2006年3月定例市議会 宮崎利幸議員の個人質問

1.農業問題について

 31番日本共産党市議団の宮崎利幸です。発言通告に従って順次質問します。

 最初に低温・豪雪被害の対応と対策について伺います。
 今年は、例年にない低温豪雪の年でありました。12月、1月の平均気温は、マイナス1.2度、2.1度平年よりもマイナス3.1度、1.4度と低く寒い日が続き、降雪量は、12月で、115センチ、昭和55年の豪雪に次ぐ大雪で、市民生活に大変困難をもたらし、除雪費については12月末で3億9834万円余を使い、更に例年の1〜3月までの予想除雪費3億6400万円を加算すると、今年度は7億6200万円と言う近年にない額となります。このように、今年の低温と大雪は市民生活に大きな負担と被害を与えました。そこでこの対応と対策について伺います。

 日本共産党団は、1月6日にこの大雪に対し、現地調査や聞き取り調査を行い、住民からの要望をまとめて、市の建設部維持化と秘書政策課に、除雪した雪の捨て場の確保、通学路の確保や公共施設の除雪、排雪、小型除雪機の配備等八項目の対策を申入れました。またダンプと運転手の派遣制度があり、市民から使用希望も多く、やくだちました。しかし、老齢化の進んだ地域等では、作業員も派遣して欲しいと、切実な要求も寄せられました。塩カル等の融雪剤がないかとか、業者からは除雪機の修理代補助をして欲しい等々の要求、要望も寄せられました。これ等大雪に対しての対応や、色々な被害に対しての、対策はどのようにされたか、伺います。

 次に、2月16日党市議団として、豊野、淺川、芋井の農業被害の、現地調査をJA長野の普及員さんの案内で行ないました。豊野、淺川、芋井の山間部のりんごは樹体が根こそぎ倒れているもの、幹が真っ二つに割れているもの、下枝も雪に引っ張られて折れるなど、損傷がひどく、畑によっては、収穫が激減するのではと心配されています。豊野地域の山間地では、ぶどう棚がおしつぶされ、また、花卉栽培ハウスの倒壊等、多くの被害が出ていました。2月17日これらの被害状況について、現状の調査と救済支援等々について、6項目にまとめて市長並びに産業振興部長に要望したところであります。これらの点について、どのように対応をしたか伺います。また、被害を最小限にとどめるために、支柱を始め速やかな修復、手当が求められています。しかし、この対策には、費用と労力時間が必要です。また、農業共済に加入していても、これ等災害に対して、現状ではりんご、なし、ぶどう等の樹体被害に対する救済措置はありません。この共済制度について、制度内容を改善等をすべきと思いますが、いかがかうかがいます。
 また、これから現れて来るぶどう等の、低温障害、いわゆる眠り病等、これはりんご幼木や、あんず、桃、などの果樹にも被害を及ぼします。農家にとっては、死活問題です。
 市としても農協等と共同して実態調査を行い、災害としてその対策を十分に行なっていただきたいと思いますが、いかがか伺います。


