当院では、患者様のご希望により、その方に合った治療法を提案させて頂きます。

診察の際にお気軽にご相談ください。

年齢とホルモンの関係

加齢による体力の衰え・更年期障害・不眠・記憶力低下・免疫力低下・気力低下などの症状は40歳以上の方であれば、少なくとも一つは当てはまるのではないでしょうか。
これらの症状は「加齢によるものだから仕方がない」と思いがちですが、実はこれらの現象の多くはホルモン分泌量の減少によるものです。


女性ホルモンの主な働き
体温・生殖・成長・老化・免疫システムなど、身体のさまざまな機能を制御・調整する女性ホルモン(以下ホルモン)のバランスの変化は身体的・感情的・精神的な機能低下を引き起こすといわれています。

ホルモンの分泌量が最適であれば、若さや健康は保たれますが、加齢と共にその分泌量は減少します。
20歳代をピークにホルモン分泌量は減り、40歳代で急激に減少、50歳以降は20歳代の頃の半分以下になってきます。


ホルモン分泌量の低下に着目した“ホルモン補充療法”

この「加齢によるホルモンの減少」を補うのがホルモン補充療法です。


ホルモン補充療法の効果について

@ほてり・発汗・動悸・冷えなどの症状を改善します。
 
更年期の女性に一番多い症状は、急に顔や上半身がほてって熱くなるホットフラッシュで、同時にたくさんの汗が出る人もいます。顔はほてっているのに下半身は冷える、冷えのぼせも多い症状です。
 こうした症状は、女性ホルモンの分泌を調整している脳の視床下部が、体温や発汗などを調整する自律神経もコントロールしているために起こります。女性ホルモンの分泌が乱れると、その影響が自律神経に及び、ほてりや発汗などの症状が現れるのです。動悸やめまいなどの症状も、自律神経の失調が原因です。このような自律神経の失調に、ホルモン補充療法はとても効果があります。

A夜寝られない、気持ちが落ち込むといった人にも役立ちます
 
ほてりや発汗などの症状があると、なかなか寝付けなかったり、夜中に目が覚めたりしやすく、それはさらに不眠につながります。これらの症状は、女性ホルモンの欠乏が原因の場合は、ホルモン補充療法を受けると改善されます。
 更年期には、不眠などの症状の他に、疲れやすい、イライラする、気分が不安定て困る、うつ状態が続いているなどの、精神症状を訴える人もたくさんいます。ホルモン補充療法は、集中できない、仕事がさばけない、能率が悪くなったなどの症状にも良く効きます。

B尿がもれる、性交が痛くてつらいなどの症状にも役立ちます
 
更年期に入る頃から、トイレがとても近くなった、ちょっとしたことで尿がもれる、などの症状に悩む女性が増えてきます。軽い尿失禁なら、骨盤底筋体操*とホルモン補充療法の併用によって改善する場合がありますから、試してみましょう。
 また閉経後は、膣の粘膜が薄くなって炎症を起こしやすくなります。加えて、性交をスムースにする分泌物も少なくなるため、痛みで性交を避ける女性が多くなります。ホルモン補充療法を受けると膣の粘膜の潤いが戻り、分泌物も増えますから、多くの方の性交通の悩みが軽くなります。
 
  *骨盤底筋をきたえるために、膣や肛門を締めたりゆるめたりする運動。

C関節や筋肉のトラブルの改善の助けになります。
また、肌のハリやつや、髪の毛のつやを保つ効果も期待できます。

 女性ホルモンには、関節の動きを滑らかにし、筋肉の衰えを防ぐ働きがあるので、ホルモン補充療法は、肩がこる、背中が痛い、手足がしびれる、関節が痛い、などの症状改善の一助になります。
 若い女性の肌がみずみずしいのは、皮膚のコラーゲンの量が多いためです。女性ホルモンにはコラーゲンを増やす働きがあるともいわれており、ホルモン補充療法を受けると、肌のハリやつやを保ちやすくなります。また、ホルモン補充療法によって、髪のパサツキを予防することも期待できます。

D骨粗しょう症や動脈硬化などの病気を予防する効果も期待できます
 
閉経を過ぎて女性ホルモンの欠乏した状態が続くと、骨粗しょう症や動脈硬化の危険が高くなります。
骨粗しょう症は更年期を過ぎた女性によくみられる病気で、年を取るにつれて骨量が低下して、進行していくのが特徴です。女性は閉経後、骨からカルシウムが流出して、骨量が急激に減ってしまうために、脊椎の圧迫骨折を起こしやすくなります。脊椎の圧迫骨折が数か所に及ぶと亀背といって背中が極端に曲がってしまい、肺や消化管などにいろいろな悪い影響が出てきます。
 閉経後すぐにホルモン補充療法をはじめると、これらの骨折を予防することができます。

 動脈硬化は、動脈の血管の壁が硬くなったり狭くなったりする病気で、進行すると心筋梗塞や脳梗塞を起こしやすくなります。女性ホルモンには血管の壁を守り、動脈硬化を防ぐ働きがあるので、女性は男性より発病しにくいのですが、閉経後の女性には急激に心筋梗塞が多くなります。
 ただし、閉経後10年を過ぎてからホルモン補充療法をホルモン補充療法を初めて行うと、逆に悪い影響が出やすくなるので、動脈硬化の予防には、早期からはじめることが必要です。

E中高年の女性の快適で健康な生活をサポートします
 
更年期は、女性が高齢期へと向かう人生の大きな節目です。女性ホルモンの分泌が減って閉経を迎えるこの時期は、からだの不調に加えて、生活面でも大きな変化が重なります。夫の定年、老親の介護、子どもの進級や就職、結婚などの心をわずらわす出来事が多くなり、空虚感に襲われがちです。
 でも、ものは考えようです。更年期をからだと心の再点検の時期ととらえて、今までの生活を見直してみましょう。
 更年期を乗り切るためには、バランスのとれた食事と適度な運動、早寝早起きなどのよい生活習慣がまず大切です。けれど、少なくなった女性ホルモンを補うことで、さらに快適な毎日を送ることが可能になるのです。
ホルモン補充療法は、更年期のつらい症状を改善するだけでなく、女性らしい美しさを保ち、円満な性生活を続ける助けになります。さらに骨粗しょう症や動脈硬化の予防も期待できて、高齢期の健康管理にもつながります。
 中高年の女性のからだと心のサポートに、ホルモン補充療法を試してみませんか。




当院での治療法
@ぬるジェル+内服コース

A貼るシール+内服コース

B2種類内服コース



エストラーナテープ0.72mg 15枚(分包品)


ディビゲル1mg 1.0g×28包

   

ジュリナ錠0.5mg 28錠×1シート



デュファストン錠5mg 




エフメノカプセル