| 政党政治と地方政治のギャップ・・・マニフェスト選挙 2003年衆議院選挙が間近かとなっている。今回の選挙は、政権選択の選挙だとマスコミは一斉にコメントし、あたかもそれが広い意味での選挙の争点のような様相である。各政党は、党のマニフェスト(政権公約)をかかげて、選挙民に支持を訴えているが、はたして、地方政治または地方の選挙民への受け入れはどうなのか疑問である。 そもそも、マニフェストによる選挙戦は今回の衆議院選挙が、初めてであり、まだ国民にはなじんでいないし、各党から出ているマニフェストは本来の趣旨を反映した完璧な内容ではない。本来の趣旨とは、政策の数値目標、達成手段、財源を明示することにあるというが、どうもあいまいである。 二大政党制への序論 中央各紙、マスコミは、二大政党制への変革がされるのかという視点から、争点を見出しているが、地方からみれば、もっと重要な身近な争点があるはずだ。 私は常々感じることであるが、私の関わる地域(地方政治)では、良し悪しは別として、政党政治が行われていない。これらの議会内では、ある一部の政党を除き保守系といわれる自民、民主系の議員は、政党で会派が組まれていないのが現状である。しかし、それは議会会派が政党で組まなければならない制約が存在しない訳だからここでは問題にすることは避ける。 こうした地方の政治環境の中で、国政選挙のときだけ、政権取りのマニフェストをみて、政党を判断しろというのは、現職議員(立候補予定者)の顔との関係から、現状とかけ離れてしまうし、選挙民に混乱が生じるのではないだろうか。 自民党と民主党が二大政党のライバル政党だとすると、小選挙区制の中で、選挙民はマニフェストによって、そう簡単に支持する国会議員(政党)を変えていけるものだろうか。国会議員の地盤・看板というものは、一度確立されればなかなか崩れない。だから、世襲制といわれる二世議員が多く出現し、親からの後援会を引き継ぎ簡単に当選していくのであろう。 立候補者個別のマニフェストを・・・ さて、今回の選挙で、長野県関係で立候補を予定しているすべての候補者に掲げてもらいたいマニフェスト(政策公約)は、三つある。 一つ目は、田中長野県知事の掲げる県政改革に対してどう向き合うのか。二つ目は、地方分権推進や市町村合併に対する考え、それに関わる財源移譲、地方交付税についての考え。三つ目には、長野県の各地域に存在する大型公共事業に対してどういう考えを持っているのか。 いずれについても、党のマニフェストとの関係からより具体的に、数値目標や達成手段、財源について明示してほしい。 こうしたことが、はっきりしないと政党が掲げるマニフェストだけでは、地元の議員を選択できないのではないだろうか。日本の政治システムでは、まだまだ、地方政治と国政でのギャップがあり、政党が掲げるマニフェストだけでは不充分だ。立候補者が地域の課題に対してどのような考えを持っているのか、より具体的に、立候補者個別マニフェストを掲げてこそ選択に力が入る。 国と地方のねじれを改革 国と地方の政治的ギャップと、ねじれを無くさなければ本当の政党政治は実現しない。国政だけが二大政党制に移行しても、地方政治には恐らくなじまないだろうし、政権が変わり党の公約によって、時の政治の根幹がころころ変わっても国民は困惑する。 地方の事情をもっと取り上げて問題化しないと、国政選挙での地方切捨てともいえる状況を作り出してしまうし、選挙のときだけのスローガンになってしまわないだろうか。 日本の中央集権的政治システムを変えていかなければ、こうした矛盾は今後も続く。 |
||