 次に長野市農業の将来について、農業を維持し、継続発展、食糧自給率向上に向けた取り組みについて、その対策をどのように進めて行くのか、伺います。
 選挙で選ばれ「科学者の議会」となっている日本学術会議の特別委員会(委員長・太田猛彦東京農大教授)は、「人口減少時代の豊かな社会―わが国の人口・食料・エネルギー問題」と題する報告をまとめました。
 世界的な食料逼迫が予想されるなか、人口減少化の日本では、食料自給率向上のために、兼業農家を積極的に位置づける政策を提起しており、注目されます。世界の人口は、現在の63億人から、途上国などで、2050年には、89億人に増える予想です。一方、化学肥料と農薬多投、多収量品種による食料増産は、環境や食の安全面から限界に達していると指摘。米の自給のもと、健康に良い日本型食生活を広め、小麦と大豆、飼料の自給率を50%にまで押し上げれば、全体で70%に届くとの展望を示しています。生産の拡大について、農地面積の減少は何回も作付けすることで補い、農業労働力の減少は、多く残る第二種兼業農家(サラリーマン農家)の農業的機能を高める方向を重視することを提案。「第二種兼業農家から専業農家に移行する流れが形成され、その中で農地利用率が高まって、食料自給率を押し上げていくこと」としています。そのため、EU(欧州連合)が実施している農家への「直接所得支払い」を日本に導入するに際しては、専業・兼業農家の別なく対象にして、農業生産の拡大意欲がわく水準を保障しなければならない、と政策方向を示しています。大量に食料を買いあさる日本は「途上国の非難を一身に浴びる危険がある」と指摘。自給率向上のため、人口減少社会でこそ強化されねばならないと強調しています。
 このように、日本の食糧自給率向上は、国民的要求となっています。こおした中、国では07年産から、品目横断的経営安定対策と言う、政策を打ち出して、農業、農村への改革を押し付けようとしています。この改革は、今までは全農家を対象に行なってきた、農業振興対策を、これからは意欲と能力のある一部農家と、農業団体に絞り込んで、農業の担い手として確保し、育てていこうとするものです。このため認定農業者の確保、農業法人の拡大、集落営農の導入と特定農業法人団体による、農業経営への参入、拡大を計っていこうというものであります。そしてこの担い手と認定し育成していくために、各地域に担い手育成総合支援協議会を作り、推進をか計っていく計画であります。認定農業者の経営規模要件は、都府県では、基本原則4ha、北海道で10ha以上、集落営農組織や、特定農業法人団体は20ha以上と基準を決めております。中山間地や耕地面積の少ない所は、知事からの申請があれば特例基準を設けて7haとか4haでも認定していく方式になっています。
 このようにして、品目横断的経営安定対策は、規模を拡大した個人、法人等に集積して農業を維持し、継続していこうとするものであります。この方式で、長野市の農業を発展させていくことが出来るのか。この点について市はどのような、目標を持って受け入れ、体制をつくり、指導し、実施していくのか伺います。また、市民の要求、要望として、小面積でいいから農業をやりたい、自給の野菜食料を作りたいと言う希望も多く有り、自給率を高めていく上でも、また荒廃農地を解消していく上でも、これらの要求に応えて行くことは重要であります。市として、市民菜園や市民農園を、拡大、拡充していくことが、重要と思うがいかがか伺います。
 また、農業経営を持続し、発展させていく上で、女性の力、高齢者、子供達の力をくみ上げていくことも大切であります。これを保障していくために今、農家の家庭内で家族協定を結んで、営農を充実させていく方法がとられていますが、この推進方法や現状等々について、農業委員会長におたずねいたします。

 また、長野市農業経営の上で、果樹のしめる割合は、大きな比率を占めております。特に地産、地消と合わせブランド化を進め、長野で開発した、川中島白桃、巨峰、プルーン、シナノゴールド、スイート、秋映等々のりんごを多いに売り出し、その価値をあげていくことが、大切かと思いますが、その方策について伺います。
 また、市奨励作物支援事業(小麦,大豆、そば、きび)振興対策事業(マコモタケ、酒米)等の事業を維持、充実させていくよう望むものですが、この品目に菜種とひまわりを加えて拡大を図ったらと思いますが、いかがか伺います。

 次に、水田、畑等々で、道路水路などの条件の悪い所の改修改良、小規模甫場整備事業の、地元負担金の軽減と、つぶれ地買い上げ価格の単価の引き上げを計っていただきたいが、お伺い致します。



2.都市内分権について

 次に都市内分権について伺います。
 長野市都市内分権審議会より本年1月に都市内分権についての答申(素案)がまとめられました。これは平成16年11月に報告された、長野市都市内分権調査研究プロジェクトチームがまとめた「市民と行政とのパートナーシップによる元気なまちを目指して」に基づいて議論し、まとめられたものです。市はこの答申に基づいて、今後これらの課題を実施していくと思いますが、どのような段取り、方法で具体化していくのか、お聞きいたします。この実施に当たって、一番大切なことの一つに、いかにして市民の理解を頂くか。また、この事業を推進する人作りを、いつまでにどのようにしてどの規模まで進めるのか、具体的な方策をうかがいます。
 そしてまた、地区、地域によって、状況は異なるかと思います。このためその状況に応じて、押し付けにならないよう十分な配慮をした取り組みが、求められると思いますが、どのような対応をしていくのか伺います。


