27番日本共産党市会議員団阿部孝二です。
市民が主人公の市政、福祉・教育の充実、営業と生活を守る立場から質問しますので明快な答弁をお願いします。
1.はじめに、障害者自立支援法についてお尋ねします。
障害者自立支援法がこの四月から実施され二ヶ月が過ぎました、市議団では市内の障害者施設を訪問して、事業所の人、利用者、保護者の方からいろいろなご意見、要望を聞ました。
「作業所を立ち上げたがやっていけるか不安」「事業所では年間400万円の減収に、月30万7千円、107万円も削減になる」「利用料と食費合わせて月の支払いが1万円以上の人54.2%,2万円以上の人37.5%になった施設がある」「障害者は自立のため努力しているが障害者であるがゆえ、人の助けがないと生きていけない、福祉にもっと力を入れてほしい、資金を増やしてほしい、僕たちの現実を見てもらえばこんな法律を作らないと思う、自分たちや家族の意見を取り入れてほしい」など切実な訴えを聞きました。
そこで、ア、施設と利用している一人ひとりの実態調査についてお尋ねします。
3月議会では「通所助産施設の運営費の影響を月の平均利用日数22日として試算すると、現行より若干増収となるが全員が毎月22日通所するとは限りませんので、利用しなかった日数が多いほど減収になる見込みです」と答弁していますが、共産党の全国調査では報酬計算が日割り計算になって、2から3割、中には4割の減収になったところも出ています、現に私が調査したところでもすべて減収になっています。
市内の知的障害者助産施設では工賃が月約2万円で負担は今まで0だったのが一ヶ月1万5〜6千円になっていると聞いています、この施設の工賃は高いほうですので、工賃が残りますが、共産党国会議員団の緊急調査では工賃収入を大幅に上回る利用料負担に、働く意欲をなくし、施設利用を断念する障害者が各地で176人利用断念を検討中も含め、出ています。実態調査についてお答えください。
イ、 利用者負担の軽減策拡大についてお尋ねします。
3月議会では市独自の軽減策について答弁がありましたが、障害者施設利用者負担金軽減予算、37人分 1,162千円となっています。市としてこれ以上の軽減策は考えていないのですか。
全国の自治体で独自に利用料(医療費含む)の負担軽減策を実施しているところは、東京都・京都府・横浜市・広島市など8都府県と242市町村が五月末現在実施しています。京都府下市町村の独自の利用者負担軽減策を見ると、定率負担にかかわる負担上限額を軽減するもの、1.国の基準では四ランクになっている所得区分を六ランクに細部化し、2.そのうえで、年間所得が二百三十万円以下の場合、負担上限額を国基準額の50%になるように抑え、3.障害福祉サービスや自立支援医療を併行利用する場合でも負担上限額を合計で7,500円から37,200円に設定して、これをこえる部分は利用者に還元する「総合上限制度」を設け、4.以上の措置を三年間の暫定措置としています。
ウ、 施設・事業所に対する支援策についてお尋ねします。
3月の答弁では「報酬額改定に伴い、減収になる見込みが予想されるが、運営基準が緩和され、定数を超えて受け入れすることが出来るので、事業者の運営努力に」としていますが、これではあまりにも酷いと思います。
全国調査では、「夏の一時金支給ゼロ」「賃金を削減」「四名のパートとの再契約を行わず」など職員を犠牲にして事業の存続をかけて深刻な対応が行われています。福祉は人です、いまでも低い賃金など、厳しい労働条件のもとで、障害者の権利保障のため献身的に働いています。このうえさらに労働条件が切り下げられることになれば、利用者サービスの後退はもちろん、若い職員の確保は一層困難になり、障害者福祉の前途にとって憂慮すべき事態になります、長野市も例外ではありません。
施設・事業所に対する支援策では足立区・葛飾区・川崎市などで行っていて、三つの自治体は食費の施設・事業所と利用者への助成を行っています。施設・事業所に対しては、川崎市では定額加算として給付費の10%を乗じた額を、実績加算では支援の高い利用者一人につき日額単価に利用回数を乗じた額を、支援体制加算では専門的ケアを要するため、職員を確保している場合、利用者一人につき日額単価に利用日数を乗じた額を補助し、対象施設は23ヶ所で18年度予算は6億2700万円にもなっています。
足立区では二割程度の減収が見込まれるので、激減緩和措置として減収部分の一部を補助する、葛飾区は月払い方式による施設利用料報酬の10%を限度として補助、13施設603人の対象で,9,069万円の予算、市として三つの自治体の補助政策で試算し出来るところから実施すべきと思います、試算についてもお答えください。
