議案第71号 賛成討論 (H12.9.29)



1番、三政会、和田英幸でございます。


 
私は、三政会を代表し、議案第71号平成


11年度更埴市一般会計歳入歳出決算認定に


ついて、原案に賛成の立場で討論いたします。


 平成11年度政府は、当初予算において「景気


回復最優先」を掲げ、大型減税や国民負担の軽減


を図るなど、国民生活に配慮した中で、景気を回


復させる施策をとりました。しかし、こうした予


算編成の中で、赤字国債の増額により長期債務の


残高は、国・地方合わせて640兆円を超える大


きな額となり、将来に大きな不安を残すものとな


りました。しかし、当面の景気回復を優先的に図


ることは、我が国が世界経済を構成する主要国と


しての責任を果たすという立場の中では、一つの


選択肢であったと思います。


 係る結果として、本年は低迷していた景気がわ


ずかながら上向いてきた兆候が感じられます。


 当市の、平成11年度予算は、国の景気拡大予


算に沿った積極的な予算を組み、前年度当初予算


と比較し、12%の増額でありました。その後の


補正を含めた決算額での前年度比においても、歳


入で13.8%(19億8,304万8,003


円)の増額、歳出でも15.4%の増額となって


おります。


 財政構造について見ますと、歳入の構成におい


て、自主財源については、平成10年度と比較し、


平成11年度は48.8%から49.9%にのび


ております。また、依存財源は、逆に51.2%


から50.1%に減っております。


 また、予算編成においては、徹底した経費の削


減をめざし、全庁的な行政改革を努める中で、予


算執行がされております。このことは「経常収支


比率」が72.0%で前年比で2.6ポイント減


少していることからも伺えます。


 自主財源がのび、実質収支額で2,892万円


の黒字、その内1,500万円を基金として積立


て、残額の1,392万884円を翌年に繰り越


すことは、財政運営上、健全にして妥当な措置と


認定いたします。


 しかし、収入未済額が、2億7,558万8,


099円(前年比17.1%増)となるなど、今


後、こうした財政課題は解消しなければなりませ


ん。



 予算執行の中身を見ますと、国の経済対策に敏


感に対応し、県下に誇る屋代中学校の改築工事を


完成、また下水道整備も国の景気対策費をうまく


運用して順次計画を進めているところでありま


す。このように、経済新生対策として社会資本整


備等市民生活に密接に関わりのある事業を積極的


に進められました。


市民に直接かかわる事業として、10月1日に


運行が始まった循環バスは、全市をカバーする試


みとして、県下初のケースであり、評価されるも


のであります。福祉事業としては、介護保険制度


をにらみ大田原のサテライト・デイサービスセン


ターや健康プラザの建設等の成果があり、市民生


活において大変好評であります。


また、合併問題や広域連合の推進により、広域


行政を進める中で、財政の効率化をめざしており、


国道バイパス建設推進や新幹線の仮称更埴駅誘致


についても、ポイントを押さえながら逐一対応し、


進めてきているところであります。


 こうした、計画的な事業の他、昨年の熱帯低気


圧による沢山川・更級川等の災害に対しては、河


川補修・排水機場の設置など一応の方向付けを行


い、緊急時の対応についても適切かつ迅速に、予


算執行されました。


文化関係では、姨捨の棚田が平成11年5月1


0日に国の名勝に指定され、たな田100選に選


ばれるなど、市民にとっても大変名誉なことでし


た。今後とも環境や文化を大切にする心に配慮し


たまちづくりに期待いたします。


平成11年度は、第3次長期総合計画の仕上げ


の段階に当たる年度であり、本定例会の代表質問


に、市長は事業費ベースで108%の達成度と回


答いたしました。


 また一方では、市政40周年記念の年に当たり、


特別事業として、更埴市全区を対象とした、子育


て防災広場等支援事業等を行うなど、全市的な視


野に立った予算執行は、市民にとって安心して市


政を任せられる一因でもあります。


今後とも市民の期待を裏切らない、健全にして、


節度ある対応を市長及び全職員に望むところであ


ります。



 さきほど、中沢議員の賛成討論にもありま


したが、去る9月25日付日本経済新聞の記


事において、更埴市が全国に誇れるデータが


ありました。それは行政サービス度の調査に


おいて、全国の第36位にランクされている


ことであります。この行政サービス度調査は、


住民生活に不可欠な29項目においての調査


で、たとえば、公共料金の安さや福祉医療施


設の充実度、教育用パソコン導入(当市にお


きましては、すでに小学校についてはパソコ


ンの導入が済んでおり、本年度中には中学校


についても導入が完了する予定になっており


ます)等の教育サービスの充実度、下水道普


及率・人口当たりの公園の面積・世帯当たり


の公営住宅戸数等であります。


上位96自治体の中で、長野県では更埴市だけ


であり、その中で地方都市は更埴市を含めて約1


0の市がランクされているだけであります。こう


した状況を見ましても、更埴市は市民に密接した


行政を着実にこなしているということが言えるわ


けであります。



 
以上、決算全般に対する、私の所見を申し


上げ、議案第71号平成11年度更埴市一般


会計歳入歳出決算認定についての、賛成討論


といたします。