30番、日本共産党長野市議団の原田誠之です。通告に従い質問します。
長野市は、地区の特性を生かした活動を、総合的かつ柔軟に行う組織として、住民自治協議会の設立を促しています。知恵や工夫を凝らし、試行錯誤を繰り返しながら設立や、準備をしているところが各地域で広がっています。長野市の区長会は、地域を代表する機能を持った「住民自治協議会」が生まれるので、この組織の立ち上げに向け、市の充分な支援を求める提言をしています。
そこで、先ず、市長に伺います。
市長は住民自治協議会について、各種団体を統廃合して地域の中を整理し、みんなの力を発揮できるように「新しい自治の仕組みを作る」ことだと言っています。各種団体を統廃合し、本庁の業務を地域で肩代わりしてもらう。つまり、業務の押しつけとなっては、自治は形骸化してしまいます。住民自治は、住民の自主的・自覚的参加と活動が基本であり、住民の創意と工夫が生かされて初めて、本格的な自治が成り立ちます。巷で聞こえる、「本庁の業務を減らし、地域にゆだね、財政難を乗り越える」という発想では住民自治は育ちません。住民自治における市長の基本姿勢について見解を伺います。
次に、活動における財政支援についてであります。
住民自治協議会のさきがけとして活動している若槻地区では、公募委員を含め4つの部会が、環境パトロールや、子どもたちとの交流を含めた文化活動、ボランティアの協力を得てのスノーバスターズ隊、子どもたちの「見守り隊」は200人が登録し活動中です。しかも、「あなたの知恵と力で、若槻を住みよい理想の地域に変えます」と銘打ち、全戸に公募委員を応募する情報紙「コミニテイわかつき」が配布され、住民の力に依拠しようと努力も始まっています。思い思いの生活観を持った住民が、力を合わせ協働し、より良いまちづくりに挑戦しているのです。
ところが、積極的な活動計画で行動しようにも、裏づけとなる財源が乏しくては、住民の要望にこたえるにふさわしい、充分な活動は制限されます。全市的には設立途上であり、公平性から先行している地域に特別に要望どおりに支援できないとのことであります。それにしても、長野市の重要施策の一つである都市内分権にかかわる19年度予算は、昨年度比約400万円減額し、3事業で1600万円余はあまりにも少なすぎます。「地域のやる気を醸成するためにも交付金の増額を検討して欲しい」と、区長会や立ち上げた地元の強い要望であります。
また、これから立ち上げる地域で、世帯数の少ない場合は、一律と世帯割を含めてもごく少額であり、活動ができないとの指摘もあります。充分な配慮が求められます。
以上について見解を伺います。
次に、住民自治協議会が活動する拠点施設についてであります。
住民自治協議会は、多くの団体が住民のさまざま要望をくみ上げ、自主的、自発的に計画を組み立て協働して活動を積み上げています。それに必要な会議等は頻繁に行われ、行事の開催も多岐に及びますが、活動するよりどころの会議室など施設および駐車場が手狭であります。行政が地域住民の自主性に依拠して、地域にかかわる本庁業務はじめ、まちづくりを願うのであれば、それにふさわしい活動拠点施設充実のために支援してもいいのではないか。見解を伺います。
次に、住民自治協議会と公民館についてであります。
公民館は社会教育法にもとづき審議会まで設置され、生涯学習はじめ、地域でもさまざまな行事が行われ、まさに、教育、学術、文化における交流と親睦の重要な役割を担い地域に定着し、住民自治協議会の中でも主力団体の一つとなっています。ところが、長野市は公民館を指定管理者導入で、住民自治協議会を指定管理者に指定することを検討したいとしています。
市民参加や市民と協働するといいながら、市民の自主的な活動が狭められないか。社会教育法に基づき、地域の団体役員や学識経験者が運営審議会に加わり、地域に根ざした活動を行っていますが、本来の活動が停滞するのではないか心配となります。地域住民と密接につながって活動している公民館の指定管理者導入については、検討からはずす選択を求めます。見解を伺います。
◎鷲沢市長
「住民自治における市長の基本姿勢」についてのご質問にお答えいたします。
私は、市長に就任して以来、市民の皆様とのパートナーシップによる「長野改革」を目指し、「元気なまち ながの」を実現するため、全力で市政運営に取り組んでまいりました。
