2005年9月定例市議会
野々村ひろみ議員の一般質問
1.水道局料金徴収業務の民間委託の影響について

 先日水道を停められて困っているというご相談を受け、事情をお聞きしました。「突然止められることはないので、督促状や催告状を見ていなかったのではありませんか? 」とお聞きすると、「そうです。自分にも悪いところはあるんです。」と素直に認められたうえで、厳しい生活の実態をお話されました。父子家庭であること、以前のような安定した仕事がなく、下請けの下請けのような仕事ばかり、早朝から遅くまで言われるままに働かなければ来なくていいといわれてしまう現状。たまにある休みは仕事着の洗濯と子どもの洗濯に終われ、くたびれて他のこと何にもやる気がなくなってしまうという厳しい生活。役所からの通知は最初のうちは開いてみていたのだが、だんだんどうでもよいような気がしてしまって、そのうち開くのが恐ろしくなってついつい窓口に相談にいけなくなってしまった。」と言っておられました。
 給水停止処分が執行されるまでにはいくつもの段階があります。多くの方は停止処分になるまでに何とかお金を工面したり、窓口に相談に来たりして停止処分を免れています。しかし今年度は7月までの4ヶ月間ですでに846件が停められています。平成15年度は1年間で1,392件、月平均では116件、昨年度は9月までの直営のときは659件月平均110件、9月27日の民間委託以降は半年で1,077件、月平均180件、そして今年度に入ってからは、月平均211件となり、直営時代の約2倍になっています。
 私たちは民間委託するときに最も懸念した事が、滞納者への厳しい処分が強まるのではないかということでしたが、この結果を見れば残念ながら心配していた事が的中してしまったという事態です。昨年9月の定例議会で「民間委託に伴い、滞納者の停水処分については…家庭環境等を考慮し、…引継ぎを鋭意実施している…。停水処分は行政が決定し、事業者へ執行業務を委託していくもので委託後も停水処分の方法が大きく変わることはございません。」と答弁されましたが、実態を見ると大変厳しい対応になっています。
 今日の社会状況を見ますと取立てを厳しくすれば解決するというものではありません。負け組み勝ち組という言葉に象徴される弱肉強食の時代の中で、行政がいかに市民生活を支えていくかということを真剣に考えなければならないのではないでしょうか。
 私たちは滞納を見過ごすことを求めているわけではありません。しかし民間委託するやいなや停水処分を受ける世帯が2倍にも増えている実態を見れば、市民生活を支えるという視点はありません。
 そこで伺いますが、給水停止の決定は行政が行うということですが、委託先の業者からはどのような申請があって、どのような場合市は給水停止の処分を下すことになっているのでしょうか。またなぜ昨年に比べて2倍もの給水停止処分が増えたのかお伺いいたします。また停水処分というのは所得の多い、よほどの悪質滞納者に限ることを強く求めます。


◎水道局長(山田修一君)
 私から上下水道料金徴収業務の民間委託の市民生活への影響についてお答えをいたします。
 初めに、どのような場合に長野市は給水停止の処分を下すことになっているかでございますが、滞納者に対しましては、督促状や催告書などの書面や電話、訪問などにより納入を促しておりますが、最終的な措置として給水停止処分を行っております。
 給水停止処分は、滞納月数、納入約束の履行状況、納入相談の有無など、個々の状況を基に行政が決定しております。処分決定者に対しては、給水停止予定日の20日前に処分予告を行い、その後においても納入や連絡、相談がない滞納者に限り、委託事業者により給水停止作業を実施しております。
 次に、なぜ昨年度と比較し2倍も給水停止処分が増えたのかでございますが、民間委託後の昨年10月から本年8月末までの11か月間における給水停止処分の月平均件数は139件であります。また、平成11年10月から平成16年8月までの同時期における5か年の月平均件数は150件でありまして、給水停止処分件数は例年と比べてもほぼ同数でございます。しかし、年々料金の滞納額は増加傾向にありまして、滞納金の早期徴収も大きな課題となっております。平成16年度の決算審査におきましても、監査委員から未収金の早期徴収に努めるよう求める意見をいただいております。
 御質問のように、正当な理由もなく未納を続けている滞納者がいることも事実でありますので、適正な賦課・徴収事務の執行を行うとともに、給水停止処分も含めた積極的な滞納金の徴収を行ってまいります。
 なお、様々な事情によりまして支払い困難な人につきましては、納入期限の延長や分割納入などの対応を行っておりますが、今後も委託事業者と連携を一層強化し、水道使用者の実情も十分考慮した徴収を行ってまいります。
 以上でございます。


