3月定例会(議案質疑)1番、和田英幸
発言通告 [質 疑]
議案第7号 あんずの里物産館設置及び管理に関する条例の制定について
はじめに、
この条例は、全部で5条からなる、シンプルな条例でありますが、この簡単な
条文や言葉の中に潜む大変重要な意味について、明らかにしておくべき点があり
ますので、以下条文に従って順次お伺いいたします。
(1)第1条(目的)について、
第1条で、「この条例は、地方自治法第244条の2の規定に基づき、」とし
ているのは、「あんずの里物産館」が、地方自治法第10章にかかる「公の
施設」であるということでよろしいですか?
[答]そのとおり。市の施設である。
(2)第2条(設置)について、
条例により「設置」を規定したということは、物産館の運営に対する行政の
適正かつ公平な実施を市民の法的コントロールの下におくという意味にとら
えてよろしいでしょうか?
[答]他の公共施設と同様である。
(3)第4条(管理運営の委託)で、
「市長は、物産館の全部又は一部の管理運営を他に委託することができる。」
といています。
一方、地方自治法第244条の2第3項において、「普通地方公共団体は、
(中略) 、その管理を普通地方公共団体が出資している法人で、政令で定
めるもの又は公共団体若しくは公共的団体に委託することができる。」とし
ています。
そこで、お伺いいたします。
@として、平成11年度施政方針の中で、市長は「物産館はJAちくまに運営して
いただく」としましたが、期間は何年ですか? また、「管理」と「運営」と
いう言葉の定義とその具体的内容をお伺いいたします。
[答]管理とは、清掃・維持など。運営とは、業務の運営。販売等の経済活動な
ど。
局長通達で、農業関係の団体でしか管理運営受託者になれない。
契約の期間は、当面5年。
[再質問] 維持の線引きは。増改築・修繕等の施設の維持はどこが実施するので
すか?
[答]ガラス修理などの小工事などは、管理受託者が行う。増改築や修繕などは
建物の所有者たる市が行う。
※「管理」の解釈に曖昧さがないように、要綱又は契約で明示する?
Aとして、公共的団体の定義は何ですか? また、JAちくまは公共的団体です
か?
[答]「公共的団体」とは、利潤追求を主たる目的としない社会公共の活動を行
う民間団体をいう。また,JAちくまは公共的団体である。
※利益団体では、管理受託者になれない。
Bとして、施政方針あるいは前日までの代表・一般質問の答弁で、市長は「市・JA
ちくま・商工会議所による協議会を設立して運営していく」といわれておりま
すが、この協議会も委託する団体になるのですか?
[答]ならない。
(4)第5条(補則)について、
「この条例の施行に関し必要な事項は、市長が定める。」とありますが、
地方自治法第244条の2第6項において、「委託に係る公の施設の管理の
適正を期するため、管理受託者に対して、当該委託に係る業務又は経理の状
況に関し報告を求め、実施について調査し、又は必要な指示をすることがで
きる。」としています。
そうしますと、
@として、管理受託者(JAちくま)に対する行政の監督責任が当然発生します
が、その監督責任に資するチェック機能について
[答]報告等させていく。
Aとして、管理受託者(JAちくま)に営業収入を収受させる権限を与えるかわ
り発生する、土地・建物の賃貸借関係について
[答]契約書に明記する。
Bとして、賃貸借料の減免期間又はその終了期限あるいは条件について
[答]契約の5年について、減免する。
Cとして、駐車場を含めた、この施設(物産館)を公共の用(目的)あるいは、
それに準じた用(目的)に使用するとき、その決定権限者について
[答]JAちくまと協議して、市が決定する(市が決定権者)。
あんずまつり・チューリップまつり・森将軍塚まつりなどは、実行委員会
で対応する。
このような事項が条例の中にありませんが、第5条によって、規則とか、要綱
とか、契約に盛り込むのですか?
[再質問]
あんずの里物産館は、他の施設との相乗効果により比較的早い時期に黒字転換
すると思います。そして、JAちくましか管理受託者になりえないとすると、
半永久的に「公の施設」をJAちくまが長期に渡り独占的に使用する事になり
ますか? この点を確認いたします。
※「長期」とは、10年を超える期間という解釈をされますが、契約上、10
年以下としても、JAちくましか管理受託者になりえないのだから、施設の廃
止がされない限り、「長期かつ独占的な利用」になる。
とすれば、地方自治法第244条の2第2項により、「議会において出席議員
の3分の2以上の者の同意を得なければならない」という規定により議会の議
決が必要となりませんか?
[答]契約が5年ということなので、長期にならない。したがって、議決は不要。