| 30番、原田誠之です。日本共産党市議団を代表して議案第一号、平成18年度長野市一般会計予算の修正案に賛成の立場から討論を行います。 修正案は、人権同和事業や人権同和教育予算、および、長野銀座D−1地区駐車場取得費と管理費、浅川地区の浅川治水対策補助金、さらに議員の海外視察費等を減額し、在宅介護料の継続や児童クラブの増設、生活保護の相談に当たる職員の増員、また、学校図書館職員の配置、都市内分権に係わり、住民自治協議会のたちあげなど促進のために予算修正し、福祉や教育、農業、住民自治など市民の暮らし優先で、暖かい市政を目指すものであります。 いま、日本社会における政治の異常は深刻で、国会における議論でも、国民の暮らしの格差の広がりが問題となり、各党が深刻さを取り上げました。生活保護世帯は100万世帯をこえて100人に一人、就学援助を受けている児童生徒は12.8%、給食費が払えない家庭も増えています。控除の見直しと増税、介護保険料は上がり、さらに、わずかな年金から容赦なく保険料の天引き、追い討ちかけるような医療費の値上げは深刻です。 所得の格差は、命の格差につながるものとなっています。 また、大企業・財界は中高年のリストラや新規採用の抑制、臨時、パートなど非正規雇用が押し付けられ、労働者の3人に一人、若者の2人に一人は不安定雇用で低賃金、無権利状態で働かされているのです。 大企業は史上空前の大もうけをしながら、政府に対して減税を要求し、庶民には消費税はじめ大増税を押し付けています。規制緩和万能、市場原理主義など新自由主義の弱肉強食の経済路線は、国民の暮らしを極端に悪化させているのです。長野市でも同様です。 国保の滞納者は12000世帯、生活保護世帯も4年前と比べ1.4倍と急増で本予算でも増額しています。就学援助を余儀なくされている子どもたちは、約11%。この裏には親たちがリストラをされ、収入が減り深刻な事態のあることが伺えます。 全国の地方の自治体の中には、就学援助の条件を厳しくし生活保護世帯すれすれにするとか、保証人が必要など生まれており、成長期の子どもたちに対する教育の機会均等が心配となっています。 高齢者とそれを支える家族の暮らしも大変な事態となっています。 保険料は上がり、居住費、食事代は大幅なアップとなり放置できません。利用料が上がり、お金が心配で老老介護や親子介護など自宅での自力の介護が増え、介護の疲れから不幸な事態も心配です。 児童館・児童センターはいたるところで飽和状態。低学年の3年生までが本来登録できるのにやむを得ず断らざるを得ない事態となっているのです。殺伐とした社会環境から、地域で子どもたちを安全・安心に過ごせる環境を作ることは父母たちの強い願いであります。現状の速やかな解決が求められています。 今こそ市政は、国民に冷たい政治から、市民の命や健康を守り、子どもたちの健やかな成長と安全確保のための防波堤となることが重要となっています。 そこで、冒頭に申し上げたように、提案されている18年度一般会計予算中の何点かにわたって修正をし、福祉や教育、暮らしに振り向けることを提案するものであります。 第一に、人権同和事業費と人権同和教育費の占めて2億1千7百48万4千円の減額であります。 すでに国は、30数年間で14兆円の特別対策費を投入してきました。その結果、同和地区の環境は大きく改善されてきたことを理由に、平成15年度で特別対策は終了しました。 国の終了宣言の理由は明確です。 ・ 特別対策は時限立法であり、この間の対策で大きく改善したこと。 ・ 特別対策の継続は差別の解消には有効ではないこと。 ・ 居住環境が変化し、同和地区や同和関係者に限定した特別対策は難しくなってきたこと。等であります。 長野県も、一部団体の継続を求めた要請にも関わらず、差別は解消の方向に進んでいること、特別対策は必要ないとして、国同様に同和対策はきっぱりと中止しました。 長野市でも、この間200億円に及ぶ対策費を投じて、環境改善など取り組み、長野市の調査でも、持ち家、就職、就学、結婚など地区住民の格差は是正され差別が解消してきていることを実証しています。 評価したいのは、国や長野県のような立場から、全国解放運動連合会は名称を変えて、全国地域人権運動総連合としました。 そして、 ・生活環境や教育環境が周辺地域と格差がなくなること。 ・ 偏見にもとづく言動が地域で受け入れなくなってきていること。 ・ 関係住民自ら歴史的後進性を克服していること。 ・ 地域で同和に関係なく住民同士が交流し、住民自治を育てる努力をし、融合が進んでいること。 とし、今後もこの立場で国民融合運動を、国民と連帯し自ら築いていくことを宣言しています。 長野市も、国や県、市民の声の反映もあり、同和対策審議会では、団体補助金など漸次(ぜんじ)是正の予算となっていますが、部落解放同盟や同和会など団体補助金750万円はじめ、人権同和事業費および人権同和教育費予算は先の理由により、すべて削減し福祉や教育予算に修正することを提案するものです。 次に、都市計画費のうち、豊野駅周辺整備費については、合併建設計画の一環でありますが、長野市北部地域の各駅の乗降客の実態と、周辺の開発計画としての整合性もあり十分な検討が求められることから、計画の見直しなどから削減修正するものであります。 また、長野銀座D−1地区駐車場取得費と管理費については、民活導入であれば、本来、すべて民間企業に施設の建設など事業を任せていいはずのものと、わが党市議団は主張してきました。 ところが市は、国の政策である都市再生の手法を活用し、銀座A−1都市再開発に続いて、D−1も同じ手法で公費を投入し事業の着手をしました。そして、150台分の駐車場取得とその管理運営に2億円余の市費を投じようとしています。市のリスクを考え駐車場は取得ではなく、賃借とすべきであります。 浅川に関する団体補助金については、田中知事の「脱ダム宣言」により、ダム建設でなく遊水池や河川改修など、河川の整備計画案が出され、国土交通省とも協議し、より良い計画となるよう議論を重ねており、ダム建設に軸足を置いている団体への助成は好ましくありません。 国民保護法計画策定に関しては、いま、テロや戦争を想定しての組織作り、体制作りは必要ありません。「戦争はしない」という憲法9条を守る大きな世論を、市民とともに作りこそ求められています。 議員の海外視察については、議会運営委員会で「視察目的を明確」にし、その上にたって予算要求し、海外視察に行くことを確認しています。 提案されている282万4千円は、市政運営上議会が必要として、議運で目的を明確にはしていません。市民の目線、感情とはかけはなれているものであり削減を求めます。 以上の予算修正により、学校図書館司書の全校への順次配置や在宅福祉介護料、市民健診受診料の据え置き、生活保護関係職員の増員などに振り向け、市民の暮らし、教育の充実のために生かすべきであります。 以上を申し上げ、議員各位のご賛同をお願い申し上げ、平成18年度一般会計予算の修正案に賛成の討論を終わります。 |