麻薬系の痛み止めと思われる)の段階ではない」ということになります。
希望はあるものの、根治医療には手の打ちようがなく、徐々にむずかしい状態にはいるー。


波動によって体の状態を調べることが出来ます。まだ医学界で認められているとは思いませんが、WHOでも注目してるもののようです。先生は信じるかどうか知りませんが、この4〜5ヶ月、その波動検査を実施しています。
これによると、・一般ガン ・悪性新生物 ・悪性腫瘍 ・硬ガン
ガン発生を調べる4つの項目のいずれもガン発生を示す数値はありません。
必須アミノ酸のミスチンやインターフェロン値は極めて悪いことになっています。

山田副院長の調査でもアミノ酸値が異常ですが、腫瘍マーカーは11.2で平常値の範囲です。転移とはっきり断定しないところに、私にとっても、この段階での抗ガン剤使用に不安が感じられます。発見されたガンをたたくのではなく、見えないガン、あるいは発生していないのに、ガンを叩いていると思われるからです。

体力がみるみる下がり、すっかりやせてしまった息子を見るに、何といっていいかわからず、心痛の毎日になってしまいました。

後程、お電話させていただきたく思います。

 


以上、父の手紙より紹介しました。

精神的につらい日々を過ごしていました。自分の意志では、どうすることも出来ない病気との闘いに、どんどん悪くなっていく現実に、死の恐怖に、打つ手もなく厳しい時でした。

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