その大きな柱の一つが、「分権・改革」、すなわち「都市内分権」であります。「地域の個性を生かした住民主体のまちづくり」の推進と「住民自治の確立」を目指すことであります。
ご承知のように、本格的な地方分権時代の到来により、国と地方、行政と住民、それぞれの適正な役割分担のあり方が求められております。「自己決定・自己責任」の原則の下、これからの自治は官によって管理監督されるのではなく、個々の自立した市民が自らできることは自ら取り組み、個人でできないことは隣組で、隣組だけで解決できないことは、自治会や区が、それでも足りないことを市が行う。そして、市で足りないことを県や国が行っていくという、いわゆる「補完性の原理」に基づいた自治体運営が求められております。
特に、少子高齢化の進展に伴い、コミュニティへの帰属意識の希薄化が問題視される中で、本市の将来を見据え、コミュニティ活動や行政サービスを更に向上させていく、すなわち、市民との協働による「真の住民自治」の基盤づくりが必要であります。 そのためには、まず、「コミュニティの再生」が不可欠と考えております。
本年度からスタートした都市内分権の推進に当たっては、まちづくりの主役である地域住民のやる気を喚起し、「自分たちの地域は自分たちでつくる」という自治意識の下に、より多くの皆様の参加により、自発的・自主的なまちづくり活動に取り組んでいただきたいと考えております。
このため、住民自治協議会の設立に当たっては、行政主導ではなく、地域住民の皆様が主体的に議論・検討していただく中で、地域に合った活動しやすい組織としていただきたいと思います。地域課題の解決のための事業についても、地域の皆様が本当に必要とする事業を取捨選択して実施できるよう、地域でまちづくり計画などを策定し、実施事業を決定していただく必要があります。
そして、住民自治協議会の設立、運営、活動を通じて、住民一人ひとりが地域の一員であろことを再認識し、まちづくりへの理解を深めるとともに、共に協力し活動する中で、絆を深めていただくことが、地域全体の地域力や自治力を高めることになると考えております。
また、決して、市からの押し付けではなく、「自助・互助・公助」の精神に基づき、住民自治協議会が、住民の皆様の英知と力を結集し、市と対等の立場で、地域のまちづくりに取り組んでいく仕組みこそが、「真の住民自治」の基盤であります。
いずれにいたしましても、「コミュニティーの再生」と「補完性の原理」を柱として、主役である市民の皆様の創意・工夫を生かすとともに、行政は、市民の皆様のまちづくり活動を積極的に支援していく「都市内分権」に全力で取り組んでいくことが、私の使命であると考えております。
今後とも」市民の皆様とともに、長野市にふさわしい「都市内分権」を推進し、「住民自治」の実現を目指してまいりたいと考えております。
◎企画政策部長
住民自治協議会についての質問の内、活動における財政支援、活動拠点につきまして、お答えいたします。
1. まず、「住民自治活動における財政支援」についてでありますが、「ずくだし支援事業交付金」は、地域住民の皆様が地域課題を主体的に解決し、地域の特性を生かして自立したまちづくりを行えるよう、住民自治協議会の運営や地区内の課題を発見・解決するために実施する事業に要する経費を対象とした、財政的な支援制度であります。
交付金の上限額の算出基礎といたしましては、運営費分や事業費分の算出に当たっては、それぞれ、均等割と世帯割の合計額としており、議員さんご指摘のとおり、世帯数が少ない地区においては、どうしても少額となるものでございます。 この支援制度の創設に当たりましては、本年度が都市内分権のスタートの年であり、今後、順次、各地区で住民自治協議会が設立されていくことから、設立されない地区との均衡を保つ必要があることや、既存の他の補助制度が引き続き活用できることなどに配慮し、交付金の額を算定したものであります。
今後、各地区における住民自治協議会の設立状況や活動の状況を見ながら、また、各種団体の見直しや各種団体等に対する補助金の見直しなどを踏まえ、特に、過疎化や高齢化が著しい中山間地域などや世帯数の少ない地区に対する交付金のあり方についても、検討してまいりたいと考えております。
また、住民自治協議会においては自主財源の確保が必要であると考えております。
市といたしましても、今後、全国の先進的な取組み事例について研究を進め、合わせて市内で既に設立され活動している住民自治協議会の状況等も踏まえながら、自主財源の確保のための手法について、「住民自治協議会の設立及び活動マニュアル」に新たに追加してお示ししていきたいと考えております。