ヱ、障害者共同作業訓練施設に対する補助は現行通りと聞いていますが、日割になれば大幅な削減で運営が出来ないと言われました。自分の私財を投げだして、子どものことを考え,障害を持っている人や保護者のことを考えると必至で頑張っているところに援助して欲しいと訴えられました。今後の見通し、補助制度が変わったときの対応についてお答え下さい。
| 保健福祉部長(宮尾和榮君) |
最初に、障害者自立支援法についてお答え申し上げます。
まず、実態調査についてお答えいたします。
四月からの負担増のため施設の利用をやめた人が、二百十二か所の調査施設のうちに、実際にやめた人六十五人を含め百七十六人がおいでになったということですが、十六年度の厚生労働省の社会福祉施設等調査によりますと、家庭復帰、その他の理由で退所した障害者は四千六百四人でした。全国の障害者支援費制度の施設一か所当たりで〇・九八人、全在籍者数に対する比率では二・〇三パーセントということです。四月に実際に退所された人六十五人が、全在籍者何人のうちの六十五人かが分かりませんので、十六年度の退所状況と単純に比較して、多いか少ないかは判断できかねますが、施設の利用を継続したいのに利用料の負担増のみを理由として退所することのないよう配慮されなければならないと思います。本市におきましては、低所得の利用者には個別減免、社会福祉法人減免など負担軽減措置を最大限適用して、利用を継続できるように相談、援助をしてまいりたいと考えております。
本市におきましても、身体障害者授産施設一か所と知的障害者授産施設二か所の利用状況を調べたところ、法が施行する前の本年三月と施行後の四月で比較してみますと、利用者一人当たりの利用日数は十九・一日から十八・五日に、〇・六日減っております。ただし、開所日数が三月は二十二日、四月は二十日で、開所日数に対する利用率では四月の方が高くなっておりますので、今後の様子を見守っていきたいと思っております。そして、必要があれば調査をしたいと考えております。
なお、本市は今年度、法に基づく障害福祉計画を策定いたします。この調査は障害者の現状及びニーズを把握することを目的としておりますので、サービスの種類ごとの今後の利用の傾向の推計など、調査結果の分析をしっかり行って、計画策定に反映させてまいりたいと考えております。
次に、利用者負担の軽減策についてお答えいたします。
市独自の負担軽減といたしましては、二十歳未満の施設利用者の保護者負担について、今までの応能負担制度に比べて負担増となる所得階層がありますので、十八年度予算におきましては、十八歳、十九歳の障害者の利用料軽減のために障害者福祉費に百十六万二千円、そして、十八歳未満の障害児の利用料軽減のため児童福祉総務費に二百十万七千円、合わせますと三百二十六万九千円が計上されております。
サービス利用が必要な障害者には利用料が高額になって生活が困難になってしまうことのないように、障害者自立支援法には各種の軽減制度があり、無理のない形で利用者負担をお願いする利用料体系になっております。障害福祉サービスが将来にわたって安定的に提供される制度として維持されていくためには、サービスを利用する障害者本人の負担も含めて国民全体で支え合うことが必要であります。
次に、施設・事業所に対する支援についてお答えいたします。
川崎市など、施設の報酬額を十パーセント加算している自治体もあるとのことでございますが、本市の四月の通所施設の給付費は三千五百六十五万円でありましたので、その十パーセントの三百五十六万五千円の十二か月分は四千二百七十八万円になります。このように財政負担が大きい金額となりますので、本市におきましてはこのような補助の実施は困難であります。
また、障害者共同作業所に対する補助でございますが、現状では運営主体や施設設備等が法律に定められている基準に満たない小規模の作業所に対しましては、県あるいは市が運営補助を行っております。障害者自立支援法に基づく障害福祉サービスあるいは地域活動支援センターに移行すれば、法律に基づいて報酬や運営費が支払われることになります。市内には法人格を有しない任意団体が運営している作業所もあり、新しいサービス体系にすぐには移行できないところもありますので、当面は現行の県あるいは市の独自の補助制度を継続していく必要があると考えております。 |
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