2.長野銀座D1再開発事業について

 旧そごう駐車場に建設される立体駐車場 長野銀座D1再開発事業がいよいよ着工となります。A−1に引き続き市民合意がないまま着工されることは本当に残念なことです。
 この事業は総事業費21億円のうち8億円を税金で負担し、さらにその後の運営費まで長野市は負担するというもので、「民間でできるものは民間で」といいながら実態は「民間できるものまで税金で」というものです。この事業には幾つかの問題があります。
 その第一は今指摘したとおり「民間できるものまで税金で」という鷲沢市長の手法です。
付置義務駐車場150台分の床を買うということも検討されているようですが、旧ダイエー、もんぜんプラザのセンタービルを2億円で購入したことに続いて、そごうの後始末も銀座A−1,D−1と建設費ばかりでなく床を取得するという方法で税金を投入し、民間を支援することは、許されないことではないでしょうか。市税の落ち込み、国の三位一体改革に伴う地方交付税の削減のなかで、基金を取り崩す厳しい財政運営が行われている中で、これ以上の民間支援を行う余裕など本来無いはずです。
 第2はいまだにD1についてどの程度の財政的負担が必要になるのか明らかにされず、市民への説明もないまま進められていることです。情報公開、市民とのパートナーシップ、開かれた市政など鷲澤市長の公約ではなかったでしょうか。
 第3は大型立体駐車場の建設が中心市街地の活性化につながるのかと言う問題です。過日金沢市のまちづくりについて視察いたしましたが、駐車場がないから街が活性化しないということはない。魅力的なまちづくりは魅力的な個店をいかに増やすかと言う問題と担当者が言われていましたが、その通りと思います。また一昨年信州大学工学部の学生さんたちが現地を歩いて長野市の中心市街地を研究しています。その結果「空洞化の最大の原因として駐車場が少なく使いにくいことを上げているが、実際は店舗の撤退などにより、駐車場が空洞化を助長している」と指摘しています。そして長野駅から善光寺までの長野県が調査している交通調査ブロックのなかの、月極、時間貸し、公共施設、店舗などに付随する駐車場の詳細な調査を行っています。その結果調査範囲全体面積の10.3%を駐車場が占めていること、すべての駐車場が稼働すれば約20,000台の駐車が可能であることを明らかにしました。そしてローマと長野市を比較し、駐車場は景観という意味では都市の中の空き地として負のイメージがあるが、ゆとり空間として街の魅力を高めるスペースとなる可能性を持っているとしています。この発想は大変参考になると思います。そして具体的に長野駅と善光寺をつなぐ中央通り沿いの駐車場を広場化するために床レンガを仕上げ材として用いた場合約1億7千万円で魅力ある都市空間を作ることが出来ると試算しています。
 駐車場は床れんがを敷き、木立を作り木のベンチを所々におく、市街地の駐車場をこの様に変えていくことが出来ればとてもすてきな街になります。立体駐車場に税金を投入するより、既存の駐車場のあり方を変えるために長野市として補助金を考えるほうが、はるかに魅力的なまちづくりのために効果が上がると申し上げ、ご見解を伺います。


◎都市整備部長(中村治雄君)
 私から銀座D1再開発事業−−そごう駐車場跡地立体駐車場への税金投入についての御質問にお答えいたします。
 長野市の顔であります中心市街地の再生は、活力のあるまちを実現するために喫緊の課題であります。旧そごう跡地の長野銀座D1地区市街地再開発事業で行う駐車場整備は、課題解消の一つであり、車での来街者の利便性向上を図る上でも重要事業であると考えております。
 御承知のように、長野銀座D1地区の駐車場は市の生涯学習センターやもんぜんぷら座の附置義務駐車場として位置付けられており、また中心市街地に車で来られる方々のための基幹的な駐車場でもあります。このため、市民アンケートやみどりのはがき、まちづくり市民会議においても、駐車場設置の強い要望が出されております。このことからも、民間を支援するということではなく、民間と市が協働で整備する必要があるものと考えております。
 続きまして、駐車場の運営などにどの程度の財政負担が必要かということでございますが、現在、長野D1再開発株式会社では、明日十四日に駐車場本体工事の入札を予定していることから、正確な費用の算出ができない状況にあります。今後、金額等が決定し次第、早急に、取得する場合と賃借する場合の必要経費の積算、国からの補助金の有無などを比較検討し、相手方と協議を行う中、議会にもお諮りして最良の方法を採用してまいりたいと考えております。
 次に、大型立体駐車場の建設が中心市街地の活性化につながるか疑問であるとのことですが、D1地区の駐車場は中心市街地の中心的位置にあり、車でまちに来る人々が車を止めてまちなかへ回遊し、にぎわいを生み出すなどの効果を持つための駐車場として、また交通セル計画に基づく駐車場として大変重要であり、中心市街地の活性化には不可欠であると考えております。
 次に、民間の平面駐車場にベンチなどを置き、ゆとり空間として変えていくことについて補助金をという御提案につきましては、現在の民間駐車場は暫定的駐車場や月ぎめ駐車場が多く、恒久的な施設ではないこと、またベンチ等の設置については、車と利用者との安全性確保の問題、駐車スペースが減ることなど、経営者の理解が必要であります。実現していくためには、経営者の意向や財源の確保、先進地の事例なども調査し、可能性を模索してまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。


