第2巻第11号                    1989/8/1
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DOHC(年間百冊読書する会)MONTHLY


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毎月1日発行[発行責任者:守 一雄]



  教育実習を見学に行くたびに思うのですが、「なんとバカげたこと」をやっているのでしょうか?暑いさ中に、子供たち40人でムンムンしているところに、何人もの大人が取り囲んで、ただぼけーっと(失礼!子供たちの「観察」をしているのか)立っている。聞くところによると、授業者以外は一切口をきいてはいけないとか。せっかく、「先生」がたくさんいるんだから、6、7人ずつに分かれて指導をするとか、ふだん落ちこぼれ気味の子供に寄り添って「特別指導」するとかしたらいいのに、と思ってしまう。
 教育実習を暑い夏にやるというのももう止めたらどうだろう。暑いからといって、子供たちが体操着で教室に居るのも、Tシャツにジャージの教育実習生も見苦しいったらありゃあしない。見苦しいばかりか、曇りの日はそのまま体育館で体育の授業をして、汗をかいたまま着替えもしない。まあ、不潔。
 附属の先生もまた大変で、子供たちだけでも手に余るのに学生の指導までしなければならない。なんとか、もっと合理的なやり方ができないものか、そろそろ真剣に考え直す時期なのではないだろうか?
 しかし、学校というところは本当に変なところで、ふつうに考えるとどう見てもおかしいと思われることがドウドウと通ってしまう。どうやら、長い間学校教育の場に身を置いていると、そうしたおかしさに気づかなくなってしまうようなのだ。今月紹介する2冊の本は、そうした私たちの目を醒まさせてくれる絶好のものである。                   (守 一雄)

【これは絶対面白い】  

別冊宝島70『ザ・中学教師』

別冊宝島78『ザ・中学教師[プロ教師へのステップ]編』

(JICC出版局\1010)


  君は、この本に書かれた世界がオカシイという感覚を中学校に就職してからも持ち続けていけるだろうか?

別冊宝島90『大学の事情』

(JICC出版局\1010)


 教育の世界がオカシイのは、大学も同じこと。ついに出ました大学版。「大学教師」という変な種族の扱い方も出ています。こんなもんです素顔の大学。
 別冊宝島のシリーズは、私のお気に入りで、上に挙げたものの他にも、『道具としての英語』シリーズ、『進化論を愉しむ本(No.45)』、『収容所社会ソ連に生きる(No.60)』、『自民党という知恵(No.62)』、『ザ・新聞(No.72)』、『決定版:原発大論争(No.81)』、『プロ野球の悩み(No.93)』など、面白いものがたくさんあります。 (守 一雄)
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html化1996.8.26