3.長野市防犯まちづくり推進条令について

 次に長野市防犯まちづくり推進条令について伺います。
 最近の社会情勢の不安定化、殺人や誘拐事件の多発犯罪の増加による国民の不安に、応えて行くために各自治体に自主的に、それぞれの地域の、防犯安全対策を、自分たちの力で保全していく組織をつくり、自らの力で自らの地域社会共同して守っていくために、この条令が必要と言っております。
 しかし、今日の日本社会の貧困と格差の拡大は、国民全体の所得が、連続的に減少する中で、生活環境の破壊される中で、起こってきているものであります。また憲法と教育基本法の民主主義的な原則を踏みにじり、国連からも是正を求められる様な、過度の競争主義と管理主義を特徴とする、教育が進められてきた結果、青少年の健全な育成が、ゆがめられ青少年による、多くの犯罪も生まれています。これを警察の指導のもとに、各自治体に於いて、上から条令を制定して抑えていこうとするものではないでしょうか。このことは、マスコミ等でも指摘されているものです。
 またすでに長野市内には、二つの防犯協会が組織されていて、地域の防犯活動が全市的に行なわれております。この上新たに条令に基づき、防犯推進協議会の設置が必要でしょうか。今市内各地域では、自分たちの地域は自分達の住民の手で、協力して色々な形をとりながら、創意や工夫が発揮されて、安心安全なまちを作っていこうと言う動きが、方々で広がってきています。
 このような自主的動きを重視し、支援強化をしながら全市的な市民運動に広げていくことが大切ではないでしょうか。この点について伺います。
 すでにいくつかの市内の団体や個人からもこの防犯条例制定必要なしの申入れや意見も、市に寄せられております。これらの市にも耳を傾け、急いでこの条令を推進することは、いかがかと思いますが、お伺い致します。


4.道州制について

 次に道州制について伺います。
 首相の諮問機関である地方制度調査会は「道州制の導入が適当」とする答申案を提出しました。道州制は、現在の四十七都道府県を廃止し、全国を十程度の「道」「州」に再編、市町村との二層制にしようというものです。
 道州制が導入されれば、都道府県が広域化することでますます遠い存在になってしまいます。重大なことは、道州制の導入が市町村の大再編と一体のものとして進められていることです。 いわゆる「平成の大合併」によって、全国の市町村数は約三千二百から三月末には千八百二十一まで約四割減りますが、政府はさらに大幅な再編の動きを求めています。
 市長は、施政方針で国から道州へ、道州から市町村への権限や財源の移譲、また、その際に生じる地域別の財政力格差などの課題を残しております。と問題点を指摘しながら、なぜ、大賛成なのか伺います。
 福祉やくらしを担う自治体を減らすことで、財政規模を大幅に縮減し、同時に、財界の望む大型プロジェクトをすすめやすくする。これが道州制に込められた狙いです。
 私たちは、道州制や市町村合併おしつけについて、「住民福祉の機関という地方自治体の存在意義そのものを否定するもの」とかんがえます。鷲澤市長の見解を伺います。


5.生活保護行政について

 つぎに生活保護行政について伺います。2004年12月、生活保護制度の見直しを審議した「生活保護制度のあり方に関する専門委員会」は最終報告書を出し、厚生労働省はこの報告に基づき今後の対応について自治体に支持を出しました。
 本来今回の見直でしは、憲法や生活保護法の理念を生かして、国民生活の最低保障にふさわしい制度にしていく事が求められていました。しかし厚生労働省は更なる生活保護基準の引き下げと締め付け行政の強化を進めました。
 今回の特徴は、第一に保護基準の引き下げが強引に持ち込まれたことです。老齢加算とともに母子加算も削減されました。第2の特徴は「自立支援プログラム」のもとに働きたくても働く場のない人たちを生活保護から締め出すことを狙ったものであることです。保護受給者に「自立計画書」を作成させ、従わないと「指導・支持」により保護の「停止・廃止」となります。そして残念ながらこの長野市でも「自立計画書」に従わなかったと一方的にきめつけ、保護の停止・廃止という措置が取られている人たちが生まれています。改善を強く要求します。
 自立支援プログラムの真の目的は保護の打ち切りではなく、人間らしい暮らしを取り戻すためのものでなくてはなりません。それには福祉事務所の職員の増員も必要です。厚労省の基準は職員一人当たりの担当は保護受給世帯80人が基準ですが、長野市の場合は1人で100ケース以上を担当しています。熟練した専門的な職員の窓口への配置と増員を要望します。また自立支援計画に従わなかったとして保護を停止・廃止したケースはどのくらいあるのか伺います。
 様々な事情を抱えて最後の砦として福祉事務所をおとづれる人たちが、生きる希望をもてるような真の自立を支援できる福祉事務所になるよう心から願うものです。


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