3.浅川問題と北陸新幹線長野以北の用地取得の問題について

 浅川問題と北陸新幹線長野以北の用地取得の問題について伺います。
 鷲沢市長は今定例会の議案説明において、「今秋までに基本高水450トンを前提とした具体的な対策を盛り込んだ河川整備計画が出来上がるのか疑問に感じる」といわれましたが、今までのように「河川整備計画ができないから新幹線用地の交渉が遅れている。」あるいは「基本高水を一トンたりとも引き下げることは住民の安全な生活と生命を脅かすこと」というような口を極めての県への攻撃をされなかったこと、さらに新幹線の用地交渉に関して地域の皆さんが「県との話し合いに応じていきたいという意向を示している」ということをお認めになりました。これは、7月27日に開催された「北陸新幹線長野県沿線広域市町村連絡協議会県選出国会議員との懇談会」の席上で鷲沢市長は「地元への話し合いについましては、私は否定していませんよ。青山出納長から直接電話が入り、ぜひ盆前にやりたいということので、結構ですよと返事をした。長野市が邪魔しているということは一切ありませんから」とおっしゃられたように、浅川問題を盾に、長野市が県の用地交渉を邪魔していると受けとられかねないような事態は回避され、ようやく正常なレールに乗った交渉がスタートできる見通しが立ったものであり、前進であると考えます。
 浅川の河川整備計画については、今までも繰り返し申し上げてきましたとおり、新しい河川法によって河川整備計画は20年から30年後の河川整備の目標を明確にするというもので、個別事業を含む具体的な河川の整備の内容を明らかにするとしています。20年から30年という長いスタンスで考えているわけですから、当然その間計画の見直しも考慮されているわけです。国直轄のダム計画が次々と中止されている今日、国でも当然計画の変更が行われてくる事が予想されます。ですから先の国会議員の皆さんとの懇談会の席上で鷲沢市長が「浅川の基本高水が特別高いわけではない。国の人たちはもっと高いことを要求したっていいような気がする」という人が居るくらいだという発言に対して北沢参議院議員が「財政問題と人の命を天秤にかけてはいけないが、こういう財政事情になって100分の1の450トンというのは将来の全国ベースでは見直される可能性はあると思う」といわれ、鷲沢市長も「と思います。それは思います。」と発言されているわけです。
 いずれにしても今浅川の治水問題を考えたとき、長年浅川下流域の皆さんが苦しめられた最大の原因が千曲川の内水であったわけですから、県が、ここに焦点を当てて治水対策を行おうとしていることに長野市が積極的に協力することは当然です。
 県と協力して浅川の具体的な治水対策、新幹線の用地交渉に当たっていかれることを改めて強く要望し、ご見解を伺います。