2. 次に、「活動拠点」についてでありますが、地域住民の皆様が地域活動を行う上で、住民自治協議会の拠点確保は重要であると認識しております。
現在、庁内において活動拠点専門部会を設置し、市内30地区における活動拠点の確保について検討を進めておりますが、住民自治協議会の通常の活動拠点といたしましては事務室程度と考え、役員会や部会などの各種会議や総会の開催につきましては、支所や公民館施設等をご活用いただきたいと考えております。
検討の中では、支所、連絡所、市立公民館などの既存施設内で活動拠点を確保していくことを原則として考えております。しかし、地区によっては、施設が狭隘であることにも十分配慮し、その他の公共施設や民間施設など広範囲での検討が必要であります。
市といたしましても、地区の実情に応じて、地域の皆様と協議させていただき、地域の皆様が活動しやすい拠点の確保に努めてまいります。
◎島田教育次長
公民館は、議員さんがおっしやるとおり、地域における生涯学習、各種住民活動の拠点と心て、地域に根ざし、活発にご利用いただいております。17年度の利用実績では、市立公民館27館の合計で、5万9000回、105万人を超えている状況です。
また国民健康保険中央会の調査、研究結果では、長野県の平均寿命が高いことの要因の一つに、2位以下を3倍以上引き離す公民館数の多さ、身近な生涯学習、生きがい活動の拠点の存在があるとされました。だれもが、いづでも、どこでも自由に学べ、成果が評価され、生かすことができる生涯学習の拠点として、公民館が市民生活に果たす役割りは、大きなものがあります。
教育委員会としては、このような重要な役割りを持つ市立公民館が、時代の変遷、社会の変化に呼応しながら、さらに機能を高め、地域の皆様に役立つ施設であり続けられるよう、検討、努力を続けているところです。その際には、指定管理者制への移行も含めた、あらゆる選択肢を比較し、公民館の最善のあり方について検討していく必要があると考えております。
母子家庭の母親は、仕事を掛け持ちし、必死で働いても「子どもを社会に送り出したときには、自分の体がぼろぼろになっている」といわれるほど、深刻な環境におかれています。ここに追い討ちかけるように、自公政権は児童扶養手当の削減、生活保護の母子加算廃止という冷たい施策を強行しています。働きながら必死で子育てをしている、母子家庭にたいする行政の温かい支援が急がれています。
長野市の10代〜50代の母子世帯は、5年間で760世帯増え、4031世帯で、無利子か3%という低利子の、母子寡婦福祉資金を利用している家庭は489件、330世帯で利用度の高いものです。そのうち、75%が修学資金や支度資金など、教育資金が主なものです。母子家庭の子どもは不十分な教育しか受けられず、成長の可能性が阻まれることがあってはなりません。時によっては「命の綱」であります。そこで、母子寡婦福祉資金制度が利用しやすいように、貸付内容の改善を求めるものです。
経済など社会的動向から、母親の収入が大きく減少したり、修学資金を活用して高校や大学にいったが就職できずに返済不能になるケースが増えています。滞納率は49%で母子家庭の生活事情が深刻であることを痛感します。にもかかわらず、貸し付けの対象者が市税および市営住宅など未納のものには、利子補給金を対象外にしました。また、元金の返済未納分について、ゼロ金利時代なのに、10.75%の違約金を課すのは母子世帯に対しては、あまりにも過酷過ぎます。国は、償還率を高めるよう指導を強めていますが、違約金の金利引き下げはじめ、必要によって違約金免除、支払い免除など十分な配慮を求めるものです。また、連帯保証人には、一定収入と年齢の厳しい条件がついています。10年返済ですので両親を保証人対象とするには年齢が高すぎる場合もあります。この厳しい時代に連帯保証人をお願いするのは至難なことです。母子家庭の母親が資金に窮したときは、駆け込み資金が必要となります。修学資金となれば保証人なしでも速やかに貸付けるなど、十分な配慮が欲しいものです。
さらに、貸付申請日から審査・決定を通して毎月25日に口座へ支払われます。修学・就職にかかわる資金の用立ての場合には、一時市が立て替えるなど工夫し、支払うまでの期間を短縮することが求められています。「返せる保証がないと貸してくれない」が先にありきでなく、サラ金に手を出さず、安心して利用できるよう制度の改善を求め、以上について見解を伺います。
行政の文化度は「市民の図書館の利用度の動向」が、一つの指標とも言えます。長野市には38万人口で、南北に2つの図書館と移動図書館、さらに公民館に分室があり、あわせて市民の読書冊数は、年間140万冊で市民一人当たり3.8冊です。松本市は22万人口に9図書館、読書冊数は、135万冊、市民一人当たり6.1冊で長野市の1.6倍です。この現実を見ただけで、図書館を通して文化の香る長野市とは言いがたい、図書館行政の貧しさが伺えます。
地方行財政調査会の調べでは、中核市17図書館のうち、長野市は蔵書数、管理費で最低クラス、管理費のうち人件費は23.6%で最下位となっています。しかも、正規職員数では、比率で2番目に低い鹿児島市立図書館が16人、長野市立図書館は6人で少ない方で際立っています。
最近、蔵書へのいたずらが増え、実態をケースで展示していますが、これらのチェックや整理を含め、市民が気軽に利用できる図書館の充実が求められています。松本市のように、市民の身近なところに図書館の存在が必要であります。長野市の場合、手狭ではありますが、現在活用している27公民館の図書館分室を拠点に、パソコン、電話などの貸し出し予約と、返却もできるような仕組みをつくることや、図書館分室を移動する専用車を増車し、新しい本の入れ替えの頻度を高めること。また、住民自治協議会が順次設立されていますが、地域の資料・情報を収集強化し活用を図れば、図書館や分室の利用や読書冊数は増えるものと思います。懸案の北部地域の図書館の建設と併せて見解を伺います。
2005年度の調査では、長野図書館だけで見ても、年間貸し出し冊数82万冊、職員一人当たり30,428冊を取り扱っています。松本市の中央図書館では、24,588冊で、長野市の方が年間6千冊も多いものとなっています。長野市は正規職員6名、嘱託職員21名で維持管理しており、全国でも超ハードの管理体制となっているのです。本の貸し出し、資料の蓄積、サービス提供には、司書など専門性と経験ある図書職員の一定の体制は欠くことができません。人件費など労働条件も含め、他市並みに正規の専門職員の順次強化を求めるものです。
次に、図書館の民営化についてであります。聖域なき民営化を進めている長野市ですが、図書館の指定管理者導入で、利益の対象となる民間に移行はなじまず、全国にもほとんど例がありません。図書館の指定管理者導入について見解を伺います。
当初最終処分場として始まった施設は、現在、中間施設として事業を続けています。要壁が立ち規模は拡大する一方に見えます。最近は、雨が降ると地下水や表流水が田んぼの用水を汚濁し、数箇所ある湧き水にも影響が心配との声が住民から寄せられました。長期間、産廃施設として営業をしてきたが、かつて埋め立てられたものはどうなっているのか。いつまで続くのか。取り返しのつかないことにならないか。撤去・復元して、緑の山に戻して欲しいと懇願されました。水質検査・ボーリングを含めた地質調査の必要性が求められています。
また、隣の飯縄町では、同じ林道使用問題の裁判で通行禁止の判決が出されました。長野市の場合、住民と力を合わせれば同様の可能性はあるのか。以上について見解を伺います。
市長は、「ダムサイト付近には地滑り地はなく心配ない」と言われましたが、大滝ダムは試験湛水により、4キロ上流の代々続く安全な集落が地下水の影響で地滑りを起こしました。浅川流域一帯は典型的な地滑り地を含む軟弱なところです。安全と言い切れるのでしょうか。
下流の長沼は昨年7月の豪雨で、道路が水没、車が通行不能になりました。千曲川に流れ込めない水による内水被害の解決が下流住民の願いです。新幹線に関わる「確認書」に込められた住民の切なる思いです。
浅川の水害は下流の内水災害であり、「上流にダムを作っても治水効果は薄い」と先の県議会での土木部長の答弁です。最近の浅川の水害で明確に外水による被害はあったのか。58年、59年、平成7年も典型的な内水被害でありました。ダムより下流の人口密集地や数本の支流など、8割に近い雨が浅川に流入ですから、下流の水害にダムは効果のないものです。
多くの住民は、100億円をダムに使うなら、下流域の遊水池の設置、都市型水害対策など、内水対策や千曲川改修に優先して力を入れるべきだと言っています。見解を伺います。以上で私の質問を終わります。