お宝ファイルNo.8
阿國(おくに)歌舞伎図
(江戸時代初期・作者不詳)
阿國歌舞伎の創始者といわれる出雲阿國が慶長8年(1613)京都北野天神社頭で始めて
行った阿國歌舞伎を主題にして画かれたもので、女性が“異風なる男”に扮して唱歌にあ
わせて踊る。舞台、囃子方、楽器などは従来からそのまま。注目されるのは河骨形(こう
ほねがた)延べきせるを口に銜える(武士、たばこの火つけ用に火縄をもってひかえる従
者であり、たばこの栽培が始まったのは慶長10年(1605)頃といわれているので、この
図は江戸初期の当時の独特な風俗といえる。
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