◎市長(鷲澤正一君)
 野々村博美議員さんから御質問の浅川問題と北陸新幹線長野以北の用地取得の問題についてお答えをいたします。
 初めに、浅川問題についてお答えをいたします。
 9月6日、台風14号が長崎県諫早市付近に上陸し、宮崎県南郷村では降り始めから2日余りの雨量が九月の平年雨量の3倍に当たる1320ミリメートルに達したというニュースは非常に衝撃的でありました。九州では土砂崩れなどが相次ぎ、土砂に埋まるなどして多くの人々の尊い命が失われ、あるいはけがをされたということですが、改めて自然災害の恐ろしさを感じさせられました。
 国土交通省が発表したデータによれば、集中豪雨の頻発について、時間雨量五十50メートル以上の発生回数は、昭和50年代の年平均209回に対し、平成16年度では470回発生し、時間雨量100ミリメートル以上の降雨の発生回数は、昭和50年代の年平均2.2回に対し、平成16年度には7回発生したと発表されております。
 このような非常に強い集中豪雨をもたらす原因となった台風については、平成16年度は観測史上最多の10個の台風が上陸するなど、豪雨災害が地球規模で頻発する傾向を見せていることは御存じのとおりであります。
 このような気象の変化を考慮に入れ、浅川治水について考えると、平成7年3月に国の認可を得た全体計画で示されているとおり、治水安全度百分の一、基本高水450トンについて、河川整備計画に具体的に盛り込み、きちっと整合性がとれた内容で国の認可を得てもらうことが近年の気象状況に即した最善策であると考えております。
 本来は百分の一、450トンを更に上回る数値目標をお願いしたい気持ちが私ありますが、しかし、現在の財政状況を考えると、それは不可能であるというふうに考えておりまして、せめて現在のある認可数字をきちんとしていただきたい、これだけであります。
 また、県は河川整備計画の中に、内水対策と称して、浅川に排水機場を設置する案を盛り込み、新幹線車両基地周辺などのたん水被害を回避したいとしておりますが、全体的に整合性のとれた河川整備計画が示されれば、長野市としても積極的に県に協力してまいりたいと考えております。
 次に、北陸新幹線長野以北の用地取得の問題についてお答えいたします。
 用地交渉に先立って行われている設計協議は、地元、鉄道・運輸機構、県、市の間で進められている中で、長野市は地元、鉄道・運輸機構と設計協議を進めており、あとは長野県が自ら履行すべき浅川治水等の事項につきまして、地元の対策委員会に説明し、了承が得られれば用地交渉に入れる段階までに協議は進んでおります。
 設計協議の主なものは、側道の建設、集会所の建設、長野車両基地乗降施設の設置、浅川治水対策でありまして、浅川対策以外の設計協議につきましては、おおむね地元の御了承をいただくことができているということであります。
 地元が要望している乗降施設の設置につきましては、地元代表が参加する期成会を設置し、平成五年から調査、研究を進めておりますが、平成十六年度と本年度につきましては、採算性を含めた調査を実施し、その結果を基に協議し、結論を出していく予定であります。
 このように地区対策委員会や地元は北陸新幹線の促進に賛成しており、対長野市との設計協議は着実に成果が上がっております。残されたものは、長野県が履行すべき浅川治水対策だけでありますが、長野県知事は平成五年に県が約束した高崎・長野間の建設時における確認書、すなわちそれは浅川ダム建設の約束であるわけでございますが、その確認書にある内容変更にかかわる協議を怠ったことについて、平成16年12月に謝罪したのみで、その後何ら協議がなされておりません。
 謝罪とは、謝って、その後誤りを正すことであろうと私は思います。謝っただけで誤りを正さないのでは、本来の意味の謝罪にはならない、私はそんなふうに思っております。
 このままでは平成18年度までに更地化しなければならないとする鉄道・運輸機構の整備計画スケジュールに大きな影響を与えるとともに、ひいては平成26年度末の開業にも影響を及ぼすことになり、大変憂慮しております。
 地元の皆さんの考えでもあります浅川治水対策の解決なくしては、最終的に用地買収に入れない状態であり、長野県が本来履行すべきことを早期に実施することを強く要望するものであります。
 なお、私は県が地元に浅川治水対策を示し、説明をしたいとの申入れがあれば、いつでも地元にお話し申し上げ対応したいと県に申し上げておりますし、また現在、長野市が解決すべき設計協議の問題は、鋭意努力して地区対策委員会と共に解決してきてお
り、十分に県と協力していると認識しております。
 私からは以上でございます。


4.乳幼児医療費窓口無料化について

 今年5月から6月にかけて新日本婦人の会という女性団体が県内の各町村に「乳幼児医療費窓口無料化に関するアンケート」を実施いたしました。その結果を見せていただき、長野市と松本市の姿勢の違いに大変驚きましたので、改めてご質問させていただきます。
 自動給付方式の見直しについて、長野市の回答は「特になし。」松本市は「県の制度見直しの動向を見据えながら、合併4地区との制度の統一、窓口無料化などの解決に向けた方策を引き続き検討したい」。窓口無料化の市での実現に向けてに対して長野市は「考えていない」としたのに対し、松本市では「今年度、福祉医療制度の見直しについて検討する中で、窓口無料化についても検討したい」。国からの国庫補助金の市町村補助金の減額分の県との協力について「仮定の質問には答えられない」松本市では「実施主体が市町村であることから、県と市町村双方が負担する事が妥当と思われる」としています。
 長野市のあまりに不誠実なやる気のない対応に、このアンケートに関わった方々だけでなく、この結果を見せられた子育て中のお母さん方も唖然とすると共に、憤懣やるかたない思いだということです。
 子育て支援策の充実はいまや誰もがその必要性を認めています。特に乳幼児医療費については無料化は一定進んでいるのですから、窓口無料化が求められているのです。改めて自動給付方式の見直しについて、窓口無料化の市での実現に向けて、国からの国庫補助金の市町村補助金の減額分の県との協力について、長野市の見解を伺います。


◎保健福祉部長(宮尾和榮君)
 私から乳幼児医療費窓口無料化についてお答えいたします。
 現行の乳幼児を含む福祉医療制度は、県、市町村、有識者、医師会等の代表によりまして構成された福祉医療制度のあり方検討委員会において、給付方式のみならず、給付対象、給付内容などを総合的に検討された提言を受けまして、平成15年7月から実施したものでございます。
 この検討の中で、窓口無料化については、次の問題点が指摘され、窓口無料化は実施することが適当でないとされたわけでございます。
 問題点につきましては、受給者にとっての利便性の向上のみに投じられるコストの大きさについて、県民の理解が得られにくい。また、休日、夜間などの安易な受診の増加による医療費増こうが懸念されるなどでございます。
 なお、この医療費増こうに関しまして、県の資料によれば、30%の増と試算されておりまして、これを本市に当てはめると、影響額は乳幼児医療費に限っても約一億円の増となります。給付方式の決定については、窓口無料化と当時の償還払い方式のそれぞれの長所、短所を十分比較考量した結果、自動給付方式を導入することが適当とされ、併せて医療費貸付制度も導入されたわけでございます。
 さらに、当時のあり方検討委員会の提言において、子育て支援や少子化対策拡充のため、乳幼児の対象年齢を就学前までを目標として段階的に引き上げて補助対象とするとされた乳幼児の外来診療に関し、県は財源不足等を理由に現在まで実施しておりません。このたび行われた市長会において、見直しに当たって福祉医療制度のあり方検討委員会を設置して検討すること、併せて乳幼児医療費窓口無料化より、乳幼児の外来診療について、対象年齢を就学前までに引き上げることを全員一致で可決し、県へ強く要望したところであります。
 以上であります。


5.その他

 一つは今年6月芋井などを中心に大変なひょう害が発生しました。りんごを中心に深刻な被害を受けたわけですが、果樹共済の加入率が低いという実情の中で被害を受けた農家の損害は大変大きなものがあります。毎年のように台風、大雨、干ばつなど自然災害で多くの損害を受けていますが、高齢化、後継者不足が深刻な農家では、農業を続けていく意欲そのものが失われています。今回のひょう害に限らずしっかり支援する対策を強化していく事が大切です。共済への加入率を引き上げるための補助制度や被害農家への見舞金の創設、ジャムやジュースに加工した場合の学校給食などへの特別な販路の確保などご検討いただきたいと思います。


◎産業振興部長(小池睦雄君)
 私からリンゴのひょう害についてお答えをいたします。
 農業共済の加入率を引き上げるための施策につきましては、果樹共済への加入をする際に、掛金の20%を市が負担をして農家の軽減を図っております。また、共済組合では加入面積1ヘクタール以上の果樹農家、あるいは加入面積70アール以上のリンゴ特定危険方式の加入農家に対して、奨励金を交付して加入促進を図っております。
 本市の果樹共済加入率は11.2%と、長野地区全体、あるいは長野県平均、全国平均を下回っているところであります。このことから、共済組合では毎年被害が発生していることから、この機会をとらえて一層の加入促進を図っているところであります。
 自然災害に対しての支援施策でありますが、助成措置や融資制度への利子補給を講じており、本議会に今春の低温によるブドウのねむり病、ひょう害、干ばつ被害に関する補正予算を計上しているところであります。
 農家への被害見舞金の創設ということでありますが、直接農家の再生産には結び付かないことから、困難でありますので、御理解をお願いしたいと思います。
 次に、被害果樹での加工ジャムあるいはジュースの学校給食への販路の拡大でありますけれども、加工用果実につきましては、販路が確立されていること、また、ジュースは現在学校給食において使用していないほか、ジャムは使用量が比較的少ない、また学校給食会からの納入になっていること等から、現状では困難でありますが、今後可能性について関係機関と研究